小心者、コードギアスの世界を生き残る。   作:haru970

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お待たせしました、次話です!


第255話 一時の静けさ

「……」

 

 中華連邦が合衆国中華に変わってからガラリと変わりつつあるアジア大陸の不安定な勢力圏を避け、カールレオン級2番艦のハイシュナイゼンで『エリア11から新大陸から帝都ペンドラゴン』というルートをシュナイゼルは一週間に必ず何度か行っていた。

 

 航空浮遊艦が出来てからわずか数時間で済ませられるこれは海路しかなかった時代からずっと────否、シュナイゼルが『第二皇子』の肩書と共に『帝国宰相』の職に就いてから行われていた。

 

 理由は単純明白であり、ブリタニアをシュナイゼルが実質動かしているが彼は『皇帝』ではなくあくまで『宰相』である。

 

 よってシュナイゼルは帝国の政などをまとめた報告を皇帝であるシャルルに手渡し、シャルルの出す質問や提案などのやり取りをしてブリタニアを動かしている。

 

 殆ど身を表舞台から引いている状態とはいえ、未だにシャルルの威厳は強大である。

 

「……」

 

 そんなシュナイゼルは自分の報告に手をつけられていない様子の机から、次に庭園に視線を移したのは庭園に咲いている花の状態。

 

 庭園は手塩に掛けられて美しく、見栄えが良い。

 

 良いのだが────

 

「(────何日か、世話がされていない……)」

 

 余程の目利きでない限り、添えられた花は少し元気が無かった。

 表舞台から引いたと言っても人間である限り精神衛生上、『時間を使う趣味』は必要不可欠である。

 

 世間では完璧人間で通っているシュナイゼルでさえ、遺跡やアンティーク漁り*1をしている。

 

『庭園の花の世話』も、マリアンヌが亡くなってからシャルルが始めた趣味の一つであった。

 

『時々姿を消す』案件は以前から度々ある前例としても、今まで無かった『手の付けられていない提供報告』と『世話のされていない庭園』、そして先日の『東ユーラシア事件』などが揃えば────

 

「────どうした?」

 

 いつもの穏やかな笑みが顔から消したシュナイゼルが無言のまま踵を返してそのまま立ち去ろうとしてところで威圧感マシマシのシャルルとばったりドアから出たところで出会う。

 

「ッ。 これは失礼を陛下、散歩でしたか。」

 

「何やら急いでいる様子だったが?」

 

「いえ。 特に────」

「────シュナイゼル。」

 

 名前を呼ばれただけでシュナイゼルの心拍数は上がり、嫌な汗がじっとりと出る。

 

「ワシは質問をした。 何か、あったのか?」

 

「……陛下の部屋と庭園の様子に“もしや”と思っていました。」

 

 シュナイゼルは言葉を濁すより、限りなく事実に近い言葉を発した。

 

「その“もしや”とは、()()()()()に関してだろうか?」

 

「流石です────」

「────世辞は良い。 それよりシュナイゼル、貴様のやろうとしていたことをせよ。」

 

「……(は?)」

 

 想ってもいなかった言葉がシャルルから来たことで、シュナイゼルは(内心に留めたが)困惑した。

 

「……よろしいのですか、陛下?」

 

「何がだ?」

 

「情報は人に知られれば知られるほど予期せぬところで漏れるモノです。 『陛下が行方不明』など特に、前代未聞────」

「────()()()()()()()()()だ、シュナイゼル。 貴様はやりたいようにすれば良い。」

 

「それでは、私の名で部隊を動かしても宜しいでしょうか?」

 

「援軍の行き先はエリア11であるのならば、既にその用意はしてある。」

 

「恐れ入りました、陛下。 やはり黒の騎士団と『合衆国中華』と名を変えた中華連邦の動向を把握しておられましたか。」

 

「世辞は要らぬ。 それよりもこの一連、貴様はどう見ておる?」

 

「“どう”、とは?」

 

「中華連邦は先の内乱にて弱体化しかつての区は名を変えて国を主張し、EUは半数以上の国が既に植民化されておる。 その中で、黒の騎士団は恐らく動くだろう。 ならばちょうどよい『餌』で主導権を握ればよい。」

 

「……分かりました。 (さすがは皇帝陛下……)」

 

 

 

 

 

 

「「「「皇帝陛下が……行方不明?」」」」

 

 トウキョウ租界の政庁内の会議室にて、シュナイゼルからの極秘情報を口にしたナナリーの言葉をギルフォードやグラストンナイツたちは復唱した。

 

「……」

 

 クロヴィスに至っては他の文官たちと同様に目を見開きながらあんぐりと口を開けていた。

 

「帝国全土でも、ごく一部の者だけしか知らされていません。 このことは内密にお願いします。」

 

「皇帝陛下が……」

「正式な宣戦布告が出来なくなるぞ?」

「それ以前に、これでは中華連邦周辺にある『国』と主張している領土に直接的な手が……」

 

 今までブリタニアが『花嫁奪還事件』後に手を出していた領土は、一般的に『瓦解した中華連邦の元領土』の認識で行われていた。

 

 中華連邦の崩壊後、『合衆国中華』などは()()()()として政治的に『国』として世界に認められていない()()()()だったので、皇帝による正式な宣戦布告が無くとも宰相や皇帝の代理である者たちが独自に動いて植民地化しても問題は無かった。

 

 しかし黒の騎士団を背後にまだ余力を残した合衆国中華との同盟や協力関係に次々と『国』を主張して手を結ぶ領土は日々増えていき、アジア大陸周辺はいまやブリタニアと合衆国中華との取り合いとなっていた。

 

「これでは、先制攻撃が……」

「海軍や空軍を今から増強すれば────」

「────だめだ、明らかに異常があることを宣伝してしまう。」

 

 エリア11は地形的に合衆国中華に攻め込む拠点として最適ではあるが、同時に攻撃を受けやすい為ギルフォードたちはいつでも攻勢に出られる準備を『暴動鎮圧の効率化』と称して駐屯軍の拡大や強化をしてきた。

 

 しかし先制攻撃を可能とする皇帝がいなければ『守り』しか選択できなくなる。

 

「大丈夫です。 エリア11の状況は宰相閣下もご存じですので、援軍を寄こすとのことです。」

 

「(皇帝がいないということは、ナナリーを守ることに専念できるということだけど……援軍とはもしや、ビスマルク達だろうか? もしや宰相はこのことを視野に入れてジノたちや僕を前もってエリア11に待機させたのか? 嵐の前の静けさだな。)」

 

 ナナリーの言葉にスザクは静かにそう思いながら、毅然としながら総督として対応するナナリーを横目で見た。

 

 その姿はどこか幼少の頃に見たルルーシュと似ていた。

 

 

 


 

 

 

 リア・ファルの中で、とある少女の声が医療室内に響いていた。

 

 「お゛兄ち゛ゃ~ん゛! よ゛がっだよぉぉぉぉ!!!」

 

 ピースマークエージェントの『ドロシー』としてそばかす(化粧)、地味メガネ(伊達)、三つ編みツインテ(地毛)の変装をしたオルドリンは包帯などを頭や腕に巻いたオルフェウスに泣きながら抱き着いていた。

 

「こらぁぁぁぁぁ! オルフェウスお兄ちゃんを殺す気かぁぁぁぁぁ?!」

 

 余談だがオルドリンが抱き着いたのは負傷したところを避けた首であるので、オルフェウスは顔を青くさせながらも負傷した腕でジタバタしていたと追記する。

 

「あ。」

 

「ケホ、ケホ!」

 

 オルフェウスほど重傷ではない様子のクララの叫びに、オルドリンはハッとして腕を離すとオルフェウスは涙目になりながら咳き込む。

 

「ご、ごめんお兄ちゃん! 大丈夫?」

 

「て、手を振っていたエウリアを見たような気がする……」

 

「む~……オルフェウスお兄ちゃんってば引きずり過ぎ────」

 「────ってちょっと待ったぁぁぁぁぁ! アンタ誰よ?! 『オルフェウスお兄ちゃん』って何?!」

 

 そこでようやく気付いたオルドリンはビシッとクララを指差した。

 

「え? 誰って……オルフェウスお兄ちゃんの恋人だけど?」

 

 「は、はぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

「(あの双子がこのように、接せる日が来るとは……)」

 

 部屋の端でオルドリンの付き添いとして来ていた辛気臭さ純度100%の変装中のウィザード(オイアグロ)は器用に仮面下のホロリと出た涙をハンカチで拭った。

 

「く、クララ────」

「────な~に、お兄ちゃん?♡」

 

 オルドリンはキラキラしながらもどこか色気づくクララの仕草とタジタジに気まずくなるオルフェウスを互いに見てはジト目になる。

 

「お兄ちゃんって……もしかして()()()の趣味なの?」

 

 「ちょっと待てオルドリン?! どこがどうなったらそう考えつく?!」

 

「だってだってだってだって! お兄ちゃんってばミス・エックス(15歳(?))ネーハちゃん(15歳)に────!」

 「────違う。 誓って違うぞオルドリン。 俺は────」

「────あ。 それならクララは愛人でもいいよ────♡」

 「────え────」

「────いやああああああ?! まさか私のお兄ちゃんが少女嗜好だなんて────?!」

 「────違うから俺の話を聞いてくれ頼む。」

 

「いやぁ~、モテる男は辛いね~。」

「ウフフフフ、良いわねぇ~。」

 

 ウィザードとは違う部屋の端でニヤニヤしながらラブコメ空気に、ソフィ(ランドル博士)サリア(ウィルバー妻)はホッコリした。

 

「「(タケル/ウィルバーとの子供が出来ればこうなることもあるのかしら?)」」

 

 そしてソフィは蓬莱島で長らくの昏睡状態から目覚めてリハビリ中の夫タケル、サリアは紅蓮と蒼天のデータでさらなる探求をするウィルバーを思い浮かべた。

 

 「ブツブツブツブツそうじゃないんだ罪滅ぼしとかの為でもなくてただ単純に格差社会の中で生きるには女子の教育機関が不足していることに目を付けてこれは金になると思ってブツブツブツブツブツブツブツブツ制服のデザインも自らしたからと言って決してそう言う趣味を私はブツブツブツブツブツブツブツブツ」

 

 そして『少女嗜好』と言う言葉にグサリと精神的ダメージを受けた様子の貧困層の子女も支援してまで手広い受け入れをしているマドリード租界にある全寮制の一貫女子校の理事長であるあしながオイアグロおじさんならぬ仮面オジサンウィザードは膝を抱えながらブツブツと独り言を零した。

 

「ぅ。」

「あぅぅ。」

 

 ナデナデナデナデナデ。

 

 そしてそんなウィザード(オイアグロ)を見て、医療室の手伝いをしていたエデンバイタル教団の孤児たちは彼の頭を撫でて慰めようとしたそうな。

 

 ……

 …

 

「それでお────ネリスさん? 私、この間ようやくスフレパンケーキを一人で作ったんですよ────!」

「────そうかそうか、それは良かったな。」

 

 オルフェウスやクララと同様にリア・ファルの部隊に保護されたコーネリアはニコニコと笑顔のままウキウキとする変装中(笑)のユーフェミアに艦内を案内されていた。

 

「「「「「???????」」」」」

 

 地上部隊に保護され、搭乗前にクルーは彼女に関して『内通の協力者』との説明を受けていてがまさかこのようにご機嫌なコーネリアを見るとは思っておらず二人の姿を見ては宇宙の果てを見た猫のような表情を浮かべた。

 

 それは噂の『ブリタニアの魔女』の異名を持つコーネリアが、まさかこの様な無防備かつ普通の人間っぽい仕草を晒すような人物とは思っていなかった事もあった。

 

 「あれがコーネリア皇女?」

 「なんだか前に見たときより生き生きしていないか?」

 「ああ。 こう……『健康美人』的な────?」

 「「────分かる。」」

 

 だが彼女が浮かべている表情以上に、テレビなどで出てくるより『美人』であったことが大きかっただろう。

 

 理由としては単純にコーネリアは昔から先輩(ノネット)に何かとアドバイスをする知人(カノン)に影響され、公私の場所では常にウォーペイント(化粧)をしていた。*2

 

 そして数々の所業と成果に伴い、増していく責任(重圧)に肌の荒れなどを隠すために化粧は厚化粧へと変わっていった。

 

 だがユーフェミアの行政特区とブラックリベリオンでの出来事をきっかけに、エリア11の総督の責務放棄、貴族社会から離れていたこと、満足に化粧品を買える状況ではなかったことが重なったことが幸いして彼女の肌は本来の健康的な美へと変わった。

 

「あ、それと後でネリスさんに話があるとレイラが言っていましたよ?」

 

「レイラ・マルカルが?」

 

 コーネリアは先ほど廊下ですれ違ったクルーの端末から目に入った情報と、東ユーラシアで感じたこと、そして近くの黒の騎士団の艦隊と共に飛んでいる方向を星や太陽の位置から大まかな進路を思い浮かべた。

 

「……そうか。 ユ……“ゆーちゃん”に少し頼みたいことがある。」

 

「???」

 

「一般的な情報でもいいので、調べものができる端末を貸してくれないか?」

 

「(“ゆーちゃん”……姫様、それはもしやエニアグラム卿に付けられたご自身のあだ名の転用ですかな?)」

 

 余談だがコーネリアの付き添い兼護衛として二人の後ろを歩いていたダールトンは庇護欲に浸ったそうな。

 

「良いですよ? でも私からも()()()があります。」

 

「そうか。」

 

 ……

 …

 

『ゼロ、例の会談は早く済ませたほうがよろしいかと申し上げます。 このまま長引かせれば長引かせるほど────』

「────分かっているディートハルト。」

 

 イカルガではディートハルトからの通信に、ルルーシュはゼロとして自室とは違う個室にて答えていた。

 

「君が懸念する理由は分かる。 だが今は────」

『────今の彼は負傷していると聞きました。 ならばこそチャンスなのでは?』

 

「なぁにアンタ? “点滴に自白剤を入れろ”とでも言う気?」

 

 ディートハルトはゼロの隣にいたラクシャータに視線を移し、表情を変えずに口を開ける。

 

『あくまでも話し合いですので、その必要はないでしょうラクシャータ。』

 

「その必要があればするとでも────」

「────ディートハルトの言いたいことは分かっているが、体面もある。 このまま彼に対して威圧的な行動を取って他の者たちが良くない感情を我々に一度持つことになれば、そのわだかまりを失くすことは至難の業だ。 これからの活動に支障が出る可能性も捨てきれなくなる。 ならばこそ、恩を売る方が得策だ。」

 

『ですが────』

「────蓬莱島に帰還次第、君も参加させて会談を即時開く予定だ。」

 

『……わかりました。』

 

 ゼロは腕を組んで考え込んだそぶりをしてから言を並べるが、ディートハルトは更に表情をスンとさせてから通信を切る。

 

「……」

 

「お疲れ。 栄養ドリンク、飲む?」

 

「いや、遠慮しておこう。」

 

「変なモノは入っていないわよ?」

 

「いや……少し、一人で考える時間が欲しい。」

 

「そ。 地下都市で保護した子たちを診てきていいかしら?」

 

「ランドル博士たちを信用できないのか?」

 

「んー、彼女の専門は脳科学だからね。 精神的なケアは問題ないでしょうけれど、人間の体は複雑だからね────」

「────ラクシャータ君、一つ聞いていいか?」

 

「ん?」

 

「医者として、君の意見を聞きたい。」

 

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

「そうか、礼を言う────」

「────私も一応かじっているだけだからさっきとは逆の事を言うようだけれど、アンタの質問はランドル博士にした方が良いわよ?」

 

「いや。 恐らくは君の言う通りだと、私も思う。」

 

「ふ~ん……んじゃ、行ってくるわ────」

 

「────ああ。 それと、()()()()はくれぐれも丁重な扱いをすることを忘れないでくれ。」

 

「ハイハイ。」

 

 ラクシャータはヒラヒラと手を振って了承したことを示しながら個室を出ると、ゼロは天井を仰ぎながらため息を出す。

 

「(ディートハルトの危惧していることは尤もなことだ。 俺でさえ、ずっと考えて最も有利かつ最高のタイミングで話をするつもりだったからな……しかし、彼の過去らしきものを見た今ではどうも気乗りしない……そもそもその所為でラクシャータに彼を診させ、イカルガでも防諜上最も安全な俺の部屋にC.C.と共に────)────あ。

 

 ここでようやく一段落したルルーシュはハッとした表情を仮面の下にしながら立ち上がっては自室に繋がるエレベーターに乗る。

 

「(俺は部屋を出る前に、様子のおかしいC.C.になんと言った? “あいつの世話をしろ”だったはずだ。 いや彼だから間違いはない筈だが────いや待て、その前に俺は別の何かを忘れている気が────!)」

 

 思考がどんどんと加速していく中、ルルーシュはそのまま早足でエレベーターの扉が開くとほぼ同時に自室へのドアを開けた。

 

「────“まーでゅーかすさん、はっしゃかんとびらを”……“かいほうしんろいちいちぜろ”? “じゅんこうみさいるはっしゃ”?」

 

 ドアを開くとロングの緑髪を三つ編みにしたポニーテールを青いリボンで結び、茶色のタイトスカート軍服を身に纏ったC.C.がスバルの持つカンペのセリフをたどたどしく口にしている場面にルルーシュは出くわす。

 

「……ッ……ッッ……ッッッ……」

 

 ちなみにカレンは自分の腹を抱きながら必死に笑うことを我慢し、隣にいた毒島は携帯でC.C.を撮っていた。

 

 「ナニコレ。」

 

 困惑したルルーシュの声だけが静かになった室内に響くとカレン達の視線はスバルへとを向けられる。

 

 

 


 

 

 いや “なにこれ”と言われてもファンへのサービスの一環として前から時々ドアップで安産型のヒップラインや明らかに制作側のこだわりのある見事な丸みをした臀部を強調する白の超短いぴっちり短パンに横乳が見えそうでへそと腕が肩から先が丸出しの袖なし丈が短いぴっちりタンクトップ服装のC.C.は一ファンとしては超喜ばしくてありがたいのだがこういざ目の前にすると彼女のファンサービスファッションってどこからどう見ても防寒対策がお世辞にも良いと呼べなくて見るからに寒くて今にも風邪を引きそうな薄着だからカレンと毒島に手伝って貰って部屋のクローゼットを無断で漁ったのは悪いと思うけれど流石に成長したナナリーを想定した女性物の服が出てきたときは固まって困惑したカレンと毒島に弁護したから勘弁してくれルルーシュと思いつつもさまざまなデザインの服が次々と出てきて『せや今の気弱なC.C.なら素直に中の人の他作品セリフを言わせることが出来るのでは?』という、わりとしょうもないアイデアに駆られるままフォ〇っぽい衣装を着せようとしたけれど流石にアニメ版と違って劇場版で見たあのキツイ口調と性格は今のC.C.には無理と断念して今度はコードギアスでイギリスということでセシ〇アのセリフを言わせていたが時間が経つにつれてカレンと毒島からの視線が気になったので途中で止めさせて“今度はStri〇erSのリィンたんや!”と意気込んだものの“どこかライラとかぶるから風花にしようかな?”と思ってどのセリフを言わせようと迷っていたらカレン達が物理的に俺に危害を加える想像が脳裏を過ぎって谷間ちゃんことエンジェル〇リィのセリフを言わせたら案外カレン達への受けが予想以上に良かったから次は神無(かんな)ちゃんのセリフを言わせたのだけれどどこか切なすぎて俺が耐えられずテッサに急遽変えたらこれがカレンだけでなく予想外にも毒島に大受けをして二人ともノリノリに────

 

「────コホン。 もう一度聞くが、何だこれは?」

 

「お帰りなさい、ご主人様。」

 

「あ、ああ……ただいま。」

 

 おお。

 いつものC.C.とは違う様子にルルーシュがゼロの仮面の下でタジタジになるのが丸わかりだ。

 

「それでこれは一体どういうことだ?」

 

 あ、ハイ。

 答えますから仮面の下からでも分かるC.C.と同等と言うかハイパーボリア・ゼロドライブレベルの冷た~い呆れのジト目光線を向けてくるのはやめてくれ。

 向けるならせめて絶対零度に留めておいてくれ。

 

「彼女の服装が寒そうだったから、温かいものを見繕っていただけだ。」

 

「そうかそうか。 その手に持ったカンペは何だ?」

 

「彼女に発音と人の前で話をさせる練習をさせていた。 そうすれば、話しやすいだろう?」

 

「……ふむ。 では毒島君が持っているその携帯は?」

 

「ムラが無いかどうか、あとで見直す為の記録だ。」

 

「…………………………彼女の髪型も変わっている理由は?」

 

「俺の手先のリハビリだ。」

 

「………………………………そうか。」

 

 セェェェェェェェフ!

 

 完全に退路(言い訳)を断たれそうになった俺は前以てそれらしいことを理由に答えると、ゼロことルルーシュは間を開けながらも渋々とそれを受け入れた。

 

「スバルと毒島には以前言ったと想うが蓬莱島に戻り次第、例の話をしたい。」

 

 “例の話”?

 ってなんだっけ。

 

「そうか。 ここで君がそれを口にするということは、レイラだけでなくカレンも参加させるという認識でいいかな?」

 

 どゆこと?

 

「???」

 

 あ、カレンも目を点にさせてショートした頭からハテナマークを飛ばしている。

 

「ああ。 それと、君の祖父である桐原殿と師の藤堂も参加させたいと思っている。」

 

 いや、マジにどういう事だってばよ?

 

そこまでの大事……分かった。 レイラには私から伝えよう。 それと、コーネリアの事だが────」

「────あ!」

 

 お、カレンが復活(再起動)した。

 

「そうだよゼロ! あのネリスって人、やっぱりコーネリアだよね?!」

 

「ああ。 実は俺も少し前に知ったことだが彼女は反ブリタニア組織のピースマークの一員としてギアス嚮団を追っていた。 過去の事もあるだろうが、当時は彼女にも立場というモノがあった。 今はこちら側に協力的と見てくれ。」

 

「……」

 

 むむ、カレンがぷっくり餅不服顔になっとる。

 爆発する前にガス抜きをするとしよう。

 

「カレン────」

────分かった! 分かったわよ! でも扇さんや藤堂さんたちにはどう説明するつもり?」

 

「……それはピースマークにいる変装のエキスパートに任せる。」

 

 オルフェウスに変装の依頼か。

 アニメのユーフェミアやオズO2漫画で見たオルドリンのクラーク・〇ント並みの変装(笑)よりは幾分かマシになるだろうな。

 

「いやいやいやいやいや、流石にお飾り姫とは色々違うから無理があるでしょ?!」

 

 コーネリアってしっかりな年上────ゲフンゲフン、ビシッとしているからなぁ……

 こう、普段から『位とプライドの高い人です』オーラを発しているし。

 

 ユーフェミアが絡む時以外は。

 まぁ、これはナナリーが絡むときのルルーシュにも当てはまるのだが。

 

 あとオズで見たギネヴィアとカリーヌとマリーベルとか。

 

 ……なんだか重いな、ブリタニア皇族の家族愛って。

 

「……君がそこまで回復したことは喜ばしい事だ。 俺の部屋から動けると思うか、スヴェン?」

 

 そう言えば記憶喪失のC.C.がいるということは、ここはイカルガ内にあるゼロの自室だったか。

 

「すまない、悪い事をしたな────ッ。」

 

「ちょ、ちょっと!」

「大丈夫か?」

 

 座っているベッドの上から退こうして足が床と接触した瞬間、下半身中から襲う激痛に俺の体がよろけるとカレンと毒島が肩を貸す。

 

「あ、ああ。 少し立ち眩みがしただけだ────」

「────あちらのクローゼットの中に車椅子がある。 それを使えばいい。」

 

 用意周到だな、ルルーシュ?

 その車椅子、絶対にナナリーの為に取っておいた物だろ?

 だが今としてはありがたい。

 

「助かる。」

 

 さてと……

 

 ギアス嚮団の次は恐らくあれだな。

 

『超合集国の成立』と、自称勝利の女神兼ゼロの妻神楽耶による『日本解放の要請』。

 

 アマルガムだけならともかく、もうこれ絶対にギアス嚮団で色々やってしまったから俺もガッシリと巻き込まれるよな?

 

 キリキリキリキリキリキリ。

 

 車椅子に座りながらボーっとこれからの事を考えていると、久しく感じていない痛みが胃から来る。

 

 ま、ニーナのフレイヤ爆弾フラグは早々にへし折ってやったから無い物としてまずはエナジーウィング対策だな。

 

 ミルビル博士が()()の開発を進めていればいいが……

 

 

 


 

 

 ゼロの仮面を取ったルルーシュと某パニック少女艦長コスプレをしたC.C.が車椅子に乗せられたスバルとカレン達を見送る。

 

「あの……ご主人様?」

 

「ん? なんだ?」

 

「えっと……前の私の事を、知っているのですよね?」

 

「(スヴェンが何かカレン達に言ってごまかしたか。) ああ。」

 

「以前の私と、あの人……えっと……()()()()()()さんと私は知り合いか何かでしょうか?」

 

「ぶふ……まるでシュークリームだな。 ああ、前の君と彼は顔見知りだ。 何か言われたか?」

 

「えっと……私が、記憶を失くしていると。」

 

「それ以外は?」

 

「私があの……変な人たちの所為でこうなったと。」

 

「(やはり誤魔化したか。) ああ、あながち間違っていない。」

 

「そう、ですか……」

 

「??? 何かほかにあったか?」

 

「えっと……」

 

 ルルーシュの問いにスバルたちが退室したことで不安がるC.C.の目が泳ぎ始め、明らかに戸惑っていることを伝える。

 

「……」

 

 普段のルルーシュなら時間が惜しいが為に急かしていたかもしれないが最近の事による影響か、彼はただC.C.が言葉の続きを話すまでジッと待った。

 

「……その……まるで、あの人を()()()知っている様な……()()()()様な気がして……」

 

「そうだな。 彼と君は一年前ぐらいからお互いを知っている。」

 

「は、はぁ……」

 

 ルルーシュの言葉にC.C.は頷いたが内心では『本当に一年前だろうか?』という、フワッとしたなんとも言えない心境に疑惑を持ちながらも自分の記憶喪失に原因があると思うことにした。

*1
207話を参照

*2
198話を参照

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