司令のことが好きだけど振り向かせることが出来ない…。でも振り向かせたい。それが無理なら死なばもろともの精神で司令のトラウマになってやりたい♡
 
 そんな不知火の素敵な恋の物語(大嘘)
 
 *アンチ・ヘイト色強め。多少のエロ。レズ。絵文字使用。くそねた。特殊タグ。

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不知火「ん?なにか不知火に落ち度でも?」

 

 司令の心に一生残るにはどうしたらいいか。それが陽炎型駆逐艦の二番艦不知火の悩みだ。 

 

 無愛想、堅物、素行不良と揶揄されては各鎮守府をたらい回しにされていた過去の自分…。心がすさみ、自暴自棄になっていたところを拾ってくれたのが今の司令だった。

 艦娘としての使命を果たせたのも、姉妹艦と共に戦い抜くことが出来たのも、自分に居場所を与えてくれたのも全部全部司令だった。

 

 「はぁ…」

 

 思わずため息が出てしまう。彼のことを自分の上司ではなく、それ以上の存在として意識するのに時間はそれほど要さなかった。

 

 しかし彼は自分のような存在を大切にしてくれる人だ。もちろん自分が付け入る隙が無いくらいに彼が周りの艦娘たちから慕われているのは常日頃から嫌というほどに思い知らされてきた。

 

 「…やはり有益な情報なんてそうそう転がっていないものね」

 

 憩いの場として併設された図書室にいるのは不知火ただ一人だけ。憂いに満ちた独り言とカタカタとキーボードをたたく音だけが図書室にむなしく響く。

 最近覚えた『いんたーねっつ』というものはなかなかに面白いものだ。これを駆使すれば大体のことを解決することが出来るのだから。しかしさすがに今の自分の悩みを解決できる答えは簡単には見つかりそうにはない。

 

 あ、そういえばうまく検索が出来ない時は検索ワードを変えるといいって黒潮が言っていたような…。

 

 物は試し。早速検索ワードを変えてみる。

 

 えっと、今は『片想い 成就 やり方』となっているから…

 

 『片想い 相手を振り向かせる 方法』『叶わぬ恋 諦めたくない どうする』 『年上 落とし方』『無愛想 治し方』『恋敵 対処』……

 

 「うーん…」

 

 思いついた検索ワードを何度か入れ替えてみたもののなかなかこれはというものが見つからない。大体書いてある内容も同じようなものが多すぎる。

 

 「…それならば!」

 

 はてさて、どうするかとさんざん悩んだ挙句、今度は今の自分の素直な思いを検索にかけてみることにした。

 

 『好きな人 印象に残るには』…

 

 うーん、やはりありきたりのものばかりだ。どれも同じようなことを書いていて今の自分には正直役立ちそうにない。

 

 「…もうやめよう」

 

 これ以上こうしていても時間の無駄だとパソコンの電源に手を掛けた時だった。

 

 ≪どうせ端から結ばれない恋なのならば~♪せめてなってあげましょうあなたの一生の思い出に~♪心の奥深くに刻まれるトラウマに~♪≫

 

 ふと、いつかの夕暮れに姉妹艦の雪風が独り口ずさんでいた歌を思い出した。岸壁に腰を下ろして日の沈みゆく水平線の先をボーっと眺めながら首を左右に振って歌っている姿が印象的で、えらく物騒な歌だなと当時は思っていたが、なるほどその考え方もありっちゃありかもしれない。

 

 これまで結ばれる方法ばかりを模索してきたわけだが、正直自分は振られるというのがより現実的なの考えだろう。それならばとキーボードを鳴らす。

 

 

 

 

 

『好きな人 印象に残る トラウマ』

 

 

 

 

 

 ★

 

 「それで検索結果の一番上にあったハメ撮りDVDを送り付けるという行為を実際にやってしまったと…」

 

 「はい

 

 いや、あほか!と不知火から相談を持ち掛けられた黒潮は心の中で盛大にツッコんだ。

 

 「DVDを渡してからすぐに無期限の待機を指示され…。司令には避けられているようですし…不知火はどうしたら

 

 「声ちっさいな~」

 

 青白い顔でぽつぽつと語る不知火をもはや憐れな目で見ることしか出来ない黒潮。

 

 「でもなぁ、不知火はその…好きでもない人とヤッたんやろ?いくら司令はんのことが好きでその為にしたとしても…さすがにそれはなぁ」

 

 「ですから不知火は陽炎に頼んだのですが…」

 

 いや、何してんねーん!!!

 

 「レズプレイならギリギリ許してもらえるラインで司令のトラウマになれるものかと…」

 

 「いやいやいや!イカレとるんか?」

 

 もうツッコミが追い付かないと引きつったような笑いしか出来ない黒潮をよそに不知火は続ける。

 

 「陽炎もノリノリで手伝ってくれたのです。≪それならお姉ちゃんに任せなさい!≫と…。あの時ほど陽炎を頼りになると思った時はありません」

 

 「ある意味幸せ者やな陽炎は」

 

 「プレイの設定?…には同じ姉妹艦にこういうのに詳しい者が居るから戦艦に乗った気持ちで不知火は私に全てを委ねなさい…と」

 

 「あ、一発で分かったわ、その協力者が誰か。あきぐ…」

 

 「カメラの前で生まれたばかりの姿を披露するのには抵抗がありました。でも司令の為なら不知火は我慢出来ました。陽炎もいましたし」

 

 「司令はんお気の毒さまやわ」

 

 「そしてあとは先ほど説明したとおりです。ところで黒潮も司令に渡したDVD見てみますか?」

 

 ああ、もうアカンわこの娘…

 

 DVD焼き増ししたんかというツッコミも忘れ、黒潮はもはや菩薩のような表情でまるで小さな子どもを見るように持参したDVDを自信満々に再生しようとする不知火の様子を眺めていた。

 

 ≪司令…見てますか?い、今から陽炎と…その、、、≫

 

 ≪不知火?ほら、ちゃんと司令に言わないと?私とナニするんだっけ?≫

 

 ≪そ、それは…その、セ、セックスです…

 

 ≪んー?何?聞こえないなぁ?もっと大きな声で言わないと司令も分からないよ?≫

 

 ≪ちょ、陽炎、耳わ…ん♡≫

 

 ≪可愛いな~不知火は。ほら、ここ触ると気持ちいいでしょ?ね、だからさ?言ってごらん?≫

 

 ≪は、はい♡し、不知火は陽炎と…セックスします≫

 

 ≪フフッ、よくできました!えらいわね~、ほらたくさん撫でてあげる≫

 

 ≪~~~~~~ッ♡♡♡♡♡♡≫

 

 マジで陽炎ノリノリやん…。というか陽炎の顔が端正なこともあってイケメン役が様になっているのが癪やな~~

 

 そして姉二人がこっちが火照ってしまうくらい熱烈に絡み合っている姿を暫し鑑賞した後…

 

 ≪今日はたくさん乱れちゃってかわいかったわよ、不知火。じゃあ…最後に司令に一言言っておしまいにしましょうか?≫

 

 ≪は、はい♡え、えっと、司令…。不知火の淫らな姿を見てどうでし…≫

 

 ≪不知火、違うでしょ?≫

 

 ≪あッ♡♡♡は、ハイ!不知火は…不知火は!!不知火は陽炎のオナペット!オナペットにしてもらいましたああ♡♡♡≫

 

 ≪イイ娘ね♪≫

 

 ≪はああ♡♡♡陽炎のチンポ気持ちよす…≫ 

 

 ピッ! 

 

 黒潮は映像内の不知火が絶頂した瞬間を最後まで視聴せずにDVDを停止した。そして自分の感想を待ってでもいるのだろうか、不知火がうずうずした様子でこちらを眺めていたのでとりあえず黒潮はニコリと意味ありげに会釈をしてその場を後にしたのだった。

 

 ちなみにそのすぐ後のこと。黒潮はDVDを見たせいでたまりにたまった劣情をどう解消しようかと部屋に戻る道すがら考え、一つの結論に達した。そして≪黒潮さん、お帰りなさい!遅かったですね!≫と声を掛けられるや否や、黒潮は同室の親潮がぐちゃぐちゃになるくらいに己の欲望をぶつけ、後に鎮守府公認のレズカップルが二つ出来たとかいないとか…。

 




 司令「不知火、お前もう船降りろ」

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