TS転生セシリアが『原初』のリンクスになるようです 作:相川翔太
IS学園編スタートです。
本当はもう少し早く投稿する予定だったのですが、職場でコロナ感染者が2名も発生して時間が中々取れませんでした。
コロナがまた流行だしたみたいなので皆様もお気を付け下さい。
入学
さぁ、やってきました『IS学園』!!
入学試験やら寮への引っ越しやらが終わり、今日は沢山の新入生の新しい『世界』の幕開けである入学式である。
俺は他の新入生達とは違い、囮役ではあるが建前上、レイレナードの方から試作機及び武装のテストの為に入学ということになっているからちょっと違うけど、最低限その『役目』を果たしていれば学園生活を楽しんで良いと言われていたので正直に言うと俺はワクワクしていた。
へへへ・・・、実を言うとですね・・・、転生してから同年代の子達と交流する機会ってちょっと年上のチェルシーとかセロとかとしかなかったから、女子校でIS学園っていう、ちょっと『普通』とは違うけど今回の学生生活という機会は楽しみだったのだ。
――まぁ、寮は二人部屋なのに
詳細は教えてもらえなかったが、多分、俺の入学試験以降にレイレナードをコソコソ嗅ぎ回っている勢力がいるらしく、今年度は篠ノ之博士の妹の篠ノ之箒や男性IS装者の織斑兄弟の存在があるので、もしかしたら学園上層部の方でレイレナード所属の俺のことを警戒しているのかもしれない。
とは言っても囮役の俺は現在IS学園に潜入している諜報員が誰かも人数も知らないので学園の方から俺に探りが入ったとしても一切情報は漏れないので“まぁ、大丈夫だろ”と暢気に構えていた。
そして行われた入学式では最後に“今年は男性のIS搭乗者が二人も入学されましたが、新入生も在校生も皆、仲良くISについて学んでいきましょう!!”みたいな訓示が生徒会長から行われて各教室で授業となった。
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「全員揃ってますねー。それじゃあSHRはじめますよー」
黒板の前で実技試験の際に俺の試験管だった女性、『山田真耶』先生がにっこりと微笑みながらSHRの開始を宣言した。
この山田先生、試験の時も思ったんだがやっぱり胸が大きいな。
俺も胸の大きさには自信があったが、山田先生の胸はさらに大きく、下手をしたら一番大きいと思っていたメノよりも大きいかもしれない・・・。
「それでは皆さん、一年間よろしくお願いしますね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
俺がそんなことを考えている間に山田先生はそう挨拶をしたが、教室の中は変な緊張感?みたいなものに包まれていて誰からも反応がなかった。
「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で」
この空気に若干うろたえていた山田先生だったが新入生重大イベントの一つである『自己紹介』の開始を宣言した。
――たかが『
この自己紹介の際にクラスメート達に好印象を与えられるかによって一年間の人間関係に大きく影響を与える重大な儀式なのだ。
そして『あ』から始まった自己紹介は『お』である、世界で『二番目』に発見された男性適正者『織斑一夏』の番になった。
なったのだが、ここで問題が発生した。
なんとここで一夏は自己紹介しようとせず、頬杖を突きながら窓の方をぼんやりと眺めていたのである。
「お、織斑一夏くん。織斑一夏くんっ」
そんな一夏に山田先生が大きめな声で呼びかけると、一夏は山田先生を心底面倒くさそうに一瞥すると舌打ちをしながら立ち上がり、名乗った。
「・・・織斑一夏です・・・・・・」
(態度悪っ!声、ちっさっ!)
俺がそんなを感想を抱いていると、なんと一夏はそのまま座ろうとしていた。
(アカン)
いやいやいや、一夏くんよぉ!それはマズい、マズいぞっ!
人間関係において第一印象はかなり大事だ。ここで悪印象を持たれると挽回するのは結構大変なのだ。
IS学園に入学が決まった際にかなり暴れたみたいな情報もあったからマジでここに居るのが嫌なんだろうが、嘘でも表面上だけでもいいから友好的にしないとマジでヤバい、ヤバイぞっ!
「ねぇ・・・、なんか態度悪くない?」
「うん、イライラしてるっていうか、なんというか・・・」
ほら~、クラスメート達がヒソヒソ話始めちゃったよ~。面倒なことになっちゃうよ~。
俺はクラスのそんな空気にハラハラしていたが、とある人物の登場によりそんな状況は一変した。
――パァンッ!
「挨拶もまとも満足に出来んのか、お前は?」
そう言い一夏の頭を叩きながら登場したのは一夏の姉である、ブリュンヒルデこと『織斑千冬』先生だった。
クラスメートが織斑先生を視認した瞬間、クラス中に黄色い声援が響いた。
「キャ――――!千冬様、本物の千冬様よ!」
「ずっとファンでした!」
「素敵!抱いて下さ~い!」
そんな風に熱狂に包まれるクラスだったが、実験やら仕事やらでIS学園への入学が決まるまでIS関連のことについてあまり勉強してなかった俺は正直に言うとクラスメイト達のこのテンションにはついて行けなかった。
ただ、織斑先生は皆にとって『
そんな皆を織斑先生はうっとうしそうな顔で見た。
「・・・まったく、毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。まぁいい、SHRを続ける。織斑『兄』は座れ。次、織斑『弟』だ」
「はいっ!」
織村先生の言葉を受け、一夏の弟で世界『初』の男性適正者『織斑秋二』が元気良く返事をして立ち上がった。
う~ん、双子だから当たり前だけど一夏と秋二はそっくりだな。違いとしては秋二の方が一夏より少し髪が長くて、目付きが若干鋭いってくらいかな?
俺は六大企業グループ間で行き来しなきゃいけなくて、偉い人の顔を覚えなきゃいけないことが沢山あったからアレだけど、慣れてない人だと多分間違えちゃうね、コレ・・・。
俺が双子の容姿について考えていると秋二が自己紹介を始めた。
「一夏の双子の『弟』の織斑秋二です。中学では色々なスポーツをやっていましたが、主に剣道を中心にやっていました。体力には自信があります。これから一年間よろしくお願いします!」
一夏とは違い、元気にハキハキ喋る秋二に俺は好印象を持った。持ったのだが、何か
なぜなら秋二の言葉からは女子しかいないIS学園に入学している『特殊』な状況下にいるというのに『
アレかな?姉兄の織斑先生や一夏、幼なじみである『篠ノ之箒』が居るからかな?それとも資料だと昔から『
俺はそう考え、感じた違和感を納得させた。
秋二の自己紹介が終わり、他の女子生徒の自己紹介が進められていった。
そして金髪、縦ロールの生徒の番になった。
彼女の姿を見て俺はどこか
実は俺も昔は彼女ほどではないが髪にロールをかけていたのだ。まぁ、ロールにするのって結構大変なので義手になってからはロールをかけることはなくなったが・・・・・・。
そんな昔のことを思い出しながら彼女の自己紹介を聞いていた。
「イギリス代表候補生の『グレイス・ファロン』ですわ!わたくしは・・・「えっ!?」な、なんですの!?」
縦ロールの彼女、グレイスが自己紹介で名乗った瞬間、なぜか秋二が驚いた声を上げた。
――どしたんやろ?
「どうした、織斑弟?ファロンがどうかしたのか?」
「え、いや、千冬姉・・・、いや、織斑先生、なんでもないです・・・」
そんな秋二に織斑先生が問いかけるが、秋二はなんかモニョモニョしていた。
あ、アレかな?昔どっかで彼女と会ったことがあって、それで実は彼女が代表候補生だったから驚いたとかそんな感じかな?
でも、彼女、グレイスの反応を見る限り初対面って感じなんだよなぁ・・・。
まぁ、考えても分かんないし、いっか!
そんなことを考えている間にグレイスの自己紹介が終わり、いよいよ俺の番になった。
俺は気合いを入れて机を両手で支えて立ち上がり自己紹介を始めた。
「
――うわっ!?ビビったっ!またかよっ!なんなんだよ、お前っ!?
俺が名乗った瞬間に秋二はグレイスの時よりもデカい声で驚きの声を上げたので俺も驚いてしまった。
――パァンッ!
「いっ――!?」
すると織斑先生が秋二の頭を強くひっぱたいた。うわ!?痛そ~。
「さっきからなんなんだ、織斑弟?そんなに他人の自己紹介の邪魔をするようなら教室から叩き出すぞ?」
「いや、違、ちょっと、ちょっと驚いて、その・・・」
あ~、そういうことね。多分、俺みたいな学生が六大企業の一つのレイレナードに所属してることに驚いたってことね。まぁ、俺も逆の立場だったら驚いたと思うし、しゃーない、フォローしてやるか。
「あの、織斑先生。時間もあまりないことですし、続けてもよろしいですか?」
「む、すまない、オルコット。この馬鹿には後で説教をしておく。続けてくれ。」
「はい、大丈夫です。では改めまして。私は・・・」
そうして俺は自己紹介を再開した。ただ、本当だったら
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色々あったSHRが終わり、1時間目のIS基礎理論授業も終わって今は休み時間。
――だけど、これ、なんとかならんのかね?
廊下にはこのクラスにいる二人の男子生徒を一目見ようと他クラスの女子や上級生達が集まっていたのだ。
いや、確かに気持ちは分かるよ?分かるけどさ、
俺がそんなことを思っていると諜報対象の篠ノ之箒が秋二を連れてどこかに行ってしまった。
確か、昔、篠ノ之家と織斑家って交流があったんだっけか?でも、どうせ連れて行くなら秋二だけじゃなく一夏のやつも連れていってあげればいいのに・・・。
――あ、しまった。色々あって忘れてた。今、何時だ?
俺は胸元から懐中時計を取り出し時間を確認する。
この懐中時計は前のリンクス懇談会の際にセロから貰ったものである。
今時珍しいアンティークの懐中時計でデザインが気に入った俺はそれからずっと愛用していた。セロって趣味いいよな~。
――おっとと、やっぱり『手を洗い』に行く時間だ。行かなきゃ(使命感
そうして俺は席を立ったのだった。
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あ~、思い出して良かった・・・。
俺はここ1~2年で生理現象が来ているかの感覚もいくつかなくなったちゃったから決められた時間にトイレに行かなきゃいけないんだよね。
・・・うっかり忘れでもしたら学園生活が終わるので割と死活問題なのである。
そんなことを考えながら教室に戻ろうとしていると曲がり角で人にぶつかって後ろに倒れてしまった。
「きゃっ!?あぁ・・・、すみません、大丈夫ですか、
そう言って俺はぶつかった相手、一夏に謝罪した。
俺の言葉に一夏はなぜか目を見開いて驚いているようだった。なんでさ?
というか驚いてないでお前も“すみません”ぐらい言えや!
まぁ、俺は心が広いので“謝罪しろ”とは言わないで立ち上がろうとした。
俺が体勢を変えて立ち上がろうとしていると、モタモタしている俺の姿にイラついたのか一夏は舌打ちした。
ちょっと、舌打ちするの止めて!前ならすぐに立ち上がれるけど、後ろだと時間がかかるの!!
「・・・ほら、手伝ってやるから手、出せよ・・・・・・」
そう言って一夏は俺に手を差し出した。
なんだよ・・・、お前、ツンデレってやつか?良い奴じゃん!!
一夏の評価を上げた俺は礼を言ってその手を握った。そして一夏はそのまま俺を引っ張り起こしてくれた。
「ありがとうございます、一夏さん。おかげで助かりました。」
「いや、俺も悪かったから・・・。その、すまん・・・・・・」
「いえ、大丈夫ですよ。あ、そろそろ休憩時間が終わりますね。一夏さん、教室に戻りましょう!」
「あ、あぁ・・・」
そして俺達は二人で教室に戻った。当然、俺の方が歩くのが遅いので一夏に「先に行っていいよ?」と言ったのだが一夏は「大丈夫」と言って俺に合わせてくれた。
アレかな、俺がまた転んだら大変とか思ったのかな?
そーゆー気遣い出来る人、俺は好きよ。
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さて、教室に戻って2時間目がスタートしたのだが、またまた問題が発生した。
具体的にいうと一夏の授業放棄としか思えない態度に織斑先生が説教をかましたのだ。
・・・正直、俺は他の人が怒られたり、説教されたりしているところを見るのって好きじゃないから内容はあまり聞かないようにしたんだけど、事前に渡された参考書を読まずに捨てた、みたいな話をしていて、一夏は織斑先生に対してずっとふて腐れた態度だった。
多分、一夏は他に『
でも、IS適正があったからIS学園に強制的に入学させられちゃって、色々と
・・・辛いわな。
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「オルコットさん、少しいいかな?」
色々あった2時間目の授業が終わり、席で水分補給をしていると俺に話しかけてきた人物がいた。
――織斑秋二だった。
俺に何の用だろう?と思いながらも俺は対応することにした。
「えぇ、大丈夫ですよ、織斑秋二さん?」
「秋二でいいよ。あ、セシリアって
そう笑顔でグイグイくる秋二に俺は少し引いた。
え、何、こいつ?なんでこんなに馴れ馴れしいの?分からん・・・
色々不思議だったが皆に注目されている秋二を否定すると今後の学園生活に
「え、えぇ、それはかまいませんが・・・。あの~、秋二さんは私にどのようなご用件でしょうか?」
俺の言葉に秋二は一瞬驚いた顔をすると再び笑顔になった。いや、なんで驚くのさ?変なこと言ってないよ?
「いや、大した用事じゃないんだけどさ、セシリアの自己紹介の時に俺、邪魔しちゃっただろ?それを謝ろうと思って・・・」
そう言って秋二は右手を差し出してきた。
あ、なるほどね、わざわざ謝罪に来てくれたのね。素直に謝罪できる人は好きよ?
「いえ、大丈夫ですよ。わざわざすみません」
そう言って和解の握手をしようとすると・・・
「おいおい、
そう煽るように言ってきた。
――なんなんだよ、こいつッ!?
何いきなりサーみたいなこと言ってんの!?てか、なんで俺が
――俺、なんかした!?
突然の事態に混乱して固まった俺を秋二のヤツはニヤニヤして見ていた。
それにムカついた俺はこの喧嘩を
「・・・失礼しました。少々お待ち下さい」
そう言って俺は右手の手袋を外し、
「はぁ!?」
俺の義手を見た秋二は驚きの声を上げ一歩後ずさった。
そんな秋二の姿を確認した俺は薄く笑いながら言った。
「どうしました?世界『初』の
キンコーンカーンコーン
そこで3時間目開始のチャイムがなった。
「あ、授業開始ですね。・・・早く席に戻られた方がよろしいんじゃあないですか?」
「あ、あぁ・・・」
そう言うと秋二はブツブツと何やら呟き、ふらつきながら席に戻っていった。
そんな秋二の姿に溜飲を下げた俺は心の中で叫んだ。
ざまーみろッ!!!
とりあえずこんな形になりました。
秋二視点も入れようかと思いましたが投稿スピードと読みやすさを考慮してそれぞれの視点は後日投稿しようと思います。
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