殺人ヒーロー ジャック・ザ・リッパー    作:謎多き殺人鬼

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戦闘訓練 ~後編~

私とペアになった砂藤君は今回はヴィランチームとしてヒーローチームとして対峙するのは耳郎、上鳴のペアを相手に戦う事になった。

 

『さて、実戦だ。勝ち目のある作戦は考えてるか?』

 

「(そうね……耳郎さんのあの耳朶。間違いなく音に関する個性でしょうね。あの耳朶はプラグだから音を探ったりするのかしら?上鳴君は……よく分からない。現状、勝ち目があるかは分からない)」

 

「霧先?」

 

「あ、ごめんなさい。考え事に夢中になってた」

 

私ったら砂藤君の事も戦力に入れずに考えてしまっていたわ。

 

砂藤君の個性、シュガードープは糖分10gにつき、三分間だけ通常の5倍の身体能力が発揮できるがその代わりとして脳機能が低下して凄まじい眠気や倦怠感に襲われるという強烈な副作用も抱えている。

 

持久戦や消耗戦に向いていない砂藤の個性と組み合わせる私の個性、切り裂き魔はナイフを生み出す事。

 

ナイフを生み出す際のリスクは無く、無限に出せるけどそれだけ。

 

この個性で未知数の二人を相手にどう立ち回るかが鍵になる。

 

「砂藤君。貴方は二人の個性の事、知ってる?」

 

「確か耳郎は見た目で音に関するって言うのは分かるがそれ以上はな。だけど上鳴は入試の時の実技で見たぜ。雷を纏ってる様な感じの個性だった筈だ」

 

「音に雷ね……」

 

私は相手の個性のヒントを頭に纏め、どう対応し応戦するか考える。

 

持久戦向きではない砂藤のシュガードープとナイフを生み出す私の切り裂き魔。

 

この二つの個性を組み合わせ、尚且つ建物の地形を生かして戦う作戦を練り上げる事は難しいが私は案を練り上げた。

 

「砂藤君。こんな作戦はどうかしら?」

 

私は砂藤君に作戦案を伝えると砂藤君はそれに了承、私の作戦で戦う事になり、核の配置場所を決め、ヒーローチームの潜入を待つ。

_______

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私はヒーローチームの二人が侵入すると予想できる窓の近くに気配を消して張り込み、待ち伏せしていた。

 

『お前の作戦通りなら先ずは奇襲と言った所か?』

 

「(そうね。運が良ければ一人は拘束して無力化できる。でも奇襲は本命じゃないけどね)」

 

私はそう言って潜入してきた耳郎さんと上鳴君が視界に入ったのを確認すると作戦を決行、最初に先手としてナイフを手に二人に躍り出ると耳郎を目標に刺しても差程、問題が無い場所に目掛けてナイフを振り下ろした。

 

「耳郎!」

 

「え?…きゃあッ!?」

 

振り下ろしたナイフは上鳴君が咄嗟に耳郎さんを庇った事で避けられたがその代わりに上鳴君の腕を少し掠めた。

 

「痛ってぇッ!?掠った!耳郎大丈夫か!」

 

「ウチは大丈夫!と言うか血がかなり出てるけどそっちが大丈夫!?」

 

二人とも大混乱。

 

まぁ、いきなりナイフで攻撃されたんだから怖いよね……でも、手加減するつもりはない。

 

私は一息つく事もなくナイフを握り直すと素早く上鳴君の肩に目掛けて力を込めて突きを入れる。

 

「やらせるか!」

 

だけど意識を取り戻した耳郎が上鳴君が狙われたのに気付いて個性での攻撃を仕掛けてきた。

 

あの耳のプラグを自分の耳たぶに挿したと思えば爆音の衝撃波が襲い掛かって来ると私は咄嗟に攻撃を止め、爆音の衝撃波から逃れる為に近くの曲がり角に逃げ込み、二人から姿を消すと居場所を知られない様に気配を殺して身を潜めた。

 

~周辺side~

 

気配を極限まで消したジルの奇襲を受けた耳郎と上鳴は今だに心臓が鳴りやまずにいた。

 

「びっくりした!何時からいたんだよ霧先の奴!」

 

「分からないけどウチらが此処を通る事を予測してた思う。しかもあれだけ気配を消せるとなるとウチの個性で索敵できるか……」

 

耳郎は自分の個性であるイヤフォンジャックはプラグを耳たぶに挿して爆音の衝撃波を出すだけでなく、壁にも挿す事も可能であり、分厚い壁でも些細な音でさえ聞き出せる。

 

だが、耳郎の予測を通り越す程にジルの気配は無く、例えジルの居場所を探る為に音を聞いたとしても何処にジルがいて何処を気を付ければ良いのかは別問題なのだ。

 

何しろ音を聞く索敵を行うには壁に挿す必要があり、移動しながら聞ける訳ではない。

 

耳郎がもし、索敵を行おうとプラグを壁に挿そうとした瞬間に気配を殺して近くに潜伏していたジルに襲われれば堪ったものではないのだ。

 

「それよりアンタ、腕動かせる?」

 

「まぁ、痛てぇけど軽く掠っただけだからな。大丈夫だ。血はかなり出てるけどな」

 

上鳴は痛いとばかりに掠めた腕を擦るが二人には余裕が無くなりつつあった。

 

ジルを捉え切れずに奇襲を許し続ければ精神の消耗が激しくなるだけでなく、まだ砂藤もいる。

 

肝心の核も見つけれていない中、時間制限も迫る状況なのだ。

 

「とにかく霧先がこの近くにいるのは確かだと言う事。曲がり角とかの死角とかに気を付けないといけない」

 

「そうだけど時間制限もあるぜ。ゆっくり進むのは無理だ」

 

「確かにそうだけど時間制限で勝つなんて点に響くわよ。だから何処かで私達に決定的な決着を着けてくると思う」

 

二人はジルやまだ現れていない砂藤を警戒しながらどう出てくるのか予測し、話し合う中、警戒しながら核の捜索をする。

 

~side終了~

 

私の作戦の通り、二人は精神的に消耗しつつある。

 

奇襲と言うのは何も一撃で決めて勝利を取るだけの戦術じゃない。

 

一度の奇襲だけで相手に何時、何処から現れ、奇襲してくるのか或いはしてこないのかと言う精神的な疲労を誘う事ができる。

 

しかも屋内は通路が狭く、死角も多い為、奇襲するのにはかなり適した状況であるのだから私が姿を消した事で奇襲をウケる可能性の考えを抱かせた。

 

『作戦は順調だな。お前の読み通り、予定の場所に行きそうだ』

 

「うん。砂藤君。聞こえる?」

 

《おう!》

 

「次の一手で一気に決めるわよ。準備して」

 

私はそう伝えると私は警戒心剥き出しの二人が来たのを確認すると合図を言う準備をする。

 

「3…2…1…。今よ!」

 

《やっと出番だぜ!行くぞぉッ!!》

 

砂藤君はそう言って張り切りながら言うと大きな揺れと同時に耳郎達の目の前で天井が崩れ、煙が周りに立ち込めた。

 

私はその煙に紛れて走り出すと耳郎さんを見つけ出すとそのまま掴み、取り押さえた。

 

「耳郎さん確保!!」

 

私がそう言いながれ確保テープを巻いて確保すると砂藤君も上鳴君の確保に成功したらしくギブを連呼しながら痛がる上鳴君に確保テープを巻き付けていた。

 

「ヴィランチーム!WIN!!」

 

オールマイトが私達の勝利を宣言し、私達は耳郎さん達に勝つ事ができた事に一息ついた。

_______

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__

 

訓練を終えた私達は講評を受ける為に戻るとさっそくオールマイトから誰がベストだったのかが発表された。

 

「今戦のベストは霧先少女だ!!!その理由が分かる人?」

 

「はい。それは彼女が先行し、ヒーローチームに対して一度の奇襲で精神的な消耗を誘い、そして縦深防御とも取れる方法で自分達の陣地とも言える屋内に深く入り込ませ、指定された場所まで来た所を砂藤さんに合図を送り天井を崩壊させて煙を煙幕代わりに目眩ましを行い反撃を許さずにヒーローチーム二人を確保した事です。これなら被害を最小限にかつ、核を戦闘の影響から守る事も可能だと言えます」

 

此処で講評のいつもの解説役となりつつある八百万が言うとオールマイトは正解だとばかりにサムズアップをする。

 

「正解だ!!確かにヒーローとヴィランの戦闘は状況次第では派手で規模の大きくなる事がある!だが、時として目立たぬ様に慎重な行動もまた必要な要素だ!!」

 

「人質の救出やヴィランを取り逃がさない為ですね!」

 

「その通りだ飯田少年!状況によっては人質を取っているヴィランもいるだろう。少し遠くにいてすぐに追い付く事ができない位置にいるヴィランもまたいる。その場合は場と状況に合わせた適切な思考と行動が求められる!霧先少女がその例と言える!よく覚えておく様に!」

 

オールマイトがそう説明を終える中、私は戦闘訓練を終えて一息つく中、勝己は未だに無表情でいた。

 

やはり何処か堪えているのだと分かりやすい雰囲気で私は授業が終わったら一声掛けてみる事にした。

 

 




~ボーナス・シアター~

※《ボーナス・シアターは小説本編とは異なる世界観であり、フィクションです》


???「はーい!読者の皆!初めまして!私はダークソフィー!このボーナス・シアターの登場人物の一人よ!」

???「俺はもはや同じみ、アーサー・ヒューイットだ」

ダークソフィー「あれれ?アーサーってそんな性格だっけ?」

アーサー「今は殺人鬼のアーサーだから。口調も性格も変わっている。とは言え、あまり立場は変わらなそうだがな」

ダークソフィー「そうなんだ!ま、どうでも良いけど!さて!今回のボーナス・シアターなんだけどある意味、作者の気まぐれ番外編みたいな感じのショートコメディでお送りするわ!」

アーサー「ん?解説とかじゃないのか?」

ダークソフィー「なに言ってるのよ!これは二次創作の小説であってゲームじゃないのよ!BATエンドとかDEADエンドとか作られるのは作者の気まぐれ次第よ! 」

アーサー「気まぐれね……まぁ、良いか」

ダークソフィー「では、そろそろ良い時間だし此処でお開きにするわよ。また次の機会に会いましょう。SEE YOU」

アーサー「SEE YOUだぜ」
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