活動報告でのお気遣いの返信、誠にありがとうございます!
楽しんで頂ければ幸いです!
「私はブリタニア帝国、第二皇子の────」
【────残り1分45秒。 以後の通信は無い。】
自己紹介で介した話術での時間稼ぎと注意逸らしがバッサリと切り捨てられた後のシュナイゼルが出た行動は素早かった。
「カノン、さっき引き渡しに出たばかりで申し訳ないけれど、紅蓮を
「────ッ。 紅蓮のパイロットは如何なされます?」
「第一機関部が停止している今のアヴァロンは辛うじて高度を保っているだけだよ、今背を向ければ黒の騎士団に噛み付かれる可能性がある。 何とか振り切って
「わかりました────」
「────ああ。 それと
「……え────?」
「────
シュナイゼルは緊張感が高まっているこの状況にゾワゾワとする背筋の感覚を味わいながら淡々と思考と行動を止めず、現状の為に脳内整理に使う『棚』からとある科目を集めた一覧表を引きずり出す。
『
シュナイゼルが上記の名称を初めて見たのはユーロ・ブリタニアの外堀を埋める点に国と個人の調査をカノンなどの文官に頼んでからだった。
『四大騎士団』とやらの戦力を見極めるために受け取った報告書の中で、『元ナイトオブツーであるミケーレ・マンフレディが不自然な死を告げて彼の聖ミカエル騎士団が代替わりした』という事から始まった。
と言っても目を軽く通した程度で、元々はマンフレディ卿が旧知であるヴェランス大公の元に向かう際に持ち去った機体の『サグラモール』をシュナイゼルが危惧していたからだけである。
『サグラモール』とは、マンフレディ卿がブリタニア帝国からユーロ・ブリタニアに異動した際『ヴェルキンゲトリクス』と改名している『陸戦特化型の試作機』とも呼べる代物で、その戦闘能力はそれまで既存していたKMFと一線を画すほど。
亡国のアキト編では乗り手であるマンフレディ卿が急死してシンに譲られたが、彼が見せたのは機体の一部のポテンシャルのみである。
ただし『試作機』であるため使われている駆動システムがフロートユニットやシステムと干渉を起こして不安定になるので空輸が出来ない、そして運用に大量のサクラダイトを消耗するというデメリットがあった。
それでも警戒するに越すことは無いと思ったシュナイゼルが報告書で見たのは『ハンニバルの亡霊』とユーロ・ブリタニアがあだ名をつけた、あまりにもEUらしくない特殊部隊の動きと活動とそんな者たちを一網打尽にするスロニムでの作戦。
聖ミカエル騎士団の中でも名高いアシュラ隊と、シン自身が奇襲をかけたにも関わらず撤退せざるを得なかった戦闘記録の映像を見たとき、シュナイゼルはふとこう思った。
『このボロボロの機体の動きをどこかで私は見たことがある?』、と。
そこから彼はスザクが初めてKMFに騎乗したランスロットのデータベースから、シンジュク事変時の映像記録を出して見比べると『やはり似ている』という考えが強まったがそんな矢先に様々な事件が多発した。
1、『ユーロ・ブリタニアとEUの弱体化と内政混乱。』
2、『ペンドラゴンでテロ事件発生。』
3、『ミルビル夫婦がシュタイナー・コンツェルンを辞職した。』
4、『ラビエ親子が兵士強化スーツの研究が難航していることから身を引くと宣言すると同時に姿を消した。』
5、『1に刺激されたかのようにブリタニア帝国の植民地でテロ活動が活性化する予兆。』
これらの対応に思考を巡らせるために『幽鬼』という科目はシュナイゼルの脳内に留めようとしたが、自分でも把握していなかった『皇帝直属の軍師ジュリアス・キングスレイ』に関する報告書によると『まるで幽鬼に先回りされているような対応』ということで興味が湧いた。
この時はあくまで『興味』であり、『気にする案件』ではなかったが。
何せ『幽鬼』が本当にいたとしても、所詮は一機(あるいは一人)。
戦術で戦略が覆されるのは
よってシュナイゼルは自国の案件に取り掛かった。
1についてはシンとの密談とヴェランス大公の調べである程度予測もしていたし、交渉相手が生死不明となったシンからヴェランス大公に変わっただけなのでスムーズに行えるだろう。
2、3、5は全て共に関連している案件なので一挙にくくれば対応できるものばかりだった。
確かに3のミルビル夫婦が抜けたことは痛いが、その対策として元特派をより大きくしたキャメロットで補える。
丁度いいタイミングで2と5が連鎖して起き始めたことを大義名分として手元に置いていたマリーベルに皇女としての身分を戻すと同時に彼女の対テロ部隊の発足に、前からキャメロットが欲しがっていた新しいシステムや技術の試験用環境として
それに2は現在の帝国上層部が皇族や皇族の親族で埋まっていることをよく思っていない貴族派によって引き起こされた騒動だと言う事は既に調べと裏付けがついているので、証拠をチラつかせればブリタニア本土と新大陸で立派に活用できる脅迫材の一部に出来る。
4のラビエ親子は前々から企画していた『KMFの時代に歩兵部隊の存在意義』、あるいは『脱出後の
そんなこんなで燻っていた反皇帝派のテロの刺激と、対応せざるを得ないグリンダ騎士団の活躍によってブリタニアの威厳宣伝に自作自演に近いセントラル・ハレー・スタジアム事件にまたも『幽鬼』と思われしき者が現れた。
よりにもよって、試作機としてグリンダ騎士団に送ったヴィンセントでしかも(スザクに更新されるまで)歴代で一位のKMF操縦技術を持つマリーベルと見事な連携と機動戦を披露して。
そこからシュナイゼルはマリーベルだけでなく、グリンダ騎士団に違和感を持ったことで独自に調べ上げれば調べ上げるほどに不可解な点が出てくる。
『明らかに黒の騎士団とは別の組織と接触している』、と。
『マリーベルなりの暗躍だろう』と思い、それなりに根回しをしている最中に今度は黒の騎士団が見事100万人ほどの旧日本人を引き抜いて中華連邦に亡命したことで以前から練っていた『オデュッセウスと天子の婚姻計画』を早めて無理やり黒の騎士団と中華連邦の星刻たちを触発し、表の世界へと引きずり出した。
ブリタニアが持つ最先端の技術を積み込んだ第七世代KMFと、第八世代KMF相当の性能を持つラウンズたちにグリンダ騎士団の天空騎士団艦隊は戦略的に申し分ない戦力……
それ等を敷いた防衛ラインを一機だけにこうも突破されてアヴァロンに傷を付けさせるなど、
アヴァロンの画面にはランスロットが紅蓮の機体を甲板に出し、『幽鬼』と対峙するかのような光景が広がっていた。
「あの、殿下────」
「────ロイドが抗議しているならばセシル・クルーミーに対応をお願いすれば問題ない。 その間、他の者たちは第一機関部の修理に回してくれ。」
……
…
「……ぅ。 (いかん、いつの間にか気を失っていたか。)」
毒島は酷い頭痛と痛みで軋む体に意識が戻り初め、ようやく目を開けてボンヤリとする焦点を合わせるために瞬きをしながら今まで見たことを脳内で整理しようと試みた。
「(スバルの操縦……なんだったのだ? マーヤやレイラにアンジュたちから聞いてはいたが……時々機体が見せた速度と揺れ方、まるで空気抵抗が無くなったような……それに、ここはアヴァロンの甲板────?)」
ガコォン。
「(────あれは、ランスロットに……紅蓮?)」
『紅蓮のパイロットを今連れてきている。』
「(この通信、
毒島は徐々に覚醒していく意識で更に思い返す。
「(確か……
実はこの装備換装パック、スバルが以前ヴァイスボルフ城の防衛時に見せたことをインスピレーションにアンナたち技術部が新開発した一部だった。
あの時の機体はほぼ無理やり兵装を詰め込み過ぎた結果、機体のサイズが一回りに大きくなったうえに弾倉が底をつけば戦う手段が限られてしまいとてもではないが並みのパイロットが扱える代物ではなかった。
よって彼の開発した機体の
決してラクシャータの紅蓮可翔式・強襲型が太平洋で見せた所業の所為ではない。
……多分。
そして今時珍しく、安定した出力を供給するサクラダイトの代わりに瞬発火力に長けている火薬を使う兵装に目を付けたウィルバーにより武装はエナジー切れを心配せずに高火力を期待できる物で揃えられた。
様々な弾丸タイプが装填できて構造がシンプルなおかげで歩兵からKMFサイズにアップスケールされたオートマチック式のショットガン、火薬とサクラダイトを使ったハイブリッド式のロケットランチャー、直鎖状に繋げられた遠隔操作可能なKMF用の手榴弾(ケイオス爆雷の棒状ではなく吸着ディスクタイプ)等々と、現実主義者のロマンチストであるウィルバーを知っている者たちからすれば彼なりに許容した武装等である。
現状ではこの様な換装パック兼補強パーツだけを数個試作され、スバルが見ていたらツッコミが間違いなく飛んでいただろう。
毒島たちがそれを知る由もないが。
紅蓮が運び出されて少しした後に、拘束衣のまま寝ている様子のカレンがアヴァロンの艦内から運び出されてボロボロのままである紅蓮の中に入れられると、先ほどから一言も言葉を口にしていないスバルが発する緊張感がごく僅かに揺らぐ。
「(……カレン。)」
スバルはそのまま紅蓮を村正・陽炎タイプで運び出し始め、アヴァロンから飛び立つ機体をランスロットの中にいたスザクは内心ほっとする。
「(よかった……これで────)」
────ドゥ!
スザクやアヴァロンのブリッジクルーがホッとしたのも束の間、急に艦に備えつけられた砲門の一つが村正・陽炎タイプを背後から撃つ。
「な?! 当た────え?!」
スザクは驚愕から思わずランスロットを動かす為に操縦桿を動かそうとしたとき、彼は自分の目を疑った。
どういうワケか、アヴァロンの76mm単装砲のトレーサーは
「(この感じ……どこかで────)」
────ドガァン!
同時にアヴァロンの後方で爆発が起こり、アヴァロンの船体が揺れながら高度が落ちていく。
「出力を上げろ────!」
「────ダメです! これ以上は第二機関部も停止を────!」
「────シールドの出力を回せ! 艦が落ちれば元も子もない────!」
言うまでもなく、アヴァロン内のブリッジはパニックに陥っていた。
最初は『ユーロ・ブリタニアから流れている噂の幽鬼がアヴァロンを襲ってきた』緊張と、背中を見せたことをきっかけに単装砲を誤って撃ってしまった兵士に対してのショックだったが、次は『当たる』と思っていた攻撃が当たらなかったことへの困惑、そして極めつけは攻撃に対しての報復で高度維持が困難な現在。
これ等にシュナイゼルの側近として色々見てきたつもりのカノンでも動揺しながら指示を出していたそんな中────
「♪~」
────シュナイゼルはいつも以上に涼しい顔のまま、鼻歌交じりに近くの端末に目を向けていた。
「(さて、そろそろだね。)」
「あんの腹黒坊や!」
ランスロット・クラブエアの中にいたノネットは横の画面に届いていた通信を睨みながら盛大な愚痴を口に出していた。
彼女はどうにかしてスバルが乗っている(と思われる)村正・陽炎タイプを追おうとしたが彼女の機体に付けられたフロートユニットではやはり限界があった。
それでも必死にエナジーフィラーを交換して装備を身軽にした上でスバル機が一直線に飛んでいたこと、そしてヴィンセント・ウォードやトリスタン、モルドレッドの様子をレーダーで見てようやく追いついたと思えばカノンからシュナイゼルの『アヴァロンを優先』という通信が届いていた。
完全に『お預け』の感じだが、先にあるアヴァロンは確かに見ている間にもゆっくりと落ちていた。
対する村正・陽炎タイプはボロボロで、同じくボロボロの紅蓮を運んでいて(とてもではないが)まともな戦闘行為が行えるようには見えなかった。
公私混同を(あまり)しないノネットでもこの状況を見て、何を優先すべきか分かりきっている筈なのだがカノン(の背後に居るシュナイゼル)による通信は彼女をイラつかせ、思考を単純化させていた。
『やぁ、エニアグラム卿。 申し訳ないが君の機体でアヴァロンの修理が終わるまで支えてくれないかい────?』
「(────人使いが荒いね────!)」
『────
「(────本当にいけ好かないヤツだね!)」
ノネットはイラついたままスバル機の横を素通りし、ランスロット・クラブエアをゆるゆると落ちていくアヴァロンの後方へと飛ばす。
さて、ここで少々原作の話をするが本来の『花嫁強奪』には毒島ではなく人員不足から藤堂の斬月が切り込んでランスロットの相手をしている。
その時に藤堂は空中戦にも関わらず剣術の技をKMFに応用させた『影の太刀』という一撃でランスロットのフロートユニットにダメージを与えた際、器用にランスロットの足に付いたブレイズルミナスを衝角代わりにした蹴りで藤堂機の飛翔滑走翼を狙った。
ここで注目させたいことは『足にブレイズルミナスが取り付けられていた』という事。
単純に考えれば『ランドスピナーの被弾を避けるため』なのだが……
もしこれが新技術開発の前兆の一部であり、ロイドではなくセシルの提案だとすれば?
「(んじゃ、セシルには悪いし少年との再会に取っておいていたけれど……) エナジー
ノネットはそう言いながら落ちるアヴァロンをまるで自機により支えようとする姿勢を見せるとランスロット・クラブエアのランドスピナーが強制パージされ、ブレイズルミナスが足場になる様な現象が起きてアヴァロンの高度が下がる速度が落ちる。
これによりアヴァロンの機関部の修理が間に合い、天空騎士団と合流を果たして中華連邦からの撤退に成功するのだが……
余談でこの後にランスロット・クラブの記録を見たロイドは収まりつつあった狂喜が発狂に戻り、セシルは質問攻めになり、シュナイゼルは資源投資の結果に満足したとか。
後に『黒の騎士団を相手に手負いだったアヴァロンと天空騎士団にラウンズたちが幽鬼の怒りに触れ、被弾した』という噂がブリタニア兵士達の間に広がるきっかけとも。
……
…
「「「「「……」」」」」
斑鳩のブリッジは辛うじてカメラの
無理もないが。
ブリタニア側の勢力は既に戦闘行為を行っていたとしてもヴィンセント・ウォード数機の撃破、ラウンズ機のトリスタン、モルドレッド、ランスロットをすり抜けてアヴァロンを攻撃し機関を停止させた。
単機の活躍によって。
「ディ、ディートハルト! 緘口令だ!」
「は、はい────!」
「────なぁ?」
黙り込んだ斑鳩のブリッジに言葉を噛みそうになったゼロの声にディートハルトはハッとしてから頷き、口を開けた扇が注目を浴びる。
「俺の気の所為じゃなければあの機体────」
……
…
ゴォォォォ────!
斑鳩の格納庫にて、機体が不足していたことで井上や他の後方部隊の手伝いをして斑鳩に戻ってくるKMFの誘導をしていた吉田と杉山は作業中だというのに手を止めて外を見ていた。
「なぁ杉山?」
「なんだ吉田?」
────ゴォォォォ────!
「あの機体、こっちに突っ込んで来ているよな?」
「しかも止まる気無しで。」
────ゴォォォォ────!
「「────おわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ────?!」」
吉田や他の黒の騎士団員たちは慌てて格納庫内に文字通り飛んでくる勢いの村正・陽炎タイプと運んでいた紅蓮のルートから逃げるために命がけで走る。
────ガシャン! ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ!
「ッ! ベニオ────!」
『────こいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
これを見たサヴィトリは慌てて中破や大破したKMFの運びを手伝っていたベニオに通信を送るとベニオ機から(日本人以外からすれば)意味不明な掛け声と共に村正・陽炎タイプと紅蓮を紅鬼灯で受け止める。
「カレンさん!」
二機の勢いを止めた紅鬼灯の中からベニオが慌てながら出ると、時間が止まったように静まり返っていた格納庫が一気に動き出す。
……
…
「フゥ……」
村正・陽炎タイプの中で、操縦かんを握るスバルの手に自分の手を重ねていた毒島が息を吐きだす。
「(アヴァロンからの攻撃を避けるまでは良かったが、まさか斑鳩への帰還中に気を失うとは────いや……それほど驚くべき程ではないか────)」
「────う────」
「(────気が付いたか────)────う?!」
スバルから声を出たと思った毒島の視界はぐにゃりと歪んでいくと共に吐き気に眩暈等と並行して、身体中が文字通りに痛みで構築されたような感覚に陥ると網膜投影システムに自分自身のバイタルモニターに様々なアラートと対処として作動していく生命維持装置や鈍痛覚醒材に吐き気止め薬などを初めに注意事項などが次々と目で追えないほどの速度で表示されていく。
「ガフゥ?!」
ここでスバルは吐血をすると彼の体はガクガクと痙攣し始め、毒島は機体の管制ユニットのハッチを慌てながら開けるとシートハーネスが自動解除してしまい、スバルの体は重力によって前によろけて外へ崩れ落ちそうになるが毒島が寸でのところで彼の服を掴むとスバルの体中の筋肉が緊張状態を維持し、意味不明で苦しむ様な声が彼の口から出る。
「ガが、ごげ、か?! か、かかカががガガ────?!」
「────誰か! 医者を呼べ! 担架も持ってこい!」
未だに強化スーツを他人に見られて恥ずかしがる毒島なのだがスバルの異常にそれどころではなく、彼女は格納庫内の注目を帰還してきた紅蓮とカレンから引き寄せようと力一杯に声を出す。
ようやくスバルの状態に背筋がゾッとした者たちに呼ばれた救護班と毒島によりスバルは担架に乗せられる間、彼は白目をむきそうな目で寝ているカレンを見てようやく寒いのか暑いのか痛いのか欠落しているのかもう何が何だか分からない体と共にぐちゃぐちゃになっていた頭の中で一つの言語化できる思考を浮かばた。
『ああよかった』、と。
それを最後に、スバルの意識は電源コンセントを抜かれたテレビのようにブツリと切れた。
そして黒の騎士団と、あとに駆け付けたアマルガムの医療チームによる戦いが幕を上げることとなる。
…………
………
……
…
「ば、バトレー将軍……これは?」
オロオロしながら、白衣をした研究者らしきものがバトレー将軍に声をかける。
「い、いや……私にもさっぱりだ。」
問いを投げられたバトレー将軍も動揺を隠すことなく、明らかに変わった周りの環境に戸惑っていた。
彼らは先ほどまでシュナイゼルの頼みによって、珍しく引きこもりがちなシャルル皇帝が過去にわざわざ自ら足を運んでいた遺跡を調査する依頼を受けていた。
通常の科学知識では解明できないものがあったがロイドと違って『超』が付くものの研究をしていたバトレーにより調査は進み、遺跡は古代に造られた人工物なのだが比較的に保存状態はよく、過去の建築技術では不可能な所業だというところまで突き止めていた。
しかもそれらは見た目で言えば『神殿』そのものだが、他の遺跡でも見た構造と照らし合わせて欠損している図面を完成させていくとどこからどう見ても
『コードギアスの世界は確かに技術が進歩しているが、遺跡が建てられた時代の文明にそのような概念さえ無かった筈。』
と、そのような結論に至ったところでバトレーたちの周りの空気が明らかに湿っぽく埃臭いものから空調の効いた新しい空気になり、遺跡の状態が遥かに完全に近いモノへと変わった。
これだけならば『感覚の錯覚』や『ガス漏れの作用』などで片付けられるのだが、調査用の器材などが丸ごと無くなっているとくれば『異常事態』である。
それはまるで、彼らが瞬間的に移動をさせられた様な出来事だった。
普通なら“バカなことを”というのだが、ここに居るのはバトレー含めてクロヴィスの元で『
通常の者たちよりは『摩訶不思議な超現象』を直に見てきた者たちである。
「お久しぶりです、皆さん。」
コツコツとした足音が近づき、バトレーたちにとって背筋が凍るような声がかけられる。
「き、貴様はジェレミア卿?! 生きていたのか!」
「ええ、まぁ。 私の方でも、色々とありまして今では皇帝直属の組織に身を置いております。」
「こ、
「────君たちの居た新大陸とは違う大陸だよ、バトレー・アスプリウス。」
そこに場に似つかわしくない、髪の長い少年の幼い声にバトレーたちは困惑する。
「子供?」
「だがこの感じは────」
「────初めまして、僕はV.V.。 君たちが研究して再現しようとしたC.C.と似ている者さ。 それと、
V.V.が皇帝を呼び捨てにしたことでどよめきが走るがまるでそれを狙っていたかのようにV.V.の笑みが少々深まり、彼は言葉を続けた。
「そこで君たちにお願いしたいことがあるんだ。
V.V.がジェレミアの隣を見るとバトレーたちの視線が釣られるように動かすとジェレミアの隣では肩まで伸びた銀髪とバイザーをしながら静かに立っていた誰かだった。
迫る〜、胃痛~ズ♪ 恐怖のぐ~んだ~ん〜♪
我が胃を痛めるほのかな影た~ち~♪
今日も平和に過ごすた~め〜♪
(((( ;゚д゚))))アワワワワ