日向如く 作:尾田栄~郎
ペーパーテスト、三人一組での合計点を競う物だが、各問題の難易度は下忍レベルを大幅に超えている。本当の合格条件は受験者の中に二人いる全ての回答を知る中忍から情報を盗む事。中忍に相応しくないカンニングを五回行えば失格となる。
そしてテストの最終問題は、試験終了15分前に明かされる。
正しくは、もし不正解ならば中忍試験の受験資格が永遠に剥奪されるテストを「受ける」か「受けない」かを答えるのが最終問題。「受ける」を選び中忍になる覚悟を見せた者が合格となる。
特筆すべきはこのテストの試験官がイビキである事。木の葉の拷問・尋問特別上忍である彼が監督する都合上、受験者が受ける物はパワハラや圧迫面接に等しい。彼の職場環境の悪さが窺える。
言ってみれば白眼お得意の情報収集戦であり俺が失格になる事はない。最終問題に関して弟子達が失格になる事もない。問題はカンニングだ。原作の様に白紙で突破する
俺は試験開始の号令と同時に白眼を使い周囲を見渡す。カンニングペーパーを作成してくれる全ての解答を知る中忍とやらはすぐ発見できた。
そして手からチャクラ糸を伸ばし、リー、テンテン、ナルトの手と繋ぐ。この糸は一次試験用に特別に開発したチャクラ糸。ヒナタレベルの白眼でしか見切れず、柔軟で強靭。おまけに存在はリーとテンテンしか知らない。この糸で中忍の解答を写す俺の筆跡を共有し、爆速で課題クリアまで持っていく。リーテンテンは俺と気づき、アホナルトは「俺ってば天才か!?」くらいにしか思わない。そして試験官は俺が代筆していると気づけない。完全無欠の作戦である。
「ふむ。なるほど」
見ればダンゾウ、親指を眼帯代わりの包帯に差し込んで隙間を作り、中の眼でこちらを注視している。秘匿された右目――お手軽国家転覆兵器、うちはシスイの写輪眼で。ボケんなダンゾウ!?それ持ってるだけで外患誘致罪が適用されそうな代物だよ?老眼鏡感覚で使っちゃ駄目だろ、お前がボケだしたら国際問題の収拾がつかなくなるだろうが!
森を見て木を見ず、木を見て向こう見ず。だから火影になれないんだ。
ダンゾウは思ったより阿呆だったが俺は天才である。天才であるからにはこの阿呆のポンのせいでドボンなんてトンでもない。どげんかせんといかんたい。
試験開始から十分余り。順当に脱落者が出る中、ある生徒は試験の本題に気づき始めていた。誰か、いやどこかに情報収集の標的がいる筈……そう思い、こちらを睨む試験官に気を付けながらゆっくりと辺りを見回していた時、不意に鉛筆が折れる。思いのほか力んでいたのだろうか。若干の焦りと共に懐からクナイを取り出し、気づく。隣の生徒も、その前も、気づけば教室中のいたる所で鉛筆を削る生徒がいる。そうでない者は鉛筆を握ったまま微動だにしていない。そしてこの時、彼の脳裏には教室中の人間達と共通の問が浮かんでいた。
そう。木を隠すなら森の中というなら、不自然な行動は
実際三人の内中忍は二人だけで、もう一人は戦闘以外なら割と何でもできるサクラちゃんなのだが(そしてそれは忍にとって致命的な欠陥なのだが)この状況下で解答を進めるサクラは己の首が惜しい試験官達の注目を集め、
「ふむ。なるほど」
ダンゾウから注意を背けたらダンゾウに注目される。俺ってば人気者。しかしダンゾウに右目の秘密を知っている事がばれたら今度こそ殺されかねないので妨害工作は続行するしかない。転生者ゆえの不可抗力に胃が潰される中、天才の俺をさしおいて一時退室を願う隈取が現れた。砂の三人衆が一人、カンクロウである。
「すいません、ちょっとトイレに……」
「トイレは俺達が付き添う事になってる」
「なるほどね……」
以上はカンクロウが1試験官と交わした会話の一部始終。カンクロウは手錠をはめられて試験官と共に退室。体調不良ですらない所が腹立たしい全くの茶番である。カンクロウの忍術は傀儡の術であり、これは試験官に扮して潜り込ませていた自身の人形とやり取りしただけの人形遊びである。試験官を前にバレバレのままごとを披露する趣味をどうこう言うつもりは無いが、失格にならないのは驚きしかない。原作で合格したのはイビキ以外の試験官が全てカンクロウの傀儡だったりしたのではないか。いいやそうに違いない。カンクロウなんていう一生サソリとチヨバアに挟まれてパッとしないモブ顔が試験に受かる筈がないのである。では失格にしよう。
俺はチャクラ糸の一本を伸ばし講堂の扉に鍵をかけた。鍵を持たぬカンクロウには中忍試験史上初の「トイレで試験を流した男」という汚名を贈呈しよう。目的遂行の最たる障害だった砂の三人衆は失格。木の葉崩しの少なくない戦力を削ぎ落しネジ一派が中忍になる確率も上がる。特に我愛羅、お前が
これは余談だが、俺は活躍しない割に出番が多いカンクロウが嫌いである。その出番ネジ貰う。
しばらくしてカンクロウが帰ってこられなかった。
「あれ!?ちょ、おかしいじゃん。……お、おーい!開けてほしいじゃん!」
静まり返った講堂に扉を叩く音とカンクロウの声が空しく反響する。その頃には全員解答をすませていて、カンクロウの場違いな行動と試験官ごと締め出されるという状況に皆必死で笑いを堪えていた。ちなみに「~じゃん」というのは決してふざけているのではなく、カンクロウの口癖である。まったく変な奴だネジ!雑なキャラ付けはやめるんだネジ!
砂の一次試験突破も
刹那、その場の試験官を含めた全員が試験を忘れ、反撃の姿勢をとって扉があった場所へと向き直る。講堂後方の扉が前の黒板まで吹き飛んだ事実を鑑みれば忍として当然の判断だっただろう。しかし開放的になったそこにはカンクロウが呆然と立ち尽くすのみである。
「じゃ、じゃんじゃじゃ~ん」
カンクロウのギャグは滑った。誰もほんの僅かにさえ笑わなかった。後悔で満ちた彼の顔は誰が見ても無関係だった。そして犯人として浮上したのは、この騒動で眉一つ動かさず、あまつさえ平然と挙手して自分の意見を通した男――我愛羅だった。
「茶番はいい。試験を進めろ、試験官」
眉が……ない……!そんな事はともかく。
我愛羅と目が合った時、俺は俺の過ちを悟った。我愛羅は
その夜。中忍試験史上初である44チーム132名が一次試験突破を言い渡され、木の葉の随所で高揚した下忍達が卓を囲む混沌とした夜。閑古鳥の鳴いていた我が白庵にも招かれざる客が顔を見せた。少年は俺と同い年で自らをダンゾウの使者と名乗り、口癖の様に「チ〇ポついてんですか?」と言った。まったく品性に欠ける。ダンゾウに円滑な人間関係の作り方とか教わらなかったのだろうか。使者は百の淹れた茶には一切触らず、抑揚のない声で切り出した。
「ダンゾウ様が君をご所望です。根に入る気はありませんか?」
「単刀直入だな。……お前、ミズキを知っているか?俺が剥いた男の名だよ。すっぽんぽんじゃない、皮ごとズルリだ。丁度お前と同じくらいの間合いにいた。……わかるよな?俺はお前等暗部が嫌いなんだよ、ナルトに刃を向けたあの日からな」
もちろん転生者と言えない本音もあるが、これが全て建前という訳じゃない。俺は本当にナルトを殺しにかかったダンゾウを恨んでいる。事実確認はとれてないが多分ダンゾウの命令だろ、あれ。
「意外とチ〇ポついてるんですね。その暗部が目の前にいるのに凄いこと言うなあ」
「チ〇ポなら僕もついてますよ?」
「百、話をややこしくするな。あと頼むからお前は真面目キャラであってくれ」
「しかしネジ君、ダンゾウ様もなにも無条件で君を迎えようという訳じゃない」
「お前はまず自分のキャラを真面目路線かギャグ路線のどっちかに定めろ」
「
「……百をダンゾウの道具にするつもりか!?」
再不斬に殺される!!
「待て!解った……道具は、戦力は俺だけで十分だろ?だから百は――」
「義兄さん!?」
「よかった。事を荒立てずに済みます」
「待て、まだ話は終わってない!僕は嫌だ!義兄さんが道具になるなんて、僕は!!」
「どうしたの?珍しく浮かない顔してるじゃない。あ分かった、また可愛いがってるお弟子くん達の事考えてたんでしょ?」
翌朝、昨日とまったく同じ問をするテンテンに実家の様な安心感を覚える。俺の実家は穏やかじゃないけど。
「お前って口うるさい幼馴染みたいだよな」
「あら残念、口うるさいは余計だけど幼馴染ではあるわよ。なんならアンタ、弟子ライバル以外で友達って私だけじゃない?」
「もうヤダ傷ついたおうち帰る」
「ふざけてんじゃないわよ」
「ウォオ―!ここが"死の森"!木の葉の碧き野獣である僕にはホームグラウンドも同然です!っしゃあー!やりますよー!」
※注意!ここから先は死の危険がある為、同意書の提出が必須となります。
半径10kmを44個のゲート入口に円状に囲まれた第44演習場"死の森"を使用したサバイバル演習。
演習場内は毒草毒虫その他危険生物の巣窟となっており非常に危険。さらに過酷な事にそれらの生物の大半は圧倒的に
受験者は1班ごとに「天」「地」いずれかの巻物が配られ、両方揃えて演習場中央の塔に持ってきた者から合格となる。早い話がなんでもアリの巻物争奪戦。必然合格者は半分以下になる。
試験時間は120時間=5日間。その間は自給自足の生活を余儀なくされ、演習場内の先に示した様な自然環境を生き抜かなければならない。もちろん巻物を集めながら。
失格条件は試験時間を超過する事、班員が再起不能に追い込まれる事、試験中に巻物を開く事の3つ。どんなに辛くてもギブアップは出来ない。非情。
塔の中で巻物を開く事で上司の忍のありがたい話が聞ける。割に合わない。
塔の外で巻物を開くと上司にボコされて気絶する。気絶すると超危険な森の中で試験終了まで無防備になる。本当に非情。
しかも問題は、今回から演習場内のどんな生物より危険な変態の
二次試験監督者、みたらしアンコの助言は「死ぬな」。NARUTO読んだ事のない人は気楽でいい。貰った「天」の書片手に、俺とリーテンテンは二手に別れた。
試験時間が5日間なら、普通一日目は水場の確保を優先するのがサバイバルの鉄則である。しかし逆に言えば全員が水すら満足に得ていない一日目は奇襲日和。演習場の地形を把握しきれていない段階での奇襲は最も効果が高いだろう。俺達も地形がわからない欠点は圧倒的なパワーで補うとして、索敵に重きを置いた方が巻物の収拾効率を上げるのは明らか。俺達が二手に別れたのはそういう理由からで、メンバーも索敵能力がなるべく均等に近づく構成だ。
と、いうのは2人用の建前。本来俺の白眼の視野はこの演習場をどこからでも見通せる程高まっている。別れた本当の理由はダンゾウが預けた躾のなっていない動物の世話をする為だ。俺はしばらく進んだ先で足を止め、振り返って反応を見る。案の定、小隊を組んだ暗部が姿を現した。面が可愛い。
「小隊を送ってくるなんて、ダンゾウ様もよほど俺を信用してないのかね?しかも送ってきた暗部は俺に殺気を振りまいて下手な尾行をする。どういう事です?根の先輩さん?」
「煩い。我らはもとより穏便に尾行するつもりはないし、貴様を認めるつもりなど毛頭ない。ダンゾウ様に献上する品だ、
なるほどね。秘密主義すぎて連携がとれてないってか。こんなのに好かれちまうなんて天才は辛いね。二人の暗部はそれ以上話すつもりはないと言わんばかりに抜刀し距離を詰める。その時俺達のすぐ脇から
無意識に顔がほころぶ。俺はこの演習場を隅々まで見通せる。そう、草だろうが虫だろうが、移動する草忍だろうが、
「口寄せの術!」
気付けばリーとテンテンが隣にいた。大蛇丸を前にした以上死ぬ気で撃退すべき所を、運よく暗部への擦り付けに成功したのは僥倖。
俺達は互いが口寄せ獣だ。班員全員で血の契約をして、いつでも好きな時に召喚できる様にしている。だから多少無理して離れても、こうしてすぐ索敵が完了した方に合流できる。たぶん入浴中のテンテンを口寄せとかもできる。絶対しないけど。
「他人を口寄せってラスボスみたいだよな。で状況は?」
「アンタのそれ誰にも共感されてないからね?」
NARUTO読んだことないのかよ。当然か。
「ほらあそこ、薬師カブトって人。昨日はイイ人ぶってたけど、アンタと同じでなんかヤバそうな雰囲気あるのよねェ……だからアンタに押し付けようと思って」
「蛇の道は蛇すぎるでしょ」
テンテンの指す方向には、たしかにカブトの班が水場を見つけて休憩をとっている。なんでラスボスから逃げた先にラスボスがいるんだよ、モブには荷が重いよ。
今でこそ
そんな未来で起こる
「突撃ィ!」
叫びながら、全力で地面を殴りつける。大出力のチャクラが込められた即席の地震に揺さぶられた地下水脈は近場の土を粉砕し、うねる大地と呼応して一帯の地形を大きく混ぜ返す。動物愛護団体が見たら卒倒しそうな絵面だが俺は天才なので問題ない。自然保護の観点は白眼の死角に置いてきた。勝負は一瞬、敵の混乱の内に決めねばならない。
俺の合図と同時にリーテンテンが跳びかかる。突然の地殻変動に対応が遅れたカブトの仲間――モブAとBでいいや、モブAとBはリーがそこら辺から引きぬいてきた樹木で意識ごと叩き飛ばされた。
地殻変動の瞬間飛び退いたカブトは木々を縫ってテンテンを襲う。俺とテンテンの声が重なった。
「"秘術・口寄せ回し"!」
口寄せの白煙の中、対面のカブトの攻撃を
「"北斗八卦・爆殺六十四掌"!」*1
勝負は一瞬だった。一瞬で完膚なきまでについた――筈だった。
「君、何者?」
遠くの木々に叩きつけられ、血と脂に塗れた息を吐き、彼の特技である医療忍術を併用した超回復を行って尚、今にも煮崩れそうな体を紙一重で抑えつけている状態で、それでもカブトは生きていた。死にかけとすら言えない惨い体で達観した様に笑っていた。認めよう、彼もまた天才だった。
「
俺はゆっくりと近づく。油断ではない。それが天才と認めた者への敬意だと思ったからだ。かつて対峙したイタチの様に今の状態の奴を殺すのは容易いだろう。だがかつてイタチと対峙した俺の様にそこには重すぎる虚無感が付きまとう。出来るなら苦しまないツボで自然死の様に穏やかに殺してやりたい。俺は日向ネジ。木の葉の天才日向ネジ。その俺に見下す様に殺されるのではなく、認められて往生したという事実をせめてものはなむけにしたいのだ。俺は白眼でツボを慎重に確認しながら、ゆっくりと手にチャクラを込めカブトに差し出す。
「かかったなマヌケがァ!!」
カブトが投げつけたのは「地」の書。俺は突然飛び込んできた試験の目標物に気を取られ、共に投げられた複数の閃光玉に対応できなかった。
「目が!?目がァァァ!!ンアアアアアア!!!」
「ネジ君!?」「かっこ悪っ!?」
おいテンテン聞こえてっぞ!?
痛い痛い痛い、眩しい通り越して痛い!白眼の鋭敏な感覚作用を逆手に取られた!奴はどこだ!?
遠くの方で戦闘音が聞こえる。カブト、案外余裕じゃねえかこの狸め。蛇なのに狸め!
音がさらに遠くなり、聞こえなくなって暫く。呼吸の荒いテンテンが駆け寄ってきた。
「ちょっと、アンタ大丈夫!?……さっきの柔拳はやり過ぎよ、下手したら死んでたわよあいつ。まあその体で私とリーから逃げられる力量があれば納得だけど。とにかく巻物はゲットしたわ!だからほらしっかり!」
「白眼の……集中……白眼の一番デリケートな時に……!涙が止まらん、全米の涙が」
「全米って誰?」
「ジョークが通じない……!」
よ。久々登場、俺2号だ。今日は塔に向かった本体に代わって、可愛い弟子達の様子を見に来た。もちろんナルト達の方。いやヒナタは可愛いんだけど、怖さの方が勝つとか全然思ってないんだけど、正直実家でもないのに会いたくない。1日目も終わるこの頃、赤丸とかいう非常食のいるチームよりサクラとかいうお荷物のいるチームを心配するのは私情ならぬ必定。サクラが悪いとは言わないが、もしあいつらが
本当なら本体が来たがってたんだが、どうせ塔でダンゾウが待っているので戦闘になった時への配慮だ。午前中の暗部二人の件もあるし、上手い言い訳を考えつつも
「おうサスケ!魚いっぱい獲れたってばよ!これなら保存用も合わせて試験中はもちそうだ!」
「流石だナルト、こっちはもう火の準備できてるからメシにしよう。一楽のラーメンほど上手くはないだろうが、この環境下なら御馳走だぜ」
「ねえナルト、サスケ君……本当に私何もしなくて良かったの?サスケ君がダミーも含めて仮拠点を作ってる時も、私座って見てるだけだったし」
「いーのいーの!サクラってばまだ俺達が修行つけ始めたばっかなんだから!俺とサスケにまかせて休んで、バリバリ強くなるんだってばよ!」
「ああ。今夜は何も考えず、俺特製のツリーハウスでぐっすり眠れ。木の葉っぱとかで布団も用意してあるんだぜ?」
うわぁ……文化レベル高いなァ……。
ツリーハウスっておま。試験中そんな所に居を構える奴がいたら俺でも近づかんわ、怖いし。まさかの所で正解導き出してんなあ、こいつら。
「ま、元気そうで何よりだな……」
「そうね。私もそう思うわ」
「おかしいな背後から大蛇丸の声がするぞ?」
瞬間、背後から感じるイタチ以来の重厚な殺気。確かに大蛇丸らしい。殺気のキレはイタチが勝るが、不気味さでいったら数段上だ。
「ふふふ。ご無沙汰。私の事も知っている様でなによりだわ。この頃は家のカブトが世話になった様でアリガトね、日向ネジくん」
「なぜ俺の名を?」
「なんで知らないと思ってるのよ」
「……サスケじゃないの?」
「あの子は
そう言って大蛇丸は俺の首筋に嚙みついた。得体の知らないチャクラが流入してくる感覚と焼ける様な痛み。大蛇丸の呪印特有の副作用で全身が苦しい。影分身体では到底耐えきれない。
深夜。死の森の木々だけが、カブトと大蛇丸の話す声を聞いていた。
「無様ね。アナタがそこまでやられるなんて……よほど手練れと見えるわ、あの子。なんならアンコより強いんじゃない?」
「大蛇丸様の元お弟子様でしたっけ、あの試験官の。確かに彼女よりも強そうではありましたが」
「やられただけに贔屓するわね?確かに私に歯向かって無駄な抵抗をしたアンコよりされるがままだったあの子の方が強く感じたのには驚いたわ。実際どれくらい差があるのかは私も興味があるわね」
「申し訳ありません。大蛇丸様――こちらもチャクラがほとんど無い中でなんとか逃げ出した状態でして、彼の実力がどれほどかは測りかねます」
「いいわ。別に気にしてないし。あの子……下忍の分際で、私は勿論アナタの事まで知っていた様な気がしてならないのよねェ……いったい何者なのかしら」
「わかりません。ただ――いえ、なんでもありません」
「何。はっきりと言いなさい?それくらいの私語は許すわ」
「ただ、ボクの印象になるのですが――あれはおそらく、ボクよりずっと
日向ネジ、性質変化はどれ?(参考までに)
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火遁
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風遁
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雷遁
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土遁
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水遁