では本編、どうぞ!
三人称side
「ここはとある国の何処かにある街。そこはごく普通の街であった。住民がお互いに助け合い、スーパーは主婦などで溢れ、学校の友達と遊んだりする、ごく普通の当たり前のような日常がそこにはあった。」
電柱の上に乗ってる男、ウォズは街を見下ろしながら自分のいる場所を説明した。
「……だがそれは今はもう過去の話。」
そこへ燃え盛る炎の波と共に、本来なら聞こえる筈のない、いくつもの悲鳴が街全体から上がった。
「今人々の目の前には全てを焼き尽くさんとする炎が街を飲み込んでいた。住んでいた家は壊れ、お気に入りの店も壊れ、家族は燃えて死に、逃げ場もない。正に地獄絵図が彼らの前にあった。」
ウォズはストールを使い電柱の上から消え、町外れにある街を一望できる教会の塔の上に現れた。
「何故このような惨状になったのか、住民には全く心当たりはない。それもその筈、これは裏の人間が起こしてしまったものだからだ。そう、まるで衛宮切嗣が冬木で起こしたあの大火災のように………おっと、少し喋りすぎましたね。」
ウォズは全く反省する気もなくうっかりといった感じで手に持っていた本を開き目的のページまでパラパラとページをめくった。
「この本はとある青年がFateの世界の衛宮士郎に転生することから始まる。ふむ、いまはまだ七歳だから、そうだな………よしこうしよう。コホン。」
ウォズは改めて咳払いをし、本を開いた。
「この本によれば、普通の少年衛宮士郎。彼にはいずれ養父となる衛宮切嗣から魔術を習い、魔術使いとなる未来が待っている。だが魔術使いとなった彼に待ち受けるのは、果たして希望か絶望か。
そして彼がいることによって世界にはどんな影響があるのか………おっと、ここから先は皆さんにとってはまだ未来のお話でしたね。……おや?」
ウォズは街の方に目を向け、暫くすると何かを見つけたかのように目を細めた。
「ふむ、なるほど。もうそこまでいきましたか。では皆さん、私の役目は一先ずここまで。ここから先は、彼の選択肢次第です。彼のその後の人生が地獄かどうか、皆さんの目で見届けてください。」
ウォズが本をパタン、と閉じるとそこにウォズの姿はなかった。そこに始めから何もなかったかのように………
三人称side out
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三人称side
熱い、意識がはっきりしていくと共にまず感じたのはそれだった。辺りは燃え盛る炎に囲まれ建物は崩れ去っていた。
「なんで、ここから始まるんかな………」
そう、俺が目覚めたところはあの冬木の大災害が起こっている時に目覚めた。ちょうど道中で倒れていたところに俺の魂が7歳の衛宮士郎の肉体に入り転生が完成した。そこからは今の自分でも助けられる人がいないかと、ただひたすらに歩き続けた。
だが現実は違った。
歩いても歩いても、たまに呼び掛けてもそこにあるのは瓦礫の山か炎によって焼かれた人だったモノしかなかった。まさしくそこは地獄という名にふさわしい場所だった。
「はぁ、はぁ、くそっ……暑いし煙いし視界は悪いしで、最悪じゃねぇか、全く……これじゃあ、誰も助けられねぇ………」
少年、いや、衛宮士郎はただただ己の無力に嫌気がさした。それに体は限界に近かった。いつ倒れてもおかしくはなかった。
「また、あの時と同じ………っ!」
だが士郎は限界に近かった体を無理やり動かした。その心は前世で見ていた彼らの様になりたいという思いからきていた。
「そうだ。俺は、まだ、倒れない……!まだいるかもしれないんだ。まだ……!」
その言葉とは逆に体は瓦礫の山に倒れた。
「何、でだよ……!なんで、倒れんだよっ!俺はまだ、だれも……!」
士郎はまだ諦めずに体に無理をいわせ瓦礫の山を支えに立ち上がり少し盛り上がってる丘へと向かった
「もう、少し……もう少しで……っ!」
頂上に着きそうなところで瓦礫を踏み外し、士郎はそのまま瓦礫の山に仰向けに倒れた。
「ガハッ、ぐっ、ゲホッ、ゲホッ……く、っそが……!もう、動かねぇの、かよ………」
思いっきり倒れた衝撃でボロボロだった士郎の身体はもう動かなかった。せいぜい腕をギリギリ上に向かって伸ばせる程度だった。
(結局俺は、あの人達みたいにはいかなかったな………)
時間が過ぎていくと共に視界がだんだん暗くなっていくのを感じ、士郎は己の限界を感じた。
(転生して数秒でまた死ぬとか、ほんっと、最悪、だわ………)
士郎はついに限界に達し意識を失った。
最後に士郎が見たものは目の前で涙を流しながら感謝を述べている黒い男だった。
みなさんお分かりかもしれませんが、今回ウォズが何かやったと思ったかもしれませんが、ウォズば何もしてません。それっぽい雰囲気出してますが何も関与していません!マジです!
「本当に私は何もしてないのだがね……」
……それでは!CHAO〜♪