異世界で格闘しますた‐スキルなんて無いが、格闘技術はある‐   作:劉鳳

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短いです。バトル書くのマジで下手くそでゴメン。


第11ラウンド 愚者を屠る者

 

『次の対戦相手のチームアストレイが棄権?』

 

功用がその報告を聞いて何故と思った。予選会に出場するチームは50、本戦出場は8チームで、シード枠でない為功用達は都合三回戦う事になるのだが、次の対戦相手が功用達の強さに恐れをなして棄権した為、残り一回で本戦出場が決まる。本来なら戦う回数が少なくて済むと喜ぶ所だが、功用は何かきな臭い感じを察した。

 

『みんな、なるだけ一人では行動しない事、特にアル達非戦闘員は俺達の誰かと必ず行動するんだ、嫌な予感がする。』

 

 

その頃、マイケルと対峙する形になっている王女は、マイケルの静かな怒りの前に動けないでいた。

 

『……そんな、13人の近衛兵が全滅……』

 

『叫んだら容赦はしない、それに仕掛けたのは君の方だ。』

 

マイケルはあれよと言う間にマイケルを亡き者にしようとした王女の近衛兵らを殴り倒していた。相手の実力を認められない我が儘さを通した王女は、ここに来て漸く目の前の男の強さを認めざるを得ない状況になった。マイケルは尚も王女を問い詰める。

 

『一つ言おう、大会の棄権は貴族にとっての名誉に関わると聞いた。相手がどんなに格上であろうとも、余程の事がなければ棄権しないとな……君はそのチームに、何をした?』

 

王女はマイケルの察しの良さに内心舌打ちをしながら、真実を話した。

 

『……棄権させたチームの子爵は私の息がかかった協力者よ。あの野蛮人達が仮に初戦突破した場合に、棄権して奴等を裏で始末するよう仕向ける為にね。』

 

『やはりそう言う事か……代理戦争の戦士を使い棄てするような人間の考えるような事だな。』

 

マイケルは言い終わると、王女の前に瞬時に移動し、渾身の右ストレートを放ち、寸止めした。王女の前髪がフワッと跳ね上がる。

 

『キャアッ!!』

 

『私は国王陛下より自由を得た、故に私は私のやるようにする。そして……カワシマ達の邪魔をするな……』

 

マイケルはそう言い残し、その場から去っていった。王女は暫くしてガクリと尻餅をつき、失禁した。

 

 

功用達は試合が終わり、マークス邸に戻る準備を整えていた。真田と竹田は回復魔法ですっかり元気になり、荷物持ちを志願した。

 

『帰りも何があるか分からないッスからね、山賀さんと川島さんは手ぶらの状態でいつでも緊急事態に対処出来るようにしていて下さいね。』

 

『自衛隊で重装備を背負って長い行軍も経験している、荷物持ちは任せてくれ。』

 

『二人共恩に切る、それじゃ、帰りますか、アル。』

 

『はい、帰ったらコウヨウしゃん達にご馳走を振る舞いましゅ!楽しみにして下しゃいね!』

 

こうして第一回戦を無事戦い終えた一行は帰路にたった。

 

(……やっぱり妨害しようって輩はいるんだな、備えてて良かった。)

 

功用は帰り道に不審な人の気配を感じていた。功用はいつでも臨戦態勢に入れるよう、体を軽く動かしながらアル達の前を歩いていた。

 

 

『おい、来たぞ!』

 

『決闘者以外は年端もいかぬ小僧小娘ばかりだ、もしもの時は、あの貴族のガキを人質に取れ!』

 

『了解!』

 

功用達から約10m程離れた場所から尾行する集団、ヤラーイカ子爵の決闘者達である、チームアストレイであった。名前の由来は、元世界で暴力団の幹部だった大将、篠原忍(しのはら しのぶ)を始め、反社勢力に関わった者の集まりたる自分達への皮肉を込めた事による。主要決闘者を含めて25名からなるアストレイの面々は、その経歴から決闘とは別に暗殺等を受け持っていた。スポンサーであるヤラーイカ子爵も、王国の暗部に関わってきた曰く付きの家系であり、アストレイとの相性は抜群だった。

 

『屋敷を襲撃すれば、後々の手配が厄介だ、闘技場から離れた人気の少ない場所で仕留める。残ったガキは奴隷として売っぱらって、メスガキは楽しむだけ楽しんで娼館に送ってやる。』

 

『くく、良い身分になったものですね、合法的に人を殺せ、犯せるってのは。』

 

アストレイの面々は日本人10名以外は海外からの不法入国者で、入国目的が違法薬物の売買と人身売買と言う犯罪者の集団である、道徳心と言う概念が欠如している。

 

『さて……やるか。』

 

『へい、頭。』

 

各々が武器を構え、飛び出す準備を開始しようかとしていたその時、

 

『おっ、おいボロゴン!肉体強化の魔法が消失したぞ!』

 

全員にかかっていた強化魔法が突如として切れたのだ。強化魔法は術者本人の魔力にもよるが、そうそう直ぐには切れない。無能認定ギリギリの者の魔法ですら、20分は持つはずであった。しかし、現に魔法は切れ、新たに発動しようとしたが全く力が出せない。

 

『やはり屑は何処へ行っても屑なんだな……』

 

『な、なんだてめぇは!』

 

音もなくアストレイの面々の前に、マイケルは現れた。超魔術(チート)等では無く、ボクシングによって鍛えた足運びによって隙も気配も殺して近付いていたのだ。

 

『カワシマ達を狙う屑の事を聞いた……しかもギャング崩れとは……どうやら私は屑を殺す運命にあるようだ。』

 

『何を寝ぼけた事を……ブッ!』

 

マイケルの目の前に歩いてきた黒人の男がマイケルのジャブを顔面に受けた。ジャブとは思えぬパンチの重みで鼻が潰れ、前歯が吹き飛んでいた。

 

『ボッ、ボロゴン!くそっ、てめえらやっちまえ!』

 

『遅い!』

 

『ヴォエッ!』

 

『アバッ!』

 

先頭の男二人がワンツーで瞬く間に沈んだ。特にストレートをもろに受けた白人の男は首が曲がってはいけない方向を向いていた。

 

『どうした、屑共。王女の下品な尻に見いられて人を殺して来たんだろ?』

 

『なっ、何おぅ?!』

 

マイケルは敢えて挑発的言葉をかける。アストレイの面々はそれに苛立ちを見せながらマイケルに斬りかかるが、巧みなウィービングと足さばきで悉くかわされ、そのかわし際にフックやストレートを顔面に叩きつけられた。

 

『ばっ、化け物だ、逃げろぉ!』

 

『何処に?屑野郎君。』

 

『アボベッ!』

 

逃走しようとした男の顔面が深く凹んだ。マイケルはその方向に目をやる。

 

『カワシマ……』

 

『やぁ、マイケル、久しぶり……』

 

 

 

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