*注*今話はエチチ成分がマシマシです。
「「……」」
数秒、あるいは一秒未満かも知れなかった時間がルルーシュとシャーリーにとって数分に感じられる時間が過ぎたところでようやく二人の顔は薄暗い茂みの中でも分かるほどに真っ赤になった。
「ルル見ちゃダメ!」
シャーリーの叫び声と同時にルルーシュは慌てて目を瞑っては顔を背け、シャーリーは脱げかけていたドレスを胸元まで上げて押さえた。
「み、見ていない。 見ていない見ていない見ていない見ていない見ていない見ていない見ていない見ていない────」
「────うんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうん!」
ルルーシュは早口でまるでシャーリーではなく自分に言い聞かせるような言葉が徐々に小声になっていき、シャーリーも必死にグルグルと回り出した意識を引き留める為にコクコクと首を縦に振る。
「くぁwせdrftgyふじこ。」
混乱から身を縮めようとシャーリーはギュッと内股に力を込めて茂みの向こう側に人影がいないかどうか確認すると、ルルーシュの口から意味不明な息が出る。
が、シャーリーはそんなルルーシュの様子よりも今の彼の状態を他人に見せたくはないという意志が勝っていた。
以前から一途なシャーリーが余りにも純粋な所為でアッシュフォード学園中の女子の間では『ルルーシュを想っても自ら横恋慕はしない』というのが暗黙の了解だったがルルーシュ(の影武者をしていた咲世子)が108人の女性との付き合い出してから律義にもルルーシュが全員との付き合いを完璧にこなしたのもあってかいつの間にかその境界線は崩壊した。
そこで『キューピッドの日』でシャーリーがルルーシュの帽子を取ったこともあり、何とか収まったものの一度崩壊した暗黙の了解レベルには戻らなかった。
ぶっちゃけ修学旅行時のシャーリーは『ゼロ』としての務めもあるからと自身の諦め半分、期待半分でルルーシュを突き放すような事を言ったのもシャーリーなりに考えに考えた末の行動である。
そこにもし、ルルーシュが半裸状態の彼女と人気のいないところで見つかれば、事態が以前以上に悪化するのは必須だった。
しかし下半身を横たえた状態のまま上体を浮かしつつドレスを押さえるのはいくらシャーリーでも限界があり、次第に彼女はプルプルと震えだした。
「ご、ごめんルル! 無理!」
「な、なにが────?」
────ムニュン────
「────重いだろうけど本当にごめん────!」
「────↑↑↑ほ?!(裏声)」
耐えられなくなったのかシャーリーは休むため────そして胸元を隠すため────寝転んだルルーシュに折り重なるように抱き着くと素っ頓狂な声を出したルルーシュの身体がびくりと大きく震えた。
「~~~~~~~~~~~! ………………………………………………最悪だ。」
「んな?!」
ルルーシュの吐いた独り言のような小声にシャーリーはムッとした。
「お、重くても女の子に対して『最悪』はないんじゃ────いた?!」
「ど、どうした?!」
「か、髪の毛が……あ、リボンが切れている……」
シャーリーが頭を震わせると再びピンとした感覚が手探りで伝わると、枝に髪の毛が引っ掛かっていることを感じ、恐らく先ほど茂みの枝に応急処置をしたドレスの背中部分のリボンが先に引っ掛かって切れたのだろうと思いつく。
「(せっかくアンジュさんが縫ったのに……)」
そこでシャーリーはハッとする。
何故ならば今、自分の目の前にルルーシュの(細くても)男性らしい筋が浮き出ていた首があったから。
あと数センチ顔を下げるだけで頬は彼の突き出た喉仏のある首に接触できる至近距離にまで近づいており、彼の呼吸で吐き出された息がシャーリーの首と胸元をくすぐる。
「(わ、わ、わ、わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!)」
恥ずかしい思いからシャーリーがグルんと首を回し、その拍子に彼女の鼻先がルルーシュの玉の様な汗が噴き出ていた首を掠る。
ガシッ!
「ぴゃ?!」
そんなシャーリーの両腕をルルーシュががっしりと掴む。
「る、るるるるるルル────?」
「────頼むから動かないでくれ。」
脅すかのような声のトーンにシャーリーは固まるが、ルルーシュが吐き出した熱い吐息が彼女の耳に吹きかけられるとシャーリーはぶるりと体を震わせた。
「だから動かないでくれ。」
「わ、分かったから喋らない
必死の思いで返事をしたシャーリーは自分が思っていた以上に動揺していたことを自覚し、頭が真っ白になった。
「……シャーリー、俺の横に倒れて降りられないか?」
「だから、髪の毛が絡まっているって……もしかして、どこか痛いのルル?!」
まさかさっき押したとき、背中に石か枝が下にあったのだろうかと思ったシャーリーの顔が青くなり、言われた通りに何とか動ける範囲内で彼の上から降りようとするがある一定以上顔を動かすと髪がグイっと引っ張られて身動きが取れなかった。
「は、早くどかなきゃ────」
「────解けるかどうか俺も試してみよう────」
「────ふぁ。」
ルルーシュがシャーリーの後頭部に向けて手を伸ばすがその際に彼女のわき腹をかすめ、シャーリーは思わずぞわぞわと背中を上がってくる未知の感覚に変な声を出しながら身じろぎをしてしまう。
「・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」
石化したように動きを止めたルルーシュは髪の毛を触ることを諦め、彼は息をすべて吐き出すかのような長~いため息を腹の奥底から吐き出した。
「……本当にもう動かないでくれ。 口も閉じていてくれ。」
「わ、私だって好きで騒いで────」
「────シャーリー。」
「…
ルルーシュの背中に石か何かの所為で、シャーリーが身動きをすればするほど体が痛む様子だったのでシャーリーは観念した。
「……ごめん、やっぱり動く────」
「────だめだ────」
「────ちょっとだけ────」
「────だめだ。」
シャーリーはルルーシュを無視し、足を動かした。
今の彼女のは両足を閉じている状態だが、ルルーシュの股をまたぎ、彼の足と足の間に股をついて自重を支えればもしかしたらルルーシュへの負担が減るかもしれないと思ったシャーリーはすぐに行動に出た。
上半身を上げれば黒いブラごと胸が見えてしまうのでどうにもならないがせめて下半身だけはと思い当たったシャーリーだが、傍からすれば四つん這いに見えなくもないが、『ルルーシュの負担を減らす』に必死であった彼女は気付かない。
「ちょ────」
「────も、もう少し────」
「────だ────」
「────え────?」
「────グッ。」
自分の足を動かしたとき、股に何か堅いものが当たったシャーリーはハテナマークを浮かべた。
対するルルーシュは歯をむき出しに何かに耐えるように食いしばっていた。
「ご、ごめん! 何か足に当たった────」
「────何も、言うな。」
やっぱり枝か何か背中にあるのではと思い、シャーリーは膝を動かして探ると股のあたりに
丁度股を着けば折ってしまいそうな位置に。
「る、ルル……これってもしかして────」
「(────ああ……終わった────)」
「────立場とか事情とか色々あるのは分かるけれどさ……流石に学園に
「(あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!)」
ルルーシュは
「ご、ごめんね?! これがあるから苦しいんだよね?! 取ってあげる────!」
「────バ?! や、止めろ待てステイ、馬鹿本当にやめろ────」
「(────やっぱり無理をしているんだ! 体も強張っているし、滅茶苦茶汗かいているし────)」
「────待てシャーリー、頼むから本当にやめろ────!」
「────んぁん?!」
ルルーシュがシャーリーを無理やり引き離そうと手を上げるが余りにも焦っていたからか距離感を考えていなかった手はシャーリーの臀部に近い腰を掴み、出したことのない声をシャーリーは出してしまう。
「すすすすすすすまない! ~~~~~~~!」
慌てたルルーシュはすぐに手を離し、両手で顔を覆いながら、絶望したかのように荒い息を吐いた。
「(へ、変な声出ちゃった! でも場所は分かった!) 位置は分かったから! すぐに楽にするから!」
「すぐ済めばいいというものでも────いやそうじゃなくて待て触るな────!」
「────あ、あれ? なにこれ? 弾力がある────」
「────はう────?!」
「────硬いゴムを巻いた警棒────?」
「────バババババカ、止めろ────!」
「────あ、あのぅ────?」
「────え?! 誰────いた?!」
『警棒()』を取り出すためにルルーシュのズボンのポケットを探そうとしていたシャーリーの頭上から遠慮がちな声がかかり、シャーリーが見ようと首を回すがまたもや枝に引っ掛かった髪の毛がピンと引っ掛かる。
『まさか』と思いながら上半身を浮かせたルルーシュが見たのは何とも言えない、複雑な顔で自分たちを見下ろしていたナナリーと、いつにも増して
次話は何がどうなってスヴェンとナナリーが一緒にいる状況になったかを出す予定です。