前回続きです。
それではどうぞ。
ももこ「さ、此処だよ」
十咎ももこに調整屋とやらへ向かってる途中、俺達が辿り着いたのは廃墟の奥だった。本当にあるのだろうか......。
蓮子「調整屋って何でこんな廃墟の奥なの?」
ももこ「調整屋は戦えないみたいだからね。人気の無い場所の方が使い魔や魔女が近寄らないし、やり易いんじゃないかな」
確かに、一理あるかもしれないな........。そんな事思ってたら目的地に着いたらしく、目の前にはボロボロの扉があった。十咎は躊躇いも無く扉を開く。
ももこ「おっす調整屋〜」
?「あらぁ、久しぶりねももこ」
俺達が扉の奥へ入ると、まるでほむらの家の中と似た空間に、一人の少女がソファーに座っていた。
?「最近来ないから寂しかったわぁ」
ももこ「はっ、なーに言ってんだか。最近じゃ客も多くなって思い出す余裕もない癖に」
?「そんな事ないわよぉ?」
蓮子「龍騎凄いよ!!SF映画のワンシーンに出てきそうな部屋だよ!!」
龍騎「取り敢えず落ち着けよ........、おい写真撮ろうとするな!」
蓮子は興奮状態でスマホを取り出して写真を収めようとするが、俺が止めに入る。一応此処店だからな?
?「あら?そちらの子らは見ない顔ねぇ?」
ももこ「そ、今日はアタシの用じゃなくて新しい客の紹介だ」
?「どうも〜、調整屋さんです。八雲 みたま《やくも みたま》って言うのよ?以後、ご贔屓にして頂戴ねぇ」
龍騎「!八雲........」
いろは「えっ、あっ、は、はい........」
蓮子「........?どうしたの?」
龍騎「いや、八雲って懐かしい名前が出てきたからな........」
いろは「私は環いろはって言います、よろしくお願いします!」
みたま「よろしくね、そちらの方はぁ?」
蓮子「私は宇佐見蓮子、魔法少女じゃないけど、一応関係者だよ」
龍騎「........鹿目龍騎だ」
俺と蓮子は八雲みたまに自己紹介する。しかし八雲か........、紫さん達は元気かな........。
ももこ「でだ調整屋、いろはちゃんのソウルジェムちょっと弄ってあげてよ」
みまた「あら、軽々しく言うけどお代は勿論あるのよね?」
ももこ「あぁ、勿論アタシが持つよ」
いろは「えぇっ!?」
おう、太っ腹〜。流石は先輩だな、蓮子も見習ってほしいや。
蓮子「何でこっち見てんのよ?」
龍騎「別に」
いろは「ちょちょっ、待ってくださいももこさん........!あの、その助けて貰った上に、そんな........」
ももこ「まぁまぁ、こういう時はお互い様さ」
龍騎「納得いかないなら出世払いって手もあるぞ?別に十咎がそれで良いならな」
ももこ「まぁ別に出世払いしなくても良いんだけどね、こういうのは喜ぶとんだよ」
いろは「........はい、ありがとうございます!」
龍騎「........で、ソウルジェムを弄ると言ったが、具体的にどうするんだ?」
いろはが十咎にお礼を言ってる時に、俺は気になった事を八雲に伝える。
みたま「ふふっ、それはねぇ........。いろはちゃんのソウルジェムの中に私が触れるって事。そして、他の魔力を注いだりぃ、潜在能力を引き出したりするの」
蓮子「触れるだけで良いの?」
みたま「一度経験したらビックリすると思うわよぉ。だからね、早速やっちゃいましょう」
いろは「あっ、はい!」
みたま「それじゃあ、服を脱いで其処の寝台に横になってねぇ」
いろは「はい、わかりま........、えっ!?」
みたま「脱いだ服は其処のカゴの中に入れてね♡」
龍騎「蓮子、終わったら呼びにきてくれ。外で待ってる」
蓮子「あいあいさー」
ももこ「いや冗談だから!本当に外に行こうとしないで!?」
そう言って俺は外へ出ようとすると、十咎が八雲の冗談だと声を出す。まぁ知ってたよ?わざと引っ掛かってやっただからね?本当だからね?リュークンウソツカナイ。
みたま「はい、リラックスしてー........。しんこきゅー、しんこきゅー........。ゆったりぃ........、身を任せてぇ........。大地に沈んでいく...、しずかにー........、しずかにー................」
蓮子「なんか気持ちよさそう........、ぐっすり眠れるね」
龍騎「余計な事言うな、今は黙ってた方が良い」
みたま「それじゃあ、ソウルジェムに触れるわよぉ?」
八雲がいろはの心を落ち着かせようと声を掛ける。そして、環のソウルジェムに触れると、強い光が放ってくる。
いろは「うっ........」
みたま「力を抜いてぇ........。もう少し........、ふかーくっ........」
環の様子を伺いながら暫く待つと、環は目を開けた。どうやら上手くいったみたいだな。
いろは「...........」
みたま「どう?体の調子は良い感じかしら?」
いろは「えっと........、はい、さっきよりずっと良いです。何だか体がポカポカしてます」
みたま「ふふっ、それなら成功ねぇ。最初は体が怠く感じたり違和感があるかもしれないけど、暫くすれば少しずつ馴染み始めるから」
いろは「はい、ありがとうございます!」
いろははお礼を言うと、八雲は何故か浮かない顔をしていた。何かあったのか?
ももこ「?どうしたんだよ調整屋?」
みたま「えぇ、ちょっと........」
龍騎「........」
やっぱり、何かあったようだな........。
みたま「ねぇいろはちゃん。私はね、ソウルジェムに触れると、その人の過去が見えちゃうの」
いろは「過去........?」
龍騎「そう言う事か........、だから環の過去も見た。そして引っ掛かる所を見つけた、と........」
みたま「彼の言う通りよ、勝手に見たのは謝るわ。決して誰にも言わないから........。それでもね、一つだけ聞かせて欲しいの」
いろは「なん、ですか?」
みたま「貴女、何を願ったの?」
いろは「え........」
蓮子「え?願いって何の事?」
八雲の質問に環は放心状態になると、蓮子は願いについて知りたくなったのか、俺の袖を引っ張ってくる。
龍騎「魔法少女は契約する時に願いを叶える事が出来る、でも環は........」
いろは「い、いやだな龍騎さん、勿論覚えて.......」
俺の質問に環は徐々に声が小さくなっていき、やがて何かを思い出したかのように立ち上がり、外へ出ようとする。
龍騎「おい待て!何処へ行く!?」
いろは「行かせて下さい!私、見つけないといけないんです!あの小さなキュウべぇを!」
龍騎「!」
環の口からキュウべぇという言葉を聞いて思わず驚いてしまった。キュウべぇが居ないと魔法少女になれないのは分かってる........、でも気になったのはサイズが小さいって事だ。やはり、神浜町は何かある!そう言って環は走って行ってしまった。
ももこ「しまったああああああああ!今出てきたら絶対アイツに捕まえるぞ!」
龍騎「あいつ?........誰の事が知らんが、面倒くさい奴なんだろ?」
蓮子「龍騎!いろはちゃんをお願い!」
龍騎「言われなくても行くよ!」
そうと分かれば直ぐに現場へ急行せねば、そう思った俺は急いでスクーターの元へ走り、エンジンを起動して環の元へ向かった。
〜いろはside〜
いろは「はぁ........、はぁ........」
あの小さなキュウべぇを見てからだ。知らない女の子の夢を見て、その度に胸がざわついて、今は何故か愛おしくなって........。だからもう一度、あの子に会ってハッキリさせたい。どうなるかなんて分からないけど、あの夢がなんなのか知らなきゃ........。
いろは「早くしない、手がかりが........」
?「待ちなさい」
いろは「っ!?」
突然声を掛けられて、振り向くと一人の女性が立っていた。
?「やっぱり、ももこの所に居たのね........」
何でももこさんの事を........。いや、今はそんな事はどうでも良い!
いろは「ごめんなさい!今、急いでるんです!」
そう言ってこの場から離れようとすると、私の前に水のような槍で首元を突きつけられた。
?「私は待ちなさいと言った筈よ、どうしても通ると言うなら、私を倒してからにしなさい」
どうして........、もしかしてこの人も、魔法少女?
?「貴女自身が良く分かってる筈よ、魔女の結界内で無様にやられていたんだから...」
いろは「!?」
もしかして、あの時近くに居た!?
?「まぁ、邪魔が入ったお陰で遅くなったけど、今なら心置き無く貴女を町から追い出さる」
いろは「町から........、追い出す?」
?「そう、貴女は私の前で証明してしまったから、この町で行き抜く実力な無いという事をね」
いろは「っ!?」
?「さぁ、自分の町に帰りなさい」
いろは「........いや、です。私、目的があってこの町に来たんです!だから........」
?「だからどうしたの?目的も果たせずに死にたいの?」
いろは「それは........」
?「どうしてもと言うのなら、貴女が自分の強さを証明しなさい」
「だったら俺が代わりにやるよ」
いろは・?「「!?」」
謎の魔法少女が私に槍を突きつけると、背後から男性の声が聞こえてきた。私は背後を振り返ると、両手にポケットを入れたまま歩いてきた龍騎さんだった。
いろは「龍騎さん!?何で此処に........」
龍騎「ほっとけなくてな、それに十咎か言っていたアイツってお前の事か」
?「..........貴女も神浜の住民では無さそうね」
龍騎「まぁな、ちょいとこの町について調査してた所さ」
?「悪い事は言わないわ、命が欲しければその子と一緒にこの町から去りなさい」
そう言って魔法少女は、私に突きつけられていた槍を龍騎さんに向かって突きつける。
龍騎「良いよ別に、死んだら死んだで」
?「!?」
いろは「え........」
龍騎「なんてたって俺二回も死んでるし、何よりこういうのにはもう慣れてるんだよね。だからそんな脅しは通用しない」
?「余程自分の命が大事じゃないのね」
龍騎「お前は環の為に言ってるけどな、人間誰しも譲れないものがあるんだよ。それに、命なんて安いものさ、特に俺のはな」
?「!」
龍騎「どうしても戦わないといけないのなら、俺が相手してやるよ。そして、お前の全てを否定してやる」
そう言って俺はポケットから四角い箱のような物を取り出す。そして、四角い箱をを突き出すと、腰にベルトを出現して巻き、そして四角い箱を左手で腰のベルトのすぐ横当たりまで落とし、右手を左斜め上へ伸ばして叫ぶ。
龍騎「変身!」
ベルトに四角いを差し込むと、龍の形をした炎の竜巻が俺の周りを旋回するように覆うと、炎が消えた瞬間、私が見た戦闘服になる。
?「!?その姿は........、まさか!?」
龍騎「見滝原の龍騎士って言えば、分かる?」
?「やはり、貴方も神浜に介入するのね」
龍騎「介入するつもりはないさ、環の付き添いみたいなもんさ........。さっさとやろうぜ?」
そう言って龍騎さんは鋭い目で謎の魔法少女に睨みつける。私でも分かる........、この人、とてつもない力を持ってる........。
?「面白い、見滝原の龍騎士!相手にとって不足はない!」
龍騎「環は下がってろ、怪我するぞ」
いろは「は、はい!」
私は龍騎さんに言われた通りに少しばかり離れる。そして龍騎さんはベルトからカードを一枚引き抜き、左腕にある甲冑をスライドしてカードを装填して元に戻す。
【STRANGE VENT】
すると、再び甲冑が自動的にスライドすると、もう一度元に戻す。
【SWORD VENT】
甲冑から効果音が発生して、上から青龍刀が降って来て上手くキャッチして構える。
龍騎「言っとくけど、最初から死ぬ気で来ないと死ぬぞ?」
?「後悔しても知らないわよ」
龍騎「後悔は........、死ぬ程してきたさ!!」
そう言って龍騎さんの持っていた青龍刀から炎が発生した。私と謎の魔法少女は驚く中、龍騎さんだけはニヤリと笑っていた。
龍騎「さぁ、始めよう。本当の戦いってのをな」
いかがでしたか?
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。