大変お待たせしました。
今回で最終回です。
それではとうぞ。
〜見滝原総合体育館〜
タツヤ「きょうはおとまりぃ~?きゃんぷなの~?」
知久「ああ、そうだよ。今日はみんなで一緒にキャンプだぁ~」
タツヤ「やったぁ、きゃんぷ~おにくやくの~?」
知久「はっはっは、お肉はどうだろうねぇ?」
詢子「しっかし避難指示とは参ったな........」
まどか「お兄ちゃん........、ほむらちゃん........」
まどかは龍騎を除いた家族と共に、見滝原総合体育館で避難していた。そんな時だった。
オイ、ナンダアレ⁉︎ バケモノダ!! マチノウエニデッカイバケモノガ!
まどか「え、もしかして........」
突如、驚愕の声を聞いたまどかはテレビが設置してある場所に向かうと、巨大な謎の物体が宙に浮いているのを目撃する。
まどか(なんで、テレビで魔女が映ってるなんて........。魔女だけじゃない、みんなまで!?)
其処には魔女だけで無く!龍騎、ほむら、さやか、マミ、杏子の姿見もあった。
まどか「パパ、ママ! 二人ともあれ、あの大きなの見える........!?)
詢子「な、なんだいありゃ........(あれが魔女........)」
知久「僕は夢でも見ているのか........?」ゴシゴシ
まどか(やっぱり、普通の人にも見えるんだ........)
キュウべえ「その通りだよ、まどか」
まどか(キュウべぇ!?)
キュウべえ「今回のワルプルギスの夜、あれはその魔力の強大さが故に、ごく普通の人間の目にも映る。更にあれは、ほむらがこれまで戦った中でも規格外の強さ。最強最悪の存在だ。君にも見えるだろ? あの大きさ。従えている使い魔のとてつもない数。そして近付くことさえ許さない猛攻。予想外に、ほむら達もしぶとく生き残っているけど…時間の問題だろうね」
まどか(私に........、私に魔法少女の契約をさせにきたんだ)
キュウべえ「さぁ........、ボクと契約して魔法少女になってよ!」
〜ワルプルギス討伐組〜
ワルプルギス「キャハハハハハハハハハハハ!!」
さやか「うおりやあああああ!!」
杏子「でやあああああああ!!」
マミ「はあああああああ!!」
さやか、杏子、マミがワルプルギスに接近しながら地上へ降りてくる使い魔を蹴散らしながら距離を詰める。ほむらもマシンガンを放ちながら接近する。
ほむら(殆どの使い魔が鹿目龍騎の居る地上へ向かってる。でも、その後に魔女の本体まで辿り着けるかどうか........。仮に辿り着けたとしても、あの大きさではさやかの剣でも杏子の槍でも、火力不足なのは否めない)
マミ「ほらほら諦めないで、暁美さん」
ほむら「人聞きの悪いこと言わないで頂戴」
ほむら(私の後ろには、まどかたちが避難している体育館がある。例えこの手足が千切れたって、あの魔女をこれ以上進ませるわけにはいかない!)
ほむら「本当に頼むわよ、鹿目龍騎........」
龍騎「はぁ........、はぁ........」
俺は地上に残り、ワルプルギスから放たれた使い魔を青龍刀片手で相手していた。やはり其処まで強くない使い魔たが、思っていた以上に数が多く、体力の消耗が激しかった。
龍騎「(くそっ、軽く一万は居るんじゃないか!?流石に長くは保たないぞ........)ごほっ、ごほっ........」
使い魔を斬っていくうちに、此方の身体も限界が来ていた。戦闘から始まってから咳が酷くなっていき、挙げ句の果てには血を吐く量も増えて行く。
龍騎「こうなったら........」
俺はカードデッキからカード一枚引き抜き、召喚機に装填する。
【FINAL VENT】
龍騎「フッ! ハァァァァァ...............ッ」
男は両腕を前へと突き出し、左手を上に、右手を下に。そして一度手を引き戻したかと思うと、舞う様に手を旋回させる。それに呼応する様に、男の動きに合わせながら彼の周りを赤き龍が飛翔し、うねる。中腰に構えると、男は地面を蹴り、赤き龍と共に上空へ舞い上がり、左足を曲げて、右足を魔女に向けて突きつける。
「ダァアアアアアアアアッッッ!!」
赤き龍が放つ炎を纏った飛び蹴りが放ち、使い魔達を一掃する。
龍騎「はぁ、はぁ........、ごほっ、ごほっ!」
しかし、更に咳を吐くと、先程と比べて血を多く吐いてしまい、膝を着いてしまう。
さやか「お兄さん!」
龍騎「っ!」
役目を終えて来たのか、さやかが此方へ駆けつけて来た。ほむらの奴、ワルプルギスの中に入れたのか?
龍騎「さやか........、終わったのか?」
さやか「ううん、お兄さんの動きがいつもより可笑しいってほむらが........、お兄さん血が!?」
そう言う事か、あの馬鹿........。
龍騎「気にするな........。ちょっと、張り切り過ぎた」
さやか「でも........」
龍騎「................」
俺は黙ったまま立ち上がり、カードデッキから一枚カードを引き抜き、また召喚機に装填する。
【AD VENT】
ガアァァァァァァァァァァァァ!!
龍騎「すまん、力を貸してくれ」
主人を守るように旋回する赤き龍の背中に乗り、ワルプルギスに向かって空高く舞い上がる。さやかも慌てて赤き龍の尻尾の部分に捕まり、ワルプルギスへと向かって行く。
〜ほむらside〜
使い魔の数が多過ぎる........。このままではワルプルギスの中に潜入する前に力尽きてしまう。そんな時だった。
龍騎「ほむらぁぁぁ!!」
ほむら「!」
後ろから赤き龍に乗った鹿目龍騎(と美樹さやか)が叫びながら向かってくる。よく見ると、彼の口からは血が付着していた。
龍騎「俺の事は構うな!足を止めるな!!」
ほむら「っ!でもさっきから使い魔が邪魔で........」
龍騎「俺が何とかする!自分の目標だけを考えろ!」
そう言って彼は、赤き龍の頭から大きくジャンプして私の背後まで飛ぶと、青龍刀を両手に持ち、まるでバットを振るかのような態勢で................、まさか!?
龍騎「ほーら行ってこい!!」バシンッ!
ほむら「痛っ!?」
予想通りに、彼は青龍刀で私を吹き飛ばした。その勢いは流星の如く加速していき、ワルプルギスの身体の何処かに着地した。運が良いのか悪いのか........。
ほむら「いたた........、何もお尻でやらなくても良いじゃ無い........」
ヒリヒリしてるお尻の痛みを我慢しながら立ち上がり、時を止めてワルプルギスに爆弾を一つ取り付けて、爆破。小さい穴ではあるが、侵入するには十分な穴であった。
ほむら「この時の為に用意した、これを使って........」
そう言って楯から取り出したのは、長方形の爆弾を取り出す。
C4........、プラスチック爆弾だ。
ほむら「よし........」
私は意を決して、ワルプルギスの中に侵入する。そして、手当たり次第にプラスチック爆弾、手榴弾等の数多くの爆弾を撒き散らす。
ほむら(こんな事、誰も予想出来なかったでしょうね........。ワルプルギスの中に侵入して爆弾を仕掛けるなんて、私には思いつかないわ)
そう、何もかも彼が居てくれたから此処まで来れられた。
巴マミの生存も、美樹さやかの魔女の阻止も、佐倉杏子の自爆も、まどかの魔法少女化の阻止も、私一人では出来なかった。
こんなに........、こんなに嬉しいと思った事は一度も無い。
ほむら(せめて、彼にはお礼を言っておかないといけないわね)
最後の一つの爆弾を取り付け終えた私は、来た道を引き返してワルプルギスから脱出する。
そして、私は盾を掴んで........
ほむら「さような、ワルプルギス。永遠に」
時間停止を解除した。
龍騎「っ!ほむら!」
ほむらが落ちて行くのを確認すると、急いでほむらの元へと向かう。
マミ「暁美さん!........と言う事は!」
杏子「マミ!一時退避だ!」
マミ「OK!」
マミも佐倉もほむらが落下していくのを確認すると、其々下手の場所へと避難する。俺は赤き龍から飛び降りてほむらの元へと近づく。そして、ほむらとの距離が近くなり、彼女をお姫様抱っこの状態で掴まえて、地上へ着地する。
龍騎「どうだ?上手くいったか?」
ほむら「残り五秒、四........、三........、二........、一........」
ほむらを下ろして確認すると、ほむらのカウントダウンが始まり、ゼロと言い切る前に空から大爆発音が響いて来た。
ワルプルギス「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」
先程まで笑っていたワルプルギスも悲鳴のように雄叫びを上げる中、ワルプルギスの爆発は終わらない。歯車のような飾りも、逆さま状態の頭も、ワルプルギス全身から爆発は止まらない。
やがて、核爆弾でも落ちたと思う程の爆発が起き、空一面は黒い煙に覆われた。
龍騎「........なぁ」
ほむら「何かしら?」
龍騎「........これ、如何思う?」
さやか「どう見ても、効いてるよね?」
マミ「........勝った、のよね?」
杏子「........................」プルブル
さやか「杏子?」
杏子「イヨッシャアアアアアアア!!」
俺達は状況を整理してる中、佐倉は一人だけ喜んでいた。無理も無い、
ワルプルギスの魔力が感じなくなっているのだから........。
龍騎「........ほむら」
ほむら「........何、かしら」
龍騎「よく頑張ったな、お疲れ様」
ほむら「........龍騎」
さやか「お疲れ、ほむら!」
マミ「これで、全てが終わったのね。おめでとう暁美さん」
杏子「やったなほむら!」
ほむら「さやか、マミさん、杏子........」ポロポロ
ワルプルギスを倒せた事があまりにも嬉しかったのか、ほむらはいつものクールな顔が崩れて、まるで泣き出しそうな顔をしていた。しかもさやかも既に涙を流しており、マミの少しながら涙が出ていた。
これで終わった、何もかもが全て終わった........。
もう、戦わなくて済む........。
その時だった。
ほむら「........................え」
ほむらの声に気がついた時に既に遅く、一瞬にして意識を持って行かれた。
何が起こったのか................。
ワルプルギス「ア、アハハハ................」
ワルプルギスはボロボロな姿で再び姿を現し、俺達に向けて強大な柱を投げて来たのだ。不意打ちを狙ったかのように........。
〜まどかside〜
オ、オイ!アノバケモノマダイキテルゾ!? ウソダロ!?アンダケノバクハツデタエタノカ!?
まどか「皆んな........」
キュウべえ「驚いたよ、まさか此処まで強かったとはね」
私はテレビで皆んなの様子を眺めていたら、キュウべえがやって来ていた。
まどか「キュウべえも此処まで強かったのは予想してなかったの?」
キュウべえ「今回ばかりは、本当に予想外だよ。あんな爆発で耐えるワルプルギスなんて初めてだよ」
まどか「そんな........」
キュウべえ「それにさっきの攻撃、まるでタイミングを見計らったように仕掛けて来たね。不意打ちを狙ったかのように」
まどか「如何言う事?」
キュウべえ「恐らくほむら達は、あの爆発で倒したと思ったんだろう。確かにワルプルギスにはダメージを与えられたけど、実は倒したんじゃない。ワルプルギスは生きていたんだ、そして勝利を確信したほむら達に最後の悪足掻きを仕掛けた」
キュウべえの言葉を聞いて頭が真っ白になる。まさか........、ほむらちゃん達は........!?
キュウべえ「ほむら達、魔法少女ならソウルジェムを破壊されない限り無事だけど、問題は鹿目龍騎だ。彼は魔法少女じゃない完全なイレギュラーだからね、幾ら前世が神であっても肉体は人間そのものだ」
まどか「!?」
そうだ、幾らお兄ちゃんが強くても身体は魔法少女じゃない。ごく普通の人の身体だ。あんな攻撃を受けたら........、お兄ちゃんは........。
お兄ちゃんだけじゃない、さやかちゃんやマミさん、杏子ちゃんだって........、もしかしたらほむらちゃんも........。
まどか「........私は、結局見ているだけなのかな................」
ーーー本当にそれで良いの?貴女は?
........え?
ーーーそれでも鹿目龍騎の妹な訳?私が知ってる鹿目龍騎だったらね、どんな時でも仲間の為に身体を張る男だったわよ。
まどか「だ、誰?」
キュウべえ「?どうしたんだいまどか?」
ーーー貴女は貴女の決めた道を進めば良いだけよ、他の誰でも無い貴女の道を。
まどか「私の........、決めた道........」
ーーー助けたいんでしょ?お兄さんを、友達を。だったら行きなさい。貴女なら出来る、鹿目龍騎の妹でしょ?
まどか「!........一体誰なの?貴女は誰!?」
キュウべえ「誰と話してるんだい?」
ーーー........かつて、鹿目龍騎に道を歩んだ女........、とだけ言っておくわ。
それから謎の女の人の声は消えて、テレビを見ながら騒いでいる人達の声を聞いていた。
まどか(私の、決めた道........)
私は体育館の外へ向かおうとすると、腕を掴まれた。振り返ると、
詢子「........何処行こうってんだ?オイ」グイッ
まどか「ママ...」
ママが私を引き止めた。
まどか「私、友達を助けに行かないと」
詢子「自衛隊か警察に任せろ。素人が動くな」
まどか「........嫌だ、嫌だよ。皆んながあそこで戦ってるのに、私だけ安全な場所で震えてるのは、もう嫌なの!」
詢子「テメェ一人の為の命じゃねぇんだ!あのなぁ、そういう勝手にやらかして、周りがどれだけ........」
まどか「分かってる、私にも良く分かる。私だってママの事、パパの事、大好きだから。どんなに大切にして貰ってるか知ってるから........、自分を粗末にしちゃいけないの、分かる。だから違うの、皆んな大事で、絶対に守らなきゃいけないから........、譲れないものがあるから!そのためにも、私今すぐ行かなきゃいけないところがあるの!」
詢子「................」
まどか「ママはさ、私が良い子に育ったって、言ってくれたよね。嘘もつかない、悪いこともしないっ。今でもそう信じてくれる?私を正しいと思ってくれる?」
詢子「........はぁ、兄妹揃って頑固なこって」
まどか「え........?」
ママは溜め息を吐きながら頭を掻き始めた。
詢子「何で龍騎には行かせたか分かるか?あいつの目には、本気で譲れないものがあるって目をしていたからだ。例え親子の縁を切ってでも、貫きたい思いが伝わったから許した。昔からそう言う奴なんだよ、多分変わろうとしないけど」
まどか「ママ........」
そう言ってママは私の両肩手を置く。
詢子「絶対に下手打ったりしないな?誰かの嘘に踊らされてねぇな?」
まどか「うん」
詢子「絶対二人で帰って来い、そしてあの馬鹿息子に一発ぶん殴って来い」
まどか「分かった」
ママの許しを貰って、私はお兄ちゃん達の居る場所へと向かう。
ごめんね、ほむらちゃん。私の為に動いてくれてるのに........。
〜まどかside out〜
〜ほむらside〜
一体何が起こったのだろうか........。
突然の事で頭が働かない........。
ほむら「痛っ........」
足から激痛が走る、良く見てみると右足が瓦礫に挟まっており、辺りを見渡しても瓦礫の山が出来ていた。
ほむら「さやか........?マミさん........?杏子........?」
........誰も返事がしない。もしかしたまだ気絶してるのかもしれない。そんな少しの希望を持っていたが、直ぐにぶち壊せる事なる。
コロッと小石が転がった音を聞いて、その方角に向くと........。
瓦礫の中から鹿目龍騎の左手が飛び出ていた。しかも隙間からは大量の血........。
ほむら「あ........、ああ........................」
今回なら絶対に上手くいくと思った........。
四人の魔法少女、そして魔法少女を超えるイレギュラーを味方に着けた........。
これで長くて苦しい、戦いの呪縛を断ち切れると思った........。
ほむら「なのに........、何で上手くいかないのよ........」ポロポロ
今回でまどかを救えると思った。
さやかも絶望せず、死なずに済んだと思った。
マミさんもあの時、魔女に殺されずに済むと思った。
杏子もあの時、さやかと共に自爆して死なずに済んだと思った。
私も、彼が居たから全てが終わると思ってた。
ほむら「でも........、結局、絶望しかないじゃ無い........」ポロポロ
ソウルジェムが濁っていく中、私ただ泣き続ける事しか出来なかった。
ほむら「ごめん、まどか........。どんなに尽くしても、私には貴女を........、救う事は........」ポロポロ
「もう良いんだよ、ほむらちゃん」
ほむら「っ!」
この声........、ま、まさか........。
まどか「ごめんね、ほむらちゃん。ほむらちゃんの事、お兄ちゃんから聞いたんだ。私を救う為に、何度も同じ事を繰り返してるんだって」
ほむら「でも........、私........」
まどか「これまでずっと、ほむらちゃんに守られて、望まれてきたから今の私が在ると思う。そんな私が、やっと見つけた筈の答えなの」
止めて........、そんな事したら、貴女は.........。
まどか「だから、信じて........」
貴女は、前にも同じ事を言った........。でも、それを受け入れない自分が居る。だから私はこうして繰り返してる。
キュウべえ「数多の世界の運命を束ね、因果の特異点となった君ならば、どんな途方もない望みであろうとも叶えられるだろう」
まどか「本当だね?」
キュウべえ「さぁ、鹿目まどか。その魂を代価にして、君は何を願う?」
まどか「私は........、全ての魔女を........、全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女をこの手で........」
バコンッ!
まどか・ほむら「「!?」」
龍騎「勝手に殺すなよ、馬鹿........」
〜数分後前・???〜
龍騎「........此処は?」
「目が覚めた?」
龍騎「え........、え?」
目が覚めると見知らぬ場所に、誰かに膝枕されていた。良く見たら周りには花畑だった。いや、此処何処なの?
「全く、寝ぼけて無いでしっかりしなさいよ」
龍騎「な、何でお前が此処に居るんだよ........。霊夢」
霊夢「久しぶりね、龍騎」
膝枕してくれてる人物、それは、幻想郷で楽しい時間を過ごした仲間である博麗霊夢だった。
龍騎「ってか此処何処?マジで何なの?」
霊夢「此処はあの世、と言っても幻想郷とは全く違う場所だけど」
龍騎「あの世?もしかして俺って........」
霊夢「勘違いしないで、貴方はまだ生きてるわ。仮死状態に近い状態なのよ」
仮死状態?要は三途の川を渡る前と言う事か........。
霊夢「今までの事は此処で見せて貰ったけど、また面倒事に巻き込まれているのね」
見られていたのかよ........、くっそ恥ずかしい........。
霊夢「良い妹持ったわね、貴方にそっくりよ」
龍騎「........まぁな、自慢の妹だからな」
霊夢「だったら、さっさと迎えに行かないとね?」
龍騎「........ああ」
そう言って俺はゆっくりと立ち上がり、霊夢の身体を抱きしめる。
龍騎「短い時間だったけど、お前と会えて嬉しかった。ありがとう........」
霊夢「ゆっくりで良いから、いつでも待ってるわ」
龍騎「行ってらっしゃい」
龍騎「行ってきます........」
そう言って俺はゆっくりと目を閉じて意識を手放す。
〜現実世界〜
龍騎(暗い........、此処は一体何処だ?)
俺は目が覚めると、辺りは真っ暗で何も見えなった。確か俺はワルプルギスの不意打ちにあって........、
まどか「私は........、全ての魔女を........」
まどかの声が聞こえる........。もしかしてまどかが来ているのか?だったら........、やる事は一つ........。
俺は傷ついた身体に鞭を打ち、瓦礫の山から姿を現す。
龍騎「勝手に殺すなよ、馬鹿........」
俺が現れた事で固まるまどかとほむら、そして困惑した様子で問い掛けるインキュベーター。
キュウべえ「........まさか、あんなに攻撃を受けても生きてるなんて」
龍騎「ふっ、俺だけじゃねぇよ........」
そう言う事、と誰が言ったのかは分からないが、何処かで瓦礫の山が崩れて、其処からさやか、マミ、佐倉が姿を現す。
さやか「さやかちゃん達はまだやられてないよ、まどか!」
マミ「未来ある後輩達を置いて、死ぬ訳にはいかないわ」
杏子「一人ぼっちは、寂しいもんな。死ぬ時は一緒だぜ?」
まどか「皆んな........」ポロポロ
ほむら「でも、貴女達........、ソウルジェムが........」ポロポロ
ほむらが指摘すると、さやか達は自分のソウルジェムを確認する。ヒビは入っては無いが、かなり黒く濁っていた。
さやか「ははは........、実は立ってるのがやっとなんだよね........」
杏子「せめてグリーフシード一つありゃ良いんだけどな........」
この様子だと、持っていたグリーフシードは全て使い果たしてしまったようだ。
........仕方ない、覚悟決めるか。
龍騎「........まどか、ほむら。すまん、約束破るわ」
まどか「え........」
そう言って俺は直ぐにでも砕けそうなカードデッキからカードを一枚装填して、青龍刀を手に持つ。
もう、思い残す事なんて無い........。
龍騎「我が全身全霊を賭けて、お前をぶった斬る!!」
すると、綿のようなものが青龍刀に集まっていくと、白色の巨大なレーザー刀のように変化した。
マミ「これは........!?」
さやか「もしかして、お兄さんの言っていた........」
まどか「........綺麗」
キュウべえ「(何て莫大なエネルギーなんだ!?こんなの僕は........、僕は知らない!?)そ、そんなにエネルギーを使ったら、今の君の身体ではとてもじゃないけど耐えられないよ?死ぬ覚悟であるのかい?」
龍騎「........出来てるよ」
キュウべえ「!」
ワルプルギス「ア、アハハハ........、アハハハ........」
満身創痍のワルプルギス、もう良い加減眠らせよう。
龍騎「さよなら、ワルプルギス。永遠に................、
幻想剣『夢幻斬』」
俺は青龍刀を振り下ろすと、夢幻斬はワルプルギスへと伸びていき、そのワルプルギスに直撃する。振り下ろした夢幻斬の光が消えると、ワルプルギスの中心から縦一本の線が出ると、左右に裂けるように割れ、徐々に身体が粒子化していき、やがて消滅した........。
杏子「どうなってるんだよ........」
キュウべえ(あ、あり得ない........、本当に倒してしまった........)
ワルプルギスが消滅したのを確認すると、荒れていた天気が一気に太陽の光が照らし出す。
さやか「........やった、やった!!やったんだよまどか!!」ポロポロ
杏子「さ、さやかお前!泣いてんじゃねぇよ!」ポロポロ
さやか「杏子だって泣いてるじゃん!だって........、だって........!」ポロポロ
マミ「やりましたね、龍騎さん........」ポロポロ
龍騎「........ちょっとは、兄貴らしい事は出来たかな」
魔法少女達が涙を流しながら勝利を喜んでいる中、まどかとほむらは三人より泣き崩れてしまっていた。
パキッ...パキッ...
さやか「?何の音........?」
バリンッ!
「「「「「えっ?」」」」」
何かが割れた........、それは俺のカードデッキだった。
龍騎「........悪い、俺........、もう無理................」
俺は全ての力が抜けて立ち崩れる。そして、大量の血を吐き出した。
まどか「お兄ちゃん!?」
さやか「お兄さん!?」
マミ「龍騎さん!?」
杏子「おい!?」
ほむら「!?」
五人が俺の元へ駆け寄ってくる。しかし、既に身体に限界が来てる俺には何なんだか良く分からない。
まどか「どうしたの!?何があったの!?」
龍騎「........ははっ、どうやら年貢の納め時みたいだな。まともに動きやしねぇや」
ほむら「如何言う事なの!?説明しなさい!」
龍騎「........実はな、カードデッキ使って変身すると........。減るんだよ、寿命が........」
まどか「寿命........?」
龍騎「もう、何回も変身したからさ........。結構減るところまで減ってたんだよ........」
マミ「じゃ、じゃあ血を吐いたのは........!?」
龍騎「限界が来てる警報だったのさ........、まぁ無視してたけど」
杏子「馬鹿野郎!何でそんな事早く言わねぇんだよ!」
龍騎「........間違いなく、まどかやさやかは止めに入るだろうな。でもよ........、リタイアなんて中途半端な事........したくないんだよ........」
ほむら「どうして其処まで........」
龍騎「........忘れたのか?『俺を利用しろ』って言って承諾したの、お前だぞほむら」
ほむら「!?」
龍騎「これでお前の戦いは終わった........、良かったな........」
ほむら「................ないわよ...!良く無いわよ!結局私一人じゃあ何も出来なかった!!私がしたかった事を貴方がしてくれた!!全部貴方が居てくれたから出来たのよ!!最後の最後でそんな事言わないで!!ポロポロ
ほむらが涙を流しながら俺に胸に泣きつく。その裏にはまどか、さやか、マミ、杏子が静かに涙を流していた。
龍騎「........そんな顔するなよ、お前らしくない」
ほむら「だったら生きなさい!!此処で死んだら終わりなのよ!?生きて........、生きて!!」ポロポロ
まどか「お兄ちゃん!!お願い!諦めないで!!」ポロポロ
さやか「お兄さん!!此処で退場なんてさやかちゃんは認めないからね!!一緒に帰って恭介のヴァイオリン聴こうよ!!」ポロポロ
マミ「龍騎さん!貴方にはもっと教えて欲しい事だってあるんです!だからお願い!!立ち上がって!!」ポロポロ
杏子「あんたとはあの時のリベンジするって決めてんだよ!!勝ち逃げされてたまるかよ!だから立てよ!」ポロポロ
五人に涙を流しながら何か言ってきてるが、既に耳まで聞こえなくなっていた俺には聞くことが出来なかった。
龍騎「........お前達に、逢えて........、良かった........。
ありがとう........」
その一言を言った龍騎は、静かに目を閉じた........。
龍騎が死んだ事を確認すると、まどかは立ち上がり、キュウべえに問い掛ける。
まどか「キュウべえ!!お兄ちゃんを生き返させて!」ポロポロ
ほむら「止めてまどか!!契約なんてしないで!!」ポロポロ
まどか「ママと約束したの!!二人で帰って来いって!!なら約束を果たさないと........」ポロポロ
パシンッ!
まどか「........っ!」ポロポロ
マミ「........」ポロポロ
キュウべえとの契約しようとまどかは動き出すが、ほむらに捕まってしまい、振り解こうとするが、マミがまどかにビンタする。
まどか「........マミ、さん」ポロポロ
マミ「........鹿目さん、気持ちは分かるけど.........、龍騎さんは今日まで頑張ってきたの。だから........、ゆっくり休ませましょう........」ポロポロ
さやか「........本に書いてあった、死んだ人間は蘇らない。蘇ってはいけないって」ポロポロ
杏子「........ちくしょう」ポロポロ
まどか「........う、うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」ポロポロ
ほむら「................ごめんなさい。まどかを救えても、貴方を救えなかった........」ポロポロ
こうして、ワルプルギスの夜との決戦は勝利を掴み取った。
しかし、誰もが喜ぶものは居なかった........。
自分の妹である鹿目まどかの魔法少女阻止
美樹さやかの魔女化の阻止
巴マミの死の回避
佐倉杏子の自爆の回避
そして、暁美ほむらの地獄の無限ループの終焉
これは全て、一人の男により成功したようなものだった。
男の名は、鹿目龍騎。
またの名前も、『赤き龍騎士』
のちに、彼の名は見滝原の守り神として讃えられた。
〜十年後〜
知久「まどか〜、早く起きないと遅刻するぞ〜?今日入社式だろ?」
まどか「........入社、式?........入社式!?」ガバッ
ワルプルギスの夜との決戦から十年、魔法少女達はごく普通の生活へと戻っていった。肝心のインキュベーターに関しては突如として姿を消した。
しかし、決して魔女が消えた訳では無い。魔法少女達はその残党狩りを行いながら見滝原を守っていた。
そして、まどか達は大学を卒業して今年から新入社員として新たな道へと進もうとしていた。
まどか「あぁ〜!どうしよう!?電車遅れちゃう!?」
タツヤ「まどか、先行くよ!」
まどか「あ、たっくん!お兄ちゃんに挨拶して行って!」
タツヤ「もうしたよ、行ってきまーす!」
今年から中学二年となったタツヤはサッカー部に所属し、朝練習の為、朝は早い。まどかもリビングにある仏壇の前に立って手を合わせる。
まどか「行ってきます、お兄ちゃん」
笑顔で立ち上がると、鞄を持って玄関へと向かう。
まどか「行ってきまーす!」
『いってらっしゃい、まどか........』
その声は仏壇から聞こえてくるが、まどかは聞こえる事は無かった。
はい、という事で
『転生?憑依?したら鹿目家の長男になってた』の本編は完結です。
恐らく皆様は『何だこの終わり方は?』
と疑問に思いになってると思いますが、これは一つの終わり方であり、簡単に説明しますと『龍騎くんが死亡したけど、他の皆んな幸せに過ごしてますよ』というノーマルエンド(バットエンド)です。
........はい、仮面ライダー龍騎風にしたかっただけです。
グットエンドはあるのですが、それは続編予定である『マギレコ編』に書く予定です。なのでマギレコ編、書きます!しかし漫画経由で書きますので、内容がおかしくなるかもです。
マギレコ編は恐らく来年の半ばに投稿する予定です。IS終わらせたいので........。
と言う事で皆様、此処までの読んで下さりありがとうございました。
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
マギレコ編もよろしくお願いします。
それでは皆様、良いお年を!!