少し遅くなりましたが、その間今後の展開を書きやすくするために、アニメ1期を見ておりまして、現在は臨海学校の前半まで見終えました。とりあえずトーナメント戦までのプロットは粗方できたので、これからはそれに修正を入れてくって感じですね。受験勉強? ナ、ナンノコトカナー
追記
若干の修正を加えました。
セシリアが司と同室になった日の翌日。
「織斑君、斑鳩君、おはよー。ねえ、転校生の噂聞いた?」
一夏と司が話していると、一人の女子生徒が二人に話しかけてきた。
「転校生? 今の時期に?」
「入ってくるタイミングが不自然だな」
一夏と司の言う通り、入学してまだ一ヶ月も経っていない。明らかに時期がおかしい。
「そう、なんでも中国の代表候補生なんだってさ」
「ふーん」
一夏は呑気に相槌を打っている。そこに横から箒が言う。
「このクラスに転入してくるわけではないのだろう? 騒ぐほどの事でもあるまい」
一組に転入してくるのなら、事前に連絡が入るはず。しかし今回はそういったものは一切なかった。なので転入してくるとしても、別クラスだろうと箒は予想したのだ。
「どんな奴なんだろうな?」
「む………気になるのか?」
箒は一夏の言葉に反応し、一夏に目を向ける。
「ん? ああ、少しは」
「……ふん……」
不機嫌そうに鼻を鳴らす箒。一夏はその行動の意味がまるで分からなかった。
「頑張ってね織斑君!」
「フリーパスの為にもね!」
「今の所、専用機持ちのクラス代表って1組と4組だけだから、余裕だよ」
女子達が一夏を応援する。何せ、クラス対抗戦で優勝したクラスには、食堂のデザート食べ放題のフリーパスが配布されるのだ。甘いもの好きが大半な女子にとって、喉から手が出るほど欲しかった。
(だから俺、素人なんだけどなぁ……)
専用機を持っているとは言え、一夏はまだ一度しかISの実戦経験がない素人中の素人。そんな一夏が優勝できる確率など、寧ろ低いだろう。
そんなことを考えていた一夏だが、口には出さず苦笑いを返しておいた。
その時、一組の教室の入り口から声が聞こえてきた。
「その情報、古いよ」
その声がした方向に、一組の生徒全員が顔を向けた。そこには、一人の女子生徒が腕を組みながら立っていた。
「鈴……? お前、鈴か?」
そしてただ一人、一夏が驚いたように呟く。それに答えるように、その女子生徒は宣言する。
「そうよ。中国代表候補生、凰鈴音。私が新しく二組のクラス代表になったから、今日は宣戦布告に来たってわけ」
(二組? そういや、二組の担任と副担任って確か……あの二人だったよな……)
司はその女子生徒、鈴音に顔を向けながらも違うことを考えていた。
すると、
「何格好つけてるんだ? すげえ似合わないぞ」
「んなっ……!? なんてことを言うのよ、アンタは!」
一夏は空気をぶち壊す一言を放った。
「織斑さん……もう少し空気を読んだ方がよろしいのでは?」
セシリアが呆れたように呟く。
司が鈴音のことを一夏の幼馴染である箒に聞こうとすると、
「……誰だ……何故一夏とあんな親しそうに話している……」
箒も鈴音のことを知らないようで、眉を寄せながら小声で色々と呟いている。仕方なく司は一夏に聞こうとするが、
「おい」
その前に聞き覚えのある声が短く響き渡った。
鈴音は後ろから突然声を掛けられたので、不機嫌そうに振り返り、振り向き様に文句を言おうとした。
「何よ……うぎゃっ!?」
だが、文句が口から出る事は無かった。
文句が出る前に、鈴音の頭に出席簿が炸裂したからだ。
「もうSHRの時間だ。教室に戻れ」
「痛た……え!? ち、千冬さん………」
先程の威勢は何処に行ったのか、尻込みしたように千冬の名を呟く鈴音。
「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ、そして入口を塞ぐな。邪魔だ」
「す、すみません………」
次から次に出る千冬の言葉に、鈴音は謝りながらドアの前を退く。
そして気を取り直して、
「また後で来るからね! 逃げないでよ! 一夏!」
そう言い残して去ろうとするが、
「さっさと戻れ!」
「は、はいっ!」
千冬の一喝に、最後まで格好つけることが出来なかった鈴音だった。
因みにこの授業中、一夏と鈴音の関係を気にしていた箒が授業に集中できず、何発も出席簿で叩かれていた。
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昼休み。
大半の生徒が食堂で昼食を摂る時間であるが、司は食堂ではない別の場所へ行っていた。
その場所は、二組の教室である。
「よお、一組の斑鳩司だ……って、誰もいねえのか」
「いるわよ~」
全員が昼食を摂りに食堂へ行っており、もぬけの殻だと思った司は立ち去ろうとすると、教室の奥から声がする。司は踵を返し、二組の教室に入っていった。
「久しぶりだな、スコール」
「もう。ここではスコール先生、でしょう?」
彼女の名はスコール・ミューゼル。二組のクラス担任である。
司が二組の教室に来た理由は、彼女にあった。
「この場には俺ら二人しかいないし、こっちの方が話しやすいだろ?」
「ま、それもそうなんだけどね。それで、わざわざ昼休みに来るってことは、何か用かしら?」
スコールは脱線しかけていた話を元に戻し、本題に入らせる。
「転校生が朝にうちに来てな。一夏と何か関わりがありそうだったから、それについて聞きに来たんだよ」
クラス担任であるスコールなら、転入生である鈴音の経歴などを書類を通して知っていると司は考えたのだ。
そして、とある事情からも。
「そうなの。わざわざご苦労様。それで彼女についてなんだけど、彼女は小5の時に日本にやって来て、中2の頃に中国に帰っているわ。織斑一夏と関わりを持ったのも、そこでしょうね。因みに篠ノ之箒は小4の時に引っ越してるから、入れ替わりってとこかしらね」
「なるほど。分かりやすく言うなら、篠ノ之はファースト幼馴染、凰はセカンド幼馴染ってことか」
一夏が鈴音のことを知っていたのに、幼馴染である箒が何故知らないのかという司の疑問が今解決された。二人はすれ違うように転入転校していたので、会うわけがなかったのだ。当然お互いのことを知っているはずもない。
用は済んだので帰ろうと思った司だが、今用件を思い出したように戻ると、スコールに尋ねた。
「そういや、オータムはいないのか? 一応ここの副担だし、ついでに会っておこうと思ったんだが……」
「購買の大好物が売り切れちまうって、授業が終わった瞬間飛び出して行っちゃったわ。今何処にいるのかは、流石に私でも分からないわね」
「そうなのか? ま、会うのは今度でいいかな」
「出来れば近い内に会ってあげてね? 本人も会いたがってたから。それと、マドカと博士にも時々電話してあげてね?」
「おう。もちろんさ。じゃあな!」
司はそう言って二組を立ち去り、昼食を摂りに寮の自分の部屋へ向かう。顔にある尋常じゃないツギハギと所々白くなった頭髪のため、公共の場で包帯と布を外すことはできない。
そのため学園敷地内で唯一外しても大丈夫な、自分の部屋で食事は摂るようにしているのだ。一度食事を貰いに食堂か購買へ寄る必要があるが、顔や頭髪を見られるよりかは何倍もマシである。
(セカンド幼馴染、しかも代表候補生ときた。へへっ、面白くなりそうだ)
司はこれから面白くなることを確信し、密かに笑っていた。
というわけで亡国機業の三人は味方ポジです! この話が投稿されたことにより、タグ一覧に『亡国機業は味方』タグが追加されます。
ですが原作を読んでいるわけではないので、三人の話し方だったり人の名前の呼び方だったりが間違っていることもあると思われます。その時は遠慮なくご指摘ください。
学年別トーナメントで使う人格
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ヒューズ
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シア
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マッドマギー