予想していたより、リアルが立て込んでしまい殆んどこちらに時間がさけませんでした。 ┏(;_ _ )┓
そして感想、お気に入り登録、誠にありがとうございます!
誤字報告もお手数をお掛けになっております! <(_ _)>ペコッ
全て活力剤として、頂いております!
楽しんでいただければ幸いです!
…………………………………………………………んあ?
なんか ぐら ぐら する。
ねていたいの に ねれない。
……よった みたいだ。
みせいねんだけど。
「ルルーシュ!」
ボンヤリしながら目を開けると、景色は意識のようにぼやけたままだった。
それに、誰かがひっきりなしにベルを『ジリリリ』と鳴らしているのか?
いや、実感が湧かないが人の声が聞こえた……ような気がした。
これは耳鳴りが鳴っているのか?
意識がウヨウヨする。
「ク! 何度もパスコードを変えているのに、それを数分足らずに解除するとは?! 相手はどんな手品を使っているのだ?!」
何度も瞬きをすると徐々に視界がクリアになっていく。
電源の落ちた天井を、見上げていた。
知らない天井だ。
……一度は言ってみたかったんだね、これ。
「ユフィ! そいつの事はいい! 何か使えるものがあるか部屋を探してくれ!」
ってああ、これってG1ベースのコンダクションフロアの天井じゃないか。
ということは? 今の俺は仰向け?
遠くから聞き覚えのある声に、身体を起こし────つぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!
イッッッッッッテェェェェェェェェ!
背中と胸が痛い!
特に胸!
折れているんじゃね、これ?!
なんで?!
いや。 待てよ、思い出してきた。
「ルルーシュ!
「それをこっちに寄こして君は今すぐ逃げろ、ユフィ!」
「でも────!」
「────チィ! 言っている傍から扉のパスコードをまた?! 早くいけ!」
襲ってくる激痛で、さっきまでふわふわしていた意識がはっきりとしてきた。
確かルルーシュとユーフェミアに俺が知っていること話して託そうとしたときに、人払いを済ませた筈のG1ベース内部から変なリズミカルな……いや、足音が聞こえてきて?
それでニードルガンをルルーシュから渡されて変な電子音が聞こえてきたドアで待ち構えた瞬間、ロックが解除されてみたことの無い防護服来た野郎(奴?)がいきなり
取り敢えずヘルメットはしていないから『頭はマズい』(ヘルメットをしててもマズい)と思って、無理やり
だが相手の散弾をモロに受けた胸が、まるでハンマーでぶん殴られたような衝撃で倒れながら相手の
それから記憶が途切れている。
多分、
特典使って弾丸の軌道が途中までだけだった上に、マジでライダースーツを
でなきゃ、今頃は風穴を開けた死体として転がっていただろう。
でもなんか苦しい。
視界も段々と黒い点々が浮き出ているし、耳鳴りも酷くなっている。
「……」
あ。 息していなかった、俺?
「スゥ────カハッ?!」
息を吸おうと口を開けて空気を含んだ瞬間、むせて咳をし始める。
「カハッ?! ハッ?! ゴホ?! ゴホ、ゴホ!」
今更ながら、口の中が錆びた鉄の味がしていたのに気付いて、『あ。 これ、血だ。』と思って俺は『俺自身、冷静だなぁ~』と思った。
いや、ただ単に理解が現状に追い付いていなかっただけか。
「スヴェン! 気が付いたか!」
「ガハ、ハッ?!」
ルルーシュの声に返事しようとするが、俺は咳をしてその都度に激痛が胸に走る。
「……ウッ。」
ようやく咳も収まり、息が出来るようになってからわずかに首を上げて胸辺りのライダースーツがボロボロになっているのを見えた。
こりゃ肋骨、折れているかヒビが入っているな。
最悪、散弾の何割かが体に抉りこんでいるかもしれない。
「……俺のギターケース……カードキーがついた小型パソコンを……ルルーシュ……」
「これか!」
ルルーシュに道具の特徴を伝えるとやはり予想通りに使い方を彼は理解し、ドアのパネルにそれを接続してコマンドを入力すると、ドアのパスコードが自動で数秒おきにランダムなモノへと強制的に変わっていく。
その間に俺は何とか這いつくばって、ギターケースから無針注射器を手に取ってすぐにそれを頸動脈に打つ。
「……ッ。」
流石はブリタニアの医学、鎮痛剤がもう効いてきた。
『ム〇』みたいな爽やか感覚が首から広がって痛みが抑えられていく。
「フゥー……パスコードスクランブラーとは用意周到だな、スヴェン。」
「本来はパスコードを解除するものだが……こういう使い方もある。」
痛みを薬で誤魔化した俺が身体を起こし上げるとルルーシュが俺の撃った奴のヘルメットを取り始める。
「こいつらは一体何者だ────ウッ?!」
ヘルメットがズルリと外れるとルルーシュがびっくりする。
「なんだ、こいつは?」
それは俺もだが。
サンキュー、ポーカーフェイス。
俺たちが見たのは人間……のような形をした『なにか』。
どちらというと『肉のついたガイコツと皮膚の代わりに鉄をかぶった人造人間』がしっくりくるか?
なんじゃいこいつら? マジで。
バイオ〇ザードっぽいな────ってジャンルが違うやんけ?!
「取り敢えず、少し時間は稼げたが────ん?」
俺がこれからどうするか迷っていたところ、外から何やら銃声や爆発音が響いてくる。
「これは?!」
「銃声?! それに、爆発音だと?!」
ちょっと待て?!
俺は確かに『虐殺皇女』のフラグは折ったはずだぞ?!
筈だよな?!
「ルルーシュ、ユーフェミア様は?!」
「先に総督用脱出経路で出た筈だ!」
ま、まさか?
ルルーシュが散弾銃を拾い上げ、同じ部屋の近くにある階段を上がって放送室の電源を戻し、外の状況を見ると彼のびっくりする声が聞こえてくる。
「これは?! 会場の警備配置が変わっている?! これではまるで包囲網……まさか?! ブリタニアの兵士は会場の外にいる日本人まで殺す気か?! どうにかして、黒の騎士団に連絡を取らないと! いやユフィの安否を────!」
────キュィィィン!
ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ!!!
チェーンソーのようなけたたましい音がし、ドアが外から削られる音がする。
「ルルーシュ! さっきの出口に敵はいないな?!」
俺はそう叫びながら、喉を迫り上げようとする感覚を無理やり飲み込みなおし、ギターケースの中から分解したライフルを組み立てる。
「ああ! 見たところまだ大丈夫だ!」
「ならそれを使って、ここから外に出ろ!」
「お前はどうする?!」
「……」
俺は何も言わずに慌てて組みたてたライフルを装填し、今度はスライドを引いて初弾を装填した拳銃を彼にも手渡す。
「使え。
渡した後、フルフェイスヘルメットをかぶって火薬使用型対KMFライフルをいつでも使えるようにする。
「お前……」
「死ぬ気はない。 トウキョウ租界で落ち合おう────!」
────プシュ!
ドゥン!
「うお?!」
ロックが切られたドアが開くと同時に俺はライフルを撃ち、サプレッサーの装着段階を省いたため、大きな爆発音にルルーシュが仮面を手で押さえる。
「行けぇ!」
「クッ! 待っているぞ、スヴェン!」
そう俺は叫ぶとルルーシュが動く気配から、全神経をドアの向こう側に集中して部屋に突入してくる人影に次々と
『本当にここで死ぬ気は毛頭ない』、とだけ言っておくぞ?
せっかくフラグを折ったのにユーフェミアがここで『さよならバイバイ』させるのはもちろんのこと、ルルーシュを逃がすことがメインの理由だ。
途中までしか内容が伝えていないから、頃合いを見て『“時間” に意味はない』で逃げる。
この流れだと恐らくだが、原作での『合衆国日本』と『トウキョウ租界を落とす』ことになるだろう。
ならば上手く逃げて、黒の騎士団がここを抑えるのを待てばいい。
けどさっきから撃てども撃てども敵が来るこの光景、まるでモグラたたきだ────
────カチン。
あ────
しま────
初歩ミス────
残弾数数えて────
マガジン────
「────ゴハァ?!」
次の弾倉を装填するために腕を伸ばすと一際大きな咳を出してしまい、ヘルメットのバイザー(の内側)に赤い粒粒した液体が付着して俺は背中を階段近くの壁に当たったところでハッと意識が戻って気付いてしまう。
『ああ、しまった。』
『また凡ミスった』、と。
今の俺は鎮痛剤で痛みは誤魔化してはいるが、身体はボロボロのままだ。
それなのに、
「はい、『全員撃ち方止め』。」
クソッ。 誰だ、今の声は?
子供?
それ以前に撃たれているじゃねぇか、俺。
更にダメージが……
これじゃあ『立っているのもやっと』……ってところか?
額からドロリとした感覚と共に右目に何かが入り、右目を閉じて思わず左目の視界が細くなる。
知っているか? 目を瞑る寸前にまで閉じかけると視力が上がるんだぞ?
俺は知らなかった。
けど今は実証している場合じゃない。
「ふぅ~ん? 変わった銃を持っているね? それにこの匂い……火薬かい? 随分と古いものを知っているね?」
俺の視力が上がった左目で見えたのは10人ほど、さっきの突入してきた野郎のような防護服を着た者たちと、床まで垂れる金色の長髪────
「────VV……?」
思わずその名を口にすると、見た目相応の子供みたいに
「アッハハハ! スゴイや! 僕の事を知っているという事は
“やっぱり君”? どういうことだ?
それになぜ、二期で出てくるはずの
中華連邦のギアス嚮団に引き篭もっているんじゃなかったのか?
分からない。
「な……ぜ?」
「ん?
俺の質問ににっこりと笑いながら余裕たっぷりのVVが答える。
それより“棚から牡丹餅”だと?
答えになっていねぇよ、クソガキショタニートジジイが。
待てよ?
そう言えば『ラグナレクの接続』には、CCのコードも必要だったよな確か?
まさかCCを探している途中で、俺に目を付けたのか?
何故だ?
理由は?
俺は黒の騎士団以前の活動では、あまり目立たないようにしてきた筈だ。
目立つようなときは、極力痕跡も残さなかった……筈。
どこでミスをした?
クソ、胃もたれもだが不安になるぜ。
「う~ん……そのヘルメットは邪魔だけど“取って”って命令しても、素直に聞くような気がしないね。 だからまずは君の四肢を切断してゆっくりと時間をかけてお仕置きするよ。 『1から4
VVがそう言うと奴の後ろにいた奴らがぞろぞろと動き出す。
ギュィィィィン!
うっわ。
まさかここでマ
嫌だなぁ~。
あ、まずい。
意識が朦朧としている。
血を流し過ぎたか?
それとも疲れか?
ルルーシュたちは上手く逃げたのだろうか?
意識を保っていないと……死ぬ────
────ドッ!
カッ?!
『死ぬ』と思った瞬間、にッ?!
胸が……苦しい!
視界が……赤く?!
周りが!
『死ぬ』?
音が!
誰が?
意識が!
○○が?
遠のく?!
「おっと、すっかり忘れていたよ。 ……もしもしクララ? アッシュフォード学園に一足先に行ってくれる? ……うん、例の子を話した通りに────」
────い、ヤダ。
お、れ、は────
スヴェンの意識が遠のいて今にも落ちそうなところでG1ベースの、詳しくは彼とVVたちが居たコンダクションフロアの壁が外から壊される。
そのはずみでVVと彼の周りの者たちは吹き飛ばされ、壁に強く当たってはぐちゃぐちゃになる。
『うわ、やり過ぎた?! アイツ、もしかしてミンチに────』
『────いえ、あそこに倒れています!』
大きく空いた穴の向こう側には見えていたのはGX01に似たナイトメアの姿が見え、スヴェンを見ては彼をそっとコックピットブロック近くまですくい上げるとコックピットが開いて、パイロットスーツを着たアリスとユーフェミアが彼を中に引きずり込む。
「う~~ん! お、重~い!」
「が、頑張って! 私も~! 頑張る~!」
「「ういっしょ!」」
力任せにコックピットの中に引きずられた拍子で、意識を失っていたのかスヴェンが弱々しい声をここで出す。
「う……ア……リスか?」
「他に誰がいるのよ?! 寝ぼけているんじゃないわよ! それにどういう事よ、これ?!
アリスはコックピットを再び閉じて中から周りを見渡したのは、原作でも行われた『ブリタニア軍による日本人の虐殺』の景色だった。
降り注ぐ戦火。
舞い下りる敵と味方。
希望と絶望を持った街が燃える。
圧倒的、ひたすら圧倒的な波が蹂躪という津波で陸を襲い始める。
ささやかな望み、芽生えた友情と野心、破壊と創造。
老若男女も、彼ら彼女ら思いも、希望でさえも飲み込んで走る炎と暴徒の混沌の中であらゆるモノがかき混ぜられる。
次回予告:
『ブラックリベリオン』
革命の行方は、果たしていずこへ?