殺人ヒーロー ジャック・ザ・リッパー 作:謎多き殺人鬼
私は殺人事件に巻き込まて家に帰れたのは夜だった。
警察や増援のヒーロー達は来るとレディ・クイックに連れられて家に帰ると母さんとレディ・クイックが少しだけだったけど親しそうに話しているのを見て本当に父さんのサイドキックだと言う事が分かった。
だけどその後、元警察と言う事もあるせいか母さんに無闇に路地に入った事に関してこっぴどく怒られてそのお説教は本当に長く続いて疲れてしまった。
でも、これは私が悪いのだから文句が言えない。
私は母さんからのお説教を終えると自室に行き、部屋に置いてあるラジオを着けてニュースを聴きながら今日の殺人事件について考える。
「(今日の殺人事件。アレはかなり手慣れた犯行だった。一撃での殺害。強盗と言ってたからもしかしたら金品の類いも盗られる可能性もあるわね)」
『連続強盗殺人事件。ニュースを聞いたり、読んだ事はあるか?』
「(たまにあるわ。何でも被害は複数件。被害者は必ず殺され、金品やアクセサリーと言った物まで奪い、正体はまだ依然として掴めていない……冷酷な強盗犯)」
『そうか。懐かしいな……俺がそう言った事件に関わる様になったのは同じ様な事件だった』
「(そうなの?)」
『ロンドンの路地裏で行われる連続強盗殺人事件。犯人は大人しい風貌の少女だが……実際に犯行を行っていたのはその少女が宿すもう一人の別人格であり、兄だった。その事件を調べて欲しいと言う依頼を受けた俺はその少女もとい別人格が事件の犯人だと知った時には……殺すしかなかった』
「(そんな……もっと他に方法があったでしょ!!)」
『無かった。別人格のそいつは両親を殺した……その兄と呼ばれた人格はもうタガが外れていた。そして少女はその兄が行った犯罪に止められなかった事への後悔もあって自殺しようとしたが兄に止められ、少女はまた罪を犯す前に殺してくれと泣きながらに俺に言った。……今でも忘れる事ができない事件の一つだ』
アーサーの過去に関わった事件を聞いた私は他に方法は無かったのかと問い詰めたい気持ちだったがアーサーの語りには何処か懺悔の様な物を感じ、それ以上は言わなかった。
アーサーにとっても後悔する物だったのだと考えて。
《続いてのニュースです。今日の昼頃、慈善団体である救済支援会の会長、衣緑氏と欲強議員との会談が行われます。お二人は無個性や異形型個性またヴィラン向けと呼ばれている個性の方々の為の差別と貧困の撲滅を目指し、慈善事業を共同で運営しており、労働環境の充実や雇用の充実、無個性での虐め相談や解決の乗り出しを図っております。本日の会談に先駆けて欲強議員からメッセージを頂いております》
《皆さん、こんにちは。この日本や世界の国々では残念な事に差別によって貧困に喘ぐ方々、偏見による個性差別そして無個性への虐め、迫害問題等と年々、増えております。私は衣緑氏と共同して行う事業により、日本の延いては世界の貧困改善、差別される人々の為の差別撲滅への解決への糸口になると確信しております。私達は一人ではありません。差別や迫害に苦しむ人々は世界中にいるのです。皆で手を取り合い、より良い社会を作りましょう》
《以上、欲強議員からの御言葉でした。続いてのニュースは》
流れた慈善団体に関するニュースを聞いた私は良い政策を掲げる議員と共同相手の衣緑に関心を持つ中、アーサーは顔を歪ませていた。
「(どうしたのよ?そんなに不機嫌そうに)」
『いや……何でもない。まさか同じ様な事にはならないと思いたくてな』
アーサーの言葉に私は首を傾げる中、時計は既に11時近くまで回っていた。
「(もうこんな時間……早く寝ないと)」
『明日は絶対に事情聴取に彼奴らは来るぞ。覚悟しとけよ』
「(そんなに早くに?)」
『男の方のヒーローは俺の知ってる奴によく似ていた……俺の予想通りならそう簡単に事件解決を諦める奴じゃない筈だ』
「(予想通りならね。たまに貴方が分からなくなるわ。どうしたらそんな確信が出るのか……とにかく、私は着替えて寝るわ)」
私はそう言って明日に備えて寝巻きに着替えるとベッドに入ると疲れもあったのかそのまま寝付いた。
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私は目を覚ますと部屋で寝ていた筈なのに何故か暗い路地を走っていた。
暗い筈なのに夜目が利いているのか周りは簡単に見渡せれる程に見える中で私は誰かを追っている。
「来るな!来るなぁ!!!」
追い掛けてる誰からそう叫びながら逃げる中、遂に行き止まりまで私は追い詰めてそこで怯える相手に……
鈍く光るナイフを振り上げた
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「嫌!!駄目!!?……ゆ、夢?」
私は誰かにナイフを振り下ろそうとした所で意識が覚醒して目を覚ますとそこは私の部屋で路地では無かった。
私は溜め息をついた後、ベッドから起き出してリビングの方へ顔を出した。
「おはよう……」
「おはようジル。……元気が無いわね。どうしたの?」
「ちょっと悪い夢を見ちゃって。殺人事件に関わったからかな?」
私は苦笑いしながらそう言うけど母さんは心配そうな顔は晴れない。
「ジル。貴方は一人じゃないわ。辛い事や悲しい事があれば貴方が頼れると思う人に頼っても良いのよ」
「ありがとう。大丈夫だから……ほら、今日の朝ごはんは何かな?早く食べないと遅刻しちゃうから」
私は誤魔化す様に朝ごはんは何かと聞き、母さんは納得しなさげな顔をするも私は母さんが用意した朝食を食べてから部屋に戻って制服に着替えると私は登校した。
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私は雄英に来ると溜め息をつきながら校内を歩いていた。
『おいおい、大丈夫か?』
「(夢見が悪すぎて気分が落ち込んでるだけよ……)」
「あ、あの……!」
「はい?」
私は声を掛けられて振り返るとそこには女子生徒が二人いた。
金髪と密編みのオサゲが似合う子と綺麗な赤い髪を結んでアホ毛が跳ねている子だ。
一人は見覚えがあった。
確か……実技試験で私が助けた女子生徒だと分かり、ヒーロー科は落ちて普通科に入ったのだと分かり、もう一人も制服は同じだった。
雄英の制服は同じ見えるが実は学科によっては僅かに違う為、何処の科か見分けが出来る様になればすぐに判別できる。
私が路地であったジャッジとレディ・クイックの二人にヒーロー科だとすぐに知られたのはそこにある。
「えーと……何か?」
「そ、その……えーと……」
「あはは……ごめんごめん。此処にいる志奈がどうしても試験の時に助けてくれた事のお礼を言いたいそうなんだ。僕はその付き添いだ」
赤毛の生徒はそう苦笑いで言うと志奈と呼ばれた生徒はハウゥと顔を両手で隠して申し訳なさそうにしてしまう。
「ご、ごめんなさい……本当なら私が説明しないといけないのに……あの……あの時は……助けてくれてありがとうございました」
志奈はそう言って頭を深く下げてくると私は慌てて頭を上げる様に促した。
「良いわよ。お礼なんて。それに私は……貴方を踏み台に合格してしまった様な物なのに」
「運があるか無いかの違いさ。残念だけど志奈には無かった。そして君は彼女を助けた事で合格した。不本意な結果だとしてもこれだけは運も実力も内としか言えない」
赤毛の少女はそう言いきり、私も何処かで納得できない所もあるが一理あるものでもあり、私はその言葉を今は受け入れた。
私は二人の会話の中、私はアーサーをふと見るとそこにいたアーサーは驚きのあまり目を見開いて固まっていた。
『ローリィー……!?』
アーサーの口にしたその名前に私は首を傾げ、アーサーの向ける視線に私は視線を向け直すとそこには赤毛の生徒がおり、赤毛の生徒はどうかしたかとばかりに首を傾げて私を見ている。
『分かっていた……分かっていたんだ……俺の……僕の……知る人達と似た人々が今の時代にいる事は……だが……』
「アーサー?」
『ッ!?……なんだ?人を前にしてその名前を口にして良いか?』
「……あ」
私は二人を見ると奇妙な物を見る様な目で見てくる二人がおり、私は焦りを覚えると赤毛の少女はクスリッと笑ってみせた。
「君は随分と面白いな。誰かがそこにいるのかい?」
「えーと……ごめんなさい。隣に知り合いがいるも思って……」
「分かります!私もお兄ちゃんの事を目を離すといつの間にいなくなってしまって」
「誰がいつもいなくなるだ志奈?」
「お、お兄ちゃん!どうして此処に?」
「お前が急にいなくなるから探しに来たんだろうが!もうすぐ授業が始まるぞ!」
そこにいたのは志奈と同じ長い金髪を後ろに結んだ普通科の少年がおり、いかにもお怒りだと言わんばかりだ。
「やぁ、力斗。もう目的は果たしたから戻ろうと思ってたんだ」
「お前が原因かよ神速。俺の妹をあちこち連れ回すのは止めろ。或いは何か言ってから行け」
「ごめんって言ってるだろ。今に始まった事じゃないけどね」
神速さんと呼ばれた赤毛の生徒にそう言われた力斗と呼ばれた少年は神速さんを睨んだ後、今度は私に視線を向け、不機嫌そうにする。
「ちッ……ヒーロー科かよ」
「お兄ちゃん!」
「おいおい、力斗。仮にも志奈を助けてくれた恩人だぞ?礼くらい言うのが礼儀だと思うぞ」
「分かってる……クソ。一度しか言わねぇぞ。その……妹を助けてくれて……ありがとう……な」
照れ臭そうに言う彼。
何だろう……どっかの馬鹿に性格は似てるけど素直さが違う。
うちの馬鹿にもこの素直さを分けて欲しいものね。
「さて……僕達は授業があるからお暇させて貰うよ。君もヒーロー科の授業があるだろ?」
「えぇ、そうね。あの、貴方の名前を教えて貰っても良いかな?」
『おい!』
私が名前を聞いただけでアーサーが怒った声で言うけど私は気にせずに聞く姿勢を取ると神速さん?はニッコリと笑った後、名乗った。
「僕は神速 緋色。緋色と呼んでくれ。僕は最初から普通科だ。あと、二人は花咲 力斗と志奈。二人は双子の兄妹だ。試験は……まぁ、志奈は知ってると思うが力斗の結果は彼が許してから聞いてくれ」
緋色はそう言って力斗の方を少し視線を向けると凄い顔をした力斗がおり、この通りだとばかりにまた苦笑いをした。
「私は霧先ジル。ヒーロー科だけどよろしく」
「霧先ジルか。なら、僕はジルと呼ぶよ。おっと、もうすぐこんな時間か……それじゃ、また縁があれば会おう」
「本当ありがとうございました!ジルさん!」
「良いか!俺は実技で劣ってたから落ちたんじゃないからな!少し実力が足りなかったから」
「コラコラ。これ以上、ジルを困らせるな。それに君が落ちたのは日頃の勉強不足からだろ。行くぞ」
「分かった!分かったから離せ!それに然り気無く落ちた理由を暴露したなお前!!!」
力斗は緋色に引っ張られる様に連れていかれ、志奈は最後にお辞儀した後、そのまま二人に着いていった。
と言うか力斗は筆記試験で落ちちゃったんだ……
『……どう言うつもりだ?』
「(何が?)」
『何で名前なんて聞いた!』
「(私が知りたかったから)」
『そうじゃねぇ!俺の反応を見て言いやがっただろ!』
「(さぁね~。……いけない!私も遅刻しそう!相澤先生に遅刻したなんて判定を貰ったら……)」
『ふん。自業自得だ。せいぜい除籍を貰わない様な謝り方を考えるんだな』
アーサーめ……私への仕返しとばかりに言ってくれる。
私は相澤先生の機嫌を損ねる前に教室へと駆け出した結果……取り敢えず何とか相澤先生がくる前に間に合い、少しした後で来た相澤先生から「どうした霧先?昨日は大変だった癖に疲れる位に元気だな」と言われて休み時間に何でそんな事を言われたのかと皆に問い詰められたのは別の話。