TS転生セシリアが『原初』のリンクスになるようです 作:相川翔太
本当にAC6人気ですねw
作者は諸事情によりまだ未プレイでなるべく初見プレイをしたいので情報をカットしているのですがハーメルンに沢山のAC6小説が投稿されていて読みたいのに読めないというジレンマに陥っていますw
一日でも早くAC6をプレイして読むぞ!!
「一夏さん、よろしかったらそのビスケットもご一緒に・・・」
一夏が職員室で聞いた話をどう切り出そうかと考えている間にセシリアがそう話し始めた。
正直に言うと、このままセシリアとお茶会を楽しみたいという思いもあったが、説明が後になれば後になるほど自分が辛い思いをすると思い、一夏は同室であることについての説明をすることにした。宿題や課題は早めに済ますに限るのである。
とはいえ、内容が内容なので遠慮がちに一夏は口を開いた。
「あ、セシリア・・・。その、部屋のことについてだったんだけど・・・」
「あ、そうでしたね。すみません、一夏さん。私としたことがついうっかりしてました。え~と、その、私と一夏さんが同室、と言うお話しでしたね?」
「そ、そうなんだ!あ、あの後、俺に渡すカギを間違ったのかと思って姉貴・・・、いや、織斑先生と話そうと思って職員室に行ったんだけど、先生はいなくて・・・。仕方がないから他の先生に聞いたら、その、セシリアと同室だって言われて、それで・・・」
「そうでしたか・・・。何か理由とかはお話されてましたか?」
「いや、なんか、男の装者が二人も現れると思ってなくて、部屋が余ってないから部屋割りを変更したとか、後は・・・」
「後は?」
「・・・俺と秋、いや弟の仲があまり良くないから、そこを考慮して男同士で同室にしなかったとか、まぁ、色々と・・・・・・」
そう職員室で言われたことをセシリアの反応を覗いながら話す一夏。
話していて改めて一夏自身「なんでそうなる?」と思ったが、この話を聞いていたセシリアは最初の驚愕は何処へやら、至って冷静なようだった。
そして、ここまで話を聞いたセシリアが口を開いた。
「はぁ、そうですか。・・・ちなみに秋二さんも同じで他の女子生徒の方と同室ということでしょうか?」
「!?、・・・あぁ、そう言ってたよ・・・・・・」
(あぁ、やっぱりな、そうだよな・・・。俺なんかより秋二の方が良いよな・・・)
セシリアの問いになんとかそう返した一夏だったが内心では過去の経験からダメージを受けていた。
今まで一夏と親しかった異性の存在がいなかった訳ではない。
箒や
しかし彼女達と親しく出来たのは最初だけで、最終的には皆、秋二の方へ好意を向けるようになったのだ。
よくよく考えれば目の前のセシリアも秋二となにやら会話をしていたようだし、秋二に対して興味なり好意なりを向けていたとしていたも何ら不思議ではない。
なので、セシリアの口から直接、「秋二だったら良かったのに」などの言葉を言われたくなかった一夏は口を開く。
「その、ごめん・・・。俺、抗議したんだけど“もう決まったことだから”って聞き入れてもらえなくて・・・。
あ!?もしかしたら、セシリアが言えば男と同室なのは仕方ないかもしれないけど、俺なんかじゃなくて秋二のヤツと変わってもらえるかも・・・」
そう一夏が自虐の入った提案をすると紅茶を飲んでいたセシリアが驚きの言葉を発した。
「あ、あの~、一夏さん?その、落ち着いてくださいね?別に私は男性の方と同室なのも、お相手が一夏さんでも問題ないですよ?まぁ、最初は驚きましたが、むしろ同室だったのが一夏さんで良かったと言うか・・・」
――
秋二ではなくて
「はぁ!?なに言ってんだよっ!?」
セシリアの言っている言葉の意味が理解出来ず、動揺した一夏は咄嗟にそう叫んでしまった。
すると・・・、
「ですから落ち着いてください、一夏さんっ!!理由はちゃんとお話しますから・・・」
「うっ!?わ、悪い、つい・・・」
――セシリアに一喝された。
今までの印象とは全く違う迫力に驚いた一夏だったが、そのおかげか冷静になることが出来た。
一夏が黙るとセシリアが理由を話し始める。
「ふぅ、では、理由をお話ししますね?まず、男性の方との同室についてですが、これに関しては当事者の一人である一夏さんが抗議を行っても聞き入れられない、さらに私に対しては事前説明がされていないことから、これは学園の決定事項であるということです。
つまり、仮に私が一夏さんと同じように抗議をしたとしても、変更はないと思って良いでしょう。ここまでは良いですか?」
――そこまでは良い。
理由は知らないが学園のお偉いさんが決めたこと。
一夏はもちろんだが、今日まで知らされていなかったセシリアが抗議なり文句なりを言っても意味はないだろう。
問題は「なぜ一夏で良かったのか?」と言うことだ。
「あ、あぁ・・・。だけど、いくら学園の決定だからってセシリアは、それで良いのか?男と、それも俺となんかと同室で・・・」
そう内心を悟らせないように急かす一夏にセシリアは何でもないように説明を始めた。
「はい、問題ありません。それと、先ほどから一夏さんは、なんと言って良いんでしょうか・・・、私が一夏さんではなく、弟さんの秋二さんの方が良かったのではないのか?と思っている節があるようですが、(!?バレてた!?)私としては同室だったのが一夏さんで良かったと本当に思っていますよ?(だから、なんで!?)
秋二さんとは今日、少しお話をさせていただいたのですが、お恥ずかしい話、私では少々、馬が合わないかな?と思っていまして・・・。(え!?)
逆に一夏さんとは相性が良いのかな?と思っていますよ?(はぁ!?)転んだ私を助け起こしてくれましたし、先ほどは箱の蓋も開けてくれましたし・・・(そんなことで!?)」
セシリアの説明に所々でツッコミを入れる一夏。
一夏がそう思うのも無理はない。
一夏が今日、目の前の少女にしたのは過去に秋二が二人の幼なじみが『悪意』に晒されていた際に行った行動に比べるべくことでもない、『誰でも』出来る些細なこと。
――なのにセシリアはそんなことで一夏の方が秋二よりも良いと言っているのだ。
「え、あ、俺は、そんなんじゃ・・・。いや、その、あ、ありがとう・・・・・・」
混乱しつつもなんとかそう返した一夏に対しセシリアは・・・。
「いえいえ。それでは、そういう訳で、これからよろしくお願いしますね、一夏さん?」
――そう言って手を差し出してきた。
「あ、あぁ。よ、よろしく、セシリア・・・」
そう言いながら差し出された手を一夏は握り返した。
手袋が外され、むき出しの金属で出来た義手は固く、冷たいはずなのに一夏には・・・・・・。
――とても暖かく感じられた。
「では、一夏さん。お茶会を続けながら今後のお話しもしましょうか?もう一杯お茶を入れますが、お砂糖はどうしますか?」
「あ、じゃあ、同じく二杯で・・・」
「分かりました。待っている間、お茶請けのビスケットも食べてくださいね?そのビスケットはですね・・・」
手が離され、そのことに若干、名残惜しく思う一夏にそう言いながらセシリアは二杯目の紅茶の準備を始めるのだった・・・・・・。
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二杯目の紅茶を入れ終わった後、改めてセシリアは自己紹介を始めた。
「それでは、『レイレナード社』所属のセシリア・オルコットです。既にご存じとは思いますが、改めて自己紹介させていただきますね、一夏さん?」
朝のSHRの際の自己紹介を聞き流していた一夏にとってセシリアのこの配慮は有り難かった。
「あ、あぁ、ありがとう・・・。その、セシリアの所属してるレイレナード?って言う『企業』はニュースとかで名前は知ってるよ?
・・・まぁ、何の企業かは知らなかったけど、IS学園にセシリアがいるってことはIS関連の企業だったのか・・・」
セシリアの所属していると言う企業、『レイレナード社』について聞き覚えがあった一夏はそう返した。
確か、何年か前にテレビのバラエティ番組の特集か何かで『世界の不思議建築物』みたいなコーナーで本社の外観が紹介されていたことや、朝のニュース番組で名前が挙がっていたことがあったので業務内容などは知らなかったがその存在は知っていたのだ。
「いえ、ISは事業の内の一つですが、元はエネルギー産業企業ですね。例えば、水素吸蔵合金や燃料電池の開発や供給などがメインになるんでしょうかね?
近年は提携や協力を行っている企業がIS関連に力を入れていたのもあってか我が社も参入したという感じですかね、はい」
一夏の言葉にセシリアは簡単に業務内容などを説明してくれた。
その説明によるとIS関係の事業に関してはメイン事業ではなく、変な言い方ではあるが片手間でやっているらしい。
(天下のISの事業をそんな風に出来るって、どんな企業だよ・・・。あ、でも、いつだったか、どっかのIS一辺倒の企業が経営難で倒産だか合併しただのってニュースも見たからIS関係の商売って競争が激しいからそうした方が良いのかもしれないな・・・)
「そうなのか・・・。て、あれ?そう言えば職員室で聞いたけど、セシリアってイギリスの『貴族』なんだろ?確か、レイレナードってカナダにある企業じゃなかったっけ?
なんでイギリス人の、それも貴族のセシリアがレイレナードに所属してるんだ?」
そこで、ふと疑問に思った一夏がそう質問する。
現代日本で生活している一夏にとって貴族が企業に所属にしていると言うのはイメージとしてピンと来ず、仮に所属しているとしても自分の国の企業ではないのか?と思ったからだ。
「ふふ、一夏さんが不思議に思うのも仕方ないですね。私の場合は実家で『いろいろ』ありまして、お恥ずかしい話ですが早急にまとまった金銭や公的な立場などが必要でして・・・。
まぁ、そこで紆余曲折あってレイレナードに所属することになったカタチになりますね、はい」
一夏の質問に対してセシリアはそう答えたが、どこかフワフワとした回答だった。
――だから、つい一夏は聞き返してしまった。
「?、『いろいろ』って?」
「『いろいろ』ですね♪」
そう即答された一夏は焦った様に言葉を紡ぐ。
「そ、そっか、そうだよな!俺も『いろいろ』あるし、セシリアにもそりゃ『いろいろ』あるよな!!」
(――俺は馬鹿かッ!!そんなのセシリアのことを見りゃ分かんだろうがッ!!!)
「はい、『いろいろ』ありますね」
「そうだよな『人間』、人生『いろいろ』だもんな!」
「はい、人生『いろいろ』ですね♪」
なんとか誤魔化そうと自分でもおかしなことを口走ったがセシリアがそれに乗ってきてくれたようだった。
「はは、あはははは!」
「ウフフ、フフフフ!」
(ヤバい、変な空気だ。どうする?)
そう内心、まだ焦っていた一夏だったがセシリアが助け船を出してきた。
「あ、一夏さん、カップが空ですね。もう一杯お茶を入れますね?」
(!?、すまない、セシリア、助かるッ!!)
「ははは、あぁ、ごめん、セシリア、ありがとう」
「いえいえ。あ、お茶請けのビスケットもどうぞ。あまり高価なモノではないですがお茶に良く合うと評判なんですよ?」
「あぁ、ありがとう。あ、本当に美味いな、コレ・・・」
「ふふ、お口に合って良かったです。お砂糖はまた二杯でいいですか?」
「あ、じゃあ今度は一杯で・・・」
「はい、分かりました」
そう言ってセシリアは二杯目の紅茶を入れ始めたのだった。
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セシリアが紅茶を入れている間に一夏は心を落ち着かせるために勧められたビスケットを食べていたのだが、つい一人で複数枚食べてしまったことに気付いた。
(あ、しまった。食べ過ぎた・・・)
それに気付いた一夏は自分ばかり食べるのはどうなのかと思い、紅茶を入れ終えたセシリアにもビスケットを勧めることにした。
「あ、ごめん、セシリア。二人分なのに俺一人で何枚も食べちゃったからセシリアも食べなよ?」
「え?・・・あぁ、そうですね。それでは、いただきますね?」
そう言うとセシリアはビスケットを一枚手に取ると食べ始めた。
――食べ始めたのだが・・・・・・。
(ん?なんだ、この食べ方?いや、これ、
――
セシリアのビスケットの食べ方を見た一夏はそんな感想を抱いた。
具体的に言うとセシリアはビスケットを自分の紅茶に浸した後に口に入れ、そこまでするのか?と思うほど咀嚼し、紅茶で飲み込んだのだ。
一瞬、こう言う作法なのかと一夏は思ったが、このお茶会はセシリアがカジュアルなものだと言っていたことを思い出し、変ではあるが単純にセシリアがこの食べ方が好きなのだろうと思うことにしたのだった・・・。
とりあえず情報は小出ししていくスタイル。
なんとか今月中に『地雷』までの一夏の心情を一夏の『お茶会』③という形で投稿して来月初めまでに物語を進められたら良いなぁ・・・
誤字・脱字報告、ご意見・ご感想よろしくお願いします。
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