Infinit Legends   作:fruit侍

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タイトルはレヴナントの新しいキルリーダーに対するセリフの改変。で(ry

ついに始まりましたねシーズン14! 新キャラのヴァンテージ使ってみましたがウルトが使いやすくて強い!


新しい転校生? しかも二人だと?

いろいろあったクラス代表戦から暫くの時が流れた。

 

6月上旬となり、今月末には学年別トーナメントと言う生徒全員参加のISによる勝ち抜き形式の大会の様な行事がある。IS学園の1学期では、一番大きな行事だろう。

 

クラス代表では無い生徒達にとって、これ以上無いアピールの場になる。その上三年にとっては最後であるため、アリーナや訓練機の使用は三年、二年、一年の順で優先される。

 

司がトーナメントで使う機体を考えながら教室に入ると、教室の一角で女子生徒達がひそひそと話し合っていた。

 

「ねえ、あの噂聞いた?」

 

「聞いた聞いた!」

 

「何々? 何の話?」

 

「学年別トーナメントで優勝すると、織斑君か斑鳩君と付き合えるんだって」

 

(…………………………は?)

 

司は一瞬思考が停止した。

 

「そうなの!?」

 

「マジ!?」

 

「どっちかと付き合えるってマジ!?」

 

流石に見過ごせなくなった司がその女子達に詳細を聞こうとしたときだった。

 

「おはよう! 何盛り上がってるんだ?」

 

一夏が教室に現れ、挨拶と共に集まっていた女子生徒達にそう尋ねる。すると、

 

「「「「「「「「「「なんでもないよ」」」」」」」」」」

 

息ピッタリに女子生徒達はそう言った。どうやら何があっても男子には知られたくないらしい。司は偶然聞こえてしまったとは言え、知ってしまったことを申し訳なく思った。

 

(これは、そっとしといた方がいいのか? いやでももし誰か優勝して本当に俺のとこに来ちまったらどうすんだ? マジでどうすりゃいいんだこれ!?)

 

司は今自分の置かれている状況がなかなかまずいことに気づく。

 

司が一人葛藤しているとSHRの時間になり、山田先生と千冬が教室に入ってきた。最初に千冬が今日からISの実践訓練をするという事を伝えると、すぐに山田先生と交代する。

 

忘れている人がいるかもしれないので言っておこう。

 

このクラスの担任は千冬である。

 

そう言われなければ山田先生が担任だと思われてしまうくらい、山田先生は仕事や雑務を押し付けられていた。

 

しかし当の本人は顔色も変えず、本題に入る。

 

「えぇっとですね。今日は転校生を紹介します! しかも2人!」

 

「「「「「「えぇええええええええええええっ!!??」」」」」」

 

山田先生の言葉に、クラス中が声を上げる。

 

もうこれで一学期に転校してきたのは計三人だ。一年間の間に一人でも入ってきたら珍しい方であるため、これは異常とも言える事態だった。

 

山田先生の「どうぞ」という声の後、教室のドアが開いた。

 

「失礼します」

 

「……………」

 

一人は一言添えて、もう一人は無言で入ってくる。

 

入ってきた人物の片方を見て、クラスのざわめきがピタリと止まる。何故なら、

 

「シャルル・デュノアです。フランスからきました。この国では不慣れなことも多いかと思いますが、皆さんよろしくお願いします」

 

転校生の一人、シャルル・デュノアは()だったからだ。

 

「お、男…………?」

 

「はい。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて、本国より転入を……」

 

その呟きに頷きながら肯定し、言葉を続けようとした所で、

 

「きゃ………」 

 

誰かが声を漏らす。

 

「はい?」

 

その反応に、シャルルが声を漏らした瞬間、

 

 

 

 

【耳を塞いで。気絶するわよ】

 

 

 

 

虚空からの声が聞こえてきたので司は咄嗟に耳を塞ぐ。それを見た一夏も、これから起こることを察し耳を塞ぐ。

 

次の瞬間、

 

「「「「「「「「「「きゃぁあああああああああああああああああああああっ!!」」」」」」」」」

 

歓喜の叫びが、クラス中に響き渡った。

 

耳を塞いでいたにも関わらず、司と一夏はダメージを受けた。

 

(うおおぉぉ……耳塞いでも防げねえって、どんだけデカい音なんだよ……)

 

(この子達は生物兵器か何かなの?)

 

思わずバンガロールがその声の威力に呆れながら言う。

 

「男子! 3人目の男子!」

 

「しかもうちのクラス!」

 

「美形! 守ってあげたくなる系の!」

 

「地球に生まれて良かった~~~~~!」

 

等々、クラス中の大半の女子達が歓喜の声を上げる。

 

「騒ぐな。静かにしろ」

 

鬱陶しそうに千冬がぼやく。

 

「み、皆さんお静かに! まだ自己紹介が終わってませんから~!」

 

山田先生が必死に宥めようとそう言う。

 

シャルルの他に転校生はもう1人いるのだ。

 

それは長い銀髪を持ち、左目に眼帯をした背の低い少女だ。

 

「…………………」

 

その少女は、先程から一言も喋っておらず、近寄りがたい雰囲気を纏っている。騒ぐクラスメイトを、腕を組んで下らなそうに見ているだけだ。

 

(あの雰囲気、おそらく軍人ね。それも下っ端じゃなくてまあまあの幹部よ)

 

バンガロールが少女に対する推測を述べる。

 

「……挨拶をしろ、ラウラ」

 

「はい、教官」

 

千冬の一言で、いきなり佇まいを直した。

 

(教官?)

 

一夏はその一言に心当たりがあった。

 

「ここではそう呼ぶな。もう私は教官ではないし、ここではお前も一般生徒だ。私の事は織斑先生と呼べ」

 

「了解しました」

 

その少女の織斑先生に対する態度は、軍人の部下が上官に向けるそれだ。

 

千冬にラウラと呼ばれた少女はクラスメイト達に向き直り、

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

それだけ言って黙り込んだ。

 

「あ、あの………以上ですか?」

 

山田先生が若干狼狽えながら問いかけると、

 

「以上だ」

 

その言葉に冷や汗を流す山田先生。

 

その時、ラウラと一夏の目が合った。

 

すると、

 

「ッ! 貴様が……」

 

ラウラがつかつかと一夏の前まで歩いていき、

 

――バシンッ

 

と、良い音を立てて、一夏の頬に平手を見舞った。

 

「え?」

 

一夏は突然の事態に何が起きたのかわかってなさそうな表情だ。

 

「私は認めない。貴様があの人の弟であるなど、認めるものか!」

 

ラウラは、一夏を睨み付けながらそう言い放つ。

 

「お、おい! 何すんだよ!」

 

我に返った一夏はそう叫ぶが、

 

「フン……」

 

ラウラは一夏を無視し、つかつかと歩いて行き、空いている席に座ると、腕を組んで目を閉じ、微動だにしなくなる。

 

(……なあ、あのちっせえゴキブリ、駆除しちまってもいいか? 態度が気に食わねえんだよ)

 

そう不機嫌に言うのは、マーガレット・コヒーレという名の人格。人格達の間ではマッドマギーと呼ばれており、手加減という言葉を知らない人格達の中でも過激な人格の一人である。

 

(落ち着けマギー。俺も、あのガキの態度は気に食わねえが、場所が悪い。いつかぶちのめせる機会がきっと来るさ)

 

そうマッドマギーを宥めるのは、ウォルター・フィッツロイという名の人格。人格達の間ではヒューズと呼ばれており、マッドマギーのストッパーを担っているが、たまに楽しさ目的でマッドマギーに加担する、マッドマギーほどではないがまあまあ過激な人格の一人である。

 

(フン、そうだといいな)

 

ヒューズのおかけで、とりあえずマッドマギーは落ち着いた。

 

司の脳内はこんなにも騒がしいが、先程の一連の流れに教室は静まり返っている。

 

「あー………ゴホンゴホン! ではHRを終わる。各人はすぐに着替えて第二グラウンドへ集合。今日は2組と合同でIS模擬戦闘を行う。解散!」

 

千冬がそう言ってHRを終了させた。

 

「おい織斑、斑鳩。デュノアの面倒を見てやれ。同じ男子だろう」

 

千冬にそう言われ、一夏がシャルルに近付いて行く。

 

「君が織斑君? 初めまして。僕は………」

 

「ああ、いいから。とにかく移動が先だ。女子が着替え始めるから」

 

シャルルが近くにいた一夏に自己紹介をしようとすると、一夏がそう言って中断させ、シャルルの手を取る。

 

「悪いんだけど説明は後。こっからは時間との勝負だからな」

 

そう言って一夏はシャルルを連れて、司は一夏を追いかけるように教室を出る。

 

少し教室から離れたところで、一夏はシャルルに説明を始めた。

 

「とりあえず男子は空いているアリーナの更衣室で着替え。 これから実習の度にこの移動だから、早めに慣れてくれ」

 

「う、うん……でも、何でそんなに急いでるの? まだ授業開始まで少しあるけど……」

 

「それはだな……」

 

困惑していたシャルルが頷き、一夏に質問する。その質問に一夏ぎ答えようとした時だった。

 

「ああっ! 転校生発見!」

 

「しかも織斑君も一緒!」

 

「斑鳩君もいる!」

 

目の前にずらりと女子生徒達が現れた。その数は明らかに一年の人数を越している。

 

それもそのはず。同学年の他クラスだけでなく、2、3年のクラスからも噂を聞きつけた生徒達がやってきたのだ。

 

「いたっ! こっちよ!」

 

「者ども出会え出会えい!」

 

まるで武家屋敷のような掛け声をする生徒達。

 

「織斑君の黒髪もいいけど、金髪っていうのもいいわね」

 

「しかも瞳はエメラルド!」

 

「斑鳩君の素顔を今日こそは!」

 

「あの包帯を全部剥がして、その包帯で縛って、顔をじっくり拝んであげないと……!」

 

「きゃああっ! 見て見て! 織斑君とデュノア君! 手繋いでる!」

 

「日本に生まれてよかった! 産んでくれてありがとうお母さん!」

 

叫びながら司達にじりじりと迫ってくる女子生徒達。一部は危ない思考を持っているようだ。

 

(畜生! 捕まったらどうなるか分かんねえぞ!)

 

(ここは私の出番かしらね)

 

バンガロールが話しかけてくる。

 

(頼んだぜ!)

 

司は人格を切り替える。

 

「え? 斑鳩君が光った!?」

 

「ああ、説明しとかないとな。司は多重人格で、人格を切り替える時はこうして体が光るんだ」

 

「人格を切り替えると体が光る!? なんで!?」

 

多重人格というのは分かったが、なぜ光るのかの仕組みが一切理解できないシャルル。

 

光が収まった司が二人に話しかける。

 

「久しぶりね一夏。それとそっちの子は初めまして」

 

「こ、声が変わった! しかも女の声!」

 

「この声は、バンガ姉さん!」

 

シャルルは予想だにしない司の変化に、混乱し始めている。

 

一夏はたまにバンガロールに勉強やISの操縦を教えてもらっているため、今では名前と敬称で呼び合う仲だ。

 

「二人とも、私に捕まってて」

 

司にそう言われ、二人は司の手を掴む。司はISを肩の場所だけ部分展開する。

 

「スモーク注意」

 

肩から飛び出たキャノンからスモーク弾が放出され、辺り一面を煙で覆いつくす。

 

「ちょっと何これ!?」

 

「もしかして、煙幕!?」

 

「痛っ! ちょっと誰か知らないけどぶつからないでよ!」

 

女子生徒達は突然のスモークに混乱状態だ。

 

「さ、今のうちに逃げるわよ」

 

一夏とシャルルは、司に引っ張られながらその場を後にした。

 

その後もスモークを焚きながら廊下を進み続け、更衣室に到着した。

 

「はぁ……やっと着いた……」

 

「疲れてるとこ申し訳ないけど、さっさと着替えるわよ。時間は多く残されてないしね」

 

そして三人はやっとのことで着替えることができた。

 

司とシャルルの場合中にISスーツを着ていたので、制服を脱ぐだけで済んだのだが、一夏がそうではなかった。その結果一夏は始業開始に間に合わず、出席簿の一撃を受けた。




バンガロールの出番が結構多めの回でした。そしてサルボ組もちょっとだけ登場。

学年別トーナメントで使う人格

  • ヒューズ
  • シア
  • マッドマギー
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