あの後、粗方仕事を終わらせて教員の冬季休暇に入った私は真冬の雪に包まれたパリの実家に帰った。
もちろん、その前にハリーにはフクロウ便にて匿名でメモを送っておいた。
『図書館、閲覧禁止区域右奥三番目の棚の中段にある本を探せばいい。』
この手紙を朝食時の大広間で受け取って目を丸くして読んでいた彼を見た時は微笑ましい光景に見えた。
なにせ彼はクィディッチのシーカーに選ばれたためにマクゴナガル先生からニンバス2000という競技用のお高い箒をフクロウ便で授かっていたばかりなのだから。
もちろん、そちらも匿名のためハリーはニンバス2000を送ってきた人物と今回のメモの送り人を同一人物と勘違いしている可能性だってある。
やめてくれ、私はそんな気の利いた奴じゃない上にあんな高い箒を買えるほど今私の手持ちは英国に置いていない。
色々と思考に一悶着ありつつも、私はどうにかあの狸爺・・・ダンブルドアに実家に帰る許可を得た。
冬季休暇を名目に実家に帰る許可をもらうのは結構苦労したものだった。
『例え世界一安全なホグワーツに居ようとも、ハリーの面倒は見てやるべきだと思うのじゃがのう?』
などと
どうにか私を引きとどめ欧州での活動を妨害したかった・・・もあるだろうが、主にはハリーの養育担当としての役割も果たせということなのだろう。
しかし、わたしにはハリーの養育とは別に大いなる使命を課されている事も理解して貰わなくてはならない。
私達は将来、再びあの伝説とも称されるであろう二度目の『決闘』を交えなくてはならないのだ。
それをあのアルバスも理解してるはず・・・いずれ道を、傲慢なマグル達に対する手段を違える時が来ると。あの男と私
時が来れば違える事になるその時まで、私達は互いの活動に対して闇の帝王を口実に干渉すること自体は両者共にこれまで控え続けている。
それはひとえに、闇の帝王を共通の敵としてみなす故の事だろう。互いの足を引っ張り合い、自滅するような事態は避けねばならないからだ。
それに私の組織が勢力を伸ばし、羽を伸ばして欧州に進出していく事は帝王への牽制にもなる・・・もちろん、アルバスに向けての牽制にすらなり得るが。
とは言えアルバスが私の行く手を阻む事は
それは互いに望まぬ結果であり、帝王の利益にしかならないという趣旨をアルバスに長い時間をかけて説得・承知させてから、今は目の前のフランス・パリ市街地内にある洋服屋と人形屋さんに挟まれた我が家の入り口前・玄関に来たのだ。
記憶の中の叔父も言うように、もはやアルバスはかつて共に目指したはずの志を捨てており、マグルに例え窮屈で屈辱的な思いを強いられていたとしても何もせず、耐えるべきと考えている。
つまりあの男は、何もしないことで今の『仮の平和』を得ようと思っているのだ。
何もできない者に、未来を恐怖するあの男には、もう魔法界を変えるような大業は何一つ成せないだろう。
そんな彼の事を考えると、かつて共通の理想と目的を共にして追い求めてきたアルバスの面影が懐かしく感じられた。
・・・さて、海を跨いでの姿現しはできないので、魔法省に登録されていない違法ポートキーを危うくあの爺に潰されかけたロンドン支部経由で取り寄せてから、華やかなパリの街からは隠れた薄暗い路地裏に移動した。
その際ノーマジのホームレスという名をつけられている浮浪者に姿を見られたため、適当にオブリビエイトして寝かしつけておいた。私の存在がこの浮浪者経由でフランス魔法省にバレるのは避けたいからだ。
やはりマグル避けの呪文をこの裏路地にもかけておくべきだなと反省したところで、灰色の壁を通り抜けて私は城のような我が家へと足を進めていく。
「お帰りなさいませ、お嬢様。」
いつも通り城の正面玄関手前まで来たところで、屋敷しもべ妖精のベルムが丁寧に指を鳴らして大きな扉を開けながら私の荷物を浮遊呪文で預かってくれる。
「ありがとうベルム・・・それと客人が来ているようね?」
私が執務室の方から数人の魔力探知魔法に引っかかった感覚を受け取った後、ベルムに聞くと彼は頭を下げて答えてくれる。
「はい、お嬢様の部下の皆様方が、お帰りになられたお嬢様に近況の報告をしたいと存じ上げております。お荷物は後で寝室の方に送って置きますので、どうぞお先に行かれるが宜しいかと。」
彼は丁寧に告げると、報告を聞く私のためにいつもの洋菓子と紅茶を取りに行ったのか調理室に姿現しをして行った。
私もそれを見た後すぐに今度は愛用する灰色の杖を取り出してから執務室の飾りっけの無い質素な机前に姿現しをする。
姿現しによる独特な気味の悪い感覚を慣れたものと耐えながら、周囲の景色が一変していつもの執務室の光景になると、即座に周りから声をかけられる。
「ご帰国なさいましたか、グリンデルバルド嬢。」
「あらフォックス 居たのね。パリとベルリンを任せっきりだったから、てっきり多忙で姿を出さないかと思ったけれど・・・調子はどうかしら?何か変わった事はなかったか。」
机のすぐ目の前にいる顔に傷を負ったフォックス・・・私が居なかった間は彼の元々の配属先であるベルリンに加えここ、フランスパリ本部の指揮も執ってくれていた、私の信頼できる部下の内の一人だ。
「ドイツ魔法省にはなんら動きはありません。引き続き我々への協力姿勢を見せています。
・・・ですが、国際的には動きが。」
彼は私の方をじっと見ながら表情を険しくし、目を鋭くして答える。
他の周りにいる支部配属の幹部達も、まるで苦虫を噛み潰したような顔をしながらその動きとやらを説明してくれた。
「こ、国際魔法使い連盟が我々の活動を約70年ぶりに、再度公式に禁止しました。グリンデルバルドの信奉者は、一切の魔法裁判なしに即座に投獄されるとのことです・・・。」
・・・おっと、危うく羽ペンを握りつぶしてしまうところだった。
まさかこのタイミングで・・・なるほど、
アルバスは可能な範囲で先手を打ち、私との盟約を危険に晒してでも優位な状況を先んじて作っておこうと早まったわけだ。
それならば話は早い。向こうが帝王に対する共同戦線を脅かすなら、こちらにだって態度というものがある。
私は感情を自らの身体から引き抜き、まず冷静に各支部の管轄下にある魔法省の反応を確認する。
「・・・マドリード支部はどうなのかしら、スペイン魔法省の反応は好意的なの?引き込めそう?」
「は、はい。スペイン魔法省の反応は、公式には本当に我々が復活したのか疑問視しており、冷ややかなモノでありました。しかしこの数ヶ月の間、長い交渉と説得の末に、魔法省の高級官僚らの高い地位の保証や保身を条件に何とか魔法大臣側近ら数名が我々に協力するそうです。」
シルクハットを被ったマドリード支部がいきなり指名された影響か、少々慌てながらも確実に根を広げている事を報告してくれた。
「なるほど・・・あの狸爺、本気だな。」
国際魔法使い連盟、通称International Confederation of Wizardsは17世紀末に忌々しい国際魔法機密保持法を制定するために世界中から集められた魔法使い達で構成される、我々魔法族にとって負の遺産のような組織だ。
そしてその加盟国は文字通りほとんど全世界に渡る・・・。
今この連盟の指導者は・・・イギリス魔法省代表かつ、上級大魔法使いであるあのアルバス・ダンブルドアであった。
おおよそ、奴が連盟に圧力をかけて働きかけたのだろう。
例の如く最も反グリンデルバルドの姿勢を見せるフランス魔法省は嬉々としてこの法律を即時採用し受け入れたと、手元の報告書を見れば分かった。
「・・・ならば今後はドイツ魔法省とスペイン魔法省以外の各国での活動は控えるしかない、か。私も支持者達を無駄に投獄させたり、彼らの中で犠牲者を増やしたりなどしたくはない。」
「・・・その方針が妥当と思われます。」
フォックスが熟慮した上で出した私の結論に対して静かに賛同してくれる。
・・・あの時と同じだ。
かつての父上が現れた時と全く同じ光景が目の前にあるように思えて、記憶が不意にフラッシュバックを起こし、私は長めの銀髪を振り解き頭を抑える。
その時丁度用意ができたのか、それとも間に入ってくるタイミングを図っていたのか、若干遅れて屋敷しもべのベルムが紅茶と洋菓子を姿現ししながら私のテーブルまで持ってきてくれた。
「どうぞお待たせしました、お嬢様。」
「・・・ありがとう。」
私はかつての記憶が脳裏に蘇る前に、ベルムが差し出してくれた紅茶のカップに手をつけながら次の手を即決で打つことにした。
「・・・いいかしら。各国の組織支部は必要最低限の人員を残し、ベルリン支部及びマドリード支部に組織の拠点を移動させなさない。
今後はこの二カ所を中枢として活動していくわ。」
「「「「承知しました、
グリンデルバルド嬢。」」」」
この二カ国程度しか、私達は今のところ活動拠点にできない。
他国では、特にここフランスでベルリンのような活動を続けようものならば集会は全面禁止の上即闇払い達に監獄送りにされる。それほどまでに過去の父上が切り刻んだ歴史は、彼らの記憶に残っているという事だろう。
ならば、他国で活動をより密に、集中させる他ない。一国集中型を狙い、国家単位で魔法省を素早く手の内に収めるのだ。
「それと移動してきた同志達には、暖かい住居や拠点を用意してあげるのよ。また、語学を学ばせる事も必要に応じて行いなさい。
・・・いいかしら、私達は
全ての魔法族は互いに言葉を交わし、互いを理解し、そして共通の理想を追い求めるべき存在。決して国境などというマグル共の負の産物に分断されてはならない。それをしかと心得ておく事よ・・・いいわね?」
「承知した。」
フォックス以下全員の支部幹部達は即座に私の言葉に対して応え、そして深く共感を覚えていたようだった。
今回ばかりは戦力不足が否めなかった。まだアルバス率いる全世界の魔法省を相手に全面戦争を起こせないどころか、そのような事は自殺行為に等しいくらい、我々は数では圧倒的に負けている。
だから今はひたすら耐え、我々の理想を磨き、力を蓄える時なのだ。
「・・・それにしても、まだ表舞台にすら立っていないというのにこの有様とは、一体どう言う事でしょうか。」
イタリア支部の若い眼鏡をかけた幹部が馬鹿げた質問を口にするが、即座にフォックスが呆れたような口調で答えてくれる。
「馬鹿者、国際魔法使い連盟の今の指導者が誰か忘れたのか。」
それを聞いたイタリア支部幹部局長はハッとした顔で「申し訳ありません、考えが至らぬ故・・・。」と心から謝罪してきた。その手は震えており、私に恐怖していることがありありと分かる。
私はそんな小刻みに震える彼の手を見て、優しげな表情を持ってして彼に近づき、手をスッと握ると、彼の震えは強制的に止められた。
「怖がる必要はない・・・私でさえあのダンブルドアの動きを読めなかったのだ、誰にでも失敗はある。
むしろ君は私に良く尽くしてくれていると、理解している・・・恐怖からではなく、純粋な瞳と、理性と、理想を持って私に付き従ってくれていると、私は気づいているのだ。
・・・お前を震え上がらせてしまうなんて、上に立つ者として全く情けないものだな、私は。」
自嘲するように、されど彼を慈しむように手を優しく握ってやりながらい言えば、イタリア支部局長・・・マルコは私の目を見つめた後、目尻に涙を浮かべてこう述べた。
「ッ、そんな事はありません!今やあなただけが、あなただけが私の、我々の
それを聞き届けた私は彼に微笑を返した後に彼の手からそっと離れ、再度執務机に戻ってからフォックスに向き直り、聞くことがあると言い彼に質問する。
「ところでフォックス、カルカ・・・例の件は終わらせたか?」
ふとこの前に頼んだ仕事の件を聞いてみれば、彼ら二人のうちベルリン支部は非常に歪んだ、しかし気分の良さそうな表情で答えてくれた。
「えぇ、もちろんでございますグリンデルバルド嬢。あれらの愚かなマグル共は指示通り、磔の呪文の後全員悪霊の炎によって焼き殺しましたとも・・・。」
マドリード支部の・・・暗号名はカルカだが、彼は恐ろしいものでも見たかのように怯えた表情だった。
彼は元々残虐な行為を好まず、手段に甘さがあるのが玉にキズなのだ。けれど、私達の掲げる理想を共に成し遂げようとする勇気は十二分に持ち合わせており、共に世界を変えるまで私と歩んでくれる事は自明だ。
私はカルカに安心しろ、という視線を向けてから、フォックスの報告を聞いて気分が高揚したのか不敵な笑みを浮かべる。
私は英国渡航の前に、ある件について彼ら二名に事前に頼んでおいた。
それは愚かなマグル界において、二度目の世界大戦という大罪を引き起こしたマグル達の処遇であった。
かの世界大戦は再び国境線を巡る無意味な、無価値な、動物の縄張り争いと同じ
ソビエト=ロシア魔法省(旧ロシア帝国魔法議会)はマグルの連中と結託したドイツ魔法省から宣戦布告を言い渡された。
その結果、我が父上 ゲラート・グリンデルバンドの軍からこの事件に反発した者達が父上を見限り、国家側の無意味な戦争へと戻るため祖国へと離反してしまう事態にまで繋がった。それが父上の敗因の一つでもあるのだが・・・。
それほどまでに我々の魔法界を分断し、戦争へと焚きつけた愚かなマグル共張本人達を追うべく、我々はずっと血眼になって探して来た。
そして遂に、その実が結ばれることとなった。証拠隠滅のため焼却処分された書類を復元し、その記録を元に後を辿ってみれば、どうやら彼らマグルの戦争指導者達はこぞって南米に逃げ延びていたと言う。
彼らは大戦中マグルにのみならず、高潔な魔法族の人間に対しても度重なる非道な人体実験を繰り返し、我々
我々は南米の魔法使い達も管轄下に未だに入れているスペイン魔法省を伝って彼らの所在を割り出し、こうして拷問の後にかつてマグルから受けた魔法使い達への火刑を逆さまに返してやったというわけだ。
その証拠にポトン、とマドリード支部のカルカが私の机の上に恐る恐る
そこには【
「・・・よかったわ。これで少しは胸が晴れたというものね。」
「全くです。ノーマジの諍いのせいで魔法族が二つに分裂するなど、あってはなりません。」
その他の支部の幹部局長も同意と称賛の言葉を溢れんばかりに、拍手と共に送ってきてくれた。
その後はある程度互いの支部同士で情報交換や人員の派遣などをさせた後、私は組織の統括者・指導者として全ての支部に共通する目標を指示する。
「・・・それでは今後の方針を決定するわ。」
私が話始めれば、それぞれ語り合っていた幹部達の会話は静まり返り、私の方に一斉に向き直る。
「第一に、各国支部はスペイン魔法省、並びにドイツ魔法省に人員を秘密裏に流入させ活動を維持させる。移動して来た同志達には手厚くもてなすように・・・。
第二に、上記の二ヶ国の魔法省内に所属する国際魔法使い連盟の連盟員を
最後になるけれど、第三に・・・。」
私はそこで息を深く吸い、己の中で考え抜いた結果出した重要な決定を、凛とした声で皆に言い放つ。
「
私がこの言葉を発した後若干の間、明らかな動揺が室内に電撃的に走る。
そしていい意味でも悪い意味でも熱き革命家として精を出すイタリア支部幹部局長のマルコが焦った口調で質問攻めをしてくる。
「な、なぜ今なのです!?グリンデルバルド嬢は今あのホグワーツの教員としての役割をお持ちなのでは・・・!」
それに対して私はいい質問だと言わんばかりに彼に拍手を数拍送った後、薄くて小さな胸を張りその質問に丁寧に答えていく。
「その通りだ、マルコ局長。今の私はホグワーツの教員だ。」
「で、ではなぜ?」
私は一寸余韻を持たせてからフォックス以外の困惑の表情を浮かべる幹部達に透き通る声で説明する。
「第一にあのアルバス・ダンブルドアが我々の存在を公に認知し、先手を打ってきたのだ。このまま何もせず今までのままで活動を続ければ、いずれ奴の持つ膨大な権力に捻り潰されるだろう・・・動かないわけにはいかないんだ、マルコ局長。
第二に人々は私たちの存在を忘れ去っているからだ・・・再び我々の存在を示し、魔法界に一つの希望が、理想が、知性がある事を示さねばならない。
・・・それに際し、私は集会を行う。」
私の行った丁寧な説明に納得と驚きの両方を織り交ぜた声をあげる各支部局幹部達だが、唯一ベルリン支部フォックスだけは驚いた様子もなく、私に質問を投げかけてくる。
「・・・それでは、その折には認識阻害の呪文をかけれるよう部下の中から優秀な魔法使いを選抜しておきましょうか?」
「いや、その必要はない フォックスよ。お前の気遣いにはいつも感謝しているが、その程度の事は自分でできる。」
それを聞いた他の幹部達は更に「なるほど・・・。」と納得の唸り声をあげてくれている辺り、粗方は理解したようだ。
表に出るとは言っても、顔や素性がバレて仕舞えば私のホグワーツでの仕事に支障をきたすだろう。
ゆえに不可知・認識阻害・魔力探知妨害など多数の呪文を幾重にも重ね、そして最後に閉心術を施工する必要がある。
その状態ならばあのアルバスでさえ、たとえ現場にいても私だとはわからないだろう・・・少なくともそう思えるだけの腕はここにある。
ちなみにアルバスが私の正体をまだ世間に明かさないのは、ヴォルデモート卿に加え
ただでさえ闇の帝王の恐ろしさはヨーロッパにも轟く程なのに、そこに半世紀前のもう一人の
だが綺麗事を並べる一方であの狡猾なアルバスの事だ。
いずれ私の正体を闇の帝王を滅ぼした後か、滅ぼす直前になり公表するつもりなのは目に見えてわかる。
それでも今は帝王に対して全力をもって共に戦うという利害関係が我々の正面切っての対決を避けさせているという、何とも皮肉な話になった。
だが逆に言えばこれはダンブルドアに対する好機なのだ。各国は闇の帝王が力を増せば増すほど我々に疎くなり、秘密裏に勢力の拡大を狙える。
勢力を拡大し、基盤を十二分に固めたその時にこそ、私は今一度魔法史上という表舞台に出ねばならない。
僅かな希望を求める魔法使い達に示さねばならない。
我々とその気高き理想は、まだ朽ち果ててはいないことを・・・。
「・・・来年の夏の休暇中に再度私は戻ってくるが、その際にベルリンで演説を行う。
では同志達よ、ゆめゆめ忘れるな・・・我々は再度魔法界に衝撃と恐怖、そして希望と栄誉ある理想を与えるのだ。」
『
私の言葉と共に今期の報告会はこの場で終了し、幹部達はそれぞれ我々の標語を復唱してこの場を各自持参していたポートキーで立ち去っていった。
私の集会のためにベルリン支部担当のフォックスには負担をかけるが、是非成功させるためにも彼にはよく働いて貰わねばならない。
そして私自身も、この誤った我々の姿を正さねばならない・・・。
『・・・クリーデンス・・・。』
ふと、私の脳裏に記憶が蘇ってきてしまう・・・。
ここは・・・地下鉄か?
線路が脇に引かれた、されど所々壊された跡がある・・・。
『・・・彼は
女の魔法使いだろうか?この辺りの記憶は曖昧で、私も継承したとは言え完全に思い出せる事はできなかったが、この女の言った『
『その法律のせいで、我々はドブネズミのようにコソコソと隠れて生きねばならない。
正体を知られないようにと、常にびくびくと怯えていなければならない。』
それは誰よりも力強く、私を魅了する・・・紛れもない
そうだ・・・私達は決して大手を振って日の元で、街で、公に暮らすことなど許されない。
太陽を好きな時に浴びて、街中を
月を見て宇宙のことを科学者達と語り合う事さえも、マグル相手に真実を話す事さえも禁じられている。
私達は必死に自分を偽り、嘘をつき、
魔法族は常に自由を踏み躙られ、自分達より劣った存在に屈辱を舐めさせられて来た。
そればかりか、連中は我々魔法族を気味の悪い存在、異常な存在として迫害の下に晒し続けてきたではないか。
あの
・・・この苦痛をどれ程の魔法使い達が与えられてきた事であろうか。
住処を奪われ、狭い場所を必死に広くしようと拡大魔法を発明し、まるでドブネズミのようにコソコソと隠れる有様は、
あまりにも滑稽だった。
あまりにも寂しかった。
あまりにも無情であった。
彼らマグルは我々魔法族を人として看做していない。
我々は彼らにとって、
「・・・誰を守るための法、か・・・。」
『我々か?・・・
私はその言葉を必死に脳裏に焼き付け、そして目の前の執務室の窓から見える庭園・・・城の中心部にあるその場所に聳え立つ一つの大きな塔。
そこに深く刻み込まれていた大いなる紋章を目にする。
ファンタビのオープニング凄いっす(語彙力)
イケおじの青い炎で闇払いが薙ぎ倒されるの痺れルゥ!