小心者、コードギアスの世界を生き残る。   作:haru970

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書き出したら少々長くなってしまいました。 (;´д`)ゞ


第268話 悶々で新たな苦悩()

 「(やっちまった。)」

 

 (スバル)は特に焦点を合わせていない目で()()()、ボーっと天を仰ぎながら蓬莱島の中央にいつの間にか出来ていた中央公園のベンチの上で盛大に後悔の念に陥っていた。

 

 いやもう本当にびっくりだよ、この島に公園とか商店街とか喫茶店とかが出来ていることに。

 

 移民局はまぁ、俺の提案で『100万人の奇跡』以来から使い道が無くなっていた海氷船のリサイクルだ。

 

 時間が経てば経つほどに他国のスパイとかが移民希望者と共に増加するのは見えていたからな、敢えて入国を幅広くして正規のルートで侵入しやすいと錯覚させて最強セキュリティの精神ダイブタイプのギアスでフィルターをかける。

 

 地味だがこれが効果的でマオ(女)やサンチアは割とノリノリだった。

 マ男?

 

 C.C.の頼みで二つ返事でオーケーしたぜよ。

 

「ふみゅ~。」

「「「「「みゅ~。」」」」」

「「「「「……」」」」」

 

 ちなみに俺の周りはまさに糸目になってまでリラックスな日向ぼっこを堪能するライラ+ギアス嚮団(アンド)エデンバイタル教団の孤児たちと今日はマオ(女)もいる集団。

 

 『どうしてこうなった』だと?

 

 ああ、それとも俺が後悔の念に陥っている理由を聞きたいのか?

 

 たんまりとあるだわさ。

 

 世間というか軍事力方面で、まずは手始めに噂されている超おっかない『幽鬼(レヴナント)』がベニオ*1とかアキトじゃなくて俺だったこと。

 いや確かに『亡国のアキト』介入あたりから噂が出回っていたのは認めるが、普通は自分だと思わねぇよ。

 

 次に東シナ海だがゴトウ租界とかの事はまぁ……色々と流れが変わったから良いとして、都合よく(悪い?)ビスマルクやルキアーノたちと遭遇するか?

 

 考えてみれば確かにユーロ・ブリタニアを横断した方がエリア11に着くのが早いけれども、あのタイミングはないだろ?

 

 その所為で予期していた以上の高機動戦を強いられるわ、実戦でまだテスト中の光学迷彩の土壇場待ったなしの使用を勝手に動く体に強制されるわ、そのまま光学迷彩以上に試作初期段階以前のビー〇〇ーベルハドロン砲の収束技術の応用で加粒子になる前の高いエネルギー状態を無理やり刃の形に固定したKMF用白兵戦武装でギャラハッドの右腕ごとKMFランスをぶった切るわの三連星。

 

 正にジェット的なストリーミングアタック。

『怒涛の連続』とも。

 

 ぶっちゃけると光学迷彩は以前、ラクシャータに無理難題というか再現不可能と思っていた他作品ネタ(無理難題)を話した時の電磁迷彩システム(ECS)だったし、ビームな剣はメカアニメのロマン武装なワケでまさかどっちもリア・ファルという『試作プラットフォーム(テストベッド)』で実現させてKMFサイズに縮小できるとは夢にも思わなかった。

 

 戦〇機やヴィル〇スモドキは言わずもがなこれ等に入るのだが、それはそれ、これはこれと割り切ろう。

 

 だってロマンメカが出来ちゃうんだから造るのはファンとして義務じゃん。

 

 ビスマルクとの戦闘だけでも目立つのにGATシリー〇のブリッ〇っぽい『姿消えるからのビー〇〇ーベル奇襲で右腕切り落とす』の所業で100%間違いなく黒の騎士団とブリタニア側双方に注目されたよな、これ。

 

 はぁ~。

 

 え、『それよりもなんでライラたちが周りに』だと?

 

 まだ言っていなかったか?

 

 ……言ってねぇか。

 

 良し、じゃあいくぞ。

 

『東シナ海での戦闘が終結する直前にようやく体が動かせたと思ったら、ビルキースはエナジー切れで落ちていく中で体中が痛いままカレンの紅蓮が機体を受け止めた。その時のインパクトとショックで気を失って、次に起きたら近くに本を読んでいる毒島やレイラとかがいたり、もう一度起きたら目の前にカレンとかアリスとかが居て、目が合ったら無言で頭突きを食らわせて気を失うことを何度か繰り返していたら、ようやくずっと起きられる状態になって鍛錬をしようとしたら、どういうわけか行き着く先で毒島とかカレンとかアキトの内の誰かが無言で圧力の籠った目で見てきて、気まずいから家事をしようと思ったら今度はさっちんコスプレユーフェミアとかレイラとかが居て、ライラにこうやって公園に連れてこられて宇宙猫になっていて、気が付いたら周りに人が増えていた。』

 

 そこで君はこう叫ぶ!

 

『何それ長げぇよ!』、とな!

 

 あ。 そう言えばヴィンセント・グラムのメンテ作業を無理やり手伝わされて、作業服を着たオルドリンも逃げてきていたな。

 俺が借りたビルキースみたいに、どうやらグラムもオルドリンの操縦に耐えるのがやっとで回路とか焼き切れていたりしたみたいで。

 さすが『オズ』でスザクに次いでオールSをたたき出したマリーベルを負かしたオルドリンだぜ!

 

 それにボーナスで髪を上げた姿はオズO2の変装時に見たことはあるが、どこぞの聖剣使いみたいなお団子ヘアーなんて初めてな上に生で泣きホクロが良いアクセントをつけて────はぁ~……やっちまった。

 

「お兄さん、どうしたの~?」

 

「ッ。 (↑ほ?!)」

 

 スバルが現実について思い直しては現実逃避をすると言ったループを今日も繰り返していると、いつの間にか隣に座っていたマオ(女)から声をかけられた彼は、素っ頓狂な声をグッとポーカーフェイスの応用で胸奥に仕舞い込んだ。

 

 君、さっきまで向かいのベンチに座っていたよね?!

 瞬〇?! リアル瞬〇?!

 

「あ、ビックリした♪」

 

 クッ! バレるとは不覚!

 

「何でもないぞマオ。」

 

「うーん……そう~?」

「う?」

「そうそう、これがお兄さんのビックリする顔だよ~♪ よく見て感じ取るんだよ~。」

「うみゅ。」

「「「???」」」

 

 首を回してスバルを見るマオ(女)がニヤニヤしていると、スバルの真似をして日向ぼっこをしていたアマルガムが保護した孤児たちがハテナマークを浮かばせる。

 

 というか『見て感じ取る』って、どこぞのブ〇ースかお前は。

 レ〇じゃなかったんかい。

 

「あ! それとお兄さん、呼ばれているよ?」

 

 スッッッッッッゲェ嫌な予感がする。

 

「誰にだ?」

 

「ゼロ。」

 

「……そうか。」

 

 うわぁ、行きたくねぇなぁ~。

 そう思いながらも、特に断る理由も合わない理由もないので結局は行くことしよう。

 

 胃薬を飲んでからな。

 

「ハイです先輩!」

 

 横からライラが胃薬と水の入ったペットボトルを渡してくる。

 

「ああ、すまない。」

 

 あれ? 俺、胃薬の事を口にしていたっけ?

 

「どうやって俺がこれを欲しかったと分かった?」

 

「これも世話係を教わったおかげです! えっへん!」

 

 はぁ~、ライラはナナリー級の癒しだのぉ~。

 

 ポン、ナデナデナデナデナデ。

 

「へぅ……」

 

 さてと、着替えてから行くとするか。

 

「あ、着替えならボクが手伝うよ────!」

「────マオ────?」

「────それに溜まっているだろうし……()()()()、ね♡」

 

 オイバカその口と卑猥な手のモーションと見た目ギャップ感の出る色気ムンムンな上目遣いヤメロ。

 

 カチャカチャ。

 

 元エデンバイタルの子たちも俺の衣類を脱がそうとするんじゃないいいいいいい!

 

「マオちゃん、それなんです?」

 

「ん~? これはフェ────むぎゅ。」

 

 ハイそこでお口にチャック(顔面クロー)しましょうねぇ~。

 

「……“ふぇ”────???」

「────気にするなライブラ。」

 

「…………♡」

 

「マオちゃん、なんだか変な顔です!」

 

 酸欠になるにつれてマオ(女)の顔が────ちょっと待て! なんでトロン顔で痙攣を?!

 

 ……まさかSに見えて実は隠れドM?

 

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

「「「「……………………」」」」

 

 ゼロたちがいる建物に向かっていると、周りからの視線がチクチクと刺さってくる。

 

 何せライダースーツとフルフェイスの俺(森乃モード)が、器用に松葉杖でスイスイと人だかりの中を進んでいるからな、どこからどう見ても不審者だから無理もない。

 

 ……横道を使おう。

 

「ん?」

「あ、スバル!」

 

 そんな横道からひょっこりと毒島とカレンが出現!

 

 いや、何を思っているんだ俺は?

 エネミーエンカウントじゃあるまいし。

 

「二人ともどうして一緒に?」

 

「あー、毒島に稽古をね。」

 

「カレンは筋がいい。 今は0.8スザクぐらいにまで腕を上げた。」

 

『0.8スザク』とは何ぞやぶっちゃん?

 

 だがなるほど。

 二人が一緒にいることは意外だったが、そういう事か。

 

「二人とも道着が似合うぞ。」

 

「「え。」」

 

 あ。

 思わず口にしてしまった。

 だって仕方ないじゃん!

 腰のスリットはロマンの一つだからね?! 異論は認めん!

 

 異論なんてないと思うが。

 

 「“似合っている”って……クヒヒ……」

「……コホン。 もしやスバルも呼ばれているのか?」

 

「毒島たちもか?」

 

 そう言いながら俺たち三人は横並びで再び歩き出す────

 

「────なぜ俺の左右に立つ?」

 

「こうしたらスバルを支えるから?」

「だな。」

 

 息がぴったり過ぎてちょっと怖いのだが。

 え? 何? もしかしてカレン、原作ぶっちゃん風になるの?

 

 それはちょっと勘弁してほしい、俺の体が持たない。

 

 勿論そっち方面とかじゃなくて物理的に。

 

 少し前、久しぶりに毒島の朝練に付き合ったけれど、もう加減抜きで相手をしないと割と本気で攻撃を凌ぐ&防ぐだけで精一杯で、反撃する余地なんてもうなかったからな。

 

 アレ以上の腕だともう制作側のチート人間スザクに勝つんじゃね?

 

 くわばらくわばら。

 

 ガチャ。

 

「来たか。」

 

 そんなこんなでゼロの執務室にご到着~────Oh。

 

 部屋の主であるゼロはもちろんの事だが中には何故かディートハルト、ラクシャータ、藤堂さん、桐原のじいさんや神楽耶など、黒の騎士団側の重鎮オンパレード。

 テーブルの反対側にはレイラといつの間にか島に戻ってきたマーヤとアンジュ。

 

 何この豪華メンバーのオンパレードは?

 

 キリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリ!

 

 もうヤダかえりたい。

 

 胃薬を飲んでコレだったら、飲んでいない場合は確実に胃潰瘍が……

 

 あ、なんだか手足の生えた胃痛まみれの胃が“ハイホー♪”しながらスキップして来ている幻覚が~。

 ウフフフフ♪

 

 パチン。

 

 あ、マーヤたんがウィンクしてきた♪

 

 ……ムホホホ♡ 胸、やっぱり大きいのぉ~♪

 俺ったら現金♪

 

「・ ・ ・」

 

 で、ここでいかにも俺の内心を察した様なアンジュのジト目が向けられたような気がするので、ヘルメットの中でポーカーフェイスの維持に力を入れた。

 

 彼女のアホ毛が『ビビビッ!』とギザギザになっていたのも見なかったフリをしよう。

 

「さて。 ここに君を呼んだのは恐らく見当はついているだろうが、一度口にしよう。」

 

 いや、見当も何も無いのだが。

 

 でも言葉にしてくれるというのならば、俺が敢えて口をはさむ理由もない。

 

 とりあえず平常心をボディランゲージで装って、どっしりと腰を据えながらこの会議(多分)を見守っておこう。

 

「まず、サウジや中東アジアから遠路はるばるご苦労だった藤堂。 おかげでユーロ・ブリタニアとブリタニアの領土以外はこちら側に引き入れる事が出来た。」

 

 あー、なるほど。

 道理で藤堂さんが日焼けしているわけだ。

 

「それに桐原殿とディートハルトのおかげで『政府』の基盤は固めつつ、超合集国への準備も予定より早く進められている。」

 

 流石は裏の政治家と社会の二人、作業が半端なく有能だな。

 ディートハルトだけだったらこうもいかなかっただろうな……

 

 ああ、だからアニメだと扇さんに対してヴィレッタが盛大な愚痴をこぼしていたのか~。

 

「これも蓬莱島が領地としての機能が、予測よりはるかに早い段階で設立していたおかげだ。」

 

 おお。

 ゼロからそれとなく褒められてレイラが誇らしい笑みを静かにしたぞ。

 

 うん、いいネ!

 

「えっと……私、席を外した方がいいかな?」

 

 お?

 おずおずとするカレンなんて珍しいな。

 こういった介護っぽいのがあまり好きじゃないのは変わらないか。

 

「いや……紅月くんも立ち会ってくれればスムーズに事が運ぶだろう。 ですよね、ゼロ?」

 

「……ああ、そうだな。」

 

「は、はぁ……」

 

 “スムーズに事が運ぶ”? なんのこっちゃ?

 

「ディートハルト、あんた回りくど過ぎて気持ち悪いわ。」

「否定はしませんよ?」

 

 おぅふ。

 ラクシャータのずけずけとした物言いにディートハルトの即答に場がピリピリと────

 

「────本題に入ろう。」

 

 よくやったゼロ!

 流石はゼロ!

 苦労して魔神になる前に人間の心を保たせた甲斐があったぜ!

 

「スバル。 君は以前から健康診断を断ってきた。 その理由は何だね?」

 

 ギャアアアアアアアアス!!!

 この会議のメイントピックは俺でしたぁぁぁぁぁ?!

 超合集国だと思っていたのにぃぃぃぃぃぃ?!

 どうして?! どどどうしてこんなことに?!

 

 そうだ! これは夢だ! ばんざーい!

 

「理由は話したくないだろうがこの間、君の手当てをしつつ血液検査をラクシャータにしてもらった。」

 

 アンギョエエエエエエエエエエエエ???!!!

 

「そしてその結果、君の血は半分日本人だ。」

 

 うん、まぁ……覚えていないけど、実の母親が日本人らしいからな。

 

「もう半分はブリタニア、それも名門貴族……皇家の血筋だ。」

 

 なん、だと……

 

 ちょっと待て、俺はこのくだりを知っている!

『ロスカラ』だ! 『ロスカラ』の黒の騎士団ルートだ!

 

 えええええええええええええ、嘘やろぉぉぉぉぉぉぉ。

 

 「シュバールさんが、貴族の……」

 「スメラギ家の……」

「「「……」」」

 

 レイラとアンジュの小言と、無言の毒島、カレン、マーヤの視線がマイドタマ()を貫通する。

 

「「フッ。」」

 

 桐原のじっちゃに藤堂ちゃん、その意味深な“フッ”は嫌でやんす。

 

「それと……こちらが本題だが────」

 

 これ以上、何かあるの?

 というかゼロ、なんだかすごい雰囲気を出して俺を気圧してきていない?

 スゴイ(プレッシャー)なんだが?!

 

「────驚くべきことに、君は皇家の血筋であると同時に……ブリタニア帝国の皇族、それも()()()()を受け継いでいる。」

 

 え。

 

「「「「「え。」」」」」

 

 俺の内心を代弁するかのように、部屋の中にいたほとんどの者たちが上記の気の抜けた声を出した。

 

「スバル、君は皇家と……ブリタニア帝国皇族直系のハーフだ。」

 

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「ロイドと~────」

「────セシルの────」

「「────『ナイトメアさんいらっしゃ~い♪』!」」

 

 パチパチパチパチパチパチ。

 

「はぁ~いどうも~、今週もまたこの時間が来ちゃったね♪ 司会のロイド・アスプルンド────」

「────カッコ眼鏡────」

「────うんうん、そしてこちらは助手のセシル君だよ~ん♪」

 

「セシル・クルーミー、17歳で~す♡」

 

 きゅるん☆

 

『『『『おいおいおい。』』』』

 

 気が付いたら少し前のバラエティ番組の司会者っぽいロイドとセシルをカメラマンとして撮っていた。

 

 え? 『激突過ぎw』? 『なんじゃこりゃ』?

 俺もそう思う。

 

 でもボータイ衣装のロイドはともかく、セシルは期待を裏切らないダスね。

 ド派手エロコスプレ衣装をしたセシルんは目の保養ダスねぇ~♪

 

「この番組は日々大活躍しているKMFさんたちに集まっていただいて、中々口に出せない、自分のパイロットたちに関する苦労話や自慢話などと言った『ぶっちゃけトーク』を披露する企画でーす!」

 

「あ・↑り・↑↑が・↑↑↑と・↑↑↑↑う~! それではナイトメアの皆さん、さっそく自己紹介お願いしま~す! あ、出来るだけ愉快にね? ゆ・か・い☆」

 

「ではでは、ハードルも上がったところでランスロットさんから!」

 

 ランスロット仮面出てきたよオイ。

 

「へ?! あ、あ~……自分ランスロットです! ブリタニア軍で、ナイトメアやっています! 周りから『白の死神』とか言われて敵味方に関係なく避けられていますが最近、ヴィンセント・スナイプ(シュネー機)と仲良くなって誤解が薄まっています! ロイドさん、セシルさん! いつも自分と自分のデバイサーがお世話になっています!」

 

 パチパチパチパチパチパチ。

 

 なにこれ。

 

「はいよろしくねぇ、ランスロット君♪ そんなに固くならず、いつも通りでいいんだよ~ん? あ、それとも調子悪い? 今ここでいじらせ────」

 

 パコン☆

 

「────ぷぎゃ?!」

 

 セシルがゴルディ〇ンハン〇ー(人サイズ)でロイドを叩いたぞ。

 大丈夫か?

 

「は~い、それで隣にいるのは妹のグレイルとトライアルちゃんですよね~?」

 

「「よろしくお願いします!」」

 

 ランスロット・グレイルとトライアルの元気のいい声がハモる。

 息がぴったりだな~。

 

「次は~……紅蓮ちゃん!」

 

 ランスロット仮面の隣がライトアップされ、気怠そうな紅蓮仮面に注目がいく。

 

「あー……自分、紅蓮弐式っす。 よろしく。」

 

 何だかめんどくさがりなカレンの声がしたのは気のせいだ。

 うん、気のせいだろう。

 

「えええええ?! そ、それだけですか?! 他には何かないのかな~?」

 

「えええええ?」

 

 セシルが顔を引きつらせながらそう聞くと、紅蓮ちゃんが『面倒だ』とでも言いそうな声を出す。

 

「んー……じゃあ『喧嘩上等、弾化露武力(弾けろブリキ)野郎!』、とか?」

 

「あっは~! 噂通りにワイルドだねぇ~♪ ところで姉妹機の紅鬼灯ちゃんは来ていないのかなぁ~?」

 

「あー、“気分悪い”って欠席っす。」

 

「う~ん、それは残念! 今日こそは君も彼女も含めて隅々まで機体(身体)をいじらせ────」

 

 パコン☆

 

「────ぽぎゃ────?!」

「────はいは~い♪ こじらせメガネはほっといて~……そういえば紅蓮ちゃん、()()()は?」

 

「あ。 この企画を知らせていないから多分大丈夫っす。」

 

「じゃあ次に行きましょう!」

 

 なんだかガタイのいい、ムキムキマッチョアグラヴェイン仮面がライトアップされたぞ。

 

「どうも、アグラヴェインです。 声が二重に聞こえるかもしれませんが、騎乗者が中二病を拗らせているので表と裏の声と思って頂いて結構です。」

 

「へぇ~、それは興味深いねぇ~☆ もっと話を後で聞かせてね♪」

 

「しょっちゅう出張するので、スケジュールが空いていれば。」

 

「ンフフ~、じゃあ次!」

 

「え?! 俺?! マジか?! マジなの?! ドッキリとかじゃなくて?!」

 

 あざといキ〇声、頻繁に取り巻きガールズを侍らせながら生徒会を出入りするジノよりうぜぇ。

 

「あの、色々と控えているからね? あ、自分はブラッドフォードです! こちらの不肖トリスタンの兄です!」

 

「不肖ってどういう意味なの兄さん────?!」

「────そのまんまの意味だよ! 昔からお前に振り回される私の事を考えてくれよ────?!」

「──── 兄さんこそ“ナイトメアなのかフォートレスなのかはっきりしろ”って苦情が僕にまで来ているんだよ! 今でもプラプラな宙ぶらりんして────!」

「────自業自得だよ! それに僕の場合、パイロットと一緒で自分探しだよ!」

 

 なんだか兄弟(?)喧嘩が始まったぞ。

 

「お?! 喧嘩か?!」

 

 紅蓮ちゃん、そこで興奮気味にならない。

 

「う~ん……中二病が多いわねぇ~。」

 

 セシルさん、その一言でアグラヴェイン仮面ががっくりしておるでザマス。

 

「それじゃあ次の方~!」

 

「あ、えっと、その、じ、自分は兄のゼットランドの代わりに来ちゃったモルドレッドです! あのあのあの! こんな図体がデカいだけの新参者が来てすみませんすみませんすみませんすみませんすみません!」

 

 ……なんだか随分と図体がデカい割に腰の低~いモルドレッド仮面だな。

 テンパり方もあってか、某ハルヒのみ〇るが重なるんだが。

 

 ……あっち(み〇る)と違って、胸部装甲は残念な方だけれども。

 

「あらあらあら、モルドレッドちゃん? そんなに畏まらなくていいんだよん? この中で君の全力シュタルク・ハドロンの破壊力は確実に最上位ぐらいには食い込む威力だからね? もっと自信を持ってねぇ~?」

 

「そうそう、もっとも~っと威張っちゃっていいんですよ? そこの胸とか尻とかだけ立派な紅蓮ちゃんみたいに。

 

「はい! 善処します!」

 

 モルドレッドにはセシルの恨めしそうな後半の言葉は聞こえていないのか。

 

「じゃあ次の……ああ、うんこの子ね。 飛ばしちゃっていいかな?」

 

ダメです。

 

 滅茶苦茶いい声した神虎(シェンフー)姿の〇リオンだ。 マ〇ター〇リオンが出てきよった。

 

 なんでやねん。

 

こんにちは。 いや……“こんばんは”、かな? 今宵はテレビの前にいる貴女とご会いに来たお耳の恋人。 『神』に『虎』をユニオン(合体)して『神虎(シェンフー)』とは私の事……それにしてもセシルさん、今日も見目麗しいですね。

 

「お世辞でも言ってくれて嬉しいわ~♪」

 

あああ! 世事だと思い違いをする君はやはり素敵だ! なぜ私は中華連邦などに渡されたのでしょう?!

 

『綺麗な〇リオン』だと思ったら『〇アート』で『エ〇ル』って……どれだけ濃い恋をもっているんだよ。

 

「フッ。」

 

 そこに座っているアレクサンダ仮面は黙っていなさい! 自己紹介まだでしょ?!

 

「はい次。」

 

「白炎だ。 ブリタニアからは『一本角』と呼ばれている。」

 

「……それだけ?」

 

「ちなみにそこの紅蓮の……従弟だ。 以上。」

 

 口数、オルフェウス並みに少ないなオイ?!

 

「次の方、どうぞ!」

 

「アレクサンダです。 EUの初ナイトメアで、戦争嫌いな開発者が蜘蛛をコンセプトをもとに造られました。」

 

「「「「「「「「「……」」」」」」」」」」

 

「こちらは弟たちのドローン。 無口なので無視して結構です。 一応、レッドオーガや02型にフローレンスなどの兄妹と、近くに生まれる新たな妹も居ますが今日は間に合わないそうです。」

 

「新しい機体なのに続々と違うデザインがあるんだねぇ~?♪」

 

「まぁ、開発者も『出来るだけコスパと収容スペースと戦闘力とコスパと準応力と未来性とコスパを詰め込め』という無理難題をEUのボンクラどもにきつく言い渡されたので。」

 

「それで全~部、両立させちゃうんだから君の開発者は優秀だね! 今度、ボクに紹介してね?」

 

 あ。 セシルがムスっとした。

 直感で開発者が女だと分かったのかな?

 

彼女(アンナ)は見知った人以外の前では極度の人見知りと化してしまうので無理ですね。」

 

「ガクッ。」

 

 今度はロイドが項垂れ、セシルがニコニコし始めた。

 

「ではでは~、最後の方! 自己紹介を!」

 

 「おはようございました。 手前、巨大なオレンジことジークフリートと発します。 深くて暗~い海の底から目覚めたらいつの間にか偉そうなショタにパイロットが替えられ、そこのアグラヴェイン含めたナイトメアにぼこぼこにされてサルベージ回収されてました。」

 

「「「「ちょっと待て! お前、KGFじゃないか?!」」」」

 

 うん、正論のツッコミをありがとうございました。

 

 「あ、はい。 そうですか。 ごめんください。」

 

 そしそそくさとスタジオからトボトボと消えていくロンリーなジークフリート。

 ドアの外ではヴェルキンゲトリクスとかの『KMF(?)』が見えたような気が……

 

 気のせいだろう。

 

「では気を取り直して…………………………え。 ()()も紹介しないといけない────?」

 「────我は黒の騎士団のナイトメア、蜃気楼である。」

 

 今までで一番態度のデカい奴が出て来よった。

 

「では自己紹介も一通り終わったところで残念なお知らせでーす! 自己紹介だけで企画に割り当てられた時間がほぼ無くなっちゃいました~!」

 

「「「「「「ええええええ?!」」」」」」

 

 セシルの言葉に、姿が見えない観客とステージ上のKMFたちがブーイングをし始める。

 

「だってねぇ~、突然の企画にこれだけのKMFが応じるなんて誰が思う~? ん~?」

 

「「「「「「……」」」」」」

 

 ロイドの声に辺りが黙り込む。

 

「ボク自身、信じられないんだよぉ────?」

 

 ────バキッ! ガシャーン!

 

「────邪魔するわよ!」

 

 スタジオのドアが蹴破られ、金属バットを持ったKMFが入ってくる。

 

「ちょっと君、誰────?!」

「────切り込み隊長のビルキース! 夜露死苦(よろしく)!」

 

「あ、ビルキース────」

「────アレクサンダ君の妹が()()────?!」

「────邪魔するよー。」

 

 そして緩~い声と共にゾロゾロと入って来たのは陽炎タイプや武蔵タイプにアラクネに青い紅蓮仮面っぽいKMF────

 

「────ボクは蒼天、世間から『幽鬼』って呼ばれているご主人様のナイトメアでーす! 世界を混沌に落としたいと思っていまーす!」

 

「クラブちゃんはどうしたの?! ボクのクラブちゃん!」

 

「あ、こっちね。」

 

 そう言いながら蒼天仮面は申し訳なさそうなクラブ仮面をて片手で持ち上げる。

 

「……ごめんランスロット、紅蓮ちゃん……流石に、この数を止めるのは……無理だった……よ……ガクッ。」

 

「「「「クラブぅぅぅぅぅぅ?!」」」」

 

 もうナニコレ。

 カオス?

 

「皆仲良くして下さぁぁぁぁぁぁい!」

 

「モルドレッドちゃん落ち着いて!」

「シュタルクハドロンのパワー全開はやめて!」

 

 カオスか。

 

 「やぁ────!」

 

 ────隣から手足の生えた胃痛さんがひょっこりとぉぉぉぉぉオオおおおオオオオオ゛お゛お゛お゛お゛オ゛オ゛?!

 

 ↑↑↑↑↑あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!

*1
190話より




_(꒪ཀ꒪」∠)_ ₎₎ ←作者
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