殺人ヒーロー ジャック・ザ・リッパー 作:謎多き殺人鬼
私は綾乃の用意した逃走用の車で雨の中で何とか追跡の手を撒いて事務所に戻ろうとしたけど車から流れるニュースで取り止めた。
《緊急速報をお伝えします。今日の昼頃、
そのニュースではエンデヴァー等のヒーローが事務所に突入してきたと言うもので緋色との関係がバレたのなら発覚も時間の問題だとは思ってた。
緋色を喪う、帰る場所も無くした。
私は車内が揺れる中、一つの決断を下した。
「綾乃……」
「何ですか?」
「もう……関わるのは止めて……」
私のその一言で車内は静粛に包まれたけど綾乃は何かの冗談だと受け取ったのか笑った。
「何を言っているのですか?まだこれからです。緋色さんは……残念でしたけど貴方がまだいる。なのに私がいなくなるのは」
「死なせたくないから……緋色が死んで分かった……私は……誰の手も借りてはいけなかった……借りたから緋色は死んだ……」
「止めてください」
「貴方まで私に関わり続けたら死んでしまう……だから綾乃。貴方は」
「止めてください!!」
その怒鳴り声が車の中に響くと同時に車が急停止して綾乃は私を悲痛か表情で見てくるけど怯まずに綾乃に視線を向けた。
「もう……私一人で大丈夫だから……貴方は……貴方の幸せの為に生きて……さようなら、綾乃」
私はそう言って車から降りて早歩きで離れようとすると綾乃の視線が背中から伝わる。
少しでも遠ざけないとまた失ってしまう……それに私には逃げる前にまだやり残した事が残っている。
グリーン・メイスン。
奴等がやっと姿を現した……此処で放り出して逃げてしまっては全ての犠牲が無駄になる。
「アーサー。貴方がグリーン・メイスンを暴いた方法は拷問しつつ自分より上の仲間の名前を吐かせて行ったからよね?」
『そうだ。だが、良いのか?一人で戦うのは……とても辛いものだぞ?』
「分かってるわよ。また、喪うくらいなら……私は一人で良い。一人なら私は慈悲を……優しさを捨てられる。そう……優しいジルは不要なのよ。悪は決して赦さない。どんな罪に対しても罰を与える。無慈悲で冷酷な殺人鬼……私がそうなれば良い」
私はそう言いきるとアーサーは何を考えてるのか黙ったまま私を見つめていた。
「必ず見つけ出して、必ず殺す。母さんの仇を。緋色を巻き込んだグリーン・メイスンを。必ず私が全て切り裂いてやる」
『……そうか。なら、もう何も言わない。好きにしろ。だがな、ジル。優しさを捨てるのは良いが……後悔するなよ?』
「えぇ、約束する。私は……後悔なんてもうしない」
私はアーサーにそう誓うと雨の中、歩き出す。
グリーン・メイスンの宛はもうある……ヒーローと警察に連行された連中だ。
奴等はグリーン・メイスンの加護下の人間で助けるのも始末するのも一度は釈放を促す可能性がある。
マークも当然着くけど必ず全体的にまではいかない。
必ずある隙を突いて……聞き出す。
絶対に逃がさない……絶対によ。
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その夜、狙いを付けたグリーン・メイスンからナイフで切り裂かれた傷から血を飛び散る光景と悲鳴を聞いた私は冷たく見た後、問う。
「吐け!!グリーン・メイスン!!お前の上の奴の名前を吐きなさい。そうすれば次の奴の所に聞きに行ってあげるから」
「ひ、ひぃッ!?た、助けてくれ!!お、俺は……ぎあぁぁぁぁッ!!?」
「吐けと言ったのが分からない?はぁ……だったらもっと痛い目を合わせないとね」
私は吐かない奴には徹底的に痛め付けた。
刃を突き立て、切って、殴って、蹴り上げて。
思い付く限りの拷問を行ってグリーン・メイスンの口を割らせた。
けど、今回は外れね。
「た、助けてくれ……!知らないんだ!!本当だよ!!」
「……まぁ、良いわ。次の宛はあるしね。そろそろ死になさい」
私はそう言った後、ナイフを突き立てて"
次に当たれば情報を引き出し、外れても既に捕まった奴以外の検討が付く程にグリーン・メイスンの末端の構成員の居場所は特定出来てるからすぐに情報を引き出せに行けた。
中には妻子や友人がいる者もいたらしいけど……奴等は多くを奪った。
なら、今度は奪われる側になるべきよ。
別にグリーン・メイスンでなければその人達には手は出さない。
あくまでも悪のみを殺す事を心掛けてグリーン・メイスンの命を奪う。
私は虐げられてきた者達の代表として、地獄からの使者として奴等を炙り出す。
何日か粘ってみた結果、私は思いがけない人物の名前を聞き出した。
「速撃 打美?」
「お、お前も知ってるだろ?れ、レディ・クイック……ジャスティスのサイドキックでスパイだった!!正体がバレそうになって別件の任務に着いた筈だ!!」
「へぇ……まさか父さんの所にスパイね……仮にもヒーローが秘密結社の一員とはね」
「ゆ、有力な情報だろ?それにあんたの母親の仇を知ってるか?そいつだよ!!レディ・クイックがやったんだ!!変装した後、押し入って何発も撃ったって聞いた!仇だって事も教えたんだ!!見逃してくれよ!!!」
私はそれをまさか近くに仇がいるなんて思いながら笑うとナイフをグリーン・メイスンの首筋に当てた。
「ありがとうね。おかげてやっと主目的を達成出来そうだわ。これは細やかな御礼よ。……取ってろ!!」
私はそう言って勢いよくナイフで頸動脈を切り裂くと返り血を浴びながら死んでいくグリーン・メイスンを睨み付けた。
『やれやれ。やっと仇が取れそうか?』
「えぇ……ヒーローの裏切り者、レディ・クイック。彼女が仇と言うなら私は迷うつもりはない。絶対に殺す」
『言っておくがなジル。復讐はあまりスッキリしないぞ?寧ろ余計に苦しくなる』
「今更それを言うの?」
『そうだな。お前はお前の道を行け。仇を取りたいなら止めやしないさ』
アーサーはそう言って笑うと私は母さんの仇を取る為にレディ・クイックを見つけ出すべく歩き出す。
必ず殺してやる