転生?憑依?したら鹿目家の長男になってた   作:餡 子太郎

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どうもです。

遂にワルプルギスの夜との決戦です。

かと言って戦闘シーンはありません。

それではどうぞ。


最終決戦

 

龍騎「........朝帰りになっちまったな」

 

蓮子に呼び出されてそのまま朝まで付き合わされた俺は、重い瞼を擦り、欠伸をしながら帰路に着いていた。

 

龍騎「........起きてるのかな、皆んな」

 

まだ日が上がっていない時間帯なので、もし起きていたとしてたらめちゃくちゃ申し訳ない........。そんな事思ってたら自宅の玄関まで着いていた。俺はゆっくりと鍵を開けて玄関に入って行き、リビングへ向かうと、テーブルの上で腕を枕にしながら寝ているオカンの姿があった。周りには酒の空き缶らしき物が置いてある........、飲み過ぎだろ........。

 

龍騎「風邪引くぞ、全く........」

 

俺は上着を脱いでオカンにかけてやる。そして自分に戻り、必要な物だけ持って部屋を出て、まどかの部屋に向かう。

 

龍騎「........ふっ、涎垂らしてるよ」

 

まどか「................ウェヒヒヒ」

 

幸せそうに眠るまどかの頭を撫でる。........今日で、全てが終わる。

 

龍騎「必ず勝って帰るから........、待っててくれよな」

 

そう言って俺はまどかを起こさないように、静かに部屋から出る。そして玄関に向かって靴を履き、玄関のドアノブを手に触れようとした時、

 

詢子「もう行くのかい?」

 

龍騎「!........母さん」

 

振り返ると、リビングで寝ていた筈のオカンが立っていた。

 

龍騎「......悪い、待たせてる奴等が居るから」

 

詢子「どうしても行くのか?」

 

龍騎「止めても力づくで行く」

 

詢子「.......死ぬ気か?」

 

龍騎「死ぬつもりはない」

 

詢子「まどかとタツヤはどうする気だ?」

 

龍騎「俺が居ない間は守ってやってくれ、俺には成さねばならない事がある。全ての決着が着いたら必ず帰ってくる」

 

俺がそう言うと、オカンは俺に睨みつけるが動じない。俺の意思は固い、例え相手が親でも決して揺るがない。

 

詢子「......はぁ、やめやめ。これ以上言ったって無駄だ」

 

諦めたのかオカンは溜め息を吐くと、やれやれと言った感じの表情を見せる。

 

詢子「もう何も言わない、あんたの事も止めない。行きたいなら行けば良い、但し絶対に帰って来い!じゃなきゃ地獄に行って無理矢理にでもぶっ飛ばしに行く!」

 

龍騎「お、おう......」

 

オカンの気迫に少し戸惑ったが、振り返って玄関を開け、少し外に出てまた振り返る。

 

龍騎「.........行ってきます」

 

詢子「ああ.........」

 

そう言って俺はゆっくりと玄関を閉めた。

 

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

自宅から離れて暫く経つが、何ともまぁ荒れに荒れてる空模様だ。まるで最終決戦に相応しい雰囲気が漂う分、人類滅亡感も感じる。もう少ししたら市内全域に避難指示が出て、まどか達は総合体育館にでも行くだろう。

 

もう少しだ........、もう少しで戦いは終わる........。

 

この戦いに勝てば、全てが................。

 

そんな事思っていたら、本日最初の咳を吐く。咄嗟に手を当てると、掌には赤い液体が付いていた。頼むぞ、俺の身体........。

 

手に付着した液体をズボンで拭き、再び歩き出す。が、

 

龍騎「........................何で居るの?」

 

蓮子「まさか何も言わずに行く訳?」

 

メリー「それとも迷惑?」

 

其処には蓮子が電柱に寄り掛かりながら待機しており、電柱の影からメリーが顔を見せた。

 

龍騎「........避難するんだろ?だったらまだ家に居ろよ」

 

蓮子「またそうやって自分勝手な事する........、せめて見送るぐらいさせなさいよ」

 

龍騎「あのな........」

 

唐突過ぎる事もあるが、朝早くからツッコむ気力が無いのではぁ、と溜め息を吐く。そして俺は黙ったまま歩き出すと、俺が観念した、と捉えたのか二人も後ろから付いてくる。

 

それからは一向に離さず、沈黙が続いた。俺は蓮子の方へ視線を向けると、何か言いたそうな顔をしているが勇気が出ないのかずっとそのままだった。逆にメリーの方も見てみるが蓮子と同じ顔をしていた。

 

龍騎「........この辺でいい」

 

俺がそう言って足を止め、二人の方へ向く。

 

龍騎「お前達、家は隣町だろ?だったら其処の避難所に居ろよ。見滝原は多分酷い状態になるからな」

 

蓮子「........そんなにヤバい奴なの?」

 

龍騎「さぁな、でも最強って呼ばれてる以上、ただで済むとは思わないからな」

 

メリー「........分かった、でもね」

 

そう言ってメリーは俺の襟に手を伸ばす。

 

メリー「せめて身支度はしてね、見っともないよ」

 

蓮子「ってか、靴紐解けてるじゃない」

 

蓮子も俺の靴に手を伸ばすと、解けた紐を結び直す。全然気がつかなった........。

 

メリー「これで良し........」

 

蓮子「全く、しっかりしなさいよ」

 

龍騎「返す言葉も無ぇ........」

 

蓮子「........ぷっ、ははははは!」

 

メリー「フフフ........」

 

龍騎「クッ........」

 

先に蓮子が笑い出すと、俺とメリーも釣られて笑い出す。全く最終決戦前に緊張感が無さ過ぎる、それ程心に余裕があるって事だ。

 

龍騎「........終わったら、飯でも食いに行こうぜ」

 

蓮子「ご飯だけ〜?」

 

メリー「我儘言わないの、でも蓮子の気持ちも分かるわ」

 

龍騎「........じゃ、じゃあ........、デートでもするか?」

 

蓮子・メリー「「龍騎の全部持ちならね」」

 

現金な女........、でもまぁ、いっか。

 

龍騎「分かったよ、生きて帰ったらな」

 

蓮子「絶対に帰ってきなさい!これはお願いじゃなくて命令、だからしっかり従う事!」

 

わーたよ、と言って再び歩き始めようとすると、いきなり二人に引っ張られる。そして、両頬から柔らかい感触が伝わった。

 

蓮子「........生きて帰ってきてね」

 

メリー「約束よ........」

 

龍騎「........行ってくる」

 

そう言って俺は二人の頭を軽く撫でて、その場から歩き始めた。

 

 

〜見滝原市内〜

 

さやか「遅い!」

 

龍騎「珍し、お前が早く来るなんてな」

 

ワルプルギスの夜が出現すると言われてる場所に着くと、既に魔法少女達は到着していた。そんな中、さやかが俺が遅く来た事に指摘してきた。てっきりお前がビリッけつかと思った。

 

龍騎「........さて、遂に来たな。この時が........」

 

杏子「ラスボスって感じがするな、この空気」

 

マミ「佐倉さんの言う通りね、いつもとは違う空気ね」

 

さやか「........何か緊張してきた」

 

杏子「何だ?ビビってんのか?」

 

さやか「そ、そんな訳無いじゃん!こんな緊迫した空気だってのに何でマイペースなのさ!」

 

龍騎・杏子「「慣れ」」

 

さやか「お前等人間じゃねぇ!!」

 

杏子「いやもう人間じゃないし」

 

龍騎「前世では神様だし」

 

さやか「この畜生めが!!」

 

 

〜ほむらside〜

 

ほむら「................」

 

遂に........、遂に辿り着いた。

 

まどか未契約、生存及び、魔法少女全員生存(+α)

 

これで最後........、考えられる最高の布陣。これで勝てなければもう後は無い........。千載一遇の大チャンス、決して無駄には出来ない。

 

それにしても...、まだ現出していないというのにこの威圧感......。怖い...、これまでに戦ったどのワルプルギスの夜よりも強いというの?キュウべえの言ってた通りなのかも知れない........。

 

けどそんな事は関係ない、必ず勝利を掴み取る!

 

キュウべえ「やぁ、朝からお揃いだね」

 

そんな事を思っていた時、キュウべえが姿を現した。

 

龍騎「おうどうしたBBQ、これ終わったら焼肉にしてやるよ」

 

キュウべえ「相変わらず物騒な事言うね、僕は君達にとても有益な情報を持ってきたんだからね」

 

ほむら「聞くわ」

 

キュウべえ「そうこなくっちゃ、暁美ほむら。キミたちがこれから戦おうとしているワルプルギスの夜の事だけど、きっとこれまでに暁美ほむらが戦ったどのワルプルギスの夜よりも強く、強大だろうね」

 

龍騎「だから?」

 

キュウべえ「此処からが本題さ、これから来るワルプルギスの夜は、『隠れない』」

 

さやか「隠れない?」

 

キュウべえ「そう、結界を張る必要がないって事さ。ご覧よ、こんな大荒れの天気だっていうのに、人間の報道陣というものは仕事熱心だね」

 

さやか「........成る程、分からん」

 

龍騎「お前が平常運転していて安心したわ、つまり今回の()()()()()()の夜は一般の人でも見えちまうって事だろ?」

 

鹿目龍騎がそう言うと、キュウべえは耳で方向を指すと、其処には何人かの報道陣らしき人物がカメラの準備をしていた。

 

つまり、まどか達にも見られる可能性がある........。

 

龍騎「........あれ?これってもしかしたら俺達はこれから全世界の晒し者にされるんじゃね?」

 

「「「「え?」」」」

 

龍騎「だって考えてみ?今からやってくる奴は一般人にも見えるんだろ?それを今から俺達は倒すんだぜ?しかも後ろにはネタに飢えたマスゴミ共........、勝っても負けても俺達の事知られるって事だぞ?黒歴史ってレベルじゃねぇぞ?」

 

「「「「な、なんだってーーーーー!?」」」」

 

さやか「それってつまり........、私の両親にも見られるって事!?魔法少女だって事バレるの!?」

 

龍騎「それだけじゃない........、仁美や上条や他の連中にもバレるって事だ........!」

 

龍騎・さやか「「うわああああああああああああああああああああああああああああ!!最悪だあああああああああああああ!!」」

 

鹿目龍騎とさやかが四つん這いになって叫び出すと、杏子が二人に歩み寄る。

 

杏子「別に良いじゃねぇかそんぐらい」

 

龍騎「お前だって人事じゃないからな?下手したらお前が盗んだ店から訴えられて捕まる可能性あるんだぞ?丁度警察に捕まる歳なんだし」

 

杏子「どう言う事だよオイ........、こんなのあんまりじゃねぇか........」

 

ほむら・マミ「「戦う前から絶望するな!!」」

 

続け様に杏子も落ち込むと、私とマミさんがツッコみを入れる。一応さやかと杏子が手に持っているソウルジェムを覗くが、一向に濁っている様子は無かった。

 

龍騎「お前等に何が分かるんだよボッチコンビ!」

 

さやか「全て晒される身にもなってよ!」

 

杏子「バーカバーカ!」

 

バンッ!

 

「「「ひぃ!?」」」

 

マミ「テメェらいい加減にしろよ........、言っていい事と悪い事ぐらい分かんねぇのか?あ?

 

「「「ひぃぃぃぃ!?すみませんすみません!もう何も言いません!!」」」

 

ほむら「........................ふっ、あはは」

 

四人のやり取りに思わず笑い出してしまう。

 

おふざけにも程がある........、これから死ぬかもしれないというのに........。

 

ほんと馬鹿よ、此処に居るのメンバーは..........。私も大概か........。

 

キュウべえ「........君達には恐怖というのは感じないのかい?この状況で笑い合ってるなんてどう言う神経してるんだい?」

 

龍騎「感情の無いお前には分かんねぇだろうな、『ピンチの時程ふてぶてしく笑う』これ昔から言われてるから」

 

さやか「お兄さんそれゲームの名言」

 

龍騎「何だよ知ってたのかよ........。どちらしろ俺達には逃げ道も隠れる場所も無いんだ、死ぬなら黙って死ぬより立ち向かって散ろうじゃねぇか。春の桜のようにな」

 

桜のように散る、か........。彼らしい表現だ。

 

キュウべえ「........まあ良いさ、僕は離れた場所で君達を見物するよ。見せてくれるんだろ?奇跡を」

 

龍騎「ああ、その代わりまどかには近づくなよ。黙って見てろ」

 

彼がそう言うと、キュウべえはスタスタと去ってしまった。そんな中、さやかだけは口を押さえて震えていた。

 

マミ「美樹さん?具合でも悪いの?」

 

気になったマミさんがさやかに尋ねると、以外な言葉だった。

 

さやか「いや........、さっきお兄さんが言ってた『桜のように散る』の桜が杏子と重なって........w」

 

龍騎「桜のように散る........、()()だけに?」

 

杏子「あ"?(0言0十)」

 

........さやか、貴女って親父ギャクでウケるのね。

 

マミ「........美樹さん、佐倉さんに失礼でしょ?」プルプル

 

ブルータス(マミさん)、お前もか。

 

ほむら「........ありがとう」

 

龍騎「ん?」

 

さやか「何急に?」

 

ほむら「私はもう、誰にも頼らないと決めていた。でも貴方達にめぐり会えて、今の貴女達なら........、未来を切り開ける気がするの」

 

今ならはっきりと言える........。

 

ほむら「仲間で居てくれて、ありがとう」

 

私は言い合えると、一人が私に近づいて、私にこう言った。

 

龍騎「馬鹿だな........、俺達元から仲間だろ?」

 

さやか「そうそう、今更そんな事言わさんなって」

 

杏子「そのセリフは全て終わってから言うもんだろ?」

 

マミ「大丈夫よ、私達ならやれるわ」

 

ほむら「皆んな........」

 

龍騎「................来たか」

 

彼がそう言って空を見上げる。他の三人は、前からやってくる物を見てギョッと息を呑む。色とりどりの象が鳴き声を上げてコチラにやってきたのだ。様々な紋章が描かれた旗を引っ張りながら、謎の人型を乗せながら行進していく象達。

 

それは異形のパレード、歪なるカーニバルの始まりだった........。

 

龍騎「行こう........、最後の戦いだ」

 

そう言ってカードデッキを取り出し、空にに向けて突きつけると、さやか、マミさん、杏子も自分のソウルジェムを突きつける。

 

龍騎「真似すんのかよ........」

 

さやか「へへっ、良いじゃん別に!」

 

杏子「最後ぐらいキメても文句は言われねぇよ!」

 

マミ「皆んなでやりましょ?暁美さんも」

 

ほむら「........全く、貴女達はブレないわね」

 

そう言って私もソウルジェムを空に向かってゆっくりと上げていく。

 

そして鹿目龍騎が先に右手をナナメ左に上げると、さやかは右手の握り拳を肘ごと左側へ。マミさんは左手を左腰の位置へやり、右手は左胸の方に引き寄せて、引き寄せた右腕を人差し指と親指を伸ばした体勢ですばやく前へ伸ばし、杏子は右手の親指、人差し指、中指を立てて正面に持っていく。

 

そして私も左手を左腰の位置へやり、右手を左から右に動かしては右手を伸ばして直ぐに膝を曲げる。

 

「「「「変身!」」」」

 

ベルトにカードデッキを挿入すると同時に私達も魔法少女姿へと変身する。その時、曇天の空が巨大な幕に覆われる。同時に始まるカウントダウン........。

 

 

『5』

 

マミ「皆んな、準備は良いわね!?私は出来てるわ!」

 

そう言ってマミさんはマスケット銃を両手に持ち、

 

 

『4』

 

さやか「さぁ!おっ始めますか!」

 

さやかは逆手のまま剣を胸の前まで持って行き、

 

 

『2』

 

杏子「お前等!気合い入れろッ!」

 

杏子は槍を構え、

 

 

『1』

 

龍騎「終わらせるぞ、ほむら!」

 

ほむら「えぇ!」

 

 

「キャハハハハハハハハハハハ!!」

 

 

遂に姿を現したワルプルギスの夜........。

 

これぞまさに魔女と言った白と青のドレスに身を包み、顔は目や鼻が切り取られた様に白一色だった。口は裂けるほどの笑みを浮かべており、頭にはベールのついた二本角の様な大きな帽子を被っている。スカートの中は歯車となっており、頭が地面の方を向いていると言う反転した状態であった。

 

さやか「デカっ!?」

 

マミ「あれがワルプルギスの夜........、なんてプレッシャーなの........」

 

杏子「ふん!ラスボスに相応しい敵じゃん!」

 

ほむら(待っていて、まどか........)

 

龍騎「行くぞ!今回の時間軸でケリをつける!まどかの為にも、ほむらの無限ループ地獄も、今日で終わらせる!」

 

一度はワルプルギスの姿に怯えたものの、覚悟を決めてワルプルギスに挑む。まどか........、もうちょっとだからね........。




いかがでしたか?

次回、最終回です。

一気に終わりまで書く気でいるので、長くなる分、投稿も遅れます。

最近忙しいので書ける時に書いておかないと........。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。
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