小心者、コードギアスの世界を生き残る。   作:haru970

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第254話 シャーリーパパ

「うーん……」

 

 アッシュフォード学園のクラブハウス────より正確には生徒会室────で、シャーリーは携帯を見ながら喉を唸らせていた。

 

 その姿はまるでどうやって自然にルルーシュをオペラに誘い、どうやってチケットを手渡すか悩んでいた時と似ていた。

 

「どうしたの、シャーリー?」

 

「へ? もしかして私ってば今の、声に出していたアンジュ?」

 

「いえ、先ほどからずっとうんうんと悩んでいる様子だったから……何かあった?」

 

「あ……えっと……私の家族の事だけれど、話して良いかな?」

 

「うん? 私は別に構わない……って、なんで?」

 

「ほら、アンジュって少し前に家のことがあったからさ。 アンジュのお父さん、病気なんでしょ?」

 

「……まぁ、ね。 でも最近は良くなってきているし、医者たち(ランドル夫婦)のおかげで喋るくらいまでは回復しているから。」

 

 アンジュはシャーリーから目を外し、生徒会室の外を窓越しに見る。

 

「この間なんて、電話から声が出てきてビックリして思わず受話器を落としそうになっちゃったし。」

 

「へぇー……アンジュもお父さんっ子?」

 

「ふぇ?! どどどうしてそうなるの?!」

 

「だってお父さんの話しているアンジュ、嬉しそうだったから♪」

 

「う……で、で?! シャーリーの悩みは?!」

 

 「アンジュ、逃げ方が下手ね。」

 

 「けどそう言う裏表のないところが彼女の人気の元なんだよなー。 流石は男子からの『彼女にしたい上位ランカー』。」

 

「あらそうなの? ちょっとその話、詳しく聞かせてくれないかな?

 

「奇遇だな。 俺も聞きたくなったよ。」

 

「え。」

 

 近くに居たマーヤの独り言を聞いたリヴァルの返しに、彼女と近くに座っていたルルーシュ(に変装したエル)は嫌な予感がするような笑顔をリヴァルに向けたそうな。

 

「う~ん……実は私の両親、二人ともよく出張に出るんだ。 特に中等部辺りからは二人ともよく家を留守にするようになって……だから私、寮に入っているの。」

 

「あー、なるほど?」

 

 「あの、マーヤにルルーシュ? 俺の肩を放してくれませんか?」

 

「(なるほど。 だからシャーリーは実家がトウキョウ租界内にあるのに、寮生活を送っていたのね……)」

 

「(私としては影武者よりも、この『学園生活』というモノが気に入────いや。 他の者たちに悟られない為にも、出来るだけ『ルルーシュ』として振る舞わなければ。)」

 

おーい────イデデデデデ?!」

 

「ふ~ん……そう言えばシャーリーの両親って何をしている人たちなの?」

 

「お母さんはブリタニア政府の役人で、サクラダイトに関わる地質調査を。 お父さんは……う~ん……製薬会社、かな?」

 

「“かな”って?」

 

「昔、家にいっぱい置いてある生物学の本とかを読んだりしていたから────あ! それと家に帰って来た時たまに消毒液の匂いがしていたから聞いたら、“お仕事でちょっとね”て言っていたし。」

 

「??? シャーリーは詳しく知らないの?」

 

「うん。 お父さん、あんまり仕事の話をしない人だから。 でもたまに寝ているとき、口癖みたいに言っていたよ? “人の為だから必要だ”って!」

 

「(“人の為だから必要”、か。 昔は私も、そう思って騎士を目指していたモノだ……)」

 

「ジノ。」

 

「ん? どうしたアーニャ?」

 

「変な顔。」

 

「へ、変な顔って……ただ考え事をしていただけだ。」

 

 そんな話を聞き、どこか複雑そうな顔をしていたジノにアーニャがいつもの調子(辛辣な言葉)で指摘する。

 

「全然似合わない。」

 

「お前なぁ……私だってこういう時はあるんだ。」

 

「トリ(頭)なのに?」

 

ナイトメア(トリスタン)は今、関係ないと思うが?」

 

「ジノはやっぱりトリ(頭)。」

 

「……もう、それでいいか。」

 

「悩みがあるのなら、口に出した方が良い。 ね、アンジュリーゼ先輩?」

 

「な、なんでそこで私に振るのかしらアーニャ?」

 

「………………………………ジノと婚約者だったから?」

 

 「婚約者『候補』ね! それも『元』が頭に付く奴!」

 

「今だから言うけど、ハッキリ言ってアンジュみたいな子って私のタイプなんだよなぁ~。」

 

 ア゛? 寝言が言いたいのなら放課後、校舎裏に来いやコラ。」

 

「お、もしかしてこれが噂に聞く告白って奴か────?!」

「────な訳ないじゃない! クッサいセリフ言ってんじゃないわよ! 鳥肌立つじゃない!」

 

「トリ(頭)同士……」

 

「んな?!」

 

「なははははははは!」

 

 アンジュは実に嫌がる顔をすると、ジノは笑いながら『今度こそ察せられないように』と思い浮かべながら、出来るだけ表面上でも『いつも通り(平常運転)』を装った。

 

 脳裏に蘇るのは緊張感が漂う最近の政庁内部。

 中華連邦の事もあり、これは予想内であった。

 

 ジノが問題視しているのはこのところ、何かとスザクとアッシュフォード学園に居る生徒会の事を気にかけている様子のレド。

 

「(宰相閣下の発案でスザクに付けられた親衛隊────コノエナイツ。 シュネーと言う方は純粋にスザクの人柄を知って好意的だがレドは……()()()()()。 ()()()他人から距離を取りつつも探りを入れている。 でも最近は特に焦っているようにも見えるのは何だ? 理由は分からないが、嫌な予感がする。)」

 

「う~ん……でお父さんから全然連絡が無いのって、初めてなんだよねぇ~。 お母さんは何も知らされていないし。」

 

「……シャーリーって、お父さんの事が好きなのね。」

 

「うん! 自慢のお父さんだよ!」

 

 シャーリーの屈託のない笑顔はまるで彼女の言った言葉を肯定しているかのようだった。

 

「(『自慢のお父さん』か。 私にも────ッ。)」

 

 マーヤはシャーリーの言葉に自分の父を思い出そうとするが、ただズキズキとした鈍痛が強まる一方と『()()()()()()()()()()()()()()()()』と言う考えから断念した。

 

 

 

 

 ___________

 

 ルルーシュ 視点

 ___________

 

 

『ジョセフ・フェネット』、45歳。

 ブリタニア内でも指折りの製薬会社に勤める20年のベテランでありながら、研究室に籠もらず珍しい病原やウィルスの出を探すために世界中を旅する出張に出る、珍しいアウトドア派の研究員。

 現在の妻ローラとは出張時に出会い、20代で結婚し、娘のシャーリーが生まれる。

 家庭内関係は良好であるが夫婦揃ってよく家を留守にしてしまう職に就いている為、娘のシャーリーはアッシュフォード学園の寮に入れている。

 

 それが今眼前で緊張から汗を掻いているジョセフに関して、(ルルーシュ)がこの数時間で調べられた『表』の情報だ。

 

 ギアス嚮団でジェレミアがライラとギアス能力者と思われる子供たちを保護したからある程度あそこにいた理由の予想は出来るが……まさかシャーリーが何故学園生活を寮で過ごしているがギアスと繋がっていた夢にも思っていなかったな。

 

「初めまして、ジョセフ・フェネット君。」

 

「き、君は────」

「────私はゼロ。 黒の騎士団の最高経営責任者だ。 さて、ジョセフ・フェネット君……いくつか君に確認したいことがある。 君はアッシュフォード学園のシャーリー・フェネットの父で間違いないかね?」

 

 ガタッ!

 

 ゼロの質問にジョセフは椅子から立ち上がり、部屋の中にいた者たちを俺は手を上げて制止する。

 

「む、娘は無関係だ! 彼女も、妻も何も知らない────!」

「────落ち着いてください、ジョセフ君。 先ほども言ったように、これはあくまで確認です。 

 では次にですが、貴方があの地下都市(ギアス嚮団)に来た経緯は『不死』に関しての研究を、クロヴィス皇子の元でしていたバトレー将軍直属の部下として、ですか?」

 

「……そうだ。」

 

「そしてクロヴィス皇子が私に撃たれ、立場が危うくなったことでバトレー将軍が出した命令に従ってナリタから研究資料などをトウキョウ租界へ移した。 その後、ブリタニア宰相シュナイゼルがバトレー将軍を保護し、今度は彼の元で研究をしていた。 何か違うところはあるかね?」

 

「……」

 

「答えたくないのならば、私はそれで構わない。 だが君が関係者だと、ナリタで保護されたとジェレミア卿本人が証言していると付け足そう。」

 

「……何も、違いません。」

 

「しかし君たちはバトレー将軍と共に、新大陸へと移動していた筈。 中華連邦領土への陸路、海路、空路共々の輸送記録に君たちの移動履歴が無い。 君たちはブリタニアの裏の組織(ギアス嚮団)が拠点にしていた、あの地下都市にどうやって移動した? それとも、最初から繋がって────?」

「────気が付いたら……バトレー将軍と我々は、新大陸からあの場所に居たのです。」

 

「ほぉ……ジェレミア卿、入ってくれ。 他の者たちは席を外してくれ。」

 

 俺の言葉に、零番隊の者たちは部屋の外で待機していたジェレミアと入れ替わる。

 

 「ゼロ、カレン()がスバルに会いたいと言っておりますが。」

 

 その際、一人が俺に小声で上記を伝えてくる。

 

そうか。 許可を出す。 さて、ジョセフ君……詳しい話を聞こうではないか? 君たちと……君と、ギアス嚮団との関係を?」

 

「ッ……関係も何も、私たちは急にあの場所に居た────」

「────しかしそれ以前に、君やバトレー将軍たちは『コードR』の一環としてここにいるジェレミアと行方不明のキューエル卿たちを改造した。 彼らの生死状態を偽装した上で。 これはギアス嚮団に移動する前の話だ。」

 

「……」

 

「『緑髪の少女』、と言えば分かるか?」

 

「ッ?!」

 

 やはりな。

『毒ガス』と偽装して、保管するほどの()()()()だったC.C.、バトレーと彼の部下たちにとっては重要度がかなり高かったのは間違いない。

 現に目の前のジョセフは動揺している。

 

「君に……君だけには話そう。 あの少女は私が今、身を預かっている。 コードとやらの事も知っている。 故に君の突拍子もない話は、ある程度の理解はできているつもりだ。」

 

 それに『転移』と言う現象は、以前スザクの勧誘時の『式根島から神根島に突然移動した』で俺も経験しているからな。

 

 未だに原因は不明だが。

 

「……信じて、くれるのですか────?」

「────それを踏まえた上で問おう。 君は確か、ジェレミアに保護されたときに“重要な情報がある”と言っていたらしいな? それはどのような事だ?」

 

「……」

 

「どうした?」

 

「……詳しい事は、バトレー将軍だけが────」

「────では君自身、何も知らないのだな?」

 

「その……将軍は何かひどく怯えていた様子で、“話さないのは部下の安全の為だ”とだけ仰っておられました。 他の方たちや世間が彼をどう見ているのかは別にして、将軍は最後まで部下思いの人でした。」

 

 俺は隣にいるジェレミアに視線を移すと、彼は首をわずかに縦に振ってジョセフの言葉を肯定する。

 

「付け加えると、私も感心するほどに彼は立派に皇族への忠義も果たしました。」

 

 ジェレミアにこうまで言わせるとはな。

 バトレーは『善人』とはお世辞にも言えないが、周りの者たちにとって彼はそれなりの人格者だったのだな。

 なぜその他人を思いやれる気持ちを、名誉ブリタニア人や旧日本人(イレヴン)たちに向けなかった?

 

 今更ではあるが、少しでもブリタニア政府とナンバーズたちの関係が良い物であったのならば、黒の騎士団は今とはかなり違う形になっていただろう。

 

 まぁ、以前のエリア11の扱いが酷かったおかげで未だに突発的な暴動が続いていることは俺たちにとって好都合だが。

 

「ですがライラ皇女殿下を救われた時、息を引き取る前に最後の力でこう仰っていました────」

「────ん────?」

「────“この世界は違う”、とだけ。」

 

 “この世界は違う”?

 

 何とも荒唐無稽な……まるで模範解答の無い、テスト問題だな。

 

 だがどこか違和感を覚えさせるそれは脳内には留めておこう。

 

「そうか。 情報提供、感謝するよジョセフ君。」

 

「その……我々は、これからどうなるのですか?」

 

「無論、国際法に則って人道的に『捕虜』として扱う。 しかし君たちとギアス嚮団の者たちは機密情報に触れている上に事情が事情だけに、他の捕虜と隔離するが。」

 

「そ、そうか……」

 

 俺の言葉を聞いて、初めて緊張感を緩めたジョセフはホッと息を出して安堵する。

 

 バトレーと彼の部下たちがジェレミア達にやってきたことを考えれば無理もないが、ギアス嚮団やエデンバイタル教団と比べれば『生温い』。

 

 特にエデンバイタル教団。

 映像は周りの者たちから、グリンダ騎士団の反応を聞かされる上で止められていて未だに拝見できていないが。

 

「それと……娘と定期的な連絡を────あ、いや。 私たちは家族とのやり取りをしている物が数名いるのですが────」

「────良いだろう。 無論、目は我々の者たちが目を通すが。」

 

 色々と話せて、幾分か冷静になった。

 問題は山積みだが、今はまず皇帝だ。

 

 あの空間が崩れる中、宙に浮いたままの『扉』をくぐったのは蜃気楼に乗った俺とナイトメアの手の中にいたC.C.にスヴェンだけ。

 

 もしあの空間から出入りできる手段があの扉のみならば、皇帝のいない帝国に……いや、エリア11に攻め込む好機となる。

 

 ナナリー、もう少し辛抱してくれ。

 

 そう言えば、さっきから何か忘れているような気がするが……まぁ急な事は起きないだろう。

 

 

 


 

 

 い、今(スバル)の目の前で起きていることをありのまま説明するぜ?!

 

『身体を拭こうと服を脱がせようとしたC.C.(記憶なし)を無理やり激痛の走る体を動かして両手ギプスで押し返していたら部屋の中に入ってきたぶっちゃん(毒島)とカレンが入ってきて視線が刺さってきた。』

 

「これは一体どういうことだ?」

「ネェスバルコタエテヨ。」

 

 で、スンとした毒島に目からハイライトが消えたカレンがガガ、ガがガ、が〇ガイガぁぁぁぁぁぁ。

 

「あの……お知り合いですか?」

 

「ん?」

「へ?」

 

 お、良かった。

 毒島とカレンのヘイトがC.C.に向かったぞ。

 にしてもカレンお前……集中力無さすぎじゃね?

 

「もしやその……奥方様()()でしょうか────?」

「────そそそそそそそそそんな訳ないじゃないのぉぉぉオホホホホホホホホホホホホ! ↑↑↑もう何を言っているのやら────!」

「────きゃ?!」

 

 べちょ。

 

 ぐああああああああ?!

 カレンの奇声にC.C.が驚いて落としたびちょ濡れタオルがむき出しの首にぃぃぃぃぃぃ?!

 き、気持ち悪い!

 

「??? ってC.C.、アンタ……拾い食いでもした?」

 

 流石のカレンでもビクビクする気弱なC.C.を『変』と感じるか。

 ここは一応、誤解が無い様に説明しよう。

 

 毒島も無言で『説明求む』の(プレッシャー)を向けてくるし。

 

「毒島にカレン、実は今のC.C.は記憶を失くしている。」

 

「記憶喪失とやらか……どの程度の物だ、スバル?」

 

 おお、さすがぶっちゃん。 頭の切り替えが早い。

 

「???」

 

 カレンはもう少し彼女を見習ってほしいかな?

 しょぼーん顔は可愛いけれどもさ。

 

「そうだな……俺の見たところ、1()0()()()()()までの記憶しか持っていないと思う。」

 

「あー、道理で……てかアンタ(C.C.)、スバルに何をしていたの?」

 

「あ……その……ご主人様に(この方の)世話をするよう、承って────」

 

 C.C.。 言い方。

 

 「────よっしゃスバル、表出ろ。」

 

 あらやだこのブチ切れカレンお熱いわ、いやん♪

 

「記憶を失くしているところを付け込むのは私もどうかと……」

 

 ちゃうねん毒島、なんかめっさ勘違いしとるで君。

 

「フフ♪ 今のは冗談だからそう焦らないでくれたまえ。」

 

 ぶっちゃん、ついにカレンやマーヤレベルの読心術を得たんかいな。

 

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

「ほぉ、C.C.はギアス嚮団とそのような繋がりが……」

 

 俺がそれとな~くした説明に毒島は腕を組みながら頬杖をしてよそよそしいC.C.を見る。

 

「まさかC.C.が、ギアス嚮団の人体実験の所為で不死の体になっていたなんて────」

「────えっと、あの────?」

「────辛かったよねぇ~……ショックの所為で、記憶を失くすなんて……」

 

 そして早くもハテナマークを出しながら困惑するC.C.を抱きしめながら慰めるカレン。

 

 二人に話した内容は勿論、アニメで知った本当のことからはちょっと変えてはいるが概ね問題は無いだろう。

 

「それでスバル、体の調子はどうだ?」

 

「まぁいつも通り、自力で動くのは難しいな。」

 

「そうか。 それとカレンから奇妙な事を聞いたが、君はどうやって地上から地下に移動したのだ?」

 

 あ。

 あー……流石にそれ聞いちゃうよね。

 そもそも式根島から神根島に移動(転移)した時も深く追求はされなかったけれど、流石に今回は聞くか。

 

「……」

 

 どうやって説明しよう?

 

「カレンの慌て様が尋常ではなかったのでな、少し気になっただけだ。」

 

「う。 そこまで慌てたワケじゃないし────

 

 カレンが反論せずにそっぽを向くって、どれだけ慌てたのだろう?

 

「今にも泣きそうな顔で“スバルが居なくなって見つからなかったら私~”────」

「────わ、わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

 なるほど。

 でも今は『転移』の事だ。

 

「……俺も詳しい事は分からない、気が付いたら地下に居た。」

 

「“気が付いたら地下に居た”?」

 

 冥夜たん似ヘアスタイルを維持するぶっちゃんに復唱されてハテナマークを浮かべながら頭を傾げられても困る。

 

 だって俺もなんで地下に居たのか分からないし、そもそも俺は『ライ(仮)との戦闘が終わったぜベイビー!』と思って気を抜けながら目を瞑ったら次の瞬間、自分の脳天を撃つ用意をするC.C.と驚愕するクルクル皇帝が眼前にあったのだから俺自身もワケワカメだよ?

 

「ふむ……ギアスや不死やスバルの事もあることだし、そう言うモノか。

 

 何か知らんが、ブツブツと何か言いながらも毒島が納得しているので結果オーライにしておこう。

 

 しかしどうしよう……

 俺、やっちまったぜよ。

 

 ハァァァァァァ……

 完全に巻き込まれたライラが泣いていてカッと頭にきて大勢の前で盛大に活躍しちまったよ、俺。

 

 今までは上手くアマルガムや俺の行動の主導権を『黒の騎士団に便乗した』とか『各人物にそれとなくにおわせて自発的に行動させた』とかで自分から注目を遠ざけていたのに……

 

 中華連邦でカレンを助けたときはアマルガムの皆とルルーシュの敷いた緘口令とかのおかげで何とかなったと聞いているけれど、今回は流石に無理だよなぁ。

 

 ライ(仮)との戦闘もばっちり見られているだろうし。

 

 “大勢と言っても零番隊だけだろ”だって?

 

 零番隊とカッコイイ名前が付いているけれど、あの部隊って正規の軍人たちで固められた部隊ではないし黒の騎士団の守秘義務もアニメで描写されているように結構ディートハルトの諜報部とかに丸投げされている。

 

 隊長である木下も、完全に零番隊とは管轄が違う壱番隊隊長の朝比奈にギアス嚮団の虐殺を暴露しているし。

 

 それにクソショタジジイ(V.V.)には会えず仕舞いなまま結局ギアス嚮団の襲撃は終わったしで消化不良感は結構ある。

 

 ……まぁ、なってしまったモノはしょうがない!

 しかし気弱なC.C.をあやすカレンの絵図ってアニメでもなかったから目の保養になる。

 

 特にカレン(3位)C.C. (12位)の二人って薄着を好む傾向だから、そうやって密着すると双山が重なって山山が♪

 

「……」

 

「様子はどうなっている、毒島?」

 

 視線を感じ、困惑するC.C.の頭を撫でているカレンから毒島に目を移しながらそう問う。

 

「そうだな……簡単に言えば、ムスペルハイム作戦はおおむね成功したと言っていい。」

 

 っしゃあああああ!

 あれだけやって、『ざんねんながら スルトは けんざいのようだ』とかはあんまりだからな!

 

「スルトと地下都市の破壊、および研究員や実験体の保護は()()出来た。 それにコーネリアとピースマークの者たちも多少の怪我はしていたが無事救出している。 今はリア・ファル内で手当てと審査を受けている。」

 

 二回目のよっしゃあああああ!

 

「ただ……ブリタニア軍が攻め込んできて、急な避難のため多少の死人は出た。」

 

 ……“ぶりたにあぐん が せめこんできた”……だと?

 

 どうしてそうなった?

 

「あ、ショック受けている。」

 

 人の内心を言葉にしないでくれカレン。

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