Infinit Legends   作:fruit侍

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サブタイトルはパスファインダーのウルト使用時のセリフの改変。


お待ちかね! 人格紹介の時間だよ!(全員できるとは言ってない)

午後の授業が終わり、放課後となった。一組の女子達にとっては、待ちわびた時間だ。

 

日直の号令で挨拶を済ませ、千冬が教室から出ていくと、一組のほとんどの女子が司の方に集中する。

 

司に集中する理由は次のことが主だ。

 

「斑鳩君! 人格のこと教えて!」

 

司はSHRの時に、放課後に人格を紹介すると言っていたのだ。もう一人の男性操縦者である一夏のことは目にも入れていない。

 

その一夏も、女子の波に埋もれながら司の人格について知ろうとしていたが。

 

「お、そうだったな! じゃあ紹介できるだけ紹介するぜ!」

 

司はそのことを思い出すと、帰る準備をしていた手を止めて、席を立つ。

 

「声も性格も特徴あるやつばっかだからな、覚えやすいと思うぜ。 それじゃ、変わるぞ!」

 

女子達が息を飲んで見守る。するとSHRの時と同じように、司の体が淡く光り始めた。

 

そして光が収まると、司が喋りだす。

 

「私はブロス・フゥンダル。ブラッドハウンドと呼んでくれ。もちろん斑鳩でも構わない。一年間、互いを高め合おう」

 

ガスマスク越しに喋っているような声で喋る司。その声は男の声とも女の声とも取れる中性的な声だった。

 

「えっと……ブラッドハウンド……君……でいいのかな。男? それとも女?」

 

一人の女子生徒が質問する。

 

「申し訳ないが、その質問には答えられない。私は主神に遣わされし狩人とだけ言っておこう」

 

「あ、うん……(主神って誰だろう……?)」

 

ブラッドハウンドに対する反応は薄い。

 

司の体が再び光りだし、光が収まると司が喋りだす。

 

「ようお前さん達。俺様はマコア・ジブラルタルってんだ。何か危険を感じたときは、俺様の後ろに隠れな。俺様が盾になって、守ってやるからな! ハハハハハッ!!!」

 

野太い声で喋る司。イケメンが言えば一発で心を射抜かれてしまいそうな言葉だが、野太い声なので女子生徒はむしろ、頼れそうだという気持ちの方が強かった。

 

そして司の体がまた光りだし、司が喋る。

 

「アタシはアジャイ・シェって言うの。皆からはライフラインとも呼ばれてるわ。怪我したら、アタシのとこに来な! アタシが治してあげるから!」

 

高い女性の声で喋る司。急に女性の声になったことに、生徒達も少し驚いていたが、SHRの時ほどではない。

 

そしてまた違う声で司は喋る。

 

「やあみんな! 僕はパスファインダー! よろしく! 君達皆と友達になりたいな!」

 

明るい機械音声で喋る司。その声に少し違和感を感じる生徒もいたが、パスファインダーがハイタッチを要求してきた際にその違和感も消え去ってしまった。

 

司はさらに違う声で喋る。

 

「私はレネイ・ブラジー。またの名をレイスよ。一年間、よろしくね」

 

どこかミステリアスさを感じさせる女性の声で喋る司。その雰囲気に、生徒達は無意識に惹かれていた。

 

「私はアニータ・ウィリアムズ。皆からはバンガロールと呼ばれてるわ。ISのことなら何でも聞いて。教えられることは全部話すわ」

 

キリッとした女性の声で喋る司。頼れる姉貴分のような存在に一夏は、今度勉強を教えてもらおうと決意した。

 

そして司が更に続けようとしたときだった。教室の扉の前に千冬が立っており、司達に言い放った。

 

「おいお前達。下校完了時間はとっくに過ぎている。早く寮の自分の部屋に向かえ」

 

ハッとして教室の時計を見る司達。時計は、下校完了時間をとっくに過ぎていた。入学初日の放課後は、教師陣の会議などが色々と詰め込まれているため、下校完了時間が短めに設定されているのだ。

 

「というわけで申し訳ないけど、今日はここまでよ。また機会があったら紹介するから、それまで待ってて。それじゃ私はこれで」

 

司は人格をバンガロールのまま、準備を素早く済ませて鞄を持ち、教室を出ていく。あまりにも一瞬の出来事だったため、それを近くでみていた生徒達は唖然としていた。

 

「……お前達は部屋に向かわないのか?」

 

目を細くしている千冬が未だ唖然としている生徒達に言う。その言葉に我に返った生徒達は、大急ぎで下校の準備をし始めた。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「ここが俺達の部屋か」

 

校舎から寮へと移動している間に人格をオクタンに切り替えた司は、寮のとある部屋の前に来ていた。そこは、SHRの前に千冬に言われた部屋だった。

 

「おお、中は思ったより広いじゃねえか!」

 

元々は二人で使うことを想定して作られているため、一人で使うには当然広い。

 

『広いからって、走り回ったりするんじゃないよ! シルバ』

 

「分かってるよ姉貴。おお! ベッドもデカいな!」

 

ライフラインに言われたことも瞬時に忘れ、二人用ベッドに走っていき、飛び込む司。

 

「こりゃあ最高の寝心地になりそうだな!」

 

『寝る前に風呂には入りなさいよ』

 

「ったく、分かってるっつーの。姉貴は俺のお袋か何かか?」

 

司はライフラインに言われた通り、部屋に設置されている風呂に向かう。因みにIS学園の寮には大浴場があるが、一夏と司は使えない。理由は言うまでもないだろう。

 

司は制服を脱ぎ、顔に巻かれている包帯と口元の布を取る。

 

「はぁ~……風呂に入る度に()()を見なきゃなんないの、嫌になるぜ」

 

司は鏡に反射する自身の体を見て言う。

 

鏡に反射している司の体は、あちこちが黒ずんでいたり腫れていたり、ツギハギだらけだったりと、見るのも辛いほどにボロボロだった。

 

『アタシの能力でもこれが限界なのよ。()には本当に申し訳ないわ……』

 

「おいおい、姉貴のせいじゃないんだ。気にすんなって」

 

司はライフラインを励ましつつ、風呂に入る準備を始めた。

 

「さあ、辛気臭い話は終わりだ! 風呂で思いっきりリラックスするぜ!」

 

司はタオルを肩に乗せ、風呂の扉を思いっきり開けて入っていった。




とりあえず初期メンツ6名を一組に認知させておきました。

クラス代表決定戦で使う人格

  • パスファインダー
  • オクタン
  • ヴァルキリー
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