大往生の前にカレー好きの前世の記憶を思い出したご隠居様

1 / 1
出立?

 カレー

 

 

 数種類の香辛料から形成される、調味料。

 

 いや、調味料と一言で表すこと自体が、おこがましいと思えてしまうしろもの。

 

 中年を過ぎ、初老にさしかかった時に、病に臥せった。

 

 もう、死ぬしかないだろう、そう思った時に、ふいに、香辛料の臭いに目が覚めた。

 

 いや、目覚めたという表現、あながち間違いでもあるまい。

 

 なにせ、その死と隣り合わせになった際に、開けた窓から流れ込んだ香りに、思い出したのだ。

 

 カレーを。

 

 カレーは飲み物という言葉があるぐらい、カレーが好きだった前の生の事を。

 

 そして、この香りは、カレーの香りそのもの、まさにカレーがあるのではないかと。

 

 病になど伏している状態ではない、いそぎその香りをする場所にむかったが・・・

 

 新に手に入れた、病いよけのお香という代物だった。

 

 だが、わたしは、カレーが無性に食べたくなった。

 

 カレーを食せずして、死ぬわけにはいかない。

 

 そう決心しては、生きるのをあきらめずにいたら、快調の方向へと変わっていった。

 

 ターメリックが存在しているのならば、その他の香辛料も存在するはず。

 

 そうして、色々と手を尽くしてみるも、この世界にカレーなる料理は存在しなかった。

 

 ターメリックが手にはいったというルートを探ってもだ。

 

 ならば、その他を探そうではないか。自分の脚で!

 

 まってられるものか。現地でのカレー。ああ、これは素晴らしいものになるであろう。

 

 そして、願うならば、自作のカレー粉を作っては、カレーを作ろうではないか。

 

 

 

 そう思い立ったが吉日。

 

 

 

 ほぼ隠居していた状態であったが、今回で完全に隠居する事にし、伯爵の家督は長男に、労働組合は二男に、総合商会は長女へと手続きを進める。

 

 なにしろ、子供らには、孫もひ孫もいるぐらいの家族ば多い。

 

 家庭を持っている者は、強いものであるから大丈夫であるはずだ。

 

 ただ、急ぎ手続きをしたためか、子供たちは何事か?と乗り込んできおったが、"カレーを探してくる"と伝えたとたん、面白い顔をしておったな。

 

 

 そうして、資料を集めては、旅の方向性を決め、資金の調達方法を吟味し、どこかしら、若かった頃を思い出していた自分もいたが、長年連れ立っていた執事の奴から"お年をお考え下さいませ…ご隠居様なのですからね?"と、

 

 お前も同じ年だろうにと言えば、それとこれとは違いますとぬかしよるわ。

 

 

 

 さて、そうこう準備してから数か月後、出立の日となる今日はあいにくの曇り空であったが、そんなものは気にならない。

 

 まずは、香辛料が手に入る、熱い地区となる、北に向かうべく出立するのであった。

 

 

 

 




昼飯食べてた時に思いついて、かきなぐったもの。
昼食が何だったかは、当てなくても良い。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。