TS転生セシリアが『原初』のリンクスになるようです 作:相川翔太
皆さんのご期待に応えられるように少しでも良い作品を作っていこうと思います。
それでは駄文ですがよろしくお願いします。
○月○日 晴れ
アレサを起動させて『リンクス』となった俺だがまだ実際にアレサには搭乗していない。
主任が言うには、とりあえず起動実験の時と同じように外部でアレサと接続してAMSの調整とデータ収集を行うとの事だった。
なんでも俺に埋め込んだAMSは初期型の上、それでアレサを起動させたのは初めての事らしく圧倒的にデータが足りないらしい。
俺は“研究とか開発ってデータ取るのとか大変そうだなぁ・・・”と思った。
×月○日 くもり
今日も椅子に座ってアレサと繋がってデータ取り!
周りの研究員が忙しそうに働いてるのを椅子に座りながらぼけっと見ていた。
こんなに楽して給料貰っていいのかなぁ・・・。
△月×日 雨
問題が発生した。
“今日もデータ取りか~”と暢気にしていたのだが、主任が難しい顔で「確認したい事があるので今日は実際にアレサに搭乗してもらう」と言ってきた。
俺は“いよいよか!”と内心ウキウキしながらアレサに搭乗したのだが、うまく動かせなかった。
具体的に言うと手足の動作が上手くいかず、腕部は少ししか動かないし、脚部に至っては直立することさえ出来ずに転んでしまったのだ。
――俺は混乱した。
なぜなら俺の頭に流れてくる情報では何も問題は起こっていなかったのだ。なのにアレサは上手く動かない。これはおかしい・・・。
俺が混乱していると主任は俺をアレサから降ろして「データをまとめ直す」と眉間にしわを寄せながら研究室に戻ってしまった。
とりあえず俺には何も分からないので主任が原因を見つけてくれることを祈るのみである。
×月×日 雨
先日の原因が判明した。
原因は俺に埋め込んだAMSがアレサの駆動系に情報を上手く伝えられていないという事だった。
「AMS手術をやり直すの?」と俺が聞くと主任は首を振った。
主任曰く、本来一つだったAMSを三つ埋め込んだため摘出が出来ないこと、仮に摘出出来ても俺に埋め込んだAMSは現時点で最高の物で、これ以上の物を短期間で用意することは出来ないとのことだった。
“それじゃあ実験できないじゃん・・・”と俺が不安に思っていると主任は「安心して欲しい。方法はあるッ!」と力強く言った。
どんな方法だろうと俺が主任の言葉を待っていると主任はとんでもないことを口にした。
――
主任の言葉に流石に暢気な俺も絶句した。しかし、同時に他に方法がないというのも主任の血走った目と焦った顔を見て理解させられた。
・・・・・・レイレナードは協力者にして俺の恩人である。
家を守護ってくれた。絶望していた俺に希望をくれた。そんな恩人が今、窮地に立たされているのだ。ならば、俺は俺に『
――俺は覚悟を決めた。
俺は主任に「手足を切って良いよ」と言った。俺の了承の言葉を受けて主任は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になって俺に手術の日程を告げた。
賽は振られた。
△月×日 あめ
しゅじゅつ、せいこー。ぎしゅ、れんしゅうちゅう。
○月○日 晴れ
手術も無事に終わり、貰った義手と義足にもだいぶ慣れてきた。
ただ、義手は練習したら物も掴めるようになったし日記も書けるようになったのだが義足の方は問題だった。
具体的に言うと、立つことは出来るのだが歩こうとするとバランスが取れずにすぐ転んでしまうのだ。幸い杖があれば歩くことはできるのでなんとかなったがもっと練習して杖なしで歩けるようになれればいいなと思った。
×月○日 くもり
今日アレサに再び搭乗して起動実験を行った。
この為に手足を切断したのに“もし上手く動かせなかったらどうしよう・・・”と不安に思っていたのだがその心配は杞憂に終わった。
俺の手足と接続したアレサは前回の実験が嘘のような挙動をした。
問題なく直立できるし、歩くことは勿論走ったりジャンプしたり俺の考えた通りに動いてくれたのだ。
実験が終わりアレサから降ろしてもらうと主任が興奮した様子で俺のことを褒めてきた。親父とお袋が死んでから誰かに褒められるということはなかったので俺は嬉しくなった。
やっぱり人間って他の人に褒めて貰うとうれしくなるなぁ・・・。
開発主任side
先日のアレサ起動実験成功を受けて研究を加速させた。
特に重視したのはAMSの関連技術で、アレサを起動させたのは今回が初めてだったので早急に稼働状態や不具合の洗い出しを行った。
――そこで問題が発生した。
初期型ゆえの不具合か、はたまたアレサの要求スペックの高さの問題かセシリアに埋め込んだAMSがアレサの駆動系に情報を上手く伝達していないことが分かったのだ。
実際にセシリアをアレサに搭乗させて実験を行って確認したのだが結果は予想通りで、アレサは直立すら出来ないという有様だった。
――このままでは不味い・・・。
アレサを動かす為にAMSを改良している時間的余裕はないし、そもそもセシリアのAMSはかなり無茶をして埋め込んだのだ。取り替えることなどを最初から考慮していない。
どうするか・・・。
私は研究室で今までの実験で得られたデータを洗い直し、一つの結論に達した。
AMSから情報が伝達されないならば四肢に直接アレサの駆動系を接続すればいいッ!
そう結論づけセシリアに状況を伝えた。
私の言葉にセシリアは絶句した後、何か考え込んでいるようだった。
私がセシリアを説得するために社の上層部と交渉して得た今回の件で得られる報酬のことを話そうとするとセシリアが口を開いた。
「
私はその言葉に驚き、セシリアの顔を見た。
セシリアの顔は少女の物とは思えない『
(追い詰められて仕方なくではない・・・、この少女は自ら決断したのだ!)
そう内心の動揺をセシリアに悟られないように私は慌てて笑顔を浮かべ、セシリアに手術の日程を告げたのだった・・・・・・。
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そして手術を行い、セシリアの容体が安定した後、さっそく実験を行った。
――結果は驚愕の一言だった。
立つことさえ出来なかったアレサが、まるで人間と変わらない、いや、それ以上の挙動で動作したのだ。
そして実験が終了し、部下達の手でアレサから降ろされたセシリアを私はただただ賞賛した。
「素晴らしいよ、セシリア。君は名実ともに最高の『
「っ!はいっ!ありがとうございますっ!」
私の賞賛の言葉にセシリアは年齢相応の笑顔を浮かべながら喜んでいるようだった。
その笑顔に釣られて私もしばらく浮かべたことのなかった自然な笑顔を浮かべたのだった・・・。
いかがでしたか?
少し短いですがキリが良かったのでここでいったん区切って投稿します。
0話で杖をついていた理由は義足だったからです。
ちなみにどのくらい切断したかというと腕は二の腕の半分、足は太ももの半分くらいです。
今回の件でアレサをまともに動かすことが出来るようになりました。
ただ、戦闘機動とは別なのでセシリアの身体は今後も調整されることになります。
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