プロローグの大幅改変などで、もしかしたら読者の皆様を混乱させてすいませんでした!
二度とこんなことが起きないように注意しますので、これからも応援よろしくおねがします。
そのお詫びと戒め込めて、第四話どうぞ。
「状況は?」
赤い軍服をシャツの上に肩がけし少女は、艦橋に入るなりそう言った。
「司令」
艦長席の隣に控えていた男が、典型的な敬礼をした。
司令と呼ばれた少女はそれだけを一瞥して、男の脛を思いっきり蹴った。
「おうっ!」
「私は状況に聞いたのだけれど? 挨拶は良いから状況を説明をしなさい」
苦悶……というか恍惚とした表情を浮かべる男に言いながら、艦長席に腰掛ける。
胸ポケットからチュッパチャップスを取り出し、慣れた手つきで包装を剥がして口に咥える。
「神無月は、どうやら喋れないようだから他の誰か説明をお願い」
どう考えても自業自得な話だが、それを指摘をする人間はいなかった。
数秒間の沈黙の後、誰かが言った。
「<プリンセス>はASTとの戦闘後、
少女が声のした方へと視線を向けると、銀髪の少年が自分のコンソールを動かしながら簡潔に説明する。
「へ〜、そんな所まで気が効くなんて、私は優秀な部下を持てた事を神に感謝しなきゃね。それにしても、あなたは親友の所に行かなくても大丈夫なの?」
「……問題ない。それよりも先に準備を整える方が重要だ」
「そう……正直じゃないんだから」
◇
ーーーーハルト。
声が聞こえる。ハルトの名前を呼ぶ少女の声が。
ーーーーハルト。
明るく元気で、聞いたものを幸せにするようなーーーーそんな声だった。
そして同時に違和感も感じた。
少女の声を聞いたのは、初めてであるはずなのにどこか懐かしさを感じた。
ーーーーハルト。
そこでハルトを呼ぶ声が途切れた。
◇
「……はっ!」
ハルトは目を覚ます。
体を起こして周囲を見渡すと、簡素なパイプベットの上に寝かせられていた。
そしてその周りを囲むように白いカーテンが取り囲み、学校の保健室のようであった。
異なる点を挙げるとすれば、天井が無骨な配管やら配線などが見えている事だろうか。
「ッ……ここは?」
隣から聞き慣れた声が聞こえた。
「士道! 大丈夫だった!」
「ああ、なんとかな。それよりここは?」
「いや、僕も今さっき起きたばかりだからよく……」
「ん? 起きていたのか」
士道とハルトが問答していると、生気をあまり感じられない声が聞こえ、二人はそちらへ視線を向ける。
妙に眠たげな表情を浮かべる女は、その顔に違わぬぼうっとした声でそう言った。
「あなたは?」
「私はここで解析官をやっている、村雨令音だ。免許こそ持っていないが、簡単な看護ぐらいはできる」
まるで安心できない。
明らかに、ハルトよりもこの令音の方が圧倒的に不健康そうに見える。
「それよりもここはどこですか?」
「ここは<フラクシナス>の医務室だ。気絶していたので勝手に運ばせてもらったよ」
「<フラクシナス>? それに気絶って、あーーーー」
そこで気を失う前の記憶を思い出した。
そう。士道とハルトは、謎の少女と折紙達の戦闘に巻き込まれて気を失ったのだ。
「あのすいません。僕たち、色々とありすぎて状況が飲み込めていないんですけど……」
「俺も同感です」
士道は頭を掻きながら聞くと、令音は黙って背を向けた。
「あ、ちょっと」
「ついてきたまえ。会わせたい人がいる。色々ききたいことがあるだろうけど、どうも私は説明が下手でね。詳しい話はその人に聞いてくれ」
令音は部屋の出入り口と思しき方向へ、ふらふらと歩みを進めた。
が、すぐに足をもつれさせると、ガン! と頭を壁に激突させた。
「大丈夫ですか!」
「ああ、すまない。最近寝不足なんだ」
「どのくらい寝ていないんですか?」
士道が聞くと、令音は指を三本立てる。
「三日……それは眠いに決まってますよ」
「いや、三十年かな」
「桁がチゲェ!」
「逆にどうして生きているんだろう……」
士道はツッコミ、ハルトはその桁外れの月日にドン引きしていた。
「どうも不眠症気味でね」
と、懐から錠剤の入ったピルケースを取り出す。
ピルケースを開け、ラッパ飲みの要領で錠剤を一気に放り込んだ。
「っておい!」
おびただしい量の錠剤をバリバリと噛み砕く様子に、再びツッコミを入れてしまう。
「なんだね、騒々しい」
「いや、死ぬ! 流石に洒落にならない!」
「本当に……なんで生きているんだろう」
「まあ甘くて美味しいからいいんだけど」
「それラムネだろ!?」
「それはそれで問題な気が……」
ひときしり叫んだ後、士道は大きなため息を吐いた。
「とにかく、こっちだ。ついて来てくれ」
令音はピルケースを懐にしまうと、またも危なっかしい足取りで医務室の扉を開けた。
士道とハルトはお互いの目線を合わせて頷くと、あとを追って部屋の外に出た。
「なんだこりゃ……!」
部屋の外は狭い廊下のようになっていた。
淡色で構成された機械的な壁は、まるでスペースオペラの戦艦の内部を彷彿とさせる。
「? ハルトは意外と驚かないんだな。空間震は普通に驚いていたよな」
「え? ああ〜どこかで似たような場所に、いたことがあったような気がするんだ」
「どういうことだ?」
「いや、やっぱり気にしないで。絶対に僕の気のせいだから」
「さ、何をしているんだ? 行くよ」
士道達は訳がわからないまま、頼りない令音についていった。
それからどのくらいの時間が経っただろうか。
通路の突き当たりで、横に電子パネルが付いた扉の前で止まった。
「さあ、着いたよ」
令音が言うと、電子パネルが軽快な音を鳴らし、滑らかに扉がスライドする。
令音が入り、士道、ハルトと続いていく。
「連れて来たよ」
「ご苦労様です」
艦長席の横に立っていた長い金髪の男性が丁寧に挨拶する。
「初めまして。私はここの副司令、神無月恭平です。以後お見知り置きを」
「はあ」
「どうも」
士道とハルト、どちらも曖昧な反応を返す。
二人は一瞬、この男に言ったのかと思ったが、それは違った。
「司令。村雨解析官が戻りました」
神無月が声かけると、こちらに背を向けていた艦長席がゆっくり回転した。
「歓迎するわ。ようこそ、<ラタトスク>に」
司令なんて呼ばれる割には、あまりにも可愛らしい声を響かせながら、真紅の軍服に肩がけにした少女の姿が顕にはにした。
「「琴里?」」
二人はほぼ同時に言った。
なんとか投稿できた……!
と言うか訓練のくの文字もできていないじゃないか!
次は絶対やらないと。
と言うか眠すぎるので、今日はここまでグッパイ