殺人ヒーロー ジャック・ザ・リッパー    作:謎多き殺人鬼

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※サブタイトルを変更しました

書いてたら普通の雄英体育祭の観戦みたいになってしまったのでこの際、変更しようと思いました。m(_ _)m




雄英体育祭 ~前編~

悪党を殺しつつ雄英体育祭まで過ごした私は当日、多くの報道人やヒーロー達を遠目に眺めつつ綾乃を待っていると集合時間通りに綾乃がやって来た。

 

「おはようございます。ジャック様」

 

「おはよう。取り敢えずあの人混みをどうするのかね。此処で転移しても始まってすらいないのに欲強議員を見つけられないし、時間を潰しつつ中で過ごそうにもあの警備は難しいわ」

 

「私に任せて下さい。方法はありますから」

 

私は綾乃の言う事に疑問を抱きつつも他に何も出来ないので綾乃の案に乗る事にした。

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私は綾乃に何をされたかと言うと……単純に変装だった。

 

銀髪は黒髪のかつらで隠し、目の色はカラーコンタクトで誤魔化し、服装も何時もの服は厳重に隠しつつ、別の服装にした。

 

一目では分からない変装だけど天下の雄英がこんなので見逃すとは思えないまま堂々と受付へと来て綾乃が席取りと身元確認を行い、私は綾乃の臨時の助手として来訪した事にしつつそのまま手続きを行うと……通った。

 

「こんなので良いの雄英?」

 

『奴等もまさか変装してまで入り込むなんて思わなかったんだろう。傑作だな。警備強化して単純な変装した殺人鬼が通れましたとかな』

 

アーサーにまで皮肉を言われる雄英の警備体制に私は庇う事すら出来ないなと思いながら綾乃と共に取れた席に着けば他の記者やテレビ関係者の人達で多く、集まっていた。

 

それだけじゃない、一般の観客やスカウト目的で来たヒーローと顔触れも多く、正に時代を象徴する祭典と認識出来る。

 

でも、私はスポーツの祭典であり、平和の祭典でもあるオリンピックの方が好きなんだけどね……

 

「今年も白熱ですね。白咲さん」

 

白咲は私の偽名だ。

 

ジルとかジャックとか公然の場で言える筈がないからね。

 

「そうね。欲強議員はまだ?」

 

「残念ながら。この体育祭が終わってからだそうですよ。ですが姿は見れますね。彼処にほら」

 

綾乃の指を指す方を見るとそこには割腹の良い老年男性がおり、周りにSPやヒーロー達の護衛を受けつつ観戦している。

 

「成る程ね……あのままじゃ手が出しにくいわ。折角、取材をしたかったのに」

 

「そうですよね~。此処の生徒さんだけではなく議員さんにも是非、コメントが欲しかったですね」

 

私の言葉の意味に合わせて綾乃も遠回しに言ってくるとプレゼントマイクの声が会場に響いた。

 

《雄英体育祭!!ヒーローの卵達が我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!どうせテメーらアレだろこいつらだろ!!?ヴィランの襲撃を受けたにも拘わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新生!!!ヒーロー科!!1年!!!A組だろぉぉ!!?》

 

プレゼントマイクの実況の叫びと共に出久君達、1年A組が入場してきた。

 

皆……暫く会ってなかったけど……逞しくなったわね。

 

特に出久のあの目は強い意思を感じれてとても良いわ。

 

勝己は……あんまり変わらない……と言う訳じゃない。

 

彼なりに変わっている、そう感じる。

 

「懐かしいですか?貴方の同級生達は?」

 

「知ってたの?」

 

「記者ですからね。調べれば学歴くらいは分かりますよ」

 

綾乃の言う事はもっともだ。

 

記者なら私が元雄英生だと調べあげるのは当然の行為だと考えているとプレゼントマイクは他の組の人達をオマケ扱いで紹介し始め、私はそんな彼らの扱いに少し苛立ちを覚えた。

 

『何だ?お前には関係ない奴等だろ?』

 

「(だとしても彼らだって人生を掛けてヒーローを目指した人達よ。そんな彼等の頑張りを無下にする形なんてとても納得出来ない)」

 

『お前ならそう言うと思ったよ。もし、お前が彼処にいたらプレゼントマイクに怒鳴りこんでそうな気がするな』

 

アーサーはそう言って苦笑いしていると開会式が始まろうとしていた。

 

開会宣言の際に立ったのはミッドナイトで同伴した時の会話は楽しかった……私が自主退学して殺人鬼になった事に怒ってくれたのかまたは悲しんでくれたのかと思う辛い所がある。

 

「選手宣誓!!」

 

ミッドナイトはそう言って手に待った鞭を振るうと良い音が鳴った。 

 

何か色々と言われており、私は小さく笑っていると選手宣誓は進行していた。

 

「選手代表!!1-A、爆豪勝己!!」

 

「そう言えば主席だったわね彼奴」

 

「貴方もですよ。白咲さん」

 

私は綾乃の言う事を軽く無視すると勝己はミッドナイトの前に立った……と言うか選手宣誓くらいはポケットから手を出しなさいよ馬鹿。

 

勝己はミッドナイトの前に立ってから暫くして宣誓を始めた。

 

「せんせー……俺が一位になる

 

「(やると思った!!)」

 

『相変わらずだな彼奴は』

 

勝己の宣誓に他の組からだけではなくA組からもブーイングが飛ぶ中、終わりかと思ってたけど勝己はそのまま続けるのか息を軽く整えていた。

 

「だから……見ていろよジル!!ぜってぇ俺が一位になってやるからな!!!

 

勝己はそれだけを言うとそのまま戻って行き、周りが唖然とする中、私も動揺していた。

 

彼奴なら私がいなくなって喜んでそうな感じなのに何で私の名前を態々、選手宣誓で言うのか全く理解出来ない……いえ、本当は理解してる。

 

勝己は勝己なりに私の事を見ていたって事を。

 

「さ、さーて!それじゃあ早速、第一種目行きましょう!!所謂、予選よ!毎年此処で多くの者が涙を飲むわ(ティアドリンク)!!さて運命の第一種目!!今年は……これ!!!」

 

ミッドナイトが言うと同時に画面に出されたのは障害物競争と書かれた文字だった。

 

「計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアム外周約4㎞!我が高は自由が売り文句!ウフフフ……コースさえ守れば何をしたって構わないわ!」

 

『つまりは妨害もアリって事だな。これは初手から楽しい事になるぞ』

 

「(そうでしょうね。皆、必死だもの)」

 

ルール内容に何でアリと言う意味はとても大きい。

 

無論、犯罪行為は御法度だとしても道を塞いでしまう様な妨害は見過ごされると言う事も同義。

 

もし、そんな個性を持つ人が前に出たら……道を確実に絶つかもしれない。

 

「さぁさぁ位置に着きまくりなさい……」

 

ミッドナイトのその言葉に皆はスタートの位置に着けど……何だかゲートは小さいわね……あぁ、分かった。

 

此処で最初のふるいとしてるのね。

 

「スターーーーーート!!」

 

その合図と共に一斉に走り出す中、やはりあのゲートの狭さで引っ掛かり通れずにいると轟君がトップで前に出た。

 

その後、器用に地面に凍らせると後続の足止めをしたのだ。

 

《さーて実況していくぜ!解説アーユーレディ!?ミイラマン!!》

 

《無理矢理呼んだんだろが》

 

実況席にイレイザーヘッドもいるのか低い声が響く中、A組の皆は轟君の妨害を各々の個性と身体能力で回避し、突破する。

 

「やりますね~流石はヴィランと交戦した事はあります」

 

「まぁね……でも、此処からよ」

 

私は皆が轟君の氷を突破するのを見届けた時、峰田君が横から出てきたロボットに引かれた。

 

《さぁ、いきなり障害物だ!!先ずは手始め……第一関門!ロボ・インフェルノ!!》

 

プレゼントマイクがそう言うと今度は0Pのロボットが大量に出てきた。

 

「あれは入試の時のロボットね。気持ち悪い位にいるわね」

 

「え?あんなのと戦ってヒーロー科に入ったのですか?」

 

「そうだけど?いや、私は運が良くてあのデカイのとは戦ってない」

 

「それは……運が良かったですね……」 

 

『本当にな。運が良すぎるぜ』

 

アーサーは軽く笑い、綾乃は何を想像してるのか引き気味に言われていると轟君があのデカイロボットを凍らせ、更に不安定な時に凍らせたからそのまま倒れた。

 

《1-A 轟!!攻略と妨害を一度に!!こいつぁシヴィー!!!》

 

攻略と妨害。

 

その両方を両立させた行動に私は素直に凄いと思える中、ふと綾乃を見ると無表情で轟君を見ていた。

 

「綾乃?」

 

「ッ!?……何か?」

 

「どうしたの?何時もの営業スマイルは何処やってたの?」

 

「……凄いと思っていただけですよ。そう……流石はエンデヴァーの息子さんですね」

 

綾乃はそう言って不適な笑みを浮かべ、私は過去の事を思い出してしまっていたのかと思ってそれ以上は追及しなかった。

 

《スゲェな!!一抜けだ!!アレだなもうなんか……ズリィな!!》

 

まぁ、確かにあれは狡い……けど、確かな才能と実力が無ければあれ程の事は出来ない。

 

実戦を実戦に重ねる様に連続殺人を行っていたからこそ私にはよく分かる。

 

ロボットが倒れている所を見ていたら切島君が下敷きになってた。

 

あ、他の人も一人下敷き……と言うか個性が被ってるわね。

 

突破出来てない人達は他の組でも一時協力して突破を図ったり、勝己が爆発を利用して飛んで上空から突破する様に瀬呂君と常闇君が便乗して突破した。

 

他の組の人達も悪くない……でも、A組の皆はヴィランとの襲撃の際に経験と恐怖を感じ得たからこそ成せる行動の速さもあるなど思えた。

 

何しろ私自身も別の形でそう言った経験を糧にしたのだから。

 

出久君は個性を多用出来ない為に近くにあったロボットの残骸の装甲を拾うと勢いよく来たロボットに向けて振るうとロボットは急には止まれずにそのまま直撃して壊れた。

 

「やりますね彼!どんな個性ですか?」

 

「分からない」

 

「分からない?」

 

「えぇ……何度かはぐらかされて……使えない事はないけどパワーはあるの。でも、そのパワーは諸刃の刃。使うと自分も壊すの」

 

「……なんて使いにくい個性なんですか」

 

綾乃はまた営業スマイルを消してしまう程に出久君の個性の不憫さに引いてしまい、私は苦笑いするしかなかった。

 

八百万さんは大砲を出して砲撃して破壊を切っ掛けに次々に突破する中、やってきたのは巨大な渓谷の様な場所だった。

 

離れた位置に所々に地面があり、ロープが一本張っているだけの場所だった。

 

「あれって……死なないわよね?」

 

「底が見えませんからね。まぁ、腐ってもヒーロー育成校。きっと崖の下には保護用の何かがあるのでしょうね」

 

私は次の障害に不安を覚えているとプレゼントマイクの実況が響く。

 

《オイオイ!第一関門チョロいってよ!!んじゃ第二はどうさ!?落ちればアウト!!それが嫌なら這いずりな!!ザ・フォーーーール!!!

 

プレゼントマイクはそう紹介すると梅雨ちゃんは蛙の個性を生かしてロープを渡って行き、何かメカメカしい女の子が尖端の付いたロープを飛ばして飛ぶとロープを巻き付ける力を利用して渡り、着地にはボバーが仕込まれた靴を使って衝撃を吸収している。

 

「サポート科ですね。ヒーロー科の様に訓練を受けていない科はあんな風にサポートアイテムが使えるんです」

 

「そうなんだ。まぁ、公平な競技にするならそれくらい無いとね」

 

『悪平等の間違いだろ?』

 

私はアーサーの言葉を無視して観戦に戻ると飯田君が個性のエンジンを利用して直線移動してる姿を見て少し吹き出した。

 

いや、良いと思うのよ……けど……あれは反則的な面白さがある。

 

「しかし、1位の子は凄いなぁ」

 

「知らないのか?あのNo.2のフレイムヒーロー、エンデヴァーの息子さんだぞ?」

 

「そうなのか?とすると流石としか言えないな。No.2ヒーローの血を引いているだけはある」

 

周りの記者達は独走する轟君に注目し、カメラを回していく中、綾乃は無表情で轟君を見ていた。

 

「(綾乃。やっぱり……)」

 

『ほっとけ。過去は過去だ。こいつ自身でどうにかしないとならない。どんな事を考えてるのか分からないがな』

 

過去に囚われている綾乃にアーサーはそう言うと轟君はそのまま最終関門へと来た。

 

《早くも最終関門!!かくしてその実態は……一面地雷原!!!怒りのアフガンだ!!地雷の位置はよく見りゃ分かる仕様になってんぞ!!目と脚を酷使しろ!!》

 

もう滅茶苦茶だ……。

 

地雷ってかなり危ないへいきじゃ……あ、誰か踏んで吹き飛んだ。

 

良かった……手足が無事で。

 

『心配するとこそこかよ?』

 

何かアーサーにツッコまれた様な気がするけど気にせずに見ていると此処で勝己が追い付いてトップに出た。

 

二人は譲らないとばかりに妨害合戦を繰り広げていた時、地雷原の後続が大爆発して何かが飛んだ。

 

「あれって……出久君!?」

 

「無茶しますね彼!?」

 

『彼奴……やる様になったもんだな』

 

地雷を利用したのかそのまま勢いよく飛び、地雷原を突破しようとしている皆を飛び越えてそのまま抜いてしまった。

 

だけど二人もそれを静観したりしない。

 

勝己は凍らされていない腕で爆破を使用し、轟君は形振り構わず地面を凍らせて地雷を突破し、二人は出久君を追い越そうと脚を速めた。

 

出久君の勢いは止まりつつある……そう思っていた時、出久君は一回転したと思えば地雷のある地面にあの装甲を叩き付けるとまた勢いよく飛び、更に二人を妨害した。

 

これには会場は盛り上がり、マスコミ達も出久君にカメラを回すと言う異例の事態を見せた。

 

「……貴方の彼って凄いですね」

 

「彼って?」

 

「彼氏さん?」

 

「いや、違う。中学の時からの付き合いなの。それに……私の場合は彼女……かしら?」

 

「……あぁ……すみません。そっちでしたか」

 

綾乃はそう言って笑うと私も苦笑いする中、最初に戻ってきたのはやはり。

 

《さぁさぁ!序盤の展開から誰が予想出来た!?今一番にスタジアムへ還ってきたその男……緑谷出久の存在を!!

 

プレゼントマイクのその言葉にスタジアムは大歓声。

 

誰も予想しなかった彼の一位に私は平静を装いつつも興奮が隠しきれない。

 

轟君が二位、勝己が三位そして他の面々もまた順序よくゴールする中、力斗が全速力で予選通過のゴール、更に予選通過でのゴールには緋色の姿もあった。

 

……え、緋色?

 

「(緋色凄い!?アレを抜けてゴールしたの!?力斗もいるし!?)」

 

『何がどうなった?いや、彼奴の個性は俺達も知らねぇ……スゲェ個性を持っている可能性があるぞ。しかも力斗もいるな。本当に何の個性だ彼奴ら?』

 

確かに緋色と力斗の個性は私も知らない……一体、どんな個性なんだろうと思いながら困った様子で立たずむ緋色と雄叫びを挙げてる力斗に私は唖然としてたけど二人を含めて予選通過した皆に向けて健闘を讃えて拍手した。

 

 

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