TS転生セシリアが『原初』のリンクスになるようです 作:相川翔太
モチベーションが上がると同時にプレッシャーもかんじますね!
これからも皆さんのご期待に応えられうように頑張ります!
○月○日 晴れ
先日の実戦テストを持ってアレサの実験が終了になった。それに伴いテストパイロットとしての俺の仕事も終わった。今後は新しく辞令が出されるらしいが、ひとまず俺の仕事は終わったのだ。
それを聞いた時、俺はとてつもない充足感に満たされた。
だって、
家を守護れた。財産も今までの報酬で倍近く増えた。跡取りである子供もいずれ生まれてくる。オルコット家の未来は安泰だ。
――だから、
そう思ったのだが同時にある考えが頭によぎった。
――俺は今後、
正直、この二年間前世も含めて一番頑張ってきたきたのだが、それが終わった今、何を目標にすればいいか分からなくなってしまったのだ。
そうか、これが燃え尽き症候群ってやつか・・・。
○月×日 くもり
今日新しく辞令をもらった。
それによると俺をアレサを正式な搭乗機としてレイレナード社所属の“最初”のリンクスとするということだった。
と言っても現在開発中の正式量産型のネクストと他のリンクス候補達が揃うまでの繋ぎみたいなもので“ここぞ”という場面でしか出撃させないとのことだったが・・・。
と言うわけでアレサとはしばらくお別れという形になった。俺は長らく実験で乗り続けてそれなりにアレサに愛着を持っていたので少し寂しくなった。まぁ、勘を忘れないようにするため定期的に搭乗はさせてくれるということだったのでそれは嬉しかった。
あと社の方から“首輪”を貰いました。
職員さんはチョーカーと言っていたがデカくてゴツいので明らかにこれは首輪だった。
なんでこんなもん着けなきゃいけないのかと思っていると、俺の身体と身の安全の為だとのことだった。
なんでもこの首輪は常時俺のバイタルをチェックする機能と発信器が組み込まれているらしい。
現在レイレナードにいるリンクスは俺だけなので体調不良や誘拐などで万が一にも損失をさせないための処置とのこと。
“でも首輪なんてなぁ、そんな趣味ないんだけど・・・”と思っていたのだが実際に首輪を嵌めた自分の姿を鏡で見ると存外似合っていたのでまんざらでもない気分になった。
×月×日 雨
『オーメル・サイエンス・テクノロジー社』との取引に俺も同行することになった。
六大企業グループ間での量産型ネクストの規格統一やそれに伴うネクスト及びAMS関連技術の交渉をレイレナードは行っていたのだが、その企業の内オーメルが俺を交渉の席に連れてきて欲しいと言ってきたのだそうだ。
なんでかな?と思っていると職員さんがオーメルに所属しているリンクス候補の『セロ』が俺に直接会いたいと希望したということを教えてくれた。
ふーん、と思って聞いていた俺だが、その俺に会いたいというセロについて興味が湧いたのでセロについて職員さんに聞いた。
職員さんによるとセロは俺より五歳年上で、桁外れのAMS適正を持つ“天才”であり“オーメルの寵児”とも呼ばれている男らしい。
ただ、甘やかされているせいか気質は幼いらしく、「精神年齢は君の方が年上かもよ?」とも冗談っぽく言われた。
まぁ、前世も含めれば四十年以上生きてるのでそれに関しては苦笑いした。
明朝オーメルの本社に出発するので今日はそろそろ寝ることにする。
○月×日 くもり
オーメルの本社に着いた。
エグザウィルが独特な建築だったので“オーメルの本社はどんなのかな~”と思っていたのだが大企業らしく巨大ではあったが社屋自体は至って普通だった。つまらん!!
とりあえず交渉は明日からで一週間ほどを予定しているらしいので今日は用意された部屋で旅の疲れを癒やすことにする。
△月○日 晴れ
レイレナードの交渉団と一緒にオーメル側の役員達と会った。
お互いに挨拶を交わしたのだがオーメルの役員達の顔を見て俺は“優秀そうだけど、なんか胡散臭ぇな”と思った。
俺がそんなことを思っているとドアが開き全体的に色素が薄い少年が入ってきた。
役員達は俺達にその少年、『セロ』を紹介した。
俺も自己紹介を行うと役員達はセロに俺のことを任せると言い部屋から退出させた。
すると社内をセロが案内してくれると言うので一緒に行動した。とりあえず同じリンクスになる者同士だし仲良くしようと思い、俺はセロに色々話しかけた。
なのだが、セロはなんだか不機嫌なのだかなんだか知らないがあまりフレンドリーじゃなかった。“お前が会いたいって言ったんじゃろがい!”と思ったが俺は大人なので許すことにした。
そんなことをしているとお昼になり社内食堂でセロと食事をすることになった。
俺は普通のご飯は食べられないのでレイレナードで用意して貰ったチューブ入りの栄養食をラーメンの味を思い出しながら食べているとそれを見ていたセロが「お前、僕が羨ましくないの?」と聞いてきた。
質問の意味がよく分からなかったので「何?ご飯のこと?」と聞き返すと「もういい」と言って黙ってしまった。謎だ・・・。
その後もセロに色々話しかけたのだが、セロは心ここにあらずといった感じだった。
なんか悪いことしたかなぁ・・・。
○月×日 くもり
今日もセロと一緒かな~と思っていると、オーメルの職員さんがやって来て今日は職員さんが俺のお世話をするとのことだった。
昨日のセロの様子がおかしかったことをそれとなく職員さんに伝えると職員さんは少し困った顔をして俺に礼を言った。
・・・セロに何かあったんだろうか?
×月×日 雨
ちょっと間が空いたがこの二日間で起こったことを書く。
まず、セロがリンクスになりたくないと言って自室に引きこもったのだ。
これには職員さんも役員も大慌てしていて俺に何があったか聞いてきた。
正直、俺も良く分からなかったが俺のせいであることはほぼ間違い無いので、このままでは“オーメルから訴訟を起こされるのでは?”と焦った俺はセロの説得をやらせてくれと頼んだ。
オーメル側は最初渋ったが、自分達よりも俺の方が適していると判断したらしく俺の提案を了承した。
そして案内されたセロの部屋に入るとセロは明かりも付けないでベッドの上で体育座りをし、顔は寝ていないないのか目の下に酷いクマを作っていた。
そんな状態のセロに驚きつつも俺はとりあえずベッドに腰掛け、セロにどうしたのか聞いた。
するとセロは重々しく口を開いた。簡単に言うとリンクスになることで俺みたいになりたくないということだった。
その言葉を受けて俺は「ちゃんとデータを取って安全だから俺みたいにならないよ」と言ったのだがセロは中々信じようとしなかった。
そんなセロに内心「このヘタレがッ!」と思ったがオーメルの訴訟に怯える俺は強硬手段に出ることにした。
昔、親父にしていたようにセロを抱き寄せ、年の割に豊満な胸に頭を顔を埋めさせて「俺が大丈夫って言ってんだから大丈夫なんだよ!」と言った。
するとセロは黙り込んだかと思うとそのまま寝息を立てだした。
セロが眠ってしまったのでどうしようか俺も迷ったが、とりあえずセロを起こさないように抱きしめたまま俺も横になり一緒に眠った。
そして俺が起きるとセロの方が先に起きており、俺に礼を言ってリンクスになることを俺に告げた。
俺は訴訟を回避できたことに安心しつつ、その言葉を祝福したのだった。
○月○日 晴れ
交渉も無事に終わりエグザウィルに帰る飛行機の中で日記を書いている。
あれからセロは元気になり初日の態度が嘘の様に積極的に俺に話しかけてくれた。
目もなんとなく生気に満ちて生き生きとしている感じがしたので俺は安心した。そして帰り際に見送りにまで来てくれたので聞いてた話より良い奴だなと思った。
年も近いしこれからも仲良く出来ればいいなぁと俺は思いながら帰路に着いたのだった。
いかがだったでしょうか?
今回はセロとの出会いとなりました。
少し長くなるのでセロ視点は分けることにしました。2,3日中には投稿したいと思います。
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