小心者、コードギアスの世界を生き残る。   作:haru970

263 / 344
ようやくこの話のラフが使える日が来るとは……

投稿し初めて(あと三か月で)二年、読者の皆々様には感謝しております。
感想で活力を頂き、誤字報告ではご迷惑をおかけしてすみません。
そしてありがとうございます。 m(_ _)m


第258話 背水(前)の陣

 エリア11付近が騒がしい頃、エリア24内にあるマドリード租界の政庁ではティンクとソキアが訳の分からない会話で意思疎通をしていた。

 

「う~ん……」

「うん?」

「うん。」

「うーん。」

「うんうん。」

 

 果たして喉の唸り声を『会話』と例えて良いかは別とする。

 

 「「暇だ。」」

 

 ようやく言葉を発したと思えば開口一番が上記である。

 

「ティンク隊員?」

「なんだねソキア隊員?」

「やっぱりレオン……がいないと暇だねぇ。」

「そうだね、彼……がいないとしっくりこないねぇ。」

「じゃあエリア24の軍拡傾向に関して話そうze!☆」

「はっはっは。 ソキアはいつも唐突だね。 でも正直なところ、エリア24が半島と言っても規模に対して軍備がね。」

「本国から警戒されているしねぇ~。」

「本国だけじゃなくて他のエリアに反ブリタニア思想を持つ各国に黒の騎士団に参加や同盟を組もうとしている国や土地にとってエリア24は『警戒すべき脅威』と見られているからねぇ。」

「まるで情報屋みたいだねソキア。」

「ナッハッハー。」

「それとは少し外れるけれど、マリーベル様はどうすると思う?」

「うーん……ユーロ・ブリタニアも、あの東ユーラシア騒動でかなり動きにくい立場になったからにゃー……こういう時、オズに聞ければいいけれど先日出発────」

「────()()()()()しちゃったからねぇ~。

「な、なははは。 面目ない……」

 

 ティンクはソキアの言葉を遮りながら、静かに自分の口に指を付けるとソキアが乾いた笑いを出す。

 

「でも見たかったなぁ~。 ()()()()()()()()()()()()()()。」

 

「はっはっは。 庭師たちが血涙を流していたよ。」

 

「整備士長のマーシルさんもにゃ~……それにオズもオズで血相を変えなくて良かったと思うんだなぁ~。 マリーベル様もえっちゃんからの連絡を聞いて困っていたし。」

 

「……“えっちゃん”?」

 

「ほら、あのピーからのオッパイがデカい子。」

 

「……………………………………ああ、そうだね。」

 

 ティンクの中で『ピー』と『オッパイがデカい』の言葉によって想像が一瞬卑猥なモノに変換されたが、『ピー=ピースマーク』から『えっちゃん=ミス・エックス』とソキアの隠語に気が付いては頷いた。

 

「ティンク隊員、今エッチな妄想をしなかったにゃ?」

 

「はっはっは。」

 

 ……

 …

 

「はぁぁぁぁ……」

 

 マドリード租界の、とある病室で重傷らしき少女が窓の外を見ながらため息を出していた。

 

「(お嬢様は無事にオルフェウス兄さんを探したのかな?)」

 

 少女────()()()()()()()()()()()()()()はベッドの上でソワソワしていた。

 

 病衣から見える肌はなるべく包帯やガーゼで覆い、それでも露出した部分は白のファンデーションを塗り、稲穂の様な金髪でウェーブのかかったウィッグに緑眼のカラーコンタクト。

 

 長年オルドリンの世話をしていたからこそ彼女は『オルドリン役になりきれる』という見込みだった。

 

 さて、何故こうなったかを説明するには一週間ほど前にまで時間は遡る。

 

 ………

 ……

 …

 

「全く、帝国最強の騎士を呼び出すなんで前代未聞だよ? オルドリン・ジヴォン。」

 

「ナイトオブナイン、ノネット・エニアグラム卿に懇請すべきことがあります。」

 

 政庁より西にある、マドリード租界最大の庭園にノネットは呆れ気味にオルドリンと向かい合っていた。

 

「その為にそいつらを準備したってのかい?」

 

 否。 ノネットが見ていたのはオルドリンの背後にある、フル装備状態のランスロット・グレイルとクラブであった。

 

「はい。 エニアグラム卿がここに持ち込まれていたと聞いたので勝手ながら準備させていただきました。」

 

「じゃあやっぱり君がナイトメアを準備した理由が、私の予想と間違っていないと見て良いんだね?」

 

「恐らくは。」

 

「ハッハッハッハ! いやぁ、参った参った……本当に、この時代にはどれだけの強い子が────」

「────エニアグラム卿────?」

「────ああ、いや。 面白い子は嫌いじゃないと言っていただけさ。 ノネットでいいよ。」

 

「では、私の事も“オズ”と。 ()()()()()、そう呼びます。」

 

「そうかい……んじゃ、早速始めようか!」

 

 ノネットとオルドリンが羽織っていたマントを脱ぎ捨てるとそのまま両者はナイトメアに乗り込み、起動させると戦闘態勢に入る。

 

 庭園────現在のカサ・デ・カンポはかつてフェリペ2世が首都を新しくマドリードに移した際に王室の狩猟場として用意されてきた敷地面積約1,600 ヘクタール(ニューヨークのセントラルパークの役4,5倍)を誇る自然空間であり、コードギアスの世界では現在でも貴族たちの娯楽私有地として親しまれている。

 

 ガキィン

 

 そして今日はマリーベルによって貸し切り状態&立ち入り禁止にされ、オルドリンとノネットのナイトメアが衝突していた。

 

『ルールは?!』

 『フロートユニットを使った飛行禁止! そして相手が敗北を認めるまで、でいかが?!』

 『上等!』

 

 グレイルの射出したソードハーケンをクラブは片手のMVSで弾き、グレイルはフロートユニットの推進力で一気にランス型のMVSが扱いにくい距離にまで機体を詰める。

 

 だがグレイルが動き出すとほぼ同時にクラブは既に後方へと移動を開始していたことでグレイルはシュロッター鋼ソードを両手に更に突進する。

 

 バキッ!

 

 突進したグレイルのマント────『ソードラック』が投擲されたクラブのランスによってもぎ取られる。

 

 だが止まらないグレイルの突進に対し、クラブも両手に持ったMVSで刃を受け止める。

 

『いいねいいねいいね! ゾクゾクするよ、本当に!』

『恐縮ですが、余裕をお持ちに?!』

『ハ! ()()()と比べば欠伸が出るね! 』

 

 お互いの剣から火花が散り、徐々に出力が低いグレイルが押されていくとグレイルは通常のスラッシュハーケンとソードハーケンでほぼ密着のクラブに打ち込む。

 

 ガガン!

 

 しかしそれ等はクラブのスラッシュハーケンによって弾かれる。

 

『お強いですね!』

『ナイトオブラウンズは伊達じゃないさ! この世界、言葉だけじゃあ何もできやしないからね!』

『そうですね! 現実では言葉だけで人や人の心自身も救えない!』

『(フ~ン……こりゃシュナイゼルの坊やの思う通りに何かあったねぇ?) 私がアンタほどの小娘だった頃はもう少しバカだったのにねぇ? 何か……あったのかい?』

 

 ノネットが自らの言葉を言い終える前に、クラブでオルドリンの母オリビア並みの────否、それ以上の猛攻でグレイルを攻めていき、確実に装甲と各アクチュエーターに無視できないダメージを備蓄させていく。

 

「(やはり、強い! お母さま……いいえ、それ以上! でも、ここで負けるわけには────!)」

『────勝負時に考えごとかい?! 随分と自信があるようだね────!』

『────う?!』

 

 クラブがランドスピナーの加速を利用した蹴りにオルドリンの視界がブレる。

 

『アンタは強いよ、オルドリン・ジヴォン! でもそれで私に頼みごとをするとは片腹痛いよ!』

 

『貴方に、勝ちます! その為に私は今日まで────!』

『────懸命に剣を振るった結果が、必ずしも自分の思っていた結果になるとは限らない! それを承知の上でそれを言うのかい?!』

 

『その為の今です!』

 

 オルドリンは操縦桿を操作し、操縦を『オート(自動)』から『マニュアル(手動)』に切り替える。

 

「(動きが変わった?! ()()()()マニュアル操縦に切り替えたと言うのかい?!)」

 

「(仮想訓練での成果を、ここで!)」

 

 動きがさらに加速したグレイルにノネットは黙り込み、オルドリンはブレ続く視界の中で先日苦労してようやく()()()()()()()()()の感覚を思い出しながらミシミシと軋み、まるで痛みに泣く機体の音を無視する。

 

『その力で何を成そうというんだい?!』

 

 ちなみにクリアが表示されてオルドリンが呆けた直後にシミュレーターがショートしボヤ騒ぎになっていた余談である。

 更にどうでも良い事だが、この時消火器を持ちながらソキアは『業火は消火だぁぁぁぁぁぁぁ!』と叫んでいたとか。*1

 

『私は!』

 

 バキィ!

 

 グレイルとクラブの蹴りが互いを相殺し、衝撃に耐えられなかったランドスピナーは明日の方向にねじ曲がり────

 

『国境も!』

 

 バキィン!

 

 グレイルがシュロッター鋼ソードを何本か犠牲にしてやっとクラブのMVS一本を使用不可能な状態に陥れ────

 

『人種の差別もなく!』

 

 ザクッ!

 

 クラブはMVSを投げてグレイルの右腕にダメージを負わせ、先ほど投擲したランスを代わりに手を取るが起動できる前にグレイルによって真っ二つに斬られ────

 

「(これを使うのは少年以来だよ、全く!)」

 

 クラブは残っていたMVSを投げてグレイルの左腕を落とし、両手のブレイズルミナスコーンでグレイルの射出したスラッシュハーケンを払い落す。

 

『私()()は、力を持たない人々を守れる立場にいたい!』

 

 ザクッ!

 

 グレイルは隙が出来たクラブに距離を詰めながら、壊れかけの右腕内部から仕込まれた刀身でクラブの頭部を貫く。

 

『……………………………………ハァ~、参ったねぇ。 まさか仕込み武器を入れていたとは思わなかったよ。』

 

()()()()()機体から、アイデアを貰いました。』

 

『……みたいだね。』

 

 クラブのコックピットブロックから汗を袖で拭うノネットが出てくると、グレイルから披露しながら息継ぎをするオルドリンも姿を現すと両者は地面に降り立ち、手の届く距離にまで近づく。

 

「んで? “頼み”っての何だい、オルドリン?」

 

「グリンダ騎士団を、ノネット・エニアグラム卿の指揮下に入れてください!」

 

「……………………おいおいおいおいおい、それって────」

「────エニアグラム卿の立場は分かっているつもりです。 私も、マリーも。 ですが、今のマリーは動こうにも動けない状態です。 ですから────」

「────ノネット。」

 

「……はい?」

 

「ノネット。 そう親しい人は私を呼ぶんだよ、()()。」

 

「ッ。 では────!」

「────おっと勘違いしないで頂きたい。 これでも私はラウンズを誇りに思っているんだ。 出来ることと言えば、アンタを……いや、()()()()()をエリア11に私の名において連れていくぐらいさ。 それに……シャルル皇帝が不在の今、あの坊主────ああいや。 宰相の言葉が持つ重みは更に増した。」

 

「ではせめて……私の行方に少々の間、目を瞑ってくれませんか?」

 

「うん? な~にを言ってんだい! 今の模擬戦でアンタは満身創痍、私は怪我で今すぐには宰相の命に従える状態じゃない……ってのはどうだい?」

 

「ッ。 ノネットさん!」

 

 オルドリンは笑顔になり、ノネットにハグをする。

 

「いや~、ここまで楽しかったのは久しぶりだよ! ちょっとアンタを見くびっていたけれど────」

 

 ミシミシミシミシ!

 

「────あがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ────?!」

「────ありがとうございます! 本当に────!」

「────ギブギブギブギブギブギブギブギブ

 

 ノネット、『怪我ですぐに動けない』という方便に少々真実味を帯びた瞬間である。

 

 

 ………

 ……

 …

 

「(本当に今の時代には凄い子等が居るもんだよ……)」

 

 そして現在、オルドリン(に変装中のトト)とは別の病室中からノネットはマドリード租界を見渡しながら複雑な気持ちに浸っていた。

 

「(でもまさかロイ坊が連絡を寄こすとはね、びっくりしたよ。 セシルもなんだかソワソワしていたし。 クラブの状況を聞いて『あ、そうなんだ。 やっぱり改良の余地があるから来てくれない?』とエリア11に移動する建前がやってくるとは思ってもいなかったけれど……エリア11では何が起きるのやら。)」

 

 

 

 

 

 

 

へっくし! ……変ね、新しいパイロットスーツの所為かしら?」

 

 エリア11の福江島へと飛んでいたオルドリンは鼻がムズムズしていないにもかかわらずくしゃみを出すと、彼女は不思議に思いながらもコックピット内の暖房を上げていると友軍の通信がプレイアデスナイツたちに届いてくる。

 

『こちら義勇軍の篠原(シノハラ)少佐だ! 近づいてくる友軍のIFFは例の傭兵部隊だな! 我々は今すぐ火力支援を必要としている!』

 

『こちら、プレイアデスナイツの……B子(毒島)とでも今は名乗ろう。*2 誤射を防ぐため友軍にIFF信号を発するように君から伝えてくれ。』

 

『だ、そうだ。 各部隊、識別信号を────』

『────ああ?! 傭兵だと────?!』

『────海の向こう側から援軍が来たと思ったら金取り虫共かよ!』

『────頼んだ援軍と違うじゃないか!』

 

 レイラは少し前の自分やwZERO部隊の者たちが傭兵(スバル)に対して当初、歓迎していない空気と態度を重ねると内心モヤっとしたが彼女はそれを押さえ込みながら前線部隊から入ってくるデータに目を通す。

 

『……こちら篠原少佐だ。 総員、上空から義勇軍の支援機が来る 必要ならレーザーでターゲット指定をしろ。』

 

『チッ! こちらの指定したターゲットどもを叩け、傭兵! 以上!』

『どうして傭兵なんだ!』

『愚痴かよ?! こっちは圧されているんだぞ!』

『金だけとって危険を感じれば最初にトンズラするような連中だぞ!』

『そんな戦争中毒者どもを、どう信用しろと言うんだ?!』

 

『……各プレイアデスナイツ、友軍に指定されているポイントを中心に包囲網を崩してください。 (果たして彼も、ヴァイスボルフ城に来た当時もこんな気持ちだったのでしょうか……)』

 

『総員、こちらB子だ。 下の連中の言葉に耳を貸すな、一々気にしていればキリがない。 彼のように、行動で示せ。』

 

『……B子の言う通りですね。 今は、この戦域に集中します。』

 

『何、彼が私に言ったことをそのまま復唱しただけだ。』

 

『B子、なーんか嬉しそうね?』

 

『それでもないぞ、カーちゃん(カレン)?』

 

 『誰が“かーちゃん”だゴラァァァァァァァァァ?!』

 

『あー、横から口を挟んですまないが……魔術師(ウィザード)だ。 ここら一帯のECCMはかなり強力なモノだ。 ECMはかけてあるが、チャンネル数が限られているのでここは友軍の為にもなるべく私語は謹んでくれないか?』

 

『『あ、ハイ。 すみません。』』

 

「(さすがオイアグロ叔父さんね。)」

 

 コックピット内でカレンと毒島が叱られた子供のようにしゅんとし、オルドリンは静かに彼を誇らしく思った。

 

『流石オジサンだね!』

 

『グッ……大丈夫だ私はまだ30代で特殊な性癖もブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ……』

 

 次の瞬間、ダルクの所為でオイアグロは(精神的)ダメージを受けては自分を慰めることとなったが。

 

 

 プレイアデスナイツたちが空中でそれぞれに近いターゲットに近づくため別れ、森や山中に潜むブリタニア軍に攻撃を開始する間にも義勇軍の通信が耳に否が応でも入ってくる。

 

『最後のマガジンだ! ヨリノブ、残りの奴らを装甲兵輸送車に連れて退避しろ!』

『軍曹はどうするんですか?!』

『命令だ、いけ!』

 

『こちら移動式火砲部隊、全指揮官に告ぐ! 包囲網が近づいているのでトレーラーを放棄し、次の防衛ラインへ退避します!』

 

 それ等は数々の、如何に義勇軍がブリタニア軍に圧されているかを語っていた。

 

 黒の騎士団、アマルガム、そして(一人ずつだが)グリンダ騎士団とピースマークでも屈強な者たちが『プレイアデスナイツ』として加勢するため、機体と武装の偽装をしていたことも関係はあったかもしれない。

 

「(だとしても、これは……“鮮やか”だな。 ブリタニアも有能な人材を宛がったということか。 これは来てよかったかもしれん。 このままでは、ここの者たちは皆殺しになっていた。)」

 

 そして相手の出方と反応を見た毒島は感心しながらも、どれだけ義勇軍が窮地に立たされていたかに背筋がゾッとした。

 

『今だ、行け! 敵がひるんだすきに戦略的撤退だ!』

『ま、まだ戦えます少佐!』

『バカ言え! 今のうちに人員を維持するんだ! 戦車隊が退避を援護している!』

『その戦車隊、囲まれているだけじゃないですか!』

『アホか! ワザと追跡されてオレたちの為に敵のど真ん中に残ったんだよ! 気付け!』

『傭兵どもに行かせるか?』

『最後の通信から何分経っていると思う? 無理だろ。』

 

『こちらオ────ドロシー! L(レイラ)さん、義勇軍の戦車隊は?!』

『……もう、手遅れです。』

『そんな! なら、彼らが連行されている方向を────!』

『────ですから、()()()です。』

『ッ……了、解。』

 

 レイラは義勇軍の戦車隊の識別信号が()()()場所を敵のナイトメア部隊が平然と通過していく様に込み上げてくる悔しさをグッと堪え、それを察したオルドリンも苦い顔をしながらも自分の届く範囲内の義勇軍の撤退を援護する。

 

 マークスマンシップがCなので、ほとんど『銃による攻撃』ではなく『投擲』であったが。

 

 ……

 …

 

『なぁ、この反乱軍────ああ違った、武装集団の指揮官は誰なんだ?』

 

 義勇軍の戦車隊に生き残りがいないことを確認したブリタニアの騎士の一人が警戒しながらふとした疑問を通信に出す。

 

『どうしたんだ、突然?』

『いや、ただの一般人に我々がここまで手こずるなんて思えなかったからな。』

『聞いていないのか? 噂によると、元日本解放戦線の生き残りだとさ。』

『日本解放戦線?! あの“トウドウ”とやらが居た?!』

『みたいだぜ。 ここだけの話だが一年前のキュウシュウの乱ではフクシマを乗っ取った上層部の連中に、左遷されたと言うのがもっぱらの噂だ。』

『じゃあ、まさか……ゼロか黒の騎士団による作戦か何かか?』

『いや、単にバカ騒ぎ好きなイレブン共の暴走だと切っている。 多分、ブラックリベリオンの二の舞を防ぎたかったんだろうよ。』

『日本解放戦とキュウシュウの乱を生き残って、今はこれか。 同情はするし、心得もイレブンにしちゃ立派だが……不運な奴だな。』

『ああ。 そして今は傭兵に救いを求めている。』

『黒の騎士団の手先だろ?』

『いや、それがネットとかで調べると黒の騎士団とは別で昔から世界中でテロ支援をしているピースマーク……の一部らしい。』

『ピースマーク? ……厄介だな。』

『ああ。 実際、部隊の何割かは猛攻を受けて陣地から後退している。』

 

『ジェイソンがやられた!』

『何?! 我が隊で対空砲を装備しているのはアイツだけなんだぞ?!』

『た、退却! 陣形を保ったまま退却! 戦略を練り直す!』

 

『“優秀な正規軍”と言っても、所詮は来て日の浅い新兵同然か。』

『ま、ブラックリベリオンを経験していればどの戦場でも温いと感じるさ。』

『違いない。』

 

『総員、こちらフクエジマ地域司令部だ。 反乱分子がこれ以上暴れる気があるのならこちらにも“アロー”を既に呼んでいる。』

 

『なぁ、司令部の言った“アロー”って何だ?』

『絨毯爆撃機部隊の略だよ。』

 

 

 ……

 …

 

 

『少尉! 帝国が居なくなった陣地に部隊を移動させます!』

『分かった! 傭兵どもに見分けがつくように識別信号をオンにしておけよ! 反撃を続けろ!』

『総員、こちら篠原少佐だ。 包囲網を崩して退却することが目的だということを忘れるな。 配置から追い出された部隊はこの座標に進み、怪我人たちの防衛に当たってもらいたい。』

 

『プレイアデスナイツ総員に通達。 海岸沿いから方向転換中の新たな敵正反応をキャッチ。 速度から恐らく爆撃機の部隊です。』

 

「あああああ、もぉぉぉぉぉぉぉ! 次から次へと! ム・カ・つ・く!」

 

 カレンは一瞬、思わず輻射波動を使う為に操縦桿を操作しそうになるが機体を偽装した意味を思い出しては背部のブースターの出力を上げて機体を飛来させた。

 

「(でもアイツってこういうことをしていたんだよね。 多分、愚痴も零さずに……)」

 

 ……

 …

 

『ナイトメアが、飛んだ?!』

『フロートユニットか?!』

『いや、そのような反応は確認されていない!』

『電磁モーターだったら、出力が従来の物と段違いだぞ?!』

『こっちは弾を避けて剣で切りかかってくる奴が!』

『剣を投げてきやがった?!』

『なんて非常識な傭兵たちなんだ?!』

*1
ヒュウガブラザーズ:微妙。 スバル:ノーコメント。 (汗)

*2
作者:一体何人に分かるんだろこのネタ。(汗)




後書きEXTRA:

ぶすじまが(おるどりんを)みている…… (^•ω•^)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。