ハプルポッカ?ハブルボッカ?
それが一番悩んだかもしれない。
ハプルボッカに転生した男の話。
※こちらの文章を書くにあたり、語尾プッチンの省略をお許しくださいプッチン。
※また、こちらのお話はフィクションですプッチン。実在の人物・団体・出来事とは関係ありませんプッチン。
※さらに、こちらのお話はフィクションですプッチン。似たような人物・団体・出来事とは関係ありませんプッチン。
※電車で移動中の際に作成をさせていただきましたため、誤字脱字をお許しくださいプッチン。
『モンハンのハプルボッカに転生してしまった件について』
どうしてこんなことになってしまったんだろう。
大きな口をばくばくしながら俺は叫んだ。いや、咆哮したとでもいうべきか。ぎゃおお、と大きな声が響いている。
俺の名前は馬喰田(ばくろだ)。とあるしがない農家の息子…のはずだった。真夏の炎天下。くそ熱い畑のど真ん中で作業中。少しふらついたのにやばいと思って、家に戻ってほうじ茶でも飲もうと立ち上がった…。そしたら、確か俺は意識が朦朧としてきて…。
次に目を覚ました時にはもうこの姿だった。
砂漠のど真ん中、暑い日差しがじりじりと照り付けてくるのは、農家の時とおんなじか。砂が口に入っても物ともせず、静かにじっと獲物を待つ日々。そんな中、急に俺が馬喰田だった記憶が流れ込んできたのだ。
どうしてこんなことになってしまったんだろう。
もう一度、自分が何になってしまったのかを考える。砂の中で少しも動くこともなく上を向きじっと耐えている。蝉…かな?いや、蝉は砂漠の砂の中で育つわけがないと思う。何より、虫というよりも魚のような生臭さが自分の体から漂っている。そんなことを考えていたら、何かがやってくる足音が聞こえる。もう少し…もう少し…近づいてきたら、大口でぱくっといこう。
……いやいやいやいや、ちょっと待って!
何俺食べようとしてるの!?近づいてくる足音をに聞き耳を立てながら…でも、順応していく自分に突っ込みを入れる。俺は本当に何に転生したの!?
次第に足音が大きくなる。
いやいやいやいや。これがもし人間なら…俺は人間を食べようとしてるってことか!?
ザッ、ザッ。
足音は人間のようなそれ。二足歩行の生き物。
待て待て待て待て。
おいしそうって思い始めてるって、順応しすぎだろ俺!?
ザッザッザッ。
あ、美味しそうな餌がくる…!
もう近いぞ俺! って違う違う!
あれは人間…。人間だぞ…?
………。…。
あっもう、いいや。…いただきます。
ばくっ!と大きな口を開けて丁度自分の上を歩いていた餌にかみついた。俺が隠れていた砂が大量に飛び散り、周囲に飛び散る。どうやら自分は何も食べられなかったらしい。口の中にはなんの味もしない。
しまった!取り逃がしたか!
じろりと餌のほうを見やれば。あれは猫…と鳥かな?…なんだあの鳥。やたら大きな怪鳥は、猫よりもだいぶ大きい。白い羽も多いが、その先のほうが赤とオレンジの派手な鳥だ。
ん?もしかして…クルルヤック!?いや、…あれは餌だ!
今一度、餌を逃さないように、大きく口を開け、再びそれらの突進する。
ばくっ!
今度こそ、何かを口にいれたと感じて思い切りそれをかみ砕く。それと同時にはじける口内。熱いやら痛いやらで口の中からは煙があがっている。
「いっでええ!」
ぎゃおお、と再び咆哮。声が大きいって言われたことはあったけど、こんなに人間じゃない声は初めてだわ…。ぐわんぐわんと視界が歪む。その場にバタンと倒れこんだ俺に、さっきの怪鳥がととと…と駆け寄ってきた。なんだよ鳥。俺を啄むつもりか?
「馬喰田さん…!馬喰田さん…!」
少年のような、まだ若い子の声が怪鳥からする。なんだろう。どこかで聞いたことがある。あ、あれは確か…何度か話したことがある…。
「もしかして…リスナーさん?」
目の前の怪鳥はクルルヤックそのものだ。でも、声はしっかり、俺のゲームチャンネルのリスナーの声だった。
「馬喰田さんが何も言わずに配信を休むの珍しいって思ったんだ。みんなは馬喰田さんが配信をおやすむのは不正だとか、犯罪者だとか騒ぎ立てるし…。ラインコードのほうで他のリスナーさんたちと話してて…そしたら急に眠くなって。気が付いたら、クルルヤックになってたんだよ…!もっとかっこいいモンスターがよかった…」
後ろにいた猫もちょこちょこやってきたと思ったら、これまた知り合いのようだ。
「…もしかして馬喰田くん?」
「そうだよ」
「おー!俺だよ俺!穴山!」
え!?穴山!?こんなかわいいアイルーが!?穴山は俺の相方。一緒にゲームチャンネルを行っていたはずなんだけど…。
「え、何。お前も死んじゃったの?」
「俺もリスナーさんと一緒なのよ。馬喰田くんがゲーム配信してないっていうから、俺に無断でそんなことあるかなあって思って。そしたらなんかパソコンの画面がぶわーってなって、気が付いたらアイルーになってました!」
かわいいでしょ?とアイルー顔でかわいこぶるかつての相方。くっそ、こういうのが不正っていうんだ!理不尽だ!俺はこんな口のでかいモンスターなのに!!!……ん?まさか…。
「ちょっとごめん。もしかして…俺、ハプルボッカ…?」
「そうだよ。前に好きって言ってたもんな」
ぎゃおお。再び、咆哮。
クルルヤックのリスナーさんと、アイルーの相方。しまいに、俺ハプルボッカ…。どうやら、モンスターハンターの世界に転生してしまったらしい。いくら俺がモンハン大好き人間だったとしても…、これマジ?マジなの?
俺…これから、おいしくハンターに狩られてしまうんだろうか…。
「もしかしたら、ほかのリスナーさんもこっちにきてるのかもしれないし、とりあえず探しにいこう」
「アイルーだと人間の言葉もモンスターの言葉もわかっていいよな~」
どうやら俺たちの仲間を探す物語が始まるようだ。…あれ?ちょっと待てよ?クルルヤックはいいにしても…ハプルボッカの大きさじゃ…探しにいけないんじゃ…。
どうして…どうしてこんなことになってしまったんだろう…。
目の前でただ楽しそうにはしゃぐアイルーの相方。
クルルヤックになったことを嘆くリスナーさん。
でも、そう。そんなことより。そんなことよりだ。
あーーー。
おいしそうだなあ。二匹とも。
~~~Fin~~~