日向如く   作:尾田栄~郎

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第六話 獣より団子

「いいえ、結構です!」

「…………」

 

 後日。いつもの様にリーを修行仲間に誘った俺に突き付けられたのは、意外にも拒否の一言だった。

 

 なんで!?こいつが一番ちょろいと思ってたのに!

 とかが本来の俺のリアクションなのだろうが、今回ばかりはそうもいかない。

 

 いや、ごめんね。

 意外でもなんでもないわ。

 一週間も放置したもん。そりゃそうだよね。

 

 先日の一件で、サスケは俺の弟子となり、俺の弟子は三人となった。

 サスケ、ヒナタ、ナルト。このじゃじゃ馬妖怪3人に並行して修行をつける事が一体どれだけの苦労になるか、当時の俺は完全に読み違えていた。

 

 実はナメてた。どうせ一人増えるだけだし?俺天才だし?とか思ってた。

 

 だが蓋を開けてみるとどうだ。

 

 向上心余りあるサスケはすぐナルトに勝負挑むし、ナルトはバカだから勢いでボコボコにしちゃうし、ヒナタ様は窘める感じで柔拳ぶっぱなしてナルト沈むし、修行は止まるし、俺の胃は痛むし、食費は馬鹿にならんし、分身が一楽でバイトして稼いだ金はすぐ消えるし、そんな分身作ったせいでチャクラが足りないし、おっちゃんは人使い荒いし、娘さんは可愛いし、美人だし……。

 

 違う違う。

 

 やっぱ兄貴顔して最初に奢ったのが間違いだったか。

 ナルトが毎回奢られる雰囲気なのが伝播して断れなくなっちゃったんだよな。

 

 だから違う違う。

 

 とにかく、控えめに言ってバケモン級のキャラの濃さ三人を相手にするのは骨が折れた。

 

 折れまくって一週間が過ぎ、今日リーを発見。

 発見と言ったのは、一週間ぶりの登校だったからだ。

 リーは一週間も休んでいた。さっき気付いた。

 

 ……やっちまったよね。内臓疲労で一週間ぐったりだってさ。

 はは。どうすんだこれ?

 

「待て!待てリーよ。この前お前を吹っ飛ばしてしまった事なら謝る!すまん!この通りだ」

 

 全力で頭を下げる事にした。

 

 それ以外に思いつかなかった。

 長い事人生歩んできたけど、今日のリーより不憫な奴は見たことがない。

 

 廊下で展開される珍事に、取り巻きの生徒達はざわつく。

 

 周囲からの非難の圧力。

 まだ謝ってなかったのかという視線が痛い。

 

 やめて!悪気はなかったんです!

 それが一番問題だけど!

 

 しかしリーは周囲に気付かない風で、力強く首を振る。

 

「いいえ!謝罪なんて願い下げです。あれは僕の力不足、君が侘びる非なんてこれっぽっちもありません!」

「いいや侘びさせてくれ!本当に済まなかった!俺は人として気遣いが足りていなかった、マジで!なんでもするから、俺に罪滅ぼしをさせてくれ!」

 

 食い下がる俺。

 本心からの絶叫だった。

 キャラ崩壊だった。

 

 一瞬の沈黙の後、再度リーは首を振る。

 

「なるほど、理解しました。しかしお断りさせて頂きます」

「どうして」

「卑怯だからです!」

「ぐ……たしかに、俺の言動は謝罪の押し付け、卑怯だったかもしれない。だが……」

「そうではありません!全然違います!」

「……ん?」

「同期で一番の実力者である君に修行をつけてもらうのは、確かに魅力的です。しかし、それは一方的に君の扱う戦術の種明かしをされているに等しい。それでは次手合わせしたとき、フェアな戦闘になりません!僕と君とはライバルです!僕は僕のやり方で君を超えます!」

 

 ビシ!っと親指を立てるリー。

 

「……」

「……」 

 

 え、なんなんこいつ。

 

 忍の世界にはバトル漫画的人間しかおらんの?

 人間関係の広がり方、雨降って地固まる以外のバリエーションを見たことがないんだが?

 

 周りの人間は……いやでも呆気にとられている。

 こいつがやばいのか?

 それとも俺が関わると全員こうなるのか?

 

 そんな事ある?

 

 いやいや、ないない。

 

 高校までの俺なら、俺の影響力、高すぎ……!?みたいな勘違いで、また恥をさらしていた所だ。

 しかし俺も成長した。

 高すぎない高すぎない、俺はモブ。日向ネジ。

 原作にない物があるわけない。

 

 力は封印されてないし、堕天してない。

 

 俺が選ばれし者でない以上……選ばれ死者である以上、俺の主人公補正は死ぬ事であり、原作以上に俺が影響力を持つ事があればそれはきっと俺をここへ送ったあの爺神のせいである。

 

 ネジそこまで影響力ないからね、悪いけど。

 つまり俺は悪くない。

 

 畜生あの爺神野郎……ヒナタ様に始まりリーまでも、俺の人生をめちゃくちゃにしやがって。

 おかげで体の良い言い訳を見つけたぜ。

 

 ちなみにここでいう爺神は誤用だが、俺の人生に二度もバッドエンドを突き付けたあのジジイは御用になるべきなので問題ない。

 

 ってか、そんな事は問題じゃない。

 

 リーがグー!ってなポーズをとったまま場が凍結している。

 胃袋的死活問題を感じた俺はとりあえず返す事にした。

 

「リーよ……本当に怒ってないんだよな?」

 

 とりあえず小物だった。

 

 

 

 それからの掛け合いは俺の沽券に関わるので割愛。放課後。

 摂氏500度くらいの熱血を浴びてあんまりな気分だが、今日も今日とて修行である。

 

 俺も無為に骨を折っていたわけじゃない。

 この一週間、俺含め全員が修行できる様に策を練っていたのだ。

 

 その結論がこれである。

 

 ヒナタ様とナルトはうちは演習場にある大池で体術修行。

 

 ヒナタ様には俺が柔拳の特別メニューを、そしてナルトには影分身同士で組み手をさせている。

 もちろん両者、水面に立った状態でだ。

 

 影分身の数は経験値の倍率。

 影分身の組手は単純な戦闘経験値になるだけではなく、自身の立ち回りの弱点や課題を爆速で発見し修正できる利点がある。

 

 そしてもう一つ重要なのは、ナルトの戦闘スタイルの改善だ。

 ナルトは無鉄砲すぎて、相手の攻撃を受けてでも反撃を繰り出す事がままある。

 毒や忍術など一撃もらったらアウトな場面が多い実戦でそれは自殺行為に等しい。

 だからこその影分身である。

 外傷一発で消える影分身体は、必然相手の攻撃を食らわない努力が求められる。

 その経験値は自然と本体に蓄えられ、ナルトの拳技は洗練されていく。

 

 影分身の数を増やすことも検討中だし、拡張性の高い修行方法は良いね。匠の技が感じられるよ。

 

 一方ヒナタ様の方は、ナルトの本体と戦わせている。

 

 ヒナタ様の性格は異常な進化を遂げたが、根本の「敵を傷つけたくない志向性」は残っている。

 悪事を働いた、気が置けない仲のナルトに使う柔拳はともかく、それ以外に積極して柔拳を使うのは抵抗がある様だ。

 

 前回のサスケファン達においては自衛の為に剛拳で説き伏せた(物理)というのだから恐ろしい。

 ……どうも俺とのファーストコンタクト(物理)が原因っぽいのだが、何の事やら。

 

 そうして出来上がった今の彼女の柔拳は攻撃の意思が乏しい。

 それを打開すべく思いついたのが、柔拳による"絶対反射"である。

 

 柔拳は経絡系に負担をかける拳、こちらから攻撃せずとも敵の攻撃を受け流しチャクラを流すことで、簡単に戦術勝利をもぎ取れるのだ。

 攻撃が反転して自壊を呼ぶ、これが"絶対反射"の柔拳である。

 

 そこでナルトとの組手だ。

 ナルトには「攻撃の手を緩めるな」と言い、ヒナタ様には「全て受け流せ」と伝えてある。

 足場が不安定な中受け流す事に注力するのは相当な精神力がいる。

 今のナルトの連撃は俺ですら白眼をフルで活用しなければ見切れない。

 ヒナタには十分すぎる修行だ。

 一応ナルトの体力を考えて柔拳は使うなと言ってあるが、この様子ではそんな余裕はなさそうだ。

 

 ちなみになぜナルトの本体を使っているのかというと、ナルトの阿呆は自身の修行の意味を考えず影分身をすぐにぶっ飛ばすからだ。

 戦闘スタイル変わらんっちゅーの。

 

 サスケは森林スペースで三年前のナルト達と同じ修行をしている。

 言葉じゃ何も理解できないナルトは勿論、ヒナタ様よりも習得スピードが速い。

 この分だとアカデミーの卒業を待たず、成長したナルト達の横に立てるだろう。

 うちはの血ってやっぱすげえ。

 俺もうちはに生んでもらった方が良かったかも……いやあのクソジジイの事だ、イタチとかにされてたかもしれない。やはり日向は転生においても最強か。

 

 そして俺。

 ここが一番重要である。

 こいつらに修行をつけつつ俺も成長する方法。

 それは、ただ修行を眺める事だった。

 

 驚くなかれ、詐欺じゃないよ。

 長い事生きていて確信を持ったのだが、白眼という目は使う程強化される。

 全力だしてやっと見切れるナルトの体術、それを受け流すヒナタ様、急成長するサスケ。

 そのそれぞれに配置した影分身体が、各人のチャクラの流れを細部まで注視する。

 俺の眼に足りなかったのは、はっきり言って"見る"事自体だったのだ。

 日のチャクラ消費量はえぐいが、これは俺の白眼スペックを劇的に跳ね上げる。絶対に。

 

 俺は忍として実戦に投入される前に、点穴を見切りたい理由がある。

 

 

 

――――――――卍――――――――

 

 

 

 そしてその日は唐突にやってきた。

 サスケに、ナルトに、ヒナタ様に……全身に小さなチャクラの水玉が見える。

 チャクラの淀みの様でもあるし、経絡系の交点や分岐点の様でもある。

 ただ一つ解ったことは、体を流れるチャクラはその水玉を基点に増減し、循環しているという事。

 有体に言って結構キモいね。

 体内にびっしり経絡系と点穴。人間の見方が変わるねこりゃ。

 

 新しい見地にガッツポーズ。ポジティブは大事。

 

 あれから一年。

 俺は修行を見ていただけだが、やはり俺の眼に狂いはなかった。

 副次的にチャクラ量も上がったのは僥倖だったね。

 連日チャクラ切れすれすれの感覚、この世界の住人じゃないと伝わらんだろうな。

 精神と身体を同時に消耗するのはかなり辛かったが、それも報われて弥栄弥栄。

 

 ナルトとヒナタ様に一言断り、俺は一人うちは演習場を抜けた。

 

 点穴を見切ったら行きたかった場所がある。

 なに、ちょっとしたお使いだ。

 

 里の穴場的忍具店。お値段はちょっと張るが、良質な忍具、コア層向けの忍具を取り扱っている。

 

 長物から暗器まで、多種多様な武具がジャンクヤードを彷彿とさせる店内に取り揃えてある。

 男のロマンって感じ。

 

 ジャンクヤードの奥、コア向けのブースにそれはあった。

 

 手に取ってみると、金属とも何かの結晶ともつかない透明感のある肌触りに、広げた掌よりも長い刃渡り?をしている。

 一朝一夕では武器として扱えなさそうな、しかし柔拳との相性は最高級の忍具――千本である。

 

「へーえ。千本ね、アンタなかなか渋い趣味してるわね」

 

 横やりを入れてきたのは聞きなれない女の声。

 そこに居たのは。

 

「テンテン?どうしてここに」

 

 チャイナ服とお団子頭の似合う女、テンテンである。

 

「どうして、って……ここはあたしの行きつけの店だし」

「そうだ武器オタクだった」

「武器オタ……って失礼でしょ!確かにそうだけど!」

「へへ」

「ごまかすな!初対面の癖に内輪ノリっぽくするな!」

 

 そういえば初対面……ってか二年同級生やってて初対面!?

 

「え、俺いじめられてる?」

「なんでそうなるのよ……まあ確かに、とっつきにくいわよねアンタ」

「いじめられてるやつだ。婉曲的に伝えてるやつだ……」

「だからなんでそうなるのよ」

「でもなければ二年一緒で初対面はありえないでしょ。どうかひと思いに言ってくれ……!」

「ちょ、ちょっとストップ!なに?アンタ、オフの時はそんな感じ?」

「そんなって何が」

「はあ……もういい、なんとなく解ったわ」

 

 軽く頭を抱えるテンテン。

 

「アンタね、とっつきにくいのよ。成績はとびぬけて優秀。いつもやつれた目してるし、つきあい悪いでしょ?修行があるとか言って、後輩ばっか可愛がって。この学年でアンタと交友関係あるのリーだけよ、気づいてた?それがどんな堅物かと思ったら……アカデミーでもその調子なら、とっくに人気者になってるわよ……」

「やつれてたのは修行のせいだな……そんな所に弊害があったとは」

「修行の弊害って……休養もまた修行の内よ?」

「アカデミーとか休養でしょ」

「急にとっつきにくくなったわね……それで、そんな天才様がどうして千本なんか?アンタならそんな物いらない気もするけど?あ、もしかしてアンタも物好き?」

「それだけはない」

「……」

「ちょっとガッカリするな。千本は戦闘用というよりは、医療用に使いたいんだ」

「医療?って、鍼灸なんかに興味あるの?」

「半分違う。日向一族に伝わる柔拳は知っているよな?俺は弟子と一緒に、数々の人達をボコしてきたわけだが……一年ほど前、俺達がリーや下級生をボコした事件の時、俺が少しでも医療を齧っていたらって思ったんだ。そうすればリーは一週間も寝込むことはなかったし、下級生たちの回復も手助けしてやれたんじゃないかとな。だが俺に医療忍術の心得はないし、得意は柔拳くらいしかない。だから、鍼灸を応用した柔拳で直接チャクラ系をいじる回復忍術の研究をしたいんだ」

「ふーん。まあ確かに、チャクラの流れをいじれば回復だってできなくはないだろうけど、正気?鍼灸って結構難しいのよ?」

「いや、いじるのは点穴そのものだから、鍼灸の基礎さえわかれば柔拳の応用でなんとかなると思うんだが……その口調、もしかして有識者?」

「え、ええ……あたし時空間忍術くらいしか取り柄ないし、忍具の扱いは一通り学んだけど?」

「そうか。頼む、俺に鍼灸を教えてくれ」

「え?ああたし!?」

「基礎だけで良い。後は俺一人でやる。お前しかいないんだ」

「急に馴れ馴れしい……まあ、良いけど」

 

 いよっ!良い女!

 

 

 

――――――――卍――――――――

 

 

 

「という訳で、だ。サスケ君?」

「はい。な、なに?」

 

 テンテンに鍼灸を習ってから数日。

 修行終わり、へとへとになった実験体一号に早速声をかけてみた。

 ナルトは九尾チャクラとかいう爆弾抱えてるし、ヒナタ様は女で手が出しづらい。

 何よりヒアシ様に呪印呪印ネジィされてしまう。

 

 ただの俺考案疲労回復のツボも劇薬になりかねないという事だ。

 

「ちょ~っとリラックスしてそこに寝そべって?」

「え、な、なに?」

「リラ~ックスしてくれるだけで良いから。疲れが消えるマッサージみたいな物だよ?」

「その喋り方は何?手に持ってるの針だよね?ちょ、ちょっと、やだ!」

「大丈夫。俺は天才だァ~!」

「なに!?ちょ、ちょ、うわああああああ!!――――あ?」

 

 千本を刺すと、しばらく絶叫したサスケは妙な声を出した。

 

 ん!?間違ったかな……。

 ふむ、この秘孔ではないらしい。捨ててこい。

 

 ……サスケは何も言わない。

 あれ、これどっちだ!?だんだん焦ってきた、どうしよう失敗してたら。うちは一族なんですけど、愛を失った親族が俺を殺しに来るかもなんですけど!?

 死にたくない!こんな理由で死にたくない!!

 

「い…いやだ たすけてくれえ!な…なぜ俺がこんな目に!!!天才のこの俺がなぜぇ~!!」

 

 俺の慟哭にむくりと起き上がるサスケ。

 

「だからなんなのその喋り方?」

「生きとったんかお前ェ!?」

「死ぬかもしれなかったの!?」

「い、いやそんな事はないが……」

 

 っぶねー。天才リスペクト失敗かと思った。

 あいつ別に成功してないけど。

 

「気分はどうだ?」

「なんか……最初は変な感じだったけど、じんじんしてきて、疲れが取れてきた」

「俺は天才だ!!」

「本当に急にどうしたの!?」

「今夜はパーティーだ!無礼講だ!一楽で好きなだけ食らうが良い!」

「やったー!」

 

 

 

「おいしかったー!」

「うまかったってばよ!」

「ありがとうございます。親父さん」

「あいよ!まいど!もうじき暗くなるから気ぃつけて帰んな!」

「なんでお前等まで……くそ!」

 

 無礼講と聞いたナルトとヒナタ様は凄かった。

 ほんと、お前らの為じゃないのに凄かった。

 

 ナルトとは先に別れ、サスケの帰りが遅くなってしまったので送っていくと言ってヒナタ様とも別れる。

 ヒアシ様はそういう所気にするからね。修行が終わったら即帰って来いってさ。

 そんなに俺が……これは蛇足か。

 むしろヒザシが放任過ぎるくらいだ。俺は楽で良いけど。

 

「なんか……おかしいな」

 

 サスケが不意に呟く。

 確かに。うちは一族が住む地区に入ったのだが様子がおかしい。

 暗くなってきたとはいえ、人気が無さすぎる。

 まるで――

 

「そうか!サスケ、待て!」

 

 あれは今日か!?まずい!!忘れて――

 

「サスケ!?」

 

 走り出したサスケ。

 不安に駆られてか、俺の言葉は耳に入っていない。

 

 くそっ!!失態だ!

 人生一の大ポカをやらかした!

 咄嗟にサスケの家へ急ぐ。

 

 瞬間、響き渡るサスケの絶叫。

 走力がつきすぎている。修行が全部裏目に出た!

 

「くっそ!くそ!くそ!――」

 

 なんでこうなった。俺が――俺はこんな事の為に……!

 

 サスケ一家の門前につくなり出てきたのはイタチ。

 イタチは目を――万華鏡を見開く。

 

「君は、サスケの――」

 

 殺気。

 こいつ、動揺から間髪入れず決断しやがった。

 俺を、殺すと。

 初めて感じる強大な殺気に身がすくむ。

 全身が硬直して、胃が痙攣しても嘔吐ができない。

 

 イタチは背中に帯刀した刀を抜くと、

 

「に――兄さん!!」

 

 ……遠くでサスケの声がする。

 あれ?おかしいな、そんなに距離はない筈だが?

 

 肩口が、熱い。それなのに、すごく寒い。

 

 意識が遠のく。

 

 なんだろう。この感覚、前にも味わった気がする。

 

 どこでだっけ?

 

 わからない。おもいだせない。

 

 おれのいしきは、しずかに、やみのなかへ――。

日向ネジ、性質変化はどれ?(参考までに)

  • 火遁
  • 風遁
  • 雷遁
  • 土遁
  • 水遁
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