ソラを駆ける衛士   作:タリズマン

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明けましておめでとうございます。
え〜、はい。
前話投稿から丸一年経ってしまいました。
言い訳はいつも通り後書きに書きますので、言い訳を確認してくれる方はそちらをご確認ください。
その上でこちらで謝罪させていただきます。

本当に申し訳ありませんでした。


第六十二話

「少し頭冷やしやがれッ!」

 

驚愕の表情で固まったカズキの顔面に一夏の拳が突き刺さった。

切り捨てられる直前だった銀の福音は攻撃体勢に入ろうとするが、後続のヤンによる銃撃によって後退を余儀なくされる。

 

「鈴!カズキをっ!」

 

「任せてっ!」

 

ヤンは銀の福音を牽制しつつ、全速力で突っ込まれた勢いもあり吹き飛ばされたカズキを鈴に回収するよう指示を出す。

指示を受ける間もなく鈴はカズキの方へ向かう。

 

「さて、一夏。時間を稼ぎつつ隙を見て攻撃するよ。防御は僕に任せて斬り込むタイミングをよく見極めてくれ。」

 

「わかった。....けど大丈夫か?」

 

「僕は1人じゃないし、前衛に箒、後衛にセシリアがいる。大丈夫だよ。」

 

暗に自分が盾になると言っているヤンに対して不安そうに尋ねるが、屈託のない笑顔で返される。

 

「そうだぞ、一夏。私だって戦えるんだ。」

 

そんな中、セシリアをサポートして遅れていた箒も到着する。

 

「だが、あまり肩に力を入れすぎないようにね。」

 

「わ、わかっている!」

 

かなり張り切っているように見える箒にヤンが忠告するが、その返事こそが力が入りすぎている証拠だろう。

 

「....ああ、そうだな。みんな、俺が一撃を入れるまで頼んだぜ。」

 

とはいえそんな姿を見て一夏は逆に落ち着けた。

ふうと息を吐き、頼もしい仲間たちを見渡す。

 

「お任せください!正確無比な一撃で支援して差し上げますわ!」

 

「まだまだ皆には追いつけているとは思えんが、やれるだけやってみせるさ。」

 

「みんなその意気だ。銀の福音をやっつけてナターシャさんを助けよう。───そしてカズキに文句を言ってやろう。」

 

その頼もしい仲間たちの言葉に一夏は戦場だというのに思わず笑みが溢れた。

だが、すぐさまその顔は引き締まり銀の福音に目を向け集中する。

白式の最大で唯一とも言える武器は一撃必殺。

ならばその一撃に全てを賭ける。

イメージするのはラウラを助け出した時の一撃。

あれこそが今、銀の福音を倒しナターシャ・ファイルスを助け出すただ一つの方法。

 

再び撃ち込まれたセシリアの一撃が戦いの火蓋となった。

 

 

一方、疲弊していたところに叩き込まれた一撃で軽く意識を飛ばされたカズキを回収した鈴は小島を見つけそこに着陸した。

息も絶え絶えにカズキを見ると機体はあちこち傷つき、ボロボロであった。

 

「...なんとか間に合ったわね。」

 

あと一歩遅ければカズキは自分の友人を斬り捨てていただろう。

自分をその立場に置き換え、一夏やセシリアを殺すことをイメージすると気が狂いそうだった。

その痛みを押し殺してカズキはナターシャ・ファイルスを殺そうとしていた。

そう考えると外側だけではなく内面もまたボロボロなのではないかと心が痛かった。

 

「.....なんで、止めた。」

 

物思いに耽っている間にカズキは気が付いていたようで、鈴に声をかけた。

起きていたことに驚いたが、問いかける声が若干震えていたことを見逃しはしなかった。

そこにあるのは仕留め損なった悔しさか、はたまた止めてもらった安堵かそれは鈴にはわからなかった。

 

「....止めもするわよ。アンタが自分の友達を殺そうなんて....。」

 

他にも言いたいことはたくさんある

なぜ、ここまで無茶したのか。

なぜ、そんなにすぐ命を捨てようとするのか。

 

そして何より、"なぜ、頼ってくれないのか"。

自分たちはそこまで頼りないのかと。

 

「....今更、仲間だったやつを1人殺した程度で変わんねぇよ。」

 

だが、帰ってきた言葉に思わず喉元まで出かかっていた言葉が引っ込んでしまう。

カズキの目は悠然と語っていた。

 

"あと一歩で殺せた"と。

 

そんな瞳が鈴はどうしようもなく悲しかった。

その感情が噴出してからはもう止められなかった。

 

「アンタが、アンタの過去がどうだったのかなんてアタシにはわからないわよッ!何かあってそれに後悔して、苦しんでることぐらいはわかるッ!それをアタシ達が簡単に理解できるとも、背負えるとも思えないわよッ!」

 

それは紛れもない事実。

確信とも言える。

 

鈴は、いや、あの場にいた大半の人間はカズキの抱えているものを知らない。

カズキは自分の過去をあまり話さない。

聞いてみたことはある。

断片的な過去は知っている。

だが、それ以上は知らない。

 

それに普段から気丈に振る舞うヤンが、あそこまで苦しげな表情を浮かべるほどの過去。

そんなもの嘘でも理解できるなんて言えないし、背負えるなんてもってのほかだ。

だが、それでも。

 

「けど!だからといって...アンタみたいな優しい奴が友達を殺してなんとも思わないなんて、そんな訳ないことぐらいわかるわよ....。」

 

鈴から感じる不安、悲しみ、怒りなどの様々な感情。

それを感じながらカズキは顔を俯かせ目を逸らすしかできなかった。

そんなカズキの様子を見て鈴は冷静なろうと努めながら問いかける。

 

「不可能か可能かなんて忘れてアンタはどうしたいの?助けたいの?殺したいの?」

 

そう問いかけられたカズキから言葉が滑り出てくる。

 

「.................わけない。」

 

だめだ。

ここで本音なんて溢したらもう殺せない。

そうカズキは思いつつも、一度動き始めた口は止まらない。

 

「え?」

 

自分の本当の気持ちなんてとっくにわかっている。

それでも守るためにやらなくちゃいけない。

そうわかっていても口は想いとは裏腹に勝手に動く。

 

「殺したいわけないだろッ!」

 

カズキの顔はぐちゃぐちゃになっていた。

表情は苦虫を噛み潰したように歪み、下唇を噛み締めていた。

 

「誰が....仲間を、友達を殺したいなんて思う!」

 

ああ、いってしまった。

そう思いつつも一度開いた口は止まらなかった。

 

「けど、救えるはずない!オレには救えねぇんだよ!何人も死なせてきた。何人も殺してきたッ!何人も...諦めて見捨ててきた。....そんな人間に救える筈がないだろうッ────!」

 

カズキは状況を聞いた時点で半ば諦めており、死神の話を聞いてからは完全に諦めて見捨てていた。

ラウラの時のように限定的な状態でもなく、ISにとって自由に飛び回れる大洋の上にいる以上救出できる可能性は限りなく0に近かった。

ナターシャが誰彼かまわず傷つけてしまう前に、せめてあいつの愛する空で死なせてやろう。

そう覚悟を決めていた。

 

それは殺したいと望んでいたのではなく、ナターシャのためにナターシャを殺そうとしていた。

仲間を多く失ってきたカズキにとっても仲間を殺すのは只事ではない。

 

それどころか最近まで比較的平穏な生活を送ってきていたカズキの心は悲鳴を上げていた。

 

殺したくない!

 

確かに心はそう叫び続けていた。

だが、経験に基づいた理性は静かに声を上げる。

 

殺すしかない。

 

この相反する二つの感情にカズキの心はすり減らされていた。

いくら汚れ仕事をこなしてきた経験があるとはいえ、それはあくまでも裏切り者という“敵"を殺してきた。

自分の意思で裏切ったものであり、自由意志を奪われた"仲間"ではない。

気丈に振る舞い平気そうな顔をしていたのは、一夏達を己から引き離すため"だけ"ではない。

何よりも自分自身を欺き誤魔化すためだったのだ。

そのうえで、死を受け入れるようなナターシャの姿を直視した後に鈴から示された単純な二択。

 

"殺したいのか?"

 

"救いたいのか?"

 

これを問われた瞬間カズキの理性は決壊した。

 

死なせたくない、と。

 

それでも理性は叫ぶ。

 

"お前に救えるのか?"と。

 

自分の経験に基づけば救えない。

今のナターシャはBETAとの戦いの中に存在していた"発狂して乱射し味方を殺す奴"に近かった。

救出して発狂から立ち直ったとしても仲間を傷つけた事実からは逃れられず自殺する奴や罪滅ぼしに死にに行くようなのが大半だ。

そんなものを救いきれない。

 

当然だ。

そのような経験のない己ですらそうなのだ。

仲間を救えず、故郷も守れず、家族も死なせ、愛する人すら死なせた。

その罪悪感から逃れるために死を目指した。

 

そんな人間が何をどう救うというのか。

 

それにもし万が一、救い出せてしまったら…。

 

そう考えてしまう自分に嫌悪感を抱いてしまう。

 

「...結局オレは何も変わってないんだよ。あの時から、あの頃から何も....。オレにはナターシャを救えないんだよ!」

 

そうカズキが下を向きながら言い切る。

 

「それならッ!」

 

鈴はカズキの頬を両手で挟み込み顔を上げさせる。

 

「アンタだけが救うんじゃない!アタシたち皆んなで助けるのよ!」

 

「そんな簡単な話じゃねぇよ!」

 

かたくなに救うことをカズキは拒絶する。

まるで救うことを望んでいないかのように。

だがカズキは確かに明言していた。

“殺したくない”と。

 

それを感じ取った鈴には、もうカズキが何を考えているのかわからなかった。

そして視界には遠くで戦っている一夏達をとらえ焦りが募ってしまう。

だからだろうか、鈴は言うべきではない言葉を放ってしまう。

 

「それなら!アンタはここからアタシたちがナターシャさんを助けるところを、指くわえてみてなさいッ!」

 

カズキはその言葉を聞くと自嘲気味に笑うとうつむいてしまった。

鈴はカズキのそんな姿に目もくれず一夏達に合流すべく機体を駆って飛び出していった。

 

 

 

 

世界の中でも数少ないIS同士の実弾戦闘。

模擬戦ならば世界中様々な場所で行われているだろうが、この空で行われているのはまさしく稀有な例だ。

 

「くっそ!!」

 

その稀有な状態にさらされている一夏は近づかれまいとレーザーの雨がばらまかれる状態に舌打ちを鳴らす。

近接特化型の期待である白式では当然のことではあるが接近しなければ何もできない。

眼前に敵がいても倒すためには近づかなければならないのだ。

それを理解しているからこそ仲間が隙を作る瞬間を待ちそれまで耐え忍ばなければならない。

だが、しつこく付きまとう上に広範囲にばらまかれるレーザーに仲間たちも苦戦を強いられていた。

 

「攻撃がやんだ瞬間に少しでも火力を集中させるんだ!次の斉射を防げ!」

 

ヤンは冷静に回避しつつ指示を飛ばす。

 

「そんなこと言われましても攻撃が激しすぎますわ!」

 

だが指示を受けたセシリアは泣き言にも似た言葉を叫ぶ。

それは紛れもない事実であった。

 

いくら近中遠のバランスの良い編成で相対しているとはいえ、一対多の状況は銀の福音にとってコンセプト通りの状況でありフルスペックを発揮することができる戦場であった。

友軍に対する誤射を恐れることなく銀の鐘を全力で斉射することができるのだ。

 

「泣き言を言うなセシリア!」

 

そう叫ぶ箒は被弾しかけたセシリアのもとに近寄り紅椿の展開装甲でレーザーを弾く。

 

「この展開装甲で奴の攻撃はある程度防いでやるから少しでも奴に攻撃して反撃の糸口を作るんだ。」

 

「ッ!?…わかりましたわ!」

 

これが初陣である箒に守られそこまで言われて黙って引き下がれるような性格をしていないセシリアは自らを奮い立たせ武器を構える。

すぐさま発砲するがそんなものわかっていたかのようにひらりと回避される。

 

「くっ!?」

 

回避されたことに歯噛みしていると、銀の福音は突然何かに攻撃されたかのように弾かれた。

 

「みんな待たせたわねっ!」

 

「鈴!」

 

先ほどの攻撃は甲龍の衝撃砲による一撃であった。

 

「ボケっとしてないで畳みかけるわよっ!」

 

いつも通りの鈴による強気の発言で士気は一気に燃え上がった。

体勢を立て直す前に追加で放たれた、鈴による衝撃法とセシリアによる狙撃で今度は大きく体勢を崩した銀の福音に一夏は切りかかる。

だが、それはプラズマブレードで塞がれてしまう。

 

「まだだ!」

 

さらに力を掛けるが受け流され追撃を喰らいそうになったところにヤンとセシリアの援護が飛ぶ。

 

「近接戦もいけんのかよ...。」

 

ヒヤリとしたが体勢を立て直すと一言ボヤく。

 

「油断しない!」

 

「悪い。チャンスだったのに。」

 

ヤンから軽くお叱りが飛びそれに対して即座に謝る。

その謝罪を聞いたヤンは微笑む。

 

「まだチャンスは作れる。次で決めてくれると助かるかな。」

 

「任せろ。」

 

ヤンの頼もしい言葉にしっかりと返事を返すと眼前の銀の福音をしっかりと見据えた。

 

 

 

 

 

戦場は移りラプターと戦っているシュヴァルツ隊。

隊編成のバランスも良く、相手が無傷とはいえ数的有利も取れているため戦闘は優勢に進んでいた。

 

「いまだ03!」

 

「了解」

 

ラウラの声に反応した簪によるミサイルの一斉射。

本来はマルチロックシステムによって多数の敵に向けられるはずのミサイルの雨が打ち出される。

とはいえ敵はステルス機であるラプター。

ミサイルの誘導性能はステルス性能により格段に落ちていた。

 

だが、そんなこと想定内だ。

回避行動をとるラプターの進行方向にレールカノンが放たれる。

その攻撃に対し急性動で回避しようとする為に行き足が緩まる。

 

「そこっ!」

 

そこにシャルがライフルの連射をたたきこむ。

 

ラプターの性能を知っている者が見たら驚くだろう。

射撃戦に特化し圧倒的性能を誇るラプター相手に射撃戦を挑むなど本来は最もやってはいけないはずなのだから。

 

だが、これは対ラプター経験のあるシェンフーからの提案であった。

 

『ラプターに乗ってる奴の腕はハッキリ言ってカスだ。加えてラプターが本領を発揮出来るのは複数機による連携攻撃と奇襲攻撃にある。単機な上に、こちらが奴の位置を把握して奇襲をかける。これで奴の有利条件はこれでほぼ吹き飛ぶ。』

 

というアドバイスを事前にしていたのだ。

とはいえ流石のラプターとしか言えなかった。

圧倒的に優勢であり、ほぼ完封していると言っても過言では無い状態で堕としきれていないのだ。

それはラプターの基本性能によるものであった。

 

数発は当てることが出来ているが致命的なダメージを与えきれていないのだ。

 

「こんなものをカズキは単機で複数堕としたのかっ!?」

 

戦闘の中で本気のカズキの腕に慄いていた。

それもそうだろう。

ただ単機でやり合っていただけではなく、ラプターに加え銀の福音による援護まで加わっている敵に五分どころかあと一歩まで追い詰めていたのだ。

 

「ラウラ!」

 

カズキに慄いていたラウラにシャルからの警告が飛ぶ。

ラプターが反撃のために射撃してきたのだ。

とはいえ回避に手こずるようなものではなくひらりとかわす。

 

『おいおい、考え事とは余裕だな。』

 

「五月蝿い。それと02、今は戦場だ。名前ではなくコールサインで呼べ。」

 

茶化すように何やら言ってくるシェンフーに短く答えつつ思考する。

射撃戦を続けているが正直撃墜にはまだ時間がかかる。

とはいえ銀の福音の方に向かいたいため、少しでも急ぎたい。

それなら方法は一つだ。

 

「02、03、もう少しペースを上げたい。奴を接近戦で仕留ようと思うがどうだ?」

 

「安全策ならこのままの方がいいんじゃ無いかな?」

 

ラウラの提案にシャルは消極的に答える。

 

「けどこのままじゃどれだけ時間がかかるかわからないよ。銀の福音への攻撃分を考えると残弾を撃ち尽くすわけにもいかないし私は賛成。」

 

だが、反対に簪はラウラの提案に肯定的だ。

ラウラはどちらのシャルの意見も理解できる。

奴は油断できない敵であることに変わりはない。

とはいえ簪の言う通り弾を撃ち尽くすわけにもいかない。

 

「よし、接近戦で仕留めるぞ。02は私と共に奴に接近する。03はそのまま支援してくれ。」

 

「ラウ...じゃなかった01がそう言うならボクも乗るよ。」

 

「03了解」

 

ラウラは決断を下す。

それに対し2人とも覚悟を決め攻撃準備に入る。

 

「行くぞ!」

 

ラウラの掛け声に従いシャルはラウラと挟み撃ちにするように軌道を取る。

とはいえシャルの位置はラウラより少し離れていたため少し遅れ気味だ。

そして簪は2人の突撃に合わせ射撃を開始する。

 

弾丸とミサイルの雨を回避するべくラプターは高度を上げ回避を始める。

それに合わせてラウラも高度を上げつつレールカノンを放つ。

とはいえ牽制であり高度を制限させるためだ。

加えて簪の時間差で放ったミサイルが接近していた。

 

ここでラプターは動きを変える。

先に一機でも堕とさないと埒が開かないと判断したのだろうラウラに向け射撃を行いながら突撃する。

自分の望んだ構図になりラウラはニヤリと笑みを浮かべプラズマ手刀を構える。

対するラプターは補助腕で射撃を続行しながら短刀を装備する。

それを見たラウラはワイヤーブレードを射出するがそれは回避される。

とはいえバランスを崩してしまう。

それを見逃さず瞬時移動で接近し切り掛かる。

ラプターはもう片方の腕を使い短刀を取り出して切り掛かるが、AICで容易く止められる。

 

拮抗したかと思った瞬間ラプターは吹き飛ばされた。

 

ラプターの背後にはシャルのラファール・リヴァイヴがおりシールド・ピアーズを振り抜いた形でいた。

 

「ボクを忘れてもらっちゃ困るかな。」

 

そう言い微笑むシャルの一撃を受けたラプターは何が起きたのかわからず混乱した。

 

「さすがはシャルロットだ。よくやってくれた。」

 

『えげつねぇ....。』

 

ラウラはの賞賛とシェンフーからの畏怖に対しふふんと胸を張るシャル。

 

今何が起こったのかというと、シャルはラプターの背後から接近していたとはいえ距離は遠くラプターからすればあまりにも遠く連携に失敗したと思っていたのだ。

しかしラウラが射出したワイヤーブレードを掴むと巻き上げられ、それを利用して加速し瞬時加速でさらに急接近してそのままの勢いでシールド・ピアーズを叩き込んだのだ。

 

寸前に気づき少し身を捻ることに成功したとはいえ、ほぼ大破とも言える損傷。

もうこれ以上は戦えないはずだが、負けじとライフルをこちらに向けるラプターの姿がハイパーセンサーで確認できた。

 

『おい油断しすぎだ!まだ、奴はッ!』

 

シェンフーは慌てて声を上げるが、瞬間ラプターは大爆発した。

 

「これで終わり。」

 

簪であった。

止めにしっかりラプターにミサイルを叩き込んだのだ。

 

「簪さん援護ありがとう!」

 

「役目を果たしただけ。そっちもコンビネーション凄かったね。」

 

「私とシャルロットだからな。タッグマッチ以降に少し連携練習していたのだ。」

 

そうにこやかに話す女子高生達を見たシェンフーはないはずの口元がひくつくのを感じた。

 

『女って....おっかねぇ....。』

 

自分より遥かに若いはずの少女達の闘いぶりにビビりながら零すのだった。




いかがだったでしょうか。
とりあえずラプターは片付けました。
あとは銀の福音だけですね。
今後とも楽しんでいただけると幸いです。


ここからが本題


まずは謝罪を。
1年間大変お待たせしました。
本当に申し訳ありません。

理由としてはスランプが一番大きい理由ですね。
全く展開が思い浮かばなかったので無理やり書いてもしつくりこずに消すなんてことを繰り返していたら1年経ちました。

その他の理由としては仕事ですね。
私は去年の頭に前職を辞めて転職したのですが出張の多い仕事であることと全く触れてこなかった機械のエンジニアになっておりやることがかなり多く多忙になりました。
加えて実家を出て一人暮らしを始めたことで純粋に1日のうちにやることが増えてしまったというのもあります。

とはいえ仕事にも一人暮らしにもだいぶ慣れましたので更新を継続できる様に努力してまいります。
今後とも拙作、「ソラを駆ける衛士」楽しんでいただけると幸いです。
どうか本年も、というか本年こそよろしくお願い致します。
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