共通の敵の脅威を前に一時的な停戦状態となった星刻のクーデター派と黒の騎士団、大宦官とブリタニアの混成部隊による戦闘が始まって早速数分ほどの時間が過ぎ去っていた。
「(今ので何機め? 21? それとも23機だっけ?)」
『無頼弐型・改』────改め『紅鬼灯』が右腕から輻射波動を打つと巨大な薬莢の様な形をしたエナジーパックが輻射波動機構から煙と共に射出される間、彼女は左腕で持っているオープンボルトのセミオート式散弾銃で戦闘ヘリや空爆機を撃ち落としていく。
「(藤堂さんたちも、他の皆も頑張っている! でも────!)」
星刻のクーデター派はラウンズに一番近かったこともあり被害は大きく、黒の騎士団も空中戦力が少ないため多くの空爆部隊を取りこぼしてしまい、斑鳩が立て籠もる天帝八十八陵はどんどんと攻撃を受けていく。
「(────やはり『数は戦力』、か……それに恐らくスバルと毒島が別行動中なのは今グリンダ騎士団を押さえる為だから、これ以上敵の数が悪化はしないだろうが……こちらの対空戦力は限られている。 仙波、卜部、朝比奈、千葉に朱城君たち零番隊も一騎当千の気構えで当たっている。 ゼロの『作戦』とやらに時間が必要と聞き及んでいるが……果たして、それまで『天帝八十八陵』自体が持つかどうか……せめてもの救いはナイトオブラウンズが直接、天帝八十八陵に攻撃してこないことだろうか。)」
元々年代物で空洞に中身をくりぬいて多少の補強をされた山はもちろん『戦』を前提にされている筈もなく、みるみるとボロボロになっていく状態を藤堂はいつも以上に険しい表情をしながら戦闘中でもファクトスフィア越しに把握していた。
「(やはりシュナイゼルはラウンズに“天子の死に繋がるような攻撃はするな”と命を出している様子だな。)」
切羽詰まった空間の中、ルルーシュは冷や汗を仮面の下で掻きながら冷静を装って時計を見る。
「(そろそろ、この辺が頃合いだろうか?) 扇、大宦官へ通信を繋ぐ周波数を探れ。 それとラクシャータ、部下たちに
「お? ようやくあの子の『披露会』ってところかしら?」
「『周波数を探れ』って、どうするつもりだゼロ?」
「ここからは私自身が赴き、
「は?」
ゼロは他に何も口にせず、再びエレベーターへと向かう。
「(あのもじゃもじゃ頭、シンジュクやナリタの事でもう少しは頭の回るヤツかと思っていたが……まぁいいだろう。)」
……
…
ピリリリリ! ピリリリリ!
「ん? 何事か?」
大宦官たちがいる
「もしやブリタニアの方達か?」
ピリリリリ! ピリリリリ!
「ええい鬱陶しい! 早く繋げよ!」
ヴン。
『先日の夜会以来ですな、大宦官の諸君。』
「なんだ。」
「誰かと思えばゼロか。」
「何用だ? もしや、今更ながら『降伏』とでも────?」
『────“そうだ”、と答えたらどうする?』
「……ほぉ? “敗北を認める”、と?」
『そこで天子の引き渡しに攻撃を一時中断────』
「────もう既に時すでに遅しなのだよ、ゼロよ。」
『どうしても攻撃はやめないと? このままでは、天子も死ぬぞ?』
「ホホ、それがどうしたと言うのだ?」
「『天子』など、たかが都合の良い政治システムの一部。」
「代わりなどいくらでも取り立てられる。」
「たかが小娘、交渉材料にはならぬぞ?」
『しかし、貴公たちは彼女を取引材料にブリタニアの爵位と領地として約束を取り次いでいると聞いているが?』
「何とも耳聡いことよのぉ?」
「アレは実に今までの中でも一番
「小娘
『それら領土の割譲に不平等条約の締結、そして民と天子の不幸の上で成り立っているのだぞ? なぜそうも簡単に自国民を切り捨てられる?!』
「我々にはもう関係ない。」
「ブリタニアの貴族の、我々にはな。」
「それにゼロよ、貴様は道を歩くとき“虫を踏まないように気を付けている”という詭弁を申すのか?」
「尻を拭いた紙をそのまま残す道理はあるまいて?」
「それ等と同じことよ。」
『国と主を売り、民を裏切ったその先を考えたことは無かったのか?!』
「驚きだな、まさかあのゼロが『理想主義者』とは。」
「所詮、主や民などいくらでも代わりが効く。」
「それがこの世の『理』よ。」
「「「「ホホホホ。」」」」
『“
『ゼロ! 天子様が────!』
……
…
「やめてぇぇぇぇぇ!」
朱銀城から文字通りに攫われた天子はトラックのコンテナから黒の騎士団の斑鳩内にある重要人物用の個室に移る間、中華連邦の『外』を初めて目にした。
そして洛陽は首都という事から都会だと言う事は理解していたが、想像では壁の外は豊かな緑に畑が広がっていると思っていた。
しかし現実にはサバンナ────否。 荒野が広がっており、見るからに土地は疲れていた様子だった。
『哀しい』。
それが天子にとって、初めて洛陽を出て現在の中華連邦に対して自然と浮かんだ感情だった。
それからというもの、外部からの音は聞こえなくとも部屋の揺れ具合で『外で何かが起きている』と分かるし、何より『防音』といえども先ほど並べた通り『揺れ』や爆発による『振動』は伝わってくる。
つまり天子には『
「こんな戦い、もうやめてぇぇぇぇぇ! 私、戻るから!
『天子』という役割を担う彼女でも所詮は10代の少女で、『余分なこと』をずっと一年と少し前まで知らなかった彼女は精神も肉体的にも実年齢の13歳より幼い。
「(あれは、天子様?! 何故甲板に出した?!)」
『今だ。 全軍、天子様を撃て。』
星刻はトリスタンからの攻撃をよける間に超高性能天子様セコムレーダーによって何気なく斑鳩を見ると天子が出てきたことに驚愕し、大宦官の通信に星刻は神虎で無理やりトリスタンを引き剥がして一心不乱に天子の元へと向かう。
「この────!」
『────全黒の騎士団KMFに告ぐ! 星刻を通せ!』
「ぇええええええええ?」
神虎の動きを見たベニオが動くよりも先に黒の騎士団専用の周波数から出てきたゼロの通信にベニオは気が抜けそうになる。
大宦官たちの私兵による砲撃が斑鳩の甲板に出た天子に当たる前に神虎が文字通り空から降り、スラッシュハーケンの付いた手首を高速回転させて物理的な盾として天子に襲い掛かる実弾を防ぐ。
星刻が取った行動で大宦官の私兵たちによる砲撃の9割は完封された。
「ぐ! 持ってくれ、神虎!」
とはいえ元々KMFの防御能力は高くなく、元々神虎は『スペックの追及のテスト機体』という事から速度と高火力で敵勢力を翻弄することを前提にデザインされている。
その為、高速回転するスラッシュハーケンの僅かな隙間を抜けた弾丸は次々と神虎の装甲を抉っては中身にまで確実にダメージを与えていく。
『(そう長くは機体が持たないか!) 天子様! 今の内にお逃げください────!』
「────その声、星刻────?!」
『────構わん、一斉砲火で天子ごと神虎を叩き潰せ────』
『────中華連邦の腐敗、ここに極まれり!』
斑鳩の甲板でボロボロになり動けなくなった神虎が倒れる前に、オープンチャンネルと外部スピーカー越しにゼロの声が高らかに黒と金をメインカラーとした機体から宣言されながら赤い光の壁の様なモノを展開して砲撃を全て防ぐ。
型式番号Type-0/0A、通称『蜃気楼』。
ブラックリベリオン時にジェレミア卿のジークフリートを無理やり深海に沈めて水圧で倒した結果、太平洋でド座衛門になりかけたプカプカと水平線に浮かぶデブリ気分になっていたC.C.と共にサルベージされたガウェインを徹底的に解析して開発されたナイトメアであり、開発世代を敢えて定義するのなら『第八世代担当』。
つまり『ラウンズ専用機と同等レベル』である。
それだけでも目を見張る機体だが蜃気楼の恐るべき点は『ゼロ専用機』という事で、ナイトメアの『高速で攻撃を避けながら反撃する』と言った戦い方に真っ向から喧嘩を売っている所だろう。
蜃気楼は『戦闘
この『絶対的な防御』とは、ラクシャータがガウェインのドルイドシステムの処理能力をフルに活用させてようやく実現可能となった絶対領域『絶対守護領域』と、大層な名称を付けられたエネルギーバリアの事である。
『ブレイズルミナスのパクリやんけ』と思うかもしれないが、ラクシャータのキセルが飛んでくる前に付けたしたい点はブレイズルミナスと違って『絶対守護領域』の形成は変幻自在で防御性能はより高く、コードギアスの作中でも世界最高峰(に近い)防御力を誇る。
実際、ハニカム構造の絶対守護領域はその気になればブレイズルミナスの応用である
ただし効率的なシールド展開にはハイレベルな情報処理能力が必要になるため実質『
あと接近戦用の武装が
というか騎乗者であるゼロ自身のKMF操縦が(酷であるが他の者たちと比較して)あまり上手くないので接近戦は元から断念されている。
「消えろ。」
弾頭を装填し直す隙に蜃気楼のバリアーが消え、代わりに胸が展開してひし形の結晶の様なモノが射出されると高出力レーザーが後から発射されて結晶に当たると乱反射して見事に大宦官の私兵たち
接近戦闘の手段がない代わりに、搭載されている遠距離
『さて……星刻、今度こそ私と組まないか?』
『だからと言って、部下に成り下がるつもりは無い。』
『無論だ。 君は国を率いられる
『そのナイトメア一機でか?』
『否! 何時だって戦局を変えたのは戦術ではなく戦略である! ………………………………一部の例外を除いて。』
ゼロは蜃気楼のドルイドシステムと絶対守護領域の応用で巨大スクリーンの様なモノを展開すると、彼と大宦官の間に行われた通信が流れ、画像は『涙を流しながら懇願をする
『な、なんだこれは────?!』
『────緊急入電! 上海市内で、大規模な暴動が! い、いえ、上海だけではありません! 寿春、北京、ビルマ、ジャカルタ、イスラマバードからも次々と発生しています────!』
『『『『────はぁぁぁぁぁぁぁぁ?!』』』』
みるみると大宦官たちの顔色が白く(というか元々白かったので青く)なっていき、背景から焦る兵士たちの声で中華連邦内と支配下に置かれている周辺国数十か所で人民による暴動が多発していることに
「(これは……もしやゼロは大宦官との通信記録を国中に流して、私のクーデター計画にあった『人民による一斉蜂起』を利用したのか?! 中華連邦に来て間もなく、あれだけの厳しい報道規制をこうも軽々と……)」
星刻は思わず身震いをした。
ここで少しネタバレをすると、中華連邦内の惨状はそこに住む一般市民にとって周知の事実なのだがインフラ整備が整っていない上に主な都市の外は世紀末的な無法地帯。
よってジャーナリストなどが
そんな国を他国からわざわざ来てメリットも何もなく取材する物好きなどもいなく、中華連邦は僅か数人残った文官や武官たちの支えで何とか騙し騙しでここまでやってきていた。
現在で言うところでの多発している紛争地域や民族の弾圧みたく、自国に何らかのメリットもなく問題を抱えている国への介入など
よってここで星刻が感じた寒気とは、『この事件をゼロはどうやって政治利用するのか?』という懸念に対してだった。
「(ふむ、流石はディートハルトだな。 この短期間でここまで編集を行えるとは……実力だけで成りあがった元プロだけはある。 それにしてもこの編集の仕方、どちらが『悪』でどちらに『正義』があるか明らかだな。)」
実は原作より万人向けに通信と画像が編集されていたのは、いくつかの要因が重なっている。
簡単かつ簡潔に並べると『ランスロット仮面や悪役の演出が案外幼稚な割に思っていた以上に学園から始まってエリア11に反響したこと』、奇妙なことにルルーシュの『ジュリアス』だった時に行われた『EUの箱舟事件』の編集具合、あとは『スバルが大々的にゼロと似た流れでネモと名乗り出たこと』。
等々。
『な、何をしている?! つ、通信を早う切れい────!』
『────だ、だめです! 入力が拒否されています!』
『『『『なにぃぃぃ?!』』』』
「フハハハハハ! (踊れ踊れこの道化ども、何せこの次に起きることで貴様らは更にどん底に落ちるのだからな。)」
ルルーシュは長い間感じていなかった高揚感に身を任せ、蜃気楼の中でただ愉悦に浸って笑った。
『ブ、ブリタニアの者たちが引き上げていきます!』
『なんだと?!』
『ま、まさか我々を見捨てるつもりか?!』
ルルーシュは画面越しに慌てふためく大宦官たちの様子に内心ほくそ笑みながら、撤退していくアヴァロンを見送る。
「(やはりそう動きますか、兄上。 引き時を心得ているな────)」
ガシャアン!
『────し、星刻────?!』
『────
『────ひぃぃぃぃぃぃ?! ま、待て! 待ってくれ! 待ってください────!』
『────我ら大宦官は身を引く! だだだだから────!』
『────最後まで我が身大事か────!』
「────待て星刻!」
ルルーシュは蜃気楼内の画面から神虎が
『何だ、ゼロ?』
「そいつらには聞きたいことがある。 大宦官どもよ、 紅月カレンはどこだ?」
『こ、コウズキ────?』
『────何の事だ────?』
『────いや、エリア11の名前っぽいから人か────?』
『────ワシに聞かれても────』
『────人事はお前の担当だろうが────?!』
『────それを言えば軍部は────!』
大宦官たちは見事なまでにオロオロとしながらお互いに『知っているか?』と言葉を飛ばしながら擦り付けようとしていく。
『私が引き渡した紅蓮のパイロットだ。 (“交渉材料として手元に置け”とあれだけ言っただろうがこの腐れ外道共が。)』
見かねた星刻は呆れながらも脱線をピシャリと防ぐ。
『あ、あの捕虜なら
『……………………』
星刻は貧血を起こしたのか、一瞬体がフラリとよろけるがすぐに彼は姿勢を正して険しい表情と共に殺気が漏れ出し始める。
『お前たち、その話は本当なのだな────?!』
『────ひぃぃぃぃぃぃ────?!』
『────ブ、ブリタニア宰相がナイトオブセブンを直々に来させたのだ! 間違いない! いえ、間違いありません!!』
星刻の殺気に委縮したのか、腰が低くなった大宦官たちはビクビクしながら両手を上げる。
「ナイト……オブセブンだと? (スザクか……そうか、アイツがここでも────!)」
『────ゼロ! 扇だ!』
「(チ! よりによって
『撤退していくアヴァロンに、ものすごい速度で接近している所属不明の機体が近づいている────!』
「────ハ? (そうか、機体なのは確かか? どの方向と速度で近づいている?)」
ルルーシュはゼロの仮面の下で思わず建前と内心の声を逆にしてしまい、先ほどの星刻のように頭がクラっとした。
…………
………
……
…
ここでブリタニア側に視点を移して時間を巻き戻したいと思う。
具体的には中華連邦の大宦官からの軍事的介入要請を受け取る前、つまりシュナイゼルによってグリンダ騎士団が黒の騎士団が通ると思われるルートに送り込んだ後。
「外はあれからどうなっているのかしら?」
カァン!
「マルディーニ卿曰く、グリンダ騎士団が中華連邦軍とは別に黒の騎士団を追っているとか……」
アヴァロンの中でミレイとニーナは防音によって割と静かで耐衝撃性の高い居住区スペースで、ビリヤード玉を手で押す『なんちゃってスポーツ競技』で暇を紛らわしていた。
カァン!
「あー、ミスっちゃったなぁ~。」
カラァン、ガコッ!
「あ、入った!」
「流石ニーナね!」
「えへへへ……」
「そう言えばこういうの、昔から得意よね貴方? ね、何かコツとかある?」
「う~ん……玉の重さと距離と角度とテーブルとの摩擦に力加減が上手くかみ合っただけだよ? ミレイちゃんもしようとしたら出来ると思うわよ?」
「……私も一応そうしているんだけれどさぁ? どうも狙いが上手く定まらないのよねぇ~……」
ニーナはご立派に成長したミレイ(の胸)を見て、何とも言えない表情とジト目をする。
「……ウン、ソウダネ。」
ピロリン♪
「「え?」」
「記録、ありがとう。」
「「どう、いたしまし────って、ナイトオブシックス?!」」
「うん。 そうだけど、何?」
「「……そうですね?」」
ニーナとミレイが振り返ると
理由は単純に、アーニャが今まで二人が見てきた他のラウンズと違って癖が強い印象があまりにも
個性の話となると『強い』のだが、アーニャのどこか冷めた口調に口数の少なさは他の凛としていたり、自己主張や背景歴史が目立つラウンズとかけ離れている。
強いて言えば15歳ということで『最年少でラウンズ入り』したことと、皇室への出入りが可能なほど名門貴族であるアールストレイム家だと言う事ぐらいだろう。
「あ、二人ともここにいたんですか────?」
「────あ、スザク。 “ロイド伯爵の顔色が悪くなっていた”と聞いたけれど、ランスロットは大丈夫なの?」
「ッ。 あ、ああ。 フロートユニットと装甲が少しえぐれただけだよ、ニーナ。 それに黒の騎士団は中華連邦軍が追っているから、今の僕たちは『待機』なんだ。」
一瞬ミレイではなく、ニーナから声がかけられてことで戸惑うがスザクはすぐに頭を切り替える傍でアーニャは携帯への入力を続ける。
「ん? 記録の整理かい?」
「うん、
「「(“記憶”って……)」」
「……見る?」
「じゃあ、遠慮なく。」
ハテナマークを浮かべるミレイとニーナを横に、スザクにアーニャが見せるのは以前に開かれた歓迎会のあらゆるシーンだった。
コーンドッグの物珍しさに、一つの揚げ籠ごと買ってはむしゃむしゃと頬張るジノに一括でそれらを買った彼にほれ込む女生徒たち。
「(ジノ……なにやっているんだよ……)」
水着メイドカフェでノリノリの水泳部ミーヤ・ヒルミックが恥ずかしがるヴィレッタを無理やり人前に連れ出すシーン。
「あれ? この人誰?」
「あー、ニーナは知らないわよね。 新しい体育教師で、一年前の事件で生徒と教師が結構変わったの。」
『世界一のピザ』宣伝に励むリヴァルにジ~ッと『世界一のピザ』用の自動オーブンを物欲しそうな目やよだれを出す表情を浮かべるタバタッチーズ。
「きゃぁあああ! 何これ可愛い!」
「あー、スヴェンが企画した出し物の一環。」
「昔からニーナ、こういうモノ好きだったわよね?」
水着メイドカフェの交代時間でルルーシュと見回れることに浮かれすぎて着替え室に忍び込んだミレイに気付かず彼女の強引な『胸サイズチェック』の餌食となるシャーリー。
「……ミレイちゃん。」
「あはははは~。」
スザクは目をそらし、ニーナはジト目で冷や汗を流すミレイを見る。
アーサーと
男子トイレらしき場所で慌てふためくロロ&男子生徒たち。
「ちょっとこれ、男子トイレ?!」
「うん。」
「“うん”って……流石にこれはだめだよアーニャ。」
「なんで?」
「え。」
「何でダメ?」
「えっと……だからその……」
「「(あのスザク/スザク君が気圧された?!)」」
最後に────
「あ。 ルルーシュに……これはスヴェン?」
────学園の屋上テラスと思われる場所でどういうワケか落ち込んでいる様子のルルーシュを元気づけようとするスヴェンの写真にスザクは口を開けて話題を切り替える。
「へぇ~、ルルーシュたちもこんな苦労する顔をするのね?」
「あ、ほんとだ。」
ミレイとニーナが珍しがって目からハイライトが消えかかっているルルーシュとそんな彼を元気づけようとする様子のへコメント付け足す。
「『ルルーシュ』? 『スヴェン』? この二人、スザクたちの知り合い?」
「え? うん。 あ! 会長、学園への連絡が出来る許可が出たので────」
スザクとミレイの会話の横で、アーニャは携帯電話を弄る。
「(ふ~ん……『ルルーシュ』に、『スヴェン』────)」
「────お~い!」
写真を見ていたアーニャの考えを遮るかのようにジノが現れ、中華連邦からアヴァロンの移動許可が出たことを伝えてくる。
「ジノはやっぱりトリ(頭)。」
「だから何だよそれ?」
数時間後、『紅蓮が中華連邦によって捕獲された』と聞いたシュナイゼルはそのタイミングで星刻のクーデター作戦の証拠を大宦官に提示したタイミングでブリタニアに正式な『反乱軍の鎮圧』という名目で軍事介入の許可を出した。