殺人ヒーロー ジャック・ザ・リッパー    作:謎多き殺人鬼

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荒れ狂う時代

あれから一夜明けてから私はR.Kの雇われた刺客達を退けたあの日からR.Kを追っていた。

 

でも、名前こそ単調なのに全く正体を掴ませてくれないR.Kに私は頭を悩ませる中、ニュースが流れ始めた。

 

《続いてのニュースです。昨日、神野区にて世間を騒がせるヴィラン連合の摘発がオールマイトを中心に行われました。ヴィラン連合は雄英を襲撃し、林間合宿ではヒーロー科の生徒一人を拉致する等と悪質な犯罪行為を行ってきました。生徒はオールマイト達の活躍で無事に救出されましたがヴィラン連合は逃走し、現在も行方を眩ませています。また、神野区でオールマイトと切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)の亡霊の二人による直接対決があり、勝敗はオールマイトに決しましたが切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)の亡霊の協力者の銃弾によって意識不明の重症を負いました。命には別状ありませんが今後のヒーロー活動は以前の様な活躍は見られない可能性があるとされています》

 

ニュースは昨日の神野区の件でオールマイトの本当の姿やもう戦えない事、自称専門家がオールマイトへの発砲に対して私や協力者こと緋色達を批判する内容の物だ。

 

まぁ、自称専門家が言いたい事はよく分かる……もしかしたらオールマイトにトドメを刺したのは私達なのかもしれないのだから。

 

ヴィランの活性化、ヴィラン連合の逃亡、崩れる平和の象徴、と度重なれば嫌でも予想出来る事は治安の悪化。

 

只でさえ危うい状態になった社会なのにオールマイトがもし、前線を退けば意気揚々とヴィラン達が大挙して暴れる可能性がある。

 

私はこれから忙しくなると思うと憂鬱になる中、緋色が顔を出してこないし連絡も無い。

 

綾乃は来るけど緋色の事を聞いても口止めされてるからと誤魔化される。

 

……謝りたいのにこれじゃあね。

 

《臨時ニュースをお伝えします。今朝、東京近郊でヴィラン組織同士による大規模な抗争が勃発した模様です。抗争を起こしたのは死穢八斎會と獅子皇会の指定ヴィラン団体で激しい銃撃戦や個性を使用した抗争が行われ、ヒーローや警察が鎮圧に動きましたがあまりの大規模な抗争にヒーローと警察側に多数の死傷者を出したとの事です。現在、政府は特例の非常事態宣言を東京都及びその近郊に発令し、ヒーローと警察による巡回強化を行う一方で極力、外出は控える様にとの事です》  

 

「え……?」

 

『マジかよ……緋色の奴、大丈夫なのか?』

 

「緋色……」

 

私は心配になって獅子皇会の屋敷に行こうとした所で私の意識を保った状態で身体をアーサーに取られた。

 

『無駄だから止めとけ。綾乃にすら口止めさせた程だ。例えいたとしても会うとは思わねぇよ』

 

「だからって放っておくって言うの!」

 

『違う。会うのは無理だ。だが、解決の為の糸口を探す位なら出来る筈だ。先ず探るのは……』

 

「死穢八斎會……」

 

私は何故、急に獅子皇会と死穢八斎會が抗争を始めたのかを探り、緋色が無事なのか確かめる為にも私はR.Kの事も視野に入れつつ死穢八斎會の調査を開始した。

 

~別視点side~

 

その頃、東京都の近郊にある街の路地で死穢八斎會の組員の一人を複数の黒服を率いて追い詰めた緋色がいた。

 

「さて……どうしてくれようかな?君が死穢八斎會……オーバーホールの目的を言ってくれないなら酷い死に方をするしかないよ?」

 

「クソ……!獅子皇会の小娘が!ぐあぁッ!?」

 

「おっと……すまない。足が滑った」

 

緋色は追い詰めた死穢八斎會の組員の傷口に思い切り踏むと足を軽く動かしながら更に踏む力を強めていく。

 

「すまないね。残念だけど僕達には時間が無い……さぁ、オーバーホールの目的と壊理の居場所を教えろ。さもないと楽に死ぬ事は出来なくなるぞ?」

 

「だ、誰が教えるか!!」

 

「そうか……お前達」

 

「はい」

 

「こいつを丁重に私達の元に招け。殺すなよ?引き出せる情報を取り尽くすまで徹底的に痛め付けろ」 

 

「かしこまりました」

 

獅子皇会の組員達は死穢八斎會の組員を二人がかりで連れ去って行く姿を緋色は無表情で見つめていると諢がやって来た。

 

「お嬢。お嬢に会いたいと言う者が」

 

「誰だ?僕は忙しいんだ。……まさかジルか?」

 

「いえ……ヴィラン連合の者です。名前はマグネと」

 

「マグネね……通して良いよ。確か名前は引石健磁。個性は磁石のヴィランだったね。と言う事は彼……いや、彼女からの紹介かな?」

 

緋色が許可を出して組員達から通されたマグネは驚きと興味を示した表情をしている。

 

「私の事を……いえ、私達の事をよく調べているわね」

 

「素性が割れれば調べはつくさ。それよりも君の友人から紹介されて来たんだろ?味方を得るなら誰に頼るべきかね」

 

「まさか彼女の知り合いに極道。しかもこんな可愛い子がいるなんて驚いたわ」

 

「まぁ、彼女に何かと世話を焼いちゃってね。僕は別に性別云々は気にしない。君にとって彼女は良い友人だね。大切にしなよ。さて……本体に入ろう。君は僕を……僕達、獅子皇会とどうしたい?」

 

「貴方が望むなら私達と同盟を結びたい……て、弔君が言ってたわ。勿論、対等のね」

 

「やっぱり君達の後ろ楯が失ったのは痛かったのかい?」

 

「暫くは弔君は荒れたわね。自分の先生が切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)に殺されたなんて信じられないって叫んでたもの」

 

マグネは思い出したくないとばかりに言うと余程酷い目にあったのだと緋色は察して同情した後、同盟の件について考える。

 

死穢八斎會の勢力は比較的に小規模だが所属する人材は侮れず下手に戦えば負ける。

 

そして現在、獅子皇会は緋色が"会長代理"に立って何とか保った状態で組織は混乱をようやく終息させた後だ。

 

打てる手は全て打ち、組める相手とは極力慎重に選んで組む。

 

緋色は考え込んだ後、笑みを浮かべて答える。

 

「良いだろう。同盟の話をしに行こうか。案内してくれるかい?あ、護衛も着けて良いかな?皆、心配性でね。納得させる為にも出来ればね」

 

「分かったわ。後で連絡しておくわ。来て頂戴」

 

マグネと緋色は夜の街に消えていく……獅子皇会と死穢八斎會による抗争事件は更に混沌を極めていく。

 

~side終了~

 

暗殺、戦闘、破壊、巻き込まれる一般人……連日に渡る抗争事件のニュースが社会に流れる中、私はと言うと。

 

「呼び出したのは他でもないわ……白状してくれる?」

 

「な、何の事でしょうか……?」

 

私は綾乃を呼び出して何故、急に獅子皇会が死穢八斎會と抗争を始めたのか?

 

そして緋色は無事なのか?

 

調査もあるし、私情も混じってるのは分かってる……でも、聞かずにいられないのよ。

 

「お願いだから……答えなさい」

 

「で、ですが……」

 

「綾乃?」

 

「……はい。白状します」

 

綾乃は諦めた表情を浮かべ、私はやっと本末を聞ける事に安堵すると綾乃は話始める。

 

「……実は死穢八斎會の鉄砲玉が獅子皇会の会長さんと緋色さんを親子水入らずでの外食中に襲いまして」

 

「嘘!?死んでないわよね!?」

 

「緋色さんは無事でした。ですが無事だったのは会長さんが緋色さんを庇ってしまい意識不明になったからだとか。……そのせいで抗争を避けるべきと考えていた獅子皇会は緋色さんを含めて一気に死穢八斎會との抗争をと考えを改めてしまいました」

 

「そんな……」

 

会っていない内に緋色がそんな事になっていたなんて……私は守るって誓ったのに……

 

「緋色……」

 

「悲観しないで下さい。……本来は貴方まで抗争に巻き込めないと緋色さんに固く口止めされていましたがこのままではどちらが勝っても緋色さんにヒーロー達の手が伸びるのは時間の問題です。何とか早期に抗争を終わらせなければなりません」

 

「……そうね。終わらせるなら簡単よ。死穢八斎會を潰す。緋色と緋色のお父さんを手に掛けた以上は許さない。それに奴等は薬をばら蒔いて資金を得ているなら尚更よ」

 

私は決意を新たにし、緋色を守ると誓った後、私は先ず抗争の現状とヒーロー達の動向を予測する所から始めるべく綾乃と外に向かった。

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