殺人ヒーロー ジャック・ザ・リッパー    作:謎多き殺人鬼

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やっと殺人鬼ルートが完結しますへ(×_×;)へ

皆さん、此処までの応援ありがとうございました\(^-^)/


【第五章】理想を追い求めて【"FROM HELL(フロム ヘル)"】

グリーン・メイスンの壊滅から四年もの月日が流れた。

 

私も二十歳になり、お酒も平然と飲める年頃になってもまだ私が捕まる気配も無く、悪を裁き続ける日々を送っていた。

 

四年と言う月日はこの社会に、この世界に大きな変革をもたらした。

 

法の改正によってヒーロー以外の治安維持組織、つまり警察機構でも個性を使用して対処する事が出来る様になった。

 

今までヒーロー任せだった警察機構はグリーン・メイスンの影響から脱した事でより、強固な組織の体制と連携によって様々な凶悪事件やヴィランの逮捕に繋げていき、前時代よりも遥かに治安が良くなっていた。

 

それと同時にヒーローの人気は失速して行き、今ではなりたい職業ではヒーローがダントツだったのにも関わらず、他の職業が挙げられてしまう様になった。

 

ヒーロー業は未だに許された職業だけど何れは廃止され、過去の遺物として語られるだけの代物になると私は思っている。

 

この改正の影響は日本には留まらずに外国にも及んでいき、アメリカ等の犯罪が多く多発する国々では警察機構に対して個性使用が許される法案が可決される様になった。

 

今ではよく訓練されたヒーローと組織力を武器にした警察が連携して捕縛し逮捕すると言うのが外国のやり方になったけど日本ではヒーローはあまりに信頼されていない。

 

その為、ヒーローよりも警察に頼る様になった。

 

でも……悪い事だけじゃない。

 

今までヒーローが来るからと言い訳して逃げていた人達は困っている人がいれば助けてあげる様になってくれた。

 

ほんの小さな善意が法律を破る悪と言う認識が壊れたからこそなのかもしれない……私はヒーローが廃れる事で変わる善意もあると信じている。

 

私はヒーローと警察に毎日の様に追われてるけど全く驚異とは思っていない。

 

何しろ私を庇う人達の方が多くなって簡単な証言や目撃情報すら偽りの事を言ってくれる様になった。

 

本当は悪人の私を庇って欲しくはないんだけどね……

 

そう言う事で特に問題は無い……と言いたいけど天敵がいる。

 

それは過去に殺したジェントルの相棒、ラブラバが全国の監視カメラをハッキングして私を探し回ってはそれをヒーローや警察に通報して来ると言う嫌がらせをしてくる様になった。

 

あまりに鬱陶しいからラブラバを探し出して抗議したら。

 

「絶対に許さない!!私からジェントルを奪った事を永遠に後悔させてやる!!絶対によ!!」

 

と言われた。

 

私は過去にジェントルにラブラバには手を出さないと約束してて破るのもあれだから帰ったけど嫌がらせは続いてる。

 

それだけならマシだけど彼女は隙あらば私の命を奪おうと画策もしている。

 

その一手として私が殺したヴィランの中にそのヴィランの事を大切に思っていた奴等がいて私を憎んで報復……つまり、復讐しようといき淡々と隙を狙っていたり、実際に殺されたかけた時もあった。

 

そいつらは個人だったりしたけどいつの間にか集まって団体で私に復讐しようとして来る様になってそのまま組織化した。

 

言うなれば……対切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)専門のヴィジランテ組織と言った所かしら?

 

ラブラバもそこに属してるのは間違いないのは確かよ。

 

そしてその主導者がまさかの智枝美だった。

 

彼女は高校一年生として過ごしてるけど彼女の個性、"超頭脳"で組織内のブレインとして私を追い詰める指揮を取ってる。

 

診療所でも小学生なのに大人でも理解出来そうにない難しい本をよく読むなと思ってたけど……個性の関係もあったなら納得できるわ。

 

一度、追い詰められた振りをして智枝美に会ったら案の定、恨み言を言われてしまった。

 

「絶対に……許さないんだから……!!」

 

とか言って何処で手に入れたのか拳銃を手にして撃とうとしたから取り押さえて拳銃を奪ってバラして投げ捨てたら泣き出して罵倒された。

 

恨まれるのは覚悟のうえだけど此処まで罵倒されるのは流石に傷つくわよ本当に。

 

私を憎む彼女達やヒーローと警察を他所にして私は懐かしい顔に会った。

 

綾乃だった。

 

私は再開を喜びはしたけどそれよりも綾乃の腕には三歳位の子供が抱かれていた事の方が驚いた。

 

綾乃曰く、足が不自由ながらも今は他のヒーローや個性使用での訓練する警察達の講師をしている天晴との間に出来た子供らしく確かに二人に似た様な容姿をしていた。

 

私は彼女の幸せを願って祈りを捧げた後、綾乃と密かに別れた。

 

本当にもう二度と会う事はない。

 

激動の時代だった四年前が懐かしく思える様な事が多い今の時代。

 

私は定めていた獲物を狙って夜の街の路地を走っていると複数の気配を感じて足を止めた。

 

「……お出ましね」

 

私が微笑みながらそう呟いた時、足音が周りから響いてくる。

 

「いたぞ!!」

 

「囲め!逃がすなよ!!」

 

現れたのは個性訓練を受けた警察達と。

 

「もう逃がさねぇぞジル!!」

 

「大人しく投降して下さい!!」

 

「ジルちゃん!!」

 

そこにいたのはヒーローになって活動し始めた勝己や八百万、梅雨と言ったA組の面々だった。

 

耳郎や切島や上鳴、砂藤、芦戸と言った懐かしい顔ぶれが揃っていた。

 

静かな夜を台無しにする怒号発しながら取り囲み、埋め尽くす彼らを愉快に思いながら笑った。

 

「こんな夜中に御勤めとは御苦労な事ね?時間外手当てはちゃんと貰ってるの?」

 

私がそう言うと人混みの波を分ける様に現れた成長した出久が現れた。

 

「そう思うなら犯罪を起こさないでくれるかい?こんばんは。ジル」

 

楽しげに笑う私とは裏腹に油断なく身構えて私と対峙する出久に私は笑いかけながら挨拶する。

 

「こんばんは。出久。いえ……ヒーロー、デク。相変わらず仕事を熱心にしてるみたいね?」

 

ヒーローのデクと殺人鬼の私が対峙するのはもはや宿命としか言い様がない程にぶつかり合った。

 

何度も何度も互いにこうして夜更けに戦いを繰り広げる事、四年。

 

学生時代から私を追い回す出久達には称賛の拍手を送るわ。

 

「君もだよ。たまには休んだらどうかな?タルタロスで永遠に」

 

「それは難しいわね。この世界には悪が多すぎるのよ。まだまだ悪党が減らないの。しっかりしてよね、ヒーローさん」

 

私はそう言ってナイフを手にすると出久もそれに答える様に身構えた。

 

「この世から悪党が消えれば後は牢獄で悠々自適な隠居生活よ。牢獄に空きがあれば良いのだけどね?」

 

「何度も言ったけど君もその悪だよ?だからこうして多数の警官やヒーローを動員して追っているんだ。さぁ、武器を捨てて投降してくれ」

 

「それは無理ね。私を逮捕?やれるもんならやってみなさいよ。それが出来るならね!!」

 

「大人しく捕まってくれるつもりはないよね!!」

 

そうして私と出久達の開戦の火蓋が上がった。

 

「僕が必ず捕まえる!!ジィィルゥゥ!!!」

 

「来なさい!デク!!私を止めてみせなさい!!!」  

 

悪を殺すして正義を成す私と悪を捕まえて正義を成す出久。

 

相容れない私達がやって来た掛け合いは戦う前の挨拶の様なもの。

 

吠え、対峙する私と出久達。

 

己の信じる正義を貫くと決めた出久達、悪を以って悪を制する事を決断した私。

 

私達は互いの意地と使命をかけ、ぶつかり合う。

 

かつて、暗躍した悪人の所業は明らかになり、巨大な悪はより強大な悪になった私によって裁かれた。

 

でも、その野望を潰す為に出久達と、袂を分かち合った事実は決して消えない。

 

私は自らも悪と認識し、罪から逃れる悪を殺す無法者(アウトロー)として生きていく。

 

追われ続けても尚、悪を殺す為に。

 

 

 

"全ては犯罪も争いも無い、幸せな世界の為に"




殺人鬼ルート御愛読ありがとうございました!

次からはヒーロールートに入ると思います。

これからもよろしくお願いしますm(__)m
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