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今目の前で見ている光景をありのままで言っていいか?
『聞いてねぇよ』の返答はただいま受け付けておりませぬ。
よし、行くぞ。
“俺と毒島が桐原たちを中華連邦での仮住まい場所に降ろして何故か俺を見て不満そうな神楽耶に何か小声で言われて珍しくアタフタする毒島に桐原(と内心で俺)がほっこりした後タンカーに偽装されたディーナ・シーの停泊している港に帰ってくる道にフワフワと泡が大量に宙を舞っていてディーナ・シーのタンカーに近づくと案の定タンカーの機関室からポカポカと出ている煙の代わりにポワポワと泡が出ていた。”
「「………………」」
いや、呆気に取られた顔の毒島と
この様な光景、実は俺たち二人にとっては
一度目は箱入りだったアンジュが初めて家事をしようとして、洗濯機に
ちなみにここで言う“適当”とは洗剤入れコップに洗剤の表面張力いっぱいまで。
寮の洗濯機から見事なほどの泡が漏れ出し始めてアンジュが慌てて停止ボタンを押そうとしたら、今度は彼女の目に洗剤が入って悶えていたら地面に出ていた泡を更に活性化させて見事な洗剤羊の出来上がり具合だった。
サンタクロースも顔真っ青なほどの白泡まみれでアンジュに申し訳なかったが思わず笑ってしまいそうだったのを堪えながらその場を何とか毒島と収束させたな。
そんな毒島も片付けている間に、頭上に鶏みたいな泡の塊がくっ付いて学園の裏サイトで一時的に流行ったな。
『毒島先輩、鶏を頭に乗せる!』とか。
『クール系女子、白髪になる』とか。
あと保健室行きの生徒が増えたのはキットグウゼンダソウニチガイナイ。
お?
あっちの泡の山からライトグリーンニーソ美脚が生えている。
ズルズルズルズルズル。
「ブクブクブクブク……」
グルグル目のアンジュ発見。
「おい、起きろ。」
「くぁwせdrftgyふじこlp~。」
ユッサ、ユッサ、ユッサ、ユッサ。
何か意味不明な言語を口から出すアンジュを揺する。
「起きろ。」
「……………………ハ?!」
起きたか────
────ゴリッ────
────痛ぁぁぁぁぁぁ?!
起き上がったアンジュの石頭がモロにぃぃぃぃぃ?!
「箱ごと入れちゃダメェェェェェ!!!」
オイちょっと待てアンジュ、今なんて言ったお前?
「ってあれ? 私────ってスヴェンお帰り。」
「ただいま。“アレ”の中に客人がいるのか?」
「“アレ” ────でぇぇぇぇぇぇ?!」
俺の視線をアンジュが辿ると素っ頓狂な声を出す。
まぁ、無理もない。
………………
……………
…………
………
……
…
「えっと……悪気はなかったのです。」
『グレイグー』ならぬ『無限の泡』の増殖を何とか止めてディーナ・シーの洗濯室からそう遠くはない部屋に避難していたユーフェミアを救出し、ジャージ姿になったアンジュと彼女の向かい側に俺と毒島は座っていた。
ディーナ・シーの乗組員たちは何とかバリケードを張り、泡の被害が広がらないようにしたのが逆効果だったのか、ディーナ・シーを覆う偽装タンカーを満杯にさせるまで泡が放出していた。
「悪気はなかったねぇ……」
「ええと、アンジュリーゼさんも“適当でいいわよ”って……」
「ええええ?! 私は“箱に書いてある通り”って言ったわよ?!」
ユーフェミアが横目でチラチラとアンジュを見ていると、アンジュのアホ毛がギザギザになってが抗議する。
「ええ、ですから“適度な量”と書いてあったし……私は聞きましたよ? “洗剤もいっぱい入れたほうが服も綺麗になりません?”って。 それでアンジュリーゼさんは手をひらひらしながら“いいわよ、ドンと行っちゃいな”って────」
「────ギクッ。」
ユーフェミアの言葉にアンジュの目が泳ぐところ(とアホ毛がピンとするところ)を見ると図星のようだな。
俺がポーカーフェイス+ジト目で彼女を見ていると次第にそわそわしだした彼女(とアホ毛)がようやく体を乗り出してくる。
「良い教訓になったから良しとしようよ?!」
「周りに迷惑が掛かったからアウトだ。 そもそも箱ごと入れても止めない奴がいるか。」
俺の正論の(メタ)矢がグサリとアンジュを射り、彼女はアホ毛のようにヘニャリと項垂れていく。
……………………どうやってアホ毛を動かしているのお前?
アホ毛保有者特有のアンテナか何かなのか?
取り敢えずそれは良いや────って何ニヤニヤしているの毒島?
「何かおかしいのか、毒島?」
「ああ、いや。 君は
……なんだと?
「まぁ、流石にアンジュたちのやらかしは予定に入っていなかったがな!」
「「だから悪気はなかったのよ/です!」」
「はっはっはっは!」
……なるほど。
『(俺が)張りつめていた様子』、か。
確かに『虐殺です!♡』フラグを折ったことと、ルルーシュにすべて話して託そうとしたところを見事なまでに暴発どころか今までになかったほどのしっぺ返しを食らってショックだったからな。
ん?
そう言えば俺、ずっとポーカーフェイスを維持していた筈だよな?
どこで……いや、どうやって俺が『張りつめていた』ことを知った?
いや、それはどうでもいい。
「……心配を、かけたな。」
大事なのは気遣いをかけてしまった事実だ。
「「へ。」」
俺の言葉に、アンジュと毒島のポカンとする声が出てはユーフェミアがニッコリとする。
それはそうと、彼女にも声をかけるか。
「ユーフェミア様。 その……心中お察し申し上げますが────」
「────さっきの口調のままでいいですよ? それに……あれからのニュースや皆の話を聞いていると、今のまま私が名乗り出れば……
うわぁ……
ユーフェミアは皇籍抹消の上、『独断に走ったことで処刑された』と公式には記録されている。
だから『危うい』どころじゃないというのに。
生ユフィ、健気。
「それで……これからどうするのです? 私を黒の騎士団に引き渡すのですか?」
「それはない。 結果的にユーフェミア様を助けたのですから貴方の身の危険が去るまで、または信頼のおける者に保護されるまでは守る予定だ。」
「え?」
「もし
原作でも、ユーフェミアはコーネリアに付き添う形で箱入り状態から急に世間へと出てきてしまった。
学園も中退した彼女は必死に『自分のできること』を探そうとして、スザクと出会って彼と同じ境遇の者たちを思って『行政特区』なんて突拍子もないモノを立ち上げようとした。
未だにおぼろげな考えだけだが、彼女にも一応考えはあり、コーネリアと姉妹なだけにその行動力も思い切りもスゴイ。
つまり彼女に『自分のできること』を教えていけば先走ったりせずに、『未来への投資』の一環としてアマルガムで保護していればいい。
キョトンとするユーフェミアの隣では復活したアンジュが腕を組みながらウンウンと頷き、俺の隣にいる毒島は────
「────な? 言っただろ?
どういうこと
「それはそうとスヴェン……いや、スバルか────?」
「────
「……そうか。」
何、今の間は?
あと何気にユーフェミアの“ニッコリ”が微笑ましいモノを見るかのような感じがするのだが?
「マーヤたちを一足先に送ったとして、これから私たちはどうする?」
「そうだな……EUに行こうと思う。」
「「EU……」」
『EU』。 正式には『ユーロピア共和国連合』の略で、中華連邦とブリタニアと並んで三大国の一つで、前世で言う『ヨーロッパ』と『アフリカ』に領土を持っていて、国力は『ブリタニアよりやや下』というある意味スゴイ
なぜここで『可能性』かというと、ブリタニアより地理的には大きいにもかかわらずその強みを活かせていないからだ。
その理由は単純に『設立当時から続いている連邦式の統治』が、『衆愚政治化』しているからだ。
中華連邦とは少し違う『頑張りま
だがここが俺たちの付け入るチャンスでもある。
「えっと……私はここにいてもいいのでしょうか?」
おっとユーフェミア選手、ここでおずおずと手を挙げたぁぁぁぁ!
「??? ユーフェミア様はここに居たくないのか?」
そもそもユーフェミアがここに居たとして、
「あ! いえ! その! なんだか機密的な会話になりそうだったもので────!」
「────ならば尚更聞いていかないのか? それに機密だったとしても、ユーフェミア様が言いふらさなければいいだけでは?」
暴れようとしても知れているしそうする理由が彼女にはないし、何より彼女を『皇女』や『コーネリアの妹』ではなく『ユーフェミア個人』として見られる貴重な環境の筈だしな。
「出た、いつもの奴。」
ちょっと待てアンジュ、どういう意味だそれは?
「これも何かの考え故か?」
いや? ただおぼろげな計画というか方針の『もしもの時の為』だけど
『用はもう無いからバイバイポイ捨て』なんて後味が最高に悪いじゃん?
それに……いざとなったらスザクへの切り札になるかも知れない。
これからナイトメア戦は『陸』ではなく『空』を中心に繰り広げられ、ランスロットを元にラウンズ専用のナイトメアがわんさかと出てくる。
全部もちろん、空陸両用式だ。
だからマーヤたちにウィルバー・ミルビル博士の保護&調略を頼んだ。
彼はコードギアス一期とR2の間に行われる『
技術者としても、将としてもかなりの有能な奴で今のアマルガムには必要な人材の一人だ。
「だがEUと言っても、広大だぞ? どこを目指す?」
「そうだな……その為に、まずはマ
「そうか、ならばそれは私がしておこう。」
「私は?」
毒島が席を立つと、今度はアホ毛がピンと立ったアンジュがそう聞いてくる。
「アンジュは、ユーフェミア様の────」
「────あの。」
「ん?」
ユーフェミアが他人の言葉を遮るとは珍しいな。
「今の私は皇女ではないので、“ユーフェミア”でいいですよ? あと、やっぱりアンジュリーゼさんは“アンジュ”のほうが良いのでしょうか?」
「そうだな……アンジュ。 マ
「……うん。」
「なら迷惑でなければ、
「アンタは?」
「俺は……少し調べものがある。 それに無理をしなければ動き回れるぐらいは回復している……………………………………なんだ、その眼は?」
「「
コントはええから。
「毒島。 マ
ラクシャータには“ガナバティと連絡を取れるか?”と聞いて、R2以前にこれからのことで話すことがある。
主にナイトメア開発関連だ。
これは保険だが、しないよりはマシだろう。
さてと、俺は俺で『OZ』でブリタニア側の主要人物である『マリーベル・メル・ブリタニア』と『オルドリン・ジヴォン』を調べるか。
「アンジュさん、大丈夫ですか?」
気が重いままスヴェンと別れたアンジュの後ろにいたユーフェミアが心配する声をかける。
「ああ、うん……ちょっと気が重いかな?」
「やはり……お家騒動のことですか?」
昔も最近も活発&男勝りなアンジュが苦笑いを上げたことにユーフェミアは少し気が引けたが、聞かれずにいられなかった。
「う~ん? そうとも言えるし、そうとも言えないのかな?」
ジャージ姿の二人が来たのはディーナ・シーにある一つの個室で、アンジュがノックもせずに入ると白衣を着た船医が寝たきり状態のままである
実はスヴェン、『行政特区事件』の前で気丈に振舞おうとしていたアンジュが、どこか張りつめていたことから『恐らく家族がらみだろう』ということでマ
単純に自分も関わったことから責任を感じていたことと、どこかでアンジュがミスをしないようにという配慮だったそれは毒島がスヴェンを気分転換に連れ出した行動に似ていた。
「お父様の容態はどう、ドクター?」
「ラクシャータ先生が言ったように、療養を……」
船医の視線がアンジュから、彼女の後ろにいるユーフェミアに移る。
「いいわよドクター。 彼女は学園時代の友人だし、スヴェンからもお墨付きよ。」
「そうですか。 先ほど言いかけたように、療養しても容態が回復する望みは薄いですね。」
「でも悪化はしないのでしょう?」
「ええ、まぁ……ですがそれならば私たち乗組員たちだけでも────」
「────駄目よ。」
アンジュがいつになくキリッと真剣な顔になったことで、船医が思わず気圧されそうになる。
「彼が居なければ、今の私はいなかった。 それにどんなに変わっても、私の父親ですもの。 私も介護に参加するわ。」
ユーフェミアは少し戸惑いながら、死んでいるかのようなジュライがわずかにだけ息をしていることと以前に噂話程度で聞いたアンジュの実家の出来事で大体のことを察していたが……こうも実物を見るとどう表現すればいいのか分からない複雑な気持ちに陥り、どう声をかければいいのか分からなくなった。
というわけで『亡国のアキト編』に突入する……と思います。 (汗
少なくともEU入りはする予定です。 (汗汗汗
独自解釈に独自設定等々がさらに続きますが、温かい目で見ていただけると幸いです。
あと『キャラが多い』という感じもしてきましたので、軽~く今まで出てきた『主な登場人物の紹介』のようなものを次話で出すかも知れません。