綾小路清隆の妹として、全力で支えます 作:ぐれーぷ
更新が遅れてすいません。止まっていた指を動かしました。誤字脱字が激しいかも知れません(いつもでしたねすいません)
それでは今回もよろしくお願いします。
余談
0巻最高!ひゃっほい!
──無人島での『特別試験』6日目。
今日を乗り切れば『特別試験』も無事終了となる。
今日までで分かった事、判明した事がある……ううん、まだ決めつけるのは良くないね。99%確定だと思うけれど明日の結果次第では100%にも0%にもなる。その時に結論を出そう。
夜中に雨が降り出し周りには水溜りがちらほらと出来ていた。私は雨が降る前に寝落ちしてしまった平田くんを起こしテントに戻した後、密かに作っていた屋根付きハンモックで一夜を明かした。
雨の音を聴きながら寝るって気持ちいいよね。休みの日の昼間に雨が降るなか部屋で寝る時間が私は好きだ。こうして今も横になっている。
「グゥッドモーニング、マイプリンセスマナカ」
視線を正面に戻すと高円寺くんが木の上に居た。
「おはよ高円寺くん。まだ少し気が早いかもだけど高円寺くんが最後まで島を残ってくれた事に感謝してるよ。ありがとう」
「フフッ、確かに気が早いなぁマナカは。まだどうなるか分からないからねぇ」
「いやいや……嘘でしょ?」
「冗談サ。ただそうだねぇ、君のお願いを1つ聞き私はそれを叶えた。私はそう認識しているが君はどうかな?」
「うん。私もその
「イェス。それと安心していい。最後までこの無人島に残るつもりさ。今は、ねぇ」
「はは。何それ安心できないな。言葉遊びは始めなくていいよ。私に何をして欲しいの? ようは見返りでしょ」
「これは失礼。察しが良くて助かるヨ。マナカ」
高円寺くんの口角が上がる。どうやらここに来て見返りが欲しくなったのか。高円寺くんにとってこの6日間はストレスが溜まり続ける一方だったかも知れない。彼にとって誰かに縛られるというのは苦痛そのものだという事は分かっていた。
ああ、なるほどね。私が分かっている、或いは分かると判断して
今後のことを考えると、高円寺くんの存在はDクラスにとって大きい。もし彼が力を遺憾無く発揮してくれたならAクラスに上がる為の強力な武器になる。何を要求されるか分からないけど叶えるしかないか。
「それで、何をして欲しいの?」
「それはこの試験が終わって船に戻った時に決めさせて貰うとしよう。今は君にその気があるだけで充分だとも。それにまだ特に思いつかなくてねぇ」
「ふーん……高円寺くんってなんだかんだ優しいんだね。それでいいならいいよ」
「フフっ、私は美しい
そう言い残すと何処かへ行ってしまった。
ここまで来て最終日に30ポイント失うことを避けたい私は後に引けない状態になっている。それは高円寺くんも分かっているはず。だからもし今ここで要求されたら私は大抵の事は頷くしかなかった。
その事を考えれば高円寺くんの今の提案は彼なりの優しい配慮なのだろう。
試験が終わった後でならこっちも強気に代わりの案を出せる上に、お願いそのものを私が聞く必要はないからね……でもその場合はもう二度と協力はしてくれないんだろうな。まぁ私がそんな事する訳が無いって向こうも分かってるだろうし。
それとも高円寺くんは返報性の
「わたしは……彼の道具なんだから……。はぁ……全く、人の好意を疑うのは良く無いぞ綾小路愛歌」
そうだ。高円寺くんにどんな企みを持ってても関係ない。それは龍園くん、帆波ちゃん、坂柳さん、他の人も一緒だ。私はどんな犠牲を払ってもいい。
私はただ──最後に綾小路清隆が勝っていればいい。その結果私だけがDクラスに残っていようが、退学になっていようが、最後に清にぃさえ勝っていれば──私の勝ちなのだから
試験の6日目。オレ、愛歌、堀北、佐倉、山内、櫛田、そして伊吹の7人は森の中を探索していた。
櫛田の班である
「生理現象の体調不良はセーフのようね」
「見たいだね。私は特別試験が始まる前でよかったよ。櫛田さんと鈴音ちゃんは?」
「え、えっと、あはは。ちょっとここでは言いたくないかな」
「綾小路さん、ここには男性が2人……山内くんも居るわ。教える訳ないでしょ」
「それもそうだね。じゃあ後で2人っきりの時に──」
「教えないわよ。バカなのかしら?」
「うわーん鈴音ちゃんが怒った。清にぃ〜!」
背後から愛歌が勢いよく抱きついて来た。その衝撃によろける。下は雨が降ったせいでぬかるんでいる為、危うく泥だらけになるところだった。かなりの勢いだったため、避けていたら愛歌は間違いなく泥だらけになったはずだ。結構本気で危なかった。
「あぶねっ。おい、愛歌危うく泥だらけになるところだったぞ」
「ふふふ」
「笑い事じゃないんだけどな。聞いてるのか?」
「ごめんねー? 流石はお兄ちゃん、よくぞ妹を守ってくれました」
因みにこの場にオレと愛歌の2人だけだったらオレは避けていた。
すると山内が突然駆け寄ってくる。
「愛歌ちゃん愛歌ちゃん! 俺にもダイブしてくれていいんだぜ?」
「あはは、ないない。お兄ちゃんだからやったんだよ」
「くそぅ! 羨ましいぞ綾小路!」
「やめろ、離せ」
今度は山内に身体を揺らされた。
ふと空を見上げると今にも雨が降り出しそうだった。もっと早い段階で雨が降れば飲み水で争わずに済んだんだけどな……今更言っても仕方ないが。
「ね、本当に私も一緒に来てよかったの?」
山内から解放されると伊吹が話しかけて来た。食料の探索に行くと決まり最後ぐらいはと誘った時も聞いていたが、どうやら居心地が悪いのかまた聞かれてしまった。
「さっきも言っただろ。それに皆喜んでくれている。伊吹が気にする事じゃない」
「いやだけど……」
「伊吹だって言ってくれたじゃないか。オレたちDクラスが助けた恩があるから手伝ってくれるって。実際こうして暑い森の中で一緒に食料を探してくれているんだ。助かってるぞ」
「……そう。ならいいけど」
伊吹も内心焦っているだろう。Dクラスのリーダーが誰なのかまだ分かっていない。目星は付いて絞れただろうがそれでもまだ2、3人候補が残ってるはずだ。
素直に着いて来て、信用されてるのか何度も確認しているところを見ると、堀北と櫛田を疑っている可能性が高いな。愛歌もリーダーでおかしくないが既に確認済みだと愛歌から教えられた。
「んー、やっぱり気になる」
「どうしたの? 櫛田ちゃん」
「ほら、堀北さんってクラスの皆と距離を置いてるでしょ? でも綾小路くんたち兄妹とは仲がいいじゃない? それがどうしてなのか気になるの」
「確かに……俺も気になってきたな」
山内と櫛田の視線がオレたち3人に集中する。佐倉も気づかれないようにチラチラとコチラを見ており、伊吹はただ眺めていた。
「櫛田さん1つだけ訂正させて貰うけれど、私は別にこの兄妹たちと仲がいい訳ではないわ」
おいおい。せめて愛歌だけは仲良いって言ってやれよ。それにクラスと距離を置いてることも訂正した方がいい。このクラスをAクラスへと昇格させようとしている奴の発言ではないぞ。
「えっ……鈴音ちゃん私泣くよ?」
悲しげに寂しそうに堀北を見つめる愛歌。その姿に保護欲が駆り立てられる。
「……仲が悪いとも言ってはないわ」
「っ! 鈴音ちゃーん!」
「ちょっと……離れてくれるかしら綾小路さん」
少し恥ずかしいそうに視線を逸らしてそう答えた堀北に愛歌が抱きついた。口ではそう言いつつも完全に拒絶しないところを見る限り、愛歌からのスキンシップは嫌いではないのだろう。しかしあれだな、美女が戯れる姿は目の保養になる。
「美女が百合百合してるっていいよなぁ。うへへ」
……オレも似たことを思ったが、流石に櫛田の隣でそれを口にするのは不味いと思うぞ山内。
「あっ、綾小路くんと堀北さんの似てる所を見つけたかも」
「マジ!? 教えてよ櫛田ちゃん」
「ほら、2人をよく見てみて。そうしたらきっと分かるよ。あ、山内くん! ストッ──」
──バチン。
櫛田の呼びかけは間に合わず、突然顔に急接近して来た山内の顔を、堀北はビンタした。手加減はしていたがアレは痛そうだ。
「っっ!! てぇぇぇ! いてぇよ堀北!」
「次は本気でやるから。覚えとくように」
この場にいる全員が若干引くぐらいには迫力のある殺気を放っていた。
「鈴音ちゃんは本気だから。次からは気をつけなよ山内くん。それで櫛田さん、鈴音ちゃんとおにぃの似た所ってなに?」
「笑わないところ! だって私2人が笑ってる所、見たことないもん」
「あー、確かにそうかもね」
「オレだって笑顔の1つや2つ浮かべるぞ」
「じゃあ笑ってみろよ綾小路」
「いや突然そう言われてもな」
「まぁまぁ、清にぃやってみたら?」
「……仕方ない。笑ってみるか」
オレだって前に笑ったことはある。普段笑わないのは笑う必要がないからだ。当然笑いたくなり、それが必要な場面であればオレだって笑顔を浮かべる。こんな感じで。あれ? 皆の様子がおかしいぞ。
「綾小路、お前顔死んでるぞ」
「清にぃ流石にそれは……フォローできないや」
「あ、あはは。ごめんね綾小路くん。私のせいでなんか」
想像以上に酷かったようだ。おい、堀北鼻で笑うな。失礼だぞ。
「でも清にぃの笑顔は誰にも見られたくないなぁ」
「ん? それはどうして綾小路さん」
「私だけの宝物だからだよ。誰にも見られたくない」
「なるほどね。綾小路さんは本当に綾小路くんのことが好きなんだね」
もしこの先、愛歌と櫛田が敵対することになった場合、オレは櫛田から狙われるだろうな。それが現状愛歌への最大の嫌がらせであり、更には裏の顔を知っているオレを排除できる
個人的には愛歌が追い詰められるところを見てみたい。他と一緒なのか違うのか。それこそオレの手で退学に追いやるのも……いいや、愛歌なら喜んで退学しそうだな。それじゃあつまらない。
「──くん、綾小路くん。大丈夫?」
「悪い佐倉。少し考えごとをな。オレに何か用か?」
「え、えっと……あ、汗凄いね。よかったらこれどうぞ」
そう言って渡されたのはタオルと水の入ったペットボトル。曇りとは言え流石に暑い。一度水分補給で休憩した方がいいな。
愛歌がオレに視線を向け頷いている。どうやらオレの考えていることを察したようだ。
「ここら辺で一度休憩にしようよ。10分ぐらいどうかな?」
「ダメよ。やる事を終えて戻ってから休憩よ……と言いたいけれど流石に大人数での移動で、休憩がないのは問題ね。20分ほど休みましょう」
「おお、鈴音ちゃんが珍しく」
「私もびっくりだよ。堀北さんひょっとして
「文句があるなら休憩は無しに──」
「よし休憩! 休憩にしようぜ! マジで疲れたわぁ! な、な! 綾小路!?」
「ああ。オレもちょうど休みたいと思っていたところだ」
堀北もあの強がりが減ればなぁ。アイツはもっと他人に頼ると言うことを覚えるべきだ。
ともあれ、無事休憩の時間を設けられたのは助かった。さてそろそろ詰めに入ろう。オレは1人で日陰に入っている山内に近づいた。コイツが1人で休むなんてよっぽど疲れているんだろう。
「なぁ、山内。お願いがあるんだが」
「あ? 綾小路が俺に? なんだよ、珍しいじゃん」
「おまえにしか頼めない事なんだ」
山内は嬉しそうな表情を浮かべた。単純で助かる。
勿体ぶっても仕方ないため、オレは頼み事の内容を話した。
「は、はぁ!?」
全員の視線がオレと山内に集まる。しまったな。皆の気を引いている状態で話す内容では……さすがだ愛歌。察してくれたようで皆の関心を集めている。今のうちに済ませよう。
「大声を出すな。聞こえるだろ?」
「で、でもよ!? ほ、堀北の頭に泥を被せてくれだなんて無理があるぜ? てか、やり返したいならお前がやれよ!」
「そこをどうか。オレがやったら間違いなく殺される。だから代わりに頼む」
「い、いやいや、俺がやっても殺されるって」
人への頼み事ってのは相変わらず難しいな。愛歌ならすんなり──その手があったか。
「お礼と言っちゃなんだが、代わりにやってくれたら、愛歌とデート出来るように協力する」
「──えっ」
「いや、愛歌にオレから頼む。山内とデートして来いって」
愛歌が兄であるオレの事を大好きなのは周知の事実。普段の様子を見てオレから頼めば、まず間違いなくデートが実現することは山内にもわかるはずだ。
「ま、愛歌ちゃんとデート……い、いやでも」
「そうか。なら仕方ないな。後で池か須藤に──」
「──まかせろ綾小路。俺が堀北を泥だらけにしてやる」
「おお、本当か?」
「おう。でもその代わり……デートの件、頼むぞ?」
勿論だ。任せておけ。
やる気を出した山内は起き上がった。タイミングは山内に任せてある。時間は拠点に帰る前までの間。あの様子からして直ぐにでもやりそうだな。
山内が櫛田や愛歌たちと合流し、今度はオレが1人になると伊吹がやって来た。
「アイツと何話してたの?」
「気になるのか?」
「あんな大声出されたら誰だって気になるでしょ」
確かにそれもそうだ。だが伊吹が他よりも気にしているのはスパイだからだろう。自分がスパイだとバレたかも知れないと思い、探りに来たと言ったところか。
「それもそうだな。恋バナってやつだよ」
「はぁ? 男子同士で?」
「ダメなのか?」
「ダメってわけじゃ無いけど……なんか気持ち悪い」
「流石に傷つくぞ。男だって、いや男だからこそそう言う話は気にするもんだ」
伊吹はオレと間を空けて隣に腰を下ろした。
「ふーん。で、どんな内容な訳?」
「山内の好きな女子に彼氏ができたらしい」
「アイツ、アンタの妹が好きなんじゃないの?」
「その内の1人だな」
「最っ底」
悪いな山内。オレは心の中で謝った。ここでオレは初めて伊吹の方を向いて話を続けた。
「まぁ、そう言うわけだから……
「チェックメイト? なにそれ?」
「いつか知る時が来るさ。それまで楽しみにしているといい」
「そういうこと。アイツの好きな女子を取られた相手がいつか分かるってことね。別にどうでもいいけど」
ああ。確かにどうでもいいことだ。だが近い将来おまえは知ることになる。本当の意味を。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
なるべく早く更新しますね汗海外にいるせいで原作が手元にありません…家族に送ってもらうべきか考えてます。うる覚えでいけるか?汗
次回もよろしくお願いします。
雑談
福袋は狙いのレディアヴァロンでした。めっちゃ嬉しい。言峰綺礼も無事あたり、ギルはすり抜けアナスタシア、闇コヤンはすり抜けアルジュナ、もう嫌になりますね^_^。ギルの宝具を5にしたい…あと2体。
それはそうと0巻めっちゃ面白かったです。綾小路パパの狙いがなんとなくわかったかも?