どうもです。
第三話です。
それではどうぞ。
〜いろはside〜
私達は祈った。
希望を一縷の光に願った。
その代償に今も危険な戦いに身を落としている。いつ別れの時が来るか分からない恐怖に耐えながら........。
それなのに、その願いが誰かを傷つけるかもしれないなんて...。
大切な人を守る為に孤独でいなきゃならないなんて、そんなの絶対間違ってる!
認めない........!そんなの絶対に、私は嫌だ!!
私は地面を蹴って、ウワサのバケモノに近づきながらボウガンを発射する。でもウワサのバケモノはびくともしない。どうやら装甲は硬いようだけど、隙間を狙えば内側から破壊できるかも...!
するとウワサのバケモノも負けじと紙の弾幕を飛ばしてくる。頬に紙に擦って血が出てしまうが、このぐらいどうって事はない。ウワサのバケモノは使い魔を呼び出して私に向かってくる。でも今の私には恐怖など無かった。
神浜に来てから随分と強くなった........。みたまさんに調整して貰って、龍騎さんと皆んなから戦い方を学んで、今の私なら、大丈夫。
いろは「いっ、けぇ!!」
私は魔力を溜めたボウガンを使い魔に放ち一掃する。そして残ったウワサのバケモノに向かって一直線に突入する。確実に仕留めるには、相手の懐に入り込んで零距離からの攻撃...!
〜回想〜
龍騎「環、もし接近戦に持ち込まれた時、お前ならどう対処する?」
いろは「え?えっと........、兎に角ボウガンで撃ったりして、走って距離を離す...?」
龍騎「まぁ射撃武装しか持たない奴ならそう考えるのが普通だな。でもさ、それを逆手に取ってみろ」
いろは「どう言う事ですか?」
龍騎「簡単な話しだ、もし相手が接近戦が得意な奴だとしても自分も接近するんだ」
いろは「えっ!?」
龍騎「相手の懐に潜り込んで零距離でボウガンをお見舞いしてしまえば、流石の相手もただでは済まされない。その分リスクは高いが、勝算はぐっと上がるし、メリットもある。一撃で仕留められれば余分な魔力は使わなくて良いし、戦闘時間も押さえられて持久戦に持ち込む必要もなくなるからな」
いろは「わ、私に出来るんですか........?」
龍騎「........お前なら出来るさ、ってか必ずその場面はくる。覚えておいて損はないぞ」
〜回想終了〜
相手は全く動かない、攻撃してくる気配もない。ならチャンスは今!私はもう一度ボウガンに魔力を溜めてウワサのバケモノの懐に入り込む事が出来た。
やちよさん、見ていて下さい。
いろは「私は、死んだりはしない!」
そして私は零距離からのボウガンを発射した。私の放ったボウガンはウワサのバケモノを貫通し、断末魔を発しながら消滅した。
メリー「凄い........、本当に一人で倒しちゃった........」
やちよ「環さん........」
いろは「........やりましたよ、やちよさん!私、死んでませんよ!」
私はやちよさんの方へ振り返って、やちよさんの想像が嘘だと証明する。するとやちよさんが私を優しく抱きしめてくる。
やちよ「どうして........、こんな無茶を........」
いろは「........無茶して当然です。私、皆んなと離れたくありませんから...。だからやちよさん、やちよさん自身にもう一度チャンスをあたえてくれませんか?皆んなは自分の願いで死んでなんかいないって、自分自身を信じてあげるんです」
そう言って私はやちよさんの手を優しく包むと、やちよさんの手は震えていた。
やちよ「........でも、それでも私は........。怖いの、自分の所為で貴女達を失うかもしれない事が........。とても怖くて仕方ないのよ........」
そう言って一筋の涙を流すやちよさん。たちよさんの願いは"リーダーとして生き残りたい"なら、やちよさんがリーダーじゃなくなれば問題ない。それなら........。
いろは「私が、私がリーダーになります!」
やちよ「えっ」
いろは「やちよさんがリーダーじゃなければ、怖い思いをしなくて済むんですよね?だったら私がリーダーになります!」
やちよ「貴女は........、本当に頑固なんだから........」
いろは「皆んなを助けましょう、やちよさん」
やちよ「えぇ........。ありがとう、
私がリーダーを引き受けると、やちよさんは先程より涙を流し始める。そして私とやちよさんは再び手を合わせる。
蓮子「........んんっ」
メリー「蓮子...!?大丈夫!?」
すると気絶していた蓮子さんが目を覚ますと、辺りを見渡して状況を確認し始める。
いろは「蓮子さん!」
蓮子「あ、あれ........?此処は........?ってなんでメリーが........?」
メリー「良かった........、無事で良かった........!」
蓮子「ちょ、メリーやめてって!苦しいから!」
そう言ってメリーさんは蓮子さんに抱きつくと、それを引き剥がそうとする。すると蓮子さんが何かを思い出したような表情になる。
蓮子「そうだ!皆んなは!?他の皆んなはどうしたの!?」
いろは「っ...............」
そうだった........、蓮子さんは気絶してたから何も知らないんだった。私は鶴乃ちゃん達が灯花ちゃん達に連れ去られてしまった事を伝えると、蓮子さんは絶望した表情で俯いてしまった。
蓮子「そんな........、私の所為で........」
メリー「蓮子の所為じゃないわ、貴女は何も........」
蓮子「だって、ずっと側に居たのに簡単に気絶しちゃって........。フェリシアちゃん達も居なくなっちゃって........!龍騎にどんな顔しろって言うのよ!」
強く手を握りしめて涙を流し、とても悔しそうにしていた。その気持ちは私だって同じだ。何も出来なかった自分がとても悔しい........。
やちよ「........宇佐見さん、悲しんでる暇は無いわ。今は先を急ぎましょう。それにまだ鶴乃達を助け出す方法が無い訳ではないわ」
蓮子「........うん」
そう言って涙を拭いて、バチンと頬を叩く蓮子さん。そして先程とは違っていつもの蓮子さんに戻った。
蓮子「ごめん、みっともないもの見せて」
メリー「気にしないで、私も同じ気持ちだから........」
いろは「行きましょう、皆さん」
そして私達は記憶ミュージアムから出るべく、私が先頭に歩き始める。
やちよ「........なんだか不思議ね。絶対に解散するつもりでいたから、変な気分だわ」
いろは「あはは........、私もです。やちよさんにあんなに強く言っちゃうなんて........」
蓮子「私が寝てる間に何があったの?」
メリー「それはまた後で教えるわ........。それよりも、貴女帽子は?」
メリーさんの質問に蓮子さんは頭にポンポンと触れると、いつも被っていた黒い帽子が無くなっていた。確かあれは........。
いろは「灯花ちゃんが持っていたような........」
蓮子「ぼ、帽子まで盗られた........」
やちよ「あの帽子は大切な物なのかしら?ずっと被っていたけど」
蓮子「あれはお婆ちゃんから貰った宝物なんだ........。幼稚園の頃から貰ってからずっと被ってたからね........」
そんな前からずっと大切にしてきた物なんだ........。
いろは「........なら、帽子も取り返さなくちゃいけないですね」
やちよ「........ふふっ、私より決意よりいろはの頑固の方が強かったって事ね」
いろは「あっ、そ、そんな言い方はちょっと意地悪ですよ!」
メリー「あら、頑固なのは龍騎も負けてないわよ?ね、蓮子」
蓮子「負けてないって言うより、龍騎がダントツで一番だよ。一度決めたら最後までやり通すし、やる時はやるって決めてるからね」
いろは「あはは........、言われてみればそうですね」
蓮子さんがそう言うと、何故か納得してしまう。
メリー「でもいろはちゃん、さっきの戦い方........。何処となく龍騎みたいだったから、あんまり無茶な戦いはしないでね」
いろは「す、すみません........」
メリーさんに注意されてから私もようやく気がついた。確かにさっき戦いは何処か龍騎さんに似ていたような気がする........。
龍騎さんはずっとあんは戦い方をしていたのかな........。私もいずれは自己犠牲が当たり前になっていくのかな........。
そんな事を思っていたら、感じた事がある魔力の反応を読み取れた。これは........、まさか!?
やちよ「いろは、貴女も気づいた?」
いろは「はい、間違いありません。これは........、マミさんです!」
蓮子・メリー「「えっ!?」」
私の言葉に蓮子さんとメリーさんが返事をすると、誰かの足音が聞こえ始める。そしてその足跡は次第に大きくなり........。
「御名答、よく分かったわね」
「「「「!?」」」」
そして、奥から姿を現したのは数日前から行方不明になっていた巴マミさんだった。
マミ「お久しぶりです、皆さん」
やちよ「貴女........、どうして此処に?」
蓮子「マミちゃん!今まで何処に行ってたの!?皆んな心配してたんだよ!?学校にも来ないし、龍騎だって行かせなきゃ良かったって言ってたんだよ!?」
マミ「........すみません。お騒がせしてしまって」
メリー「マミちゃん、もうスパイなんていいからもう帰ってきて!お願いだから!」
マミ「........ごめんなさい、それは出来ません」
蓮子さんとメリーさんがマミさんを説得するが、マミさんの口から発した言葉はまさかの拒絶だった。
蓮子「どう、して........?」
マミ「今の私には、自分の使命を理解したからです」
メリー「使命........?それって........」
マミ「魔法少女の解放です」
マミさんはそう言うと、魔法少女の姿に変身するが、前回一緒に戦った魔法少女姿ではなく、膝下にかかるほどの広いヴェールをかぶり、その上に王冠を被っていた。
やちよ「それは........」
いろは「ま、待ってください!私達は戦いたい訳では...!」
マミ「えぇ、分かってるわ。私も其処まで鬼じゃないもの........。だから最後のチャンスをあげます。マギウスの翼に入るか、二度と私達に干渉しないで下さい。そしたら今回は見逃します」
蓮子「嘘........、だよね........?」
マミ「お願いです、私に引き金を弾かせないで下さい。これは脅しではありません」
そう言ってマミさんは蓮子さんに無数のマスケット銃を向ける。マミさんの目........、本気で撃とうとしてる。
「ちょーっとまったぁー!!」
次の瞬間、謎の叫び声と共に何処からか消化器が飛んできて、その消化器が爆発し、白い煙が撒き散らした。
そして煙が無くなると、白いマントを纏った青髪の女の子が居た。
?「マミさん!こんな所で何してるんですか!弱い物いじめする人じゃないでしょ!」
メリー「っ!さやかちゃん!」
マミ「美樹さん........」
あの二人の様子からして、あの青髪の魔法少女は見滝原から来た子なんだろう。
さやか「ごめんなさいメリーさん!道に迷っちゃった挙句に親から電話が........。ってかマミさんなんですかその格好!?派手すぎません!?」
マミ「........美樹さんも心配かけたわね。でも私は自分の使命果たす為にマギウスに残ってるの、これ以上魔法少女が絶望しない為に........」
さやか「........」
マミ「美樹さんだって、魔法少女の真実を知ってるでしょ?私はもう誰も絶望する瞬間を見たくないの........。一年前に龍騎さんが死んだあの日のように........」
さやか・蓮子・メリー「「「っ!!」」」
やちよ「死んだ........?彼が........?」
いろは「あ、後で説明します!」
そうだ........っ!やちよさんは龍騎さんが一度死んだ事は知らなかったんだ........!
マミ「だから私は少しでもその絶対を解放する...!だから私はマギウスの翼から離れる訳にはいかないのよ」
さやか「........それがマミさんが決めた事なんですか?私はそうは思わないですけど」
マミ「これが私の覚悟よ、美樹さん」
さやか「........分かりました」
そう言って美樹さん?は来た道へ振り向いて歩き出す。
蓮子「さ、さやかちゃん........」
さやか「此処は一旦引きましょう。どうも説得は無理そうですし、此処でやり合うよりも戻って作戦を考えないと」
マミ「一旦、なのね........」
さやか「マミさん........、次に会う時は必ず見滝原へ連れて帰りますから」
マミ「もう一度会ったら、今度はどちらかが死ぬ事になるわよ?」
さやか「覚悟の上です........」
そう言って美樹さん?は歩き出すと、私達も後に続くように記憶ミュージアムの出口へと向かった。
〜とある広場〜
さやか「ふぅ......、此処まで来りゃ大丈夫かな......」
メリー「あ、ありがとうさやかちゃん。助かったわ」
さやか「あー、いやいや!此方こそすみません!」
記憶ミュージアムから脱出して、ある広場に駆けつけた私達は、追手が来ない事を確認するとようやく一息つく事が出来た。
いろは「あ、あの...。ありがとうございます。助けて貰って......」
さやか「いーよ、気にしないで。あ、それとこれ使って」
そして美樹さん?が私に差し出したのは、一つのグリーフシードだった。
いろは「グリーフシード......!?」
やちよ「どうして私達に其処まで......」
さやか「ん〜、この間のまどかとほむらが世話になったお礼。あとお兄さんの分ね」
お兄さん...?もしかして龍騎さんの事を言っている方なのだろうか......?
メリー「あ、紹介するね。此方は美樹さやかちゃん。まどかちゃんと同じく見滝原の魔法少女なの」
さやか「よろしくね、それよりも......。私が迷子になってる間に何があったの?よく分からない魔力は感じるし、マミさんは派手なコスプレするわ、ちんぷんかんぷんなんだけど」
美樹さんはまだ何も知らなかった様子だったので、私は今日の事を美樹さんに説明する。
さやか「......成る程、ほぼほぼお兄さんの言ってた事が本当だった訳か」
やちよ「美樹さんは、魔法少女が魔女になる事は知っていたのかしら?」
さやか「はい、一年前に...。しかも私、魔女になりかけてたんで」
いろは「えっ!?」
さやか「魔法少女の真実を知ってから、自暴自棄になっちゃって...。そんな時にお兄さんが身体を張って助けて貰った訳...。今思うと情けない話しだよ、自業自得なのに他人に八つ当たりしてたから」
あはは、と苦笑するする美樹さん。
さやか「それにさっきのマミさん........。明らかに可笑しいよ、最初はマギウスの翼のやり方に反対してたのに、今じゃ掌返ししてるし........」
いろは「やっぱりですか........」
蓮子「マミちゃんも洗脳されてるって言うの...?」
やちよ「そう考えるのが自然でしょうね。それにあの姿........、マギウスが何かしら仕組んだんでしょう」
メリー「マミちゃんの事だけじゃなく、他の子の事もあるし........。色々大変になるわね」
そうだ、マミさんだけの話しじゃない。鶴乃ちゃんやフェリシアちゃん、さなちゃんを助けだなくちゃいけない。そしてみふゆさんの目を覚まさせる為にもやる事が多い。
メリー「........兎に角、今日は解散しましょう。皆んな色々疲れてると思うし、私達もまどかちゃん達と相談しないといけないし」
蓮子「そうだね........」
さやか「こうなった以上、まどか達にも応援を呼んだ方が良いですね。マミさんが操られてるって知ったら、皆んな力貸してくれる筈ですし」
やちよ「ごめんなさいね、貴女達に迷惑を........」
さやか「いえいえ、私だってアイツ等のやり方は間違ってるって思うし、それに........、運命に従うんじゃなくて抗って勝つ事が、私達魔法少女の定めだって思ってますし」
運命に........、抗って勝つ........。
さやか「私が魔法少女になる前にお兄さん、私の幼馴染が入院してた時に言ってたんです。『運命に従うな!抗え!そして勝て!医者の言葉なんて間に受けるな!腕が動かないだ?日常生活に支障は無いんだろ?だったら動かせるようになるまで諦めんなよ!人生何が起こるか分かんないんだから現実から逃げるな!』って...。それを魔法少女に置き換えると、マギウスの連中は逃げてるんだって分かるんですよ。だから、魔法少女が魔女になる運命から逃げない。その運命に抗って生きるって決めたんです」
魔女化になる運命に抗って、生きる為に勝つ、か........。見滝原の魔法少女は私達よりも強いな...。身も心も強いなんて、まるで龍騎さんみたいだ。
蓮子「そうだ、龍騎はどう?体調の方は?」
さやか「相変わらずです...」
と、蓮子さんが思い出したかのように質問すると、美樹さんは肩をすくめながら返答する。相変わらずって何の事だろうか........。
やちよ「........出来れば彼にも力を借りたいけど、今は仕方ないわ。私達でなんとかしましょう」
蓮子・メリー・さやか「「「うん(えぇ)(はい)」」」
それから蓮子さん達と別れて、私とやちよさんはみかづき荘へと向かってる途中に、私は龍騎さんについて質問する事にした。
いろは「あの、やちよさん...。龍騎さん、何かあったんですか?」
やちよ「いろはは聞いていなかったみたいね........。彼、精神的に病んでしまって協力出来る状況じゃないのよ」
いろは「........えっ!?」
衝撃的な事実に私は開いた口が塞がらなかった。あの龍騎さんが........。
やちよ「今まで頑張り過ぎた挙句に、ストレスが限界突破してしまったと思われるわね。例え前世が神であっても今は人間、完璧なんて存在しないのよ」
いろは「................なら、少しでも龍騎さんを安心出来るようにしないといけませんね」
既に火蓋は切られている。後戻りはもう出来ない........。
鶴乃ちゃん達を取り戻し、ういの事を知る為に........。此処まで一緒に戦ってくれた龍騎さんに少しでも恩を返せるように........。
マギウスの翼の野望を打ち滅ぼす。私はそう心に誓った。
いかがでしたか?
今年の投稿はこれにて終了です。
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。
それでは皆さん、良いお年を。
マギレコ編でヒロイン増やすかどうか
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増やそう!そして修羅場そう!
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いや、秘封倶楽部だけでいいだろ