小心者、コードギアスの世界を生き残る。   作:haru970

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ガツガツと活力剤にして全て頂いております!

またも少々長めの次話となりましたが、楽しんでいただければ幸いです!

*少々カオスかもしれません、申し訳ございません。*


第54話 神の島2

「「「………………」」」

 

『はぁ~い! マオマオから入電だよ~! 皆お疲れ様~!』

 

 GX01と『ランスロットモドキ』がにらみ合う中、以前と全く変わらないダルクの能天気(?)な言葉に緊張感がゆっくりと静まっていく。

 

『ふぅ~、中々に肩が凝るなこれは。』

 

『でもサンチアっていうほど胸が大きくないでしょ?』

 

 ビキッ。

 

『ダルク、決めたぞ。 破棄する機体はお前のに変更だ。

 

『えええええええ?!』

 

 黙れ。 決定事項だ。

 

『……フフ! 仲がいいのだな、お前たちは?』

 

 サンチアがダルクの余計な一言を通信越しで聞いていた毒島が思わずほほえましいやり取りに口を開ける。

 

『アリスちゃんから聞いたかもしれないけれど、私たち特殊名誉外人部隊(イレギュラーズ)は占領区難民からCC細胞の適正でのみ選ばれて、抑制剤という薬でブリタニアの奴隷兵として生きてきたから。』

 

『でも心までブリタニアに、クソハゲマッドに売り飛ばした覚えはないわ。』

 

『我々は皆、親も兄弟も友人……戦友たちも失った。 だから今では姉妹同然なのだ。』

 

 ルクレティアの言葉にアリス、そしてダルクとの口論から冷静(?)に戻ったサンチアがそう静かに互いの言葉を足して告げる。

 

 もう察している方々もいるかも知れないが、マッドの感じていた違和感とは『殺気の有無』だった。

 

 戦場特有の緊張感やギリギリの一線などあったが、戦うものなら自ずと出すはずの『殺気』が特殊名誉外人部隊(イレギュラーズ)とアマルガムの間にはほとんど無く、()()()()()()だった。

 

 通信の周波数があっているのもアリスが関係している。

 

『“姉妹同然”……良い響きね。 それで、神さ────(スバル)は?』

 

 シュボゥ!

 

 マーヤの通信と同時に、少し距離の離れたマオーズやマッドがいるはずの方向からコードギアスの者なら聞きなれないかつ聞きたくない爆発音がしてその場にいた毒島達やサンチアたち全員がそっちを向く。

 

『なんだ────?!』

『────今のはまさか、サクラダイトの爆発────?!』

『────おい、(毒島)! ハゲが自爆しやがった!』

 

『何?!』

『え? ハゲが自爆?』

『ハァ~?!』

 

 毒島やダルクたちが『マッドが自爆した』との情報にリアクションを起こす間、長年マッドの下で特殊名誉外人部隊(イレギュラーズ)として在籍していたサンチアでさえもそのことを知らなかったことに舌打ちをする。

 

「チッ。 (流石ハゲの大佐、用意周到だな。 まさか自身を改造する際にもこのような事態を想定し、自分の体に爆弾を設置するとはな……)」

 

『今僕を押した馬2(マオ(女))の通信機を借りているが、こいつがやばい! 早く“ディーナ・シー”に送ってくれ!』

 

『わかった。 馬1(マオ(男))はその場で待機、馬2(マオ(女))を持ちこたえさせてくれ。 (マーヤ)、残弾数は?』

 

『……少し心もとないわ。』

 

『なら私と一緒に来い。 (アンジュリーゼ)(スバル)のところに向かって作戦の続行。 ()()()でも協力願えるか?』

 

『無論だ。 ア号(アリス)の速度とル号(ルクレティア)の探知を使ってくれ。 ダ号、機体を頼めるか? (“中和剤”……まさかこれほどまでの効果とは思わなかったぞ。)』

 

 サンチアはいつも自分を朝昼晩問わず襲う頭痛が数年ぶりに感じていなかったことに、ホッとして多少の余裕を取り戻していた。

 

『『了解。』』

 

『えええええ?! さっちん、アレってば冗談じゃなかったの?!』

 

 『誰がさっちんだコラ。』

 

 とはいえ、特殊名誉外人部隊(イレギュラーズ)の中でも最年長者である彼女が苦労するのは変わらなかった。

 

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

「(何とか! 対応できるようになれた! 今度は────)」

「────もらったよ!」

 

 ランスロット・クラブが右腕で操るMVSランスを躱し慣れたと思ったスバルを、今度はフリーの左腕から錐体状の光が展開されて見事彼の不意打ちをつく。

 

「(『とんが〇コーン』?! じゃなかった、『ルミナスコーン』だとぉぉぉぉ?!)ぉぉぐ、がぁぁぁぁぁ?! シハァァァァ?!

 

 スバルはまたも軋む体と腹筋に鞭を打ちながら無理やり試作型蒼天を回避運動へと移行させるが、片腕が損傷してしまい転倒していく。

 

『ルミナスコーン』。 ブレイズルミナスをフル稼動することによって、前方に巨大な錐体状のシールドを展開するこれは本来コードギアス二期で初登場する筈の兵器。

 

 だがスバルのパイルバンカーでMVSや、紅蓮の活躍によってブレイズルミナスが敗れたので対抗心が限界突破したロイドは文字通り寝る暇も惜しんで密かに開発を進めた。

 

 無論、本来はランスロットに付ける筈なのだが激しい監視のため、ある程度の独立権が利くノネット(ラウンズ)()()()()()()()()ランスロット・クラブに搭載することに。

 それこそ、本来スポンサーである筈のシュナイゼルにも内緒で。

 

 尚この時のロイドとエニちゃん(ノネット)の顔がいたずら計画中の子供のようだったことにため息をしながらも微笑ましくセシルは静観したそうな。

 

「(とはいえ、さすがにエナジー消耗が激しい。 さっきの一瞬だけでクラブの全エナジー分の10%を消費するとは……さっきので最後だな。)」

 

 ドドドドドドドドド!

 

「何?!」

 

 スバルはすぐに機体を倒れていく方向に後退させながらの背中につけていた大型ライフルをフルオートで()()()撃ち、機体が転倒するのを防いでそのままライフルをランスロット・クラブに向ける。

 

「グッ?! (こいつ、武器の反動を応用してあの体勢から立て直すだけでなく、反撃をするだと?! どんな頭をしてやがる?!)」

 

「こなクソがぁぁぁぁぁぁ!」

 

 スバルはそのまま後退して森の地形や木々を利用しながら今ある火力を撃ち、ノネットはそれらを躱して致命傷になりかねないものはブレイズルミナスを限定的に展開して防ぐ。

 

「(こいつの動き、ビスマルクとどこか似てやがる! クラブじゃなければ話にもなっていなかった!)」

 

 今の彼女は相手が『危険』や『異常』と感じながらも、久しく感じていない生の充足感に浸りながら笑みを浮かべていた。

 

 「くぇrちゅいおpがふぉtね~~~~~~!!!」

 

 対するスバルはコックピット内でアラームが鳴る中、(特典含めて)全身全霊でランスロット・クラブが現れて想像以上の動きをしていたことに言語化できないほど焦りながらまたも全力の極致状態に立たされていた。

 

 さて。 『前置き(なげ)ぇよ!』と思っているかもしれないが、なぜ彼がここに来ていたかと(簡潔に)いうと、彼は式根島にシュナイゼルが来るらしき情報を掴み、原作同様に起きると思われる『未完成ハドロン砲拡散ドカ~ン♪』を利用しようと思っていた。

 

 正確には『シュナイゼルが来る』という情報そのものではなくディートハルトによって『特派と名誉外人部隊(イレギュラーズ)に連絡がかかって急遽双方が式根島に召集された』というメディア情報と、ネットで堂々と二つの部隊の情報が出ていたからだった。

 

 前話でも記入した通り、式根島はさほど重要拠点ではないのにオーバーキル気味の戦力が急に集められる理由はそれほど多くはない。

 

『帝国宰相が来る』となれば、何もおかしくはないが。

 

 これを原作知識で知っていたスバルは、シュナイゼルが目論むであろう『枢木スザクに対してゼロの足止めを命じてゼロ共々ミサイルで殺せなかったから直接未完成ハドロン砲拡散ドカ~ン♪』を利用して『名誉外人部隊(イレギュラーズ)はマッド含めて全滅してしまった、チャララ~♪』という事にしたかった。

 

 そうすれば、自然と名誉外人部隊(イレギュラーズ)はブリタニア軍からは死亡扱いされて彼女たちはスヴェンの『協力者』……とまではいかなくとも、『脅威』ではなくなる。

 

 そしてアリスを通して()()()()、式根島の司令部から少し離れた場所で名誉外人部隊(イレギュラーズ)スヴェン(スバル)のアマルガムと激しく衝突。

 

 と、見せかけた『茶番劇』の予定だったのだが、ここで予定とは違う戦力が加わってしまったことによりスバルは本気で戦うこととなっていた。

 

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

『イレブン風情が────!』

「────イレブンじゃない! 日本人だ!」

 

 カレンは島の防衛部隊用サザーランドが撃つアサルトライフルの軌道が当たらないことを本能で悟りつつ紅蓮で急接近してからの輻射波動……ではなく、左腕のパイルバンカーで撃墜してから流れるように今度は右腕の輻射波動で二機目を素早く爆散させる。

 

「へぇー? あの子、本当にやるじゃないの。」

 

「流石は紅蓮弐式をキョウトが回すだけはあった……という事か。」

 

「それだけじゃないね、仙波さん。 あのくぎ打ち機、現実離れな武器そのままで使いにくいけれど彼女のようなセンスがあれば脅威だよ。 アレを使われたら僕たちの知っている重戦車の装甲も貫通するんじゃないかな?」

 

「かもな。」

 

『ターゲットを確認した! 全機、後退だ!』

 

 近くで月下に乗っていた朝比奈と仙波がカレンの紅蓮と装着していた輻射波動とパイルバンカーの連携に感心していると、藤堂の指示が黒の騎士団のチャンネルで出る。

 

「(やはり出たな、白兜。 貴様が見せた今までの行動パターンは徹底的に解析してある。 何をどうすればどう反応するのか手に取るように分かるぞ。 誘導することなど最早『出来レース』も良いところだ。)」

 

 これを近くの崖から見下ろしていたルルーシュはそのまま無頼でランスロットを一見何もない砂浜に誘い込むとゲフィオンディスターバが作動して勝利を確信しながら無頼の中から出る。

 

「そこの白いナイトメアのパイロット! 出てきて話をしないか? 捕虜の扱いについては国際法に則る! (クックック、ナイトメア越しではなく直視さえすればこっちのもの。 俺のギアスの前では────んな?!)」

 

 ルルーシュ(ゼロ)はランスロットの中から出てきた人物に固まり、息をするのも忘れる。

 

「(な、なぜだ?! なぜ貴様が、その機体に?!)」

 

「ば、ばかな?! あれは?!」

 

「え、えええええええ?!」

 

 ゼロや藤堂やカレンのように、驚愕の声や動揺をそれぞれその場にいた黒の騎士団の全員がコックピット内でする。

 

 ゼロの声に応じ、ランスロットの中から出てきたのはほかでもない第三皇女ユーフェミアに騎士と任命され、元日本首相の息子であり名誉ブリタニア人の、枢木スザクだった。

 

 そしてルルーシュが心の底から、未だに『親友』と信じて慕っている数少ない人物だった。

 

「スザク君……なのか?」

 

「そ、そん……ゼロ! (ゼロは、『自らが敵パイロットを説得させる』といったけれど……これが理由なの?!)」

 

 ルルーシュ(ゼロ)は固まって、頭が真っ白になるのを必死に思考を動かして踏み止まっていた。

 

 スヴェンがスバルとして、以前介入したナリタの結果がまたもここに出ていた。

 

 原作での日本解放戦は壊滅寸前に追いやられ、藤堂は四聖剣と共に海外脱出を図ろうとするがブリタニアに藤堂は捕まり、ゼロは彼を救い出す作戦に乗り出すと結果的にその場に現れたランスロットの排除を試みた。

 

 丁度この時、スザクは単体で黒の騎士団側の藤堂、四聖剣、カレン、そしてゼロの七名を広地で相手をするだけでなく退かせることに成功した彼をクロヴィス美術館オープニングセレモニーでユーフェミアが『スザクを騎士に任命します』という宣言をしていた。

 

 実際は藤堂の三段突きであらわになったランスロットのコックピット内に、自分の妹ナナリーの守りを任せようとしたスザクが黒の騎士団にとって一番目の上のたん瘤である白兜(ランスロット)のパイロットだったという衝撃に頭が空っぽになりかけたルルーシュが全軍撤退を命じたのだが。

 

 だが藤堂は捕まることはなく黒の騎士団と合流、そしてノネットの後押しもあってユーフェミアはスザクを騎士に任命していた。

 

 ルルーシュはスザクが騎士になったことで原作ほどでなくとも落胆はしたが、『逆にこれをどうにか利用できないか?』と考えを巡らせていた。

 

「(スザク……お前が……どうして……どうしてそこに?! お前は……お前に俺は、ギアスを使え────!)」

『────ゼロ!』

 

「は?!」

 

『ゲフィオンディスターバは長く持たん!』

 

 藤堂の声にルルーシュ(ゼロ)がハッとして頭をすぐに切り替える。

 

「スザク……なんで……」

 

 カレンは目の前の出来事を未だに疑っていた。

 

 これまでスザクとはアッシュフォードでの生徒会で何度か会って会話したものの、ルルーシュや彼の言い分では『ブリタニアの技術部』に属していると聞いていた。

 

 それは嘘ではないのだが、まさか彼が実戦でデータを入手する特派に所属しているとカレンは知る由もなくただ距離もあって聞き取れない二人の会話が終わるのを待っていた。

 

 今回の作戦は『白兜(ランスロット)の捕獲、およびパイロットの()()』。

 

 そしてゼロは今まで何らかの手でブリタニア軍の一部でさえも()()()()()篭絡している。

 

 だが、『果たして枢木スザクにそれが通用するだろうか?』と思いながらも、彼女は希望を持ちながら息をするのも忘れてしまう。

 

『もし、スザクが黒の騎士団に入団すれば更に日本人は支援するだろう』、『大義名分』と『ゼロ以上に旗揚げの適応者になれる』、と。

 

 しかし、一瞬の内にゼロは銃を奪われ腕をスザクに拘束される。

 

「ぁ────!」

『────全員動くな! 動けばゲフィオンディスターバの影響を受ける!』

 

 藤堂の制止で黒の騎士団が跳び込むのをやっとの所で全員が止まる。

 

 一気に一触即発の状況に陥ったところで、周りを警戒することに徹していた四聖剣の千葉が通信を出す。

 

『藤堂さん! ミサイル群がこちらに向かってきています!』

 

『なんだと?!』

 

 藤堂がファクトスフィアを展開してレーダーを見るとその数は10や20という比ではなかった。

 

 優に50は超えていただろうその数に彼は鳥肌を立たせながら指示を出す。

 

『全機、とにかくミサイルを撃ち落とせ! ゼロたちを護るのだ!』

 

 黒の騎士団で動ける機体がすべて用いる遠距離攻撃手段を空中に撃つ間、スザクはゼロを動かないランスロットの中へと押して拳銃を突き付ける。

 

「止めろスザク! このままでは貴様も死ぬぞ────!」

「────軍人は命令に従うものだ────!」

「────貴様、それでも良いのか────?!」

「────僕の! ()()()()()()()()()()()()()()()!」

 

「(なん……だと?) ……まさか?! スザクお前は自分の父親を?!」

 

 ここでも原作とは違うタイミングで、ルルーシュはスザクの罪を知ることとなる。

 

 以前、覚えているだろうか? 『スザクは罰されたい願望を持っている。 それこそ、“その為ならば死んでもいい”』と。*1

 

「そうだ! 僕は! 俺は父さんを事故で殺してしまった! 『戦争が続いたら日本はめちゃくちゃになる』と思って! だから俺は! 俺にはその罪を償わなければいけないんだ!」

 

「死んでもか、貴様?!」

 

「俺の命で誰かを救うことができるのなら────!」

『────枢木スザク!』

 

 そこに『ミサイルがスザクもろともゼロを葬る』という情報を聞いたユーフェミアが無理やり奪取したポートマン(水陸両用KMF)で近づくのをスザクが目視する。

 

「────ユ、ユフィ?! 何で、ここに────?!」

「(────ゆ、ユフィだとぉぉぉぉぉ────?!)」

「────私がここに来れば、ミサイル攻撃も止む筈です!」

 

 「こ、この! 大バカ野郎共がぁぁぁぁぁぁ!」

 

 ルルーシュは彼らしくもゼロらしくもない叫びをするが、幸い撃ち漏らしたミサイルの着弾などでそれはかき消される。

 

 その時、以前カレンにスバルが渡した古い型の特殊な携帯に通信が入ってくる。

 

『カレン! そこから離れろ、()()()()()が来るぞ────!』

「────え?! これは、以前スバルに貰った携帯?! ゲフィオンディスターバが作動しているのにどうして────?!」

『────そんなことはどうでも良い! お前だけでも逃げろ! 早く!』

 

 そしてミサイル攻撃が止んだと思えば今度は誰もが自分たちを覆う大きな影を見上げて言葉を失くしたまま、『空飛ぶ戦艦』がぴったりとハマるようなSF染みた『それ』のハッチが開くのに魅入ってしまう。

 

(アンジュリーゼ)! 電力から火薬に変更! 仮帽付被帽付徹甲(APCBC)弾の使用も許可する!』

 

『え、えええぇぇぇ!? で、でもあれはまだ────!』

『────最大火力であの戦艦のどてっぱらを撃て! でないと死ぬぞ!』

 

 今度はスバルの携帯から彼の声と、焦る女性の声がカレンの耳に届く。

 

 ドゥ!

 

 後部ハッチから赤い目玉のようなエネルギーが目に焼き付けられると黒の騎士団や藤堂にスザクまで聞いたことのない、重い爆発音とともに近くの森から一つの砲弾と思われる物体が浮く戦艦(アヴァロン)が展開したブレイズルミナスにほかの撃たれた弾丸同様に止められる────

 

 ガァン!

 

 ────と思いきや、ブレイズルミナスに被弾した弾丸は分裂してそのまま開いた後部ハッチの中へと続く。

 

『め、命中?!』

 

『これで止まってくれ────!』

 

 だがスバルの声を否定するかのように赤い散弾のようなエネルギー砲弾が後部ハッチから発射される。

 

『────駄目だよやっぱり!』

 

『私の機体に詰めれば何とか逃げられるか?!』

 

「(誰? 誰の声? スバルとあと三人……一人は聞いたことがある?)」

 

 カレンが思わずそう考え、ランスロットの中でルルーシュは彼らしくもなくやけくそになった。

 

 カシュン!

 

 たった数名だけを除いて誰もが死を覚悟したその時に、ゼロの仮面の一部がスライドして彼の左目とスザクの視線が合う。

 

「な?! か、仮面が開いた────?!」

 「────『生きろ』!」

 

 

 

 


 

 

 

【『『貴方()に死なれては困る()。』』】

*1
25話より




青い空。 白い砂。 大自然が広がる島。
それらはかつて流されたおびただしいほどの血を悟らせないほど美しかった。

ここには『神に最も近い』とされる存在たちのするどい爪跡が刻まれている。

次回予告:
『大自然の神根島』

かつてここには、『神に最も近い』存在たちを崇拝した悪魔たちがうごめいていた。




はい、久しぶりに次回予告でした。 ダークっぽかったですが次話は原作同様にサービス回(?)も含む予定です。 (汗
あと後半でなぜスバルがノネットの相手をしていながら指示を出せていたか次話で書く予定です。 では次話で会いましょう!

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