TS転生セシリアが『原初』のリンクスになるようです   作:相川翔太

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お疲れ様です。

職場での人間関係で少々問題が発生して、今話は短いので先週中に投稿予定だったのですが遅れてしまいました。




選択

「?、『レイレナード』のセシリアとして?それってどういう・・・」

 

俺の言葉に一夏が不思議そうに言う。

 

まぁ、分かりづらいよね?だから分かりやすく言うね?

 

「言葉を飾っても仕方がないので単刀直入に言いますね、一夏さん。要は一夏さんを『企業(レイレナード)』のために『利用』したい。

そして、そのために今回の模擬戦において一夏さんを『支援』したいと言うことです」

 

「利用、支援・・・」

 

俺の一夏を利用したいと言う言葉に一夏がそう呟いた。

 

 

いや、本当はさ、一夏の話を聞いちゃったから、あんまり企業云々は抜きにしたかったんだけどね?

 

 

だけど俺と一夏は出会って数時間しか経ってなくてさ・・・。

 

さっきの件もあるし、そんな俺が「お前に協力してやるぜ!!」って言っても『信用』も『信頼』も出来ないでしょ?

 

だから一夏に協力するのはあくまで「俺のためだよ~」って言った方が一夏も受け入れやすいと思ったんだ。

 

「支援の内容を具体的に説明しますと、私は試作ISと共に同じく、いくつかの試作武装を持ち込んでいます。

試作ではありますがその性能は既存の武装よりも上です。その武装を一夏さんに貸与したいと考えています。

仮に秋二さんが専用機だとしても見劣りはしないでしょう」

 

・・・一番良いのは俺の『2B』を一夏に貸すことなんだけど、流石に一週間で2Bを一夏が使いこなせるとは思えないし、織斑先生とかのIS学園側が納得しないだろうから最初に俺が考えていたこの提案が限界なんだよね・・・・・・。

 

「貸与・・・」

 

「もちろん、ただ武装を貸与するだけではありません。明日から模擬戦当日までの訓練期間に私が一夏さんに対して教導を行います」

 

「・・・セシリアが?」

 

俺が教導するという言葉に一夏がちょっと不安そうな声を出すが、安心しなさいな?

 

「はい。自慢ではありませんが、私はこう見えても『首席』なんですよ?それにIS学園に入学にあたって『その道』のプロに教育を受けていますから、より実戦的な戦術を一夏さんに教えることも出来ます」

 

「・・・でも、それで負けたら・・・・・・」

 

 

――戦う前から負けること考える馬鹿がいるかよッ!!!

 

 

って言うのは簡単なんだけどさ・・・。

 

一夏の場合はねぇ・・・。

 

今まで一回も(秋二)に勝ったことが無いわけで弱気になるのも仕方ないわけで・・・。

 

せめて勉強とかスポーツとかメジャーなのだけじゃなくて、読書感想文とかで賞を取ったとか何でも良いから一回でも勝ってたら話はまた違ったんだろうけどね・・・。

 

ならば、

 

「ではこうしましょう、一夏さん。私からの最後の提案です。

 

 

 

 

 

――『敗戦処理』をしましょう」

 

 

 

 

 

 

「敗戦処理?」

 

俺の敗戦処理という言葉に一夏が聞き返す。

 

「はい、敗戦処理です。一夏さん、今回の模擬戦で一夏さんにとって『最悪』の負け方とは何だと思いますか?」

 

「・・・そりゃあ、始まってすぐに瞬殺されるとか・・・・・・」

 

「はい、そうなりますね?なので、その最悪の負けを回避して()()()()()負け方をしよう、と言うことです」

 

「?、評価される負け方?」

 

あ、ピンと来てないね?

 

「具体的に説明しますと、一夏さんの適正は『B』で秋二さんは『S』ですよね?

ここからさらに秋二さんが専用機を使用するとなれば、一夏さんが思ったような結果になるだろうと大半の人間が思うでしょう。ですがここで一夏さんが奮闘し、例えば、秋二さんの機体のシールドエネルギーを半分ほど削ることが出来れば敗北したとしても一夏さんに対して一定の評価を行うと思いませんか?」

 

「・・・まぁ、多少は・・・・・・」

 

俺の説明に一夏に自信なさげに答える。

 

本音を言うとね?

 

俺は一夏には勝って欲しいし、勝たせてやりたいんよ?

 

だけど今の一夏に「勝てる」とか「勝たせてやる」って言ったら「そんなの無理ッ!」って言うだろうし、一夏の実力も秋二のヤツの実力も未知数な上、簡単にそう言って一夏が負けたら一夏の心に『致命的』なダメージを負うのは必然だからこう言うしかないわけで・・・。

 

「以上が私からの提案です。一夏さん、

 

――どうしますか?」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

・・・出来れば一夏には俺の提案を呑んで欲しい。

 

断言するけど、今の一夏にとって俺の提案は『破格』と言ってもいいと思うんだ。

 

だって、一夏の手札に新しいカードが何枚も配られたんだ。

 

これを破格と言わずして何て言うんだって話だよ。

 

それに一夏には言わなかったけど俺の提案を呑んだ場合、一夏は模擬戦で敗北して、仮に誰かに馬鹿にされたとしても最悪・・・、

 

 

――俺の『せい』に出来るんだぞ?

 

 

本来なら学園の教員なり上級生なりが一夏の教導を行う予定なんだろうけど、一夏の立場上その人達のせいにするのは難しいけれども、俺の場合はそのまま、「あいつ(セシリア)の教導が悪い」、「試作品の武装がポンコツだったから」みたいに言い訳が出来るんだ。

 

・・・まぁ、そんな状況にさせるつもりさらさらないんだけどね?

 

 

――『選択肢』は一夏に与えた。

 

 

あとは一夏次第。

 

さて、一夏の『答え』は?

 

「・・・セシリア、一つ、聞きたいんだけど、いいか?」

 

「はい、なんでしょう?」

 

いいぞ、何でも聞け。

 

「なんで、俺のためにそこまでしてくれるんだ?俺、セシリアにあんなひどいこと言ったのに・・・」

 

あ~、それは確かに疑問に思うよね?

 

その一夏の問いに対する俺の『回答』は決まってる。

 

「一夏さん。こう言ってはなんですが、今回の私の提案は一夏さんのためでありません」

 

「・・・俺のためじゃない?」

 

「はい、最初にも言った通り、あくまで私の提案はレイレナードの利益ため・・・。

具体的に言うと適正で劣る一夏さんが秋二さんに健闘することで我が社の製品の宣伝をするためで、結果的に一夏さんも利益を得ることが出来ると言うものなんです。

なので、決して一夏さんのために今回の提案を行ったわけではないんです。

・・・ご不快に思うかもしれませんが・・・・・・」

 

俺は最初に計画していた理由を述べる。

 

一夏はさ、もしかしたら俺になんだかんだ言って「一夏のためだよ?」って言って欲しかったのかもしれない。でもね?最初にも考えたけど、いきなり出会って一日も経ってない俺がそう言うよりも、あくまで企業のために一夏に協力することでお互いに利益が得られるって言った方が一夏も俺がレイレナードのために『全力』で支援してくれるって安心出来るし、受け入れやすいと思うんだよ。

まぁ、若干不快に思うかもしれんけど・・・。

 

すると、俺の言葉を受けて一夏は、

 

「ハッキリ言うなぁ・・・」

 

と苦笑していた。

 

そんな一夏を見て内心、失敗したかな?と思っていると一夏が口を開いた。

 

「なぁ、セシリア。俺はどうすればいい?」

 

それは俺に聞いちゃ駄目だよ?

 

「それは一夏さんが決め・・・「いや、そうじゃないんだ」と、言うと?」

 

一夏のその言葉に不思議に思い俺が聞き返すと一夏は真剣な顔になり答えた。

 

「セシリアの『提案』、俺、受けるよ。

 

 

――俺も戦うよ。

 

 

セシリア、今から俺はどうすればいい?」

 

 

その一夏の『答え』を聞いた俺は頷くと、

 

 

「私の提案を聞き入れてくれてありがとうございます、一夏さん。では、まず・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「右手、怪我してませんか?」

 

 

 

 

 

一夏の右手の確認をするのだった。

 

 




原作をちょくちょく読み返して思ったんですけど、付き合いが長い訳でもないのに原作シャルはよく一夏の提案を受け入れたなぁ・・・。
それだけ追い詰められていたのかもしれないけども

誤字・脱字報告、ご意見・ご感想よろしくお願いします。

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