数年後にはワンピースが完結すると思うと、楽しみなような寂しいような。
まぁ、大変楽しみであります!!!
「おれ行くよ!!! "海軍本部"!!!」
兄、ポートガス・D・エースを救うため、世界一の大監獄、"インペルダウン"の最下層へと到達したモンキー・D・ルフィ。
しかし、時僅かに遅く、エースの身柄は海軍へと引き渡された。
諦められないルフィは共に行動する、革命軍幹部、エンポリオ・イワンコフとイナズマに海軍本部へ行くと宣言する。
「ヴァカおっしゃい!!! この世界の頂点の戦キャブルよ!!!? "白ひげ"の実力知ってんの!? 迎え撃つ海軍の大将、中将、七武海の実力知ってんの!!? ヴァナタ、命いくつ持ってんの!!?」
巨体のオカマ、イワンコフが怒声を上げる。
覇気も知らないルーキーが世界の頂点達の戦いに参戦すると言い、怒りながら諭した。
「もし諦めたら、悔いが残る!!!」
おれは行く、と言うルフィにイワンコフは、己のリーダーを相手にしているような感覚を覚える。
事実、革命軍のリーダー、ドラゴンの息子だというルフィに驚愕したのは覚えに新しいが、ここまで無茶を言うとは思わなかった。
「行くも何も……! まず、この階から抜け出せないんだぞ」
額から目にかけ稲妻形の傷がある男、イナズマが言う通り、インペルダウンの看守達の作戦により、ルフィ達はこの階、LEVEL6に閉じ込められていた。
エースが搬送されたリフトは鉄杭の罠で潰され、降りてきた階段は巨大な柵と睡眠ガスにより、インペルダウンからの脱出すら困難になった中、囚人の一人が声を発する。
「ここを抜けたきゃ、おれを解放しろ……!!」
自分なら天井に穴を開けられる、という男はかつてルフィが死闘を交わした相手だった。
「クロコダイル!!!」
かつて、アラバスタ王国で人々を苦しめていた張本人であり、元王下七武海の一人である"砂漠の王"サー・クロコダイルである。
当時のルフィが激闘の末、倒した相手が協力すると自ら買って出た。
「ここを出るつもりはなかったが、やる事が出来た。安心しろ。お前らに手は出さねェ」
「フざけんな!! お前はビビの国をめちゃくちゃにした奴だ! 信じられるか!!!」
「昔の話だ。あの国にもう興味はねェ」
船を降りた仲間の事を思い、怒声を上げるルフィと面倒臭げに話すクロコダイル。
「解放しましょう、麦わらボーイ。確かにコイツがいれば相当な戦力になる。海軍本部に行くなら尚更よ」
「えェ〜〜! イワちゃん! あのなコイツは!」
「……! イワンコフ……」
「お久しぶりだわねェ、クロコボーイ……」
クロコダイルとの関係を話したイワンコフは、彼が言った言葉に疑問を浮かべる。
「ところで、やる事ってのは何っチャブル? ヴァナタがやる事なんて、碌でもないに決まってる」
「……フンッ。大した事じゃねェ。お前の兄貴に一飯の恩がある、麦わら。海賊は受けた恩を忘れねェ。火拳を助けに行くってんなら、俺も付いて行こうじゃねェか」
「エースに恩だって……?」
「あぁ。数日前、火拳の元にある男が来た。お前らも知っている男だ……」
クロコダイルの口から彼らしくない言葉を聞き、信じられないものを見たという顔のイワンコフと、自分の兄に対する恩と聞いて疑問を浮かべるルフィ。
そして、クロコダイルの口から世界一のビッグネームが飛び出る。
「"覇王"ダイナー。世界最強の男がここに来た……!」
『は、覇王!!?』
イワンコフとイナズマが驚愕し、冷や汗を流す。
「覇王って言ったら、レイリーのおっさんが言ってた……」
「ダイナーがどうして、エースボーイの元へ来たの!!?」
「詳しくは知らねェが、奴のためにメシをたらふく持ってきてやがった」
「メシ持ってきてくれるなんて、覇王っておっさん、良い奴だな!!」
目を輝かせるルフィと冷や汗が止まらないイワンコフとイナズマ。
ダイナーが関わるとなるとこの一件、自分達が思っているよりも大事になりそうだ。
悪い方に少しでも傾けば、一瞬で自分達の命は失われる。
彼は知り合いだとしても、気に食わない事があれば一才の容赦がない。
そんな事を考え、イワンコフはルフィを見る。
「麦わらボーイ。この一件、本格的に諦めた方がいいかも。覇王が関わってるなら、どのみち、彼次第で全てが決まる……!」
「それなら心配する必要はない。奴いわく、今回の一件に関わる気はないそうだ」
その言葉にイワンコフは一先ず安心するが、そこでクロコダイルの恩という言葉の意味について疑問を浮かべた。
「──それで、ヴァナタの恩っていうのは何なの?」
「火拳のおこぼれで、俺達もメシと酒をたらふく食った。間接的にだが、火拳の奴には、恩を受けた事になる。一度だけ、力を貸してやる」
そこで他の檻からも声が上がる。
「──ならば、おれも連れて行け」
巨大な鎖に繋がれた金髪の大男は、そう言いながらルフィ達を睨み付ける。
「ン〜〜! 何という大物! こんな化け物まで捕まってたなんて……!」
「なんだ、イワちゃん。知ってんのか?」
「彼はダグラス・バレット。あの海賊王の船に乗っていた、伝説の海賊よ……!!!」
「海賊王の〜〜!!? レイリーのおっさんと一緒か!!?」
「なんだ小僧。レイリーの奴を知っているのか」
「シャボンディで知り合ったんだ」
「フンッ。奴もまだ生きていたか」
かつての副船長の顔を思い出し、口の端を上げ、自分を出せと再度言う。
「気に食わないが、そこの男の言う通りだ。だがダイナーの野郎に恩を返すのは気に食わねェ。だからお前の兄を助けてやる。それに、そろそろ出ようと思っていたところだ」
「"鬼の跡目"が力になってくれるなら、もしかしたらやれるかもしれない……!」
「ありがとう! 助かる!!」
そこから次々に協力するという囚人達。
海賊王や白ひげ達と個人で渡り合った伯爵。
世界の破壊者と恐れられる大海賊。
世界中の美女達の首をコレクションする怪女。
武力で制した王国で悪政の限りを尽くした愚帝。
能力で巨大化する超弩級の巨人。
他にも世界中に悪名を轟かせる凶悪な大罪人達が声を上げた。
「ムルンフフフ! ルイン・ダイナーを必ず私のモノにする……! その為なら、アンタのお兄さんを助けるの、手伝ってあげる!!」
「覇王を見たからには、ぐずぐずしてる暇はないニャー!」
「トプトプトプ……! 酒の恩は忘れねェ!! おれも手伝ってやる!」
あらゆる場所から脱獄したい理由と恩を口に出す中、そんな彼らを見るイワンコフの顔は厳しい。
「麦わらボーイ! クロコボーイはヴァターシが抑え込められるからいいけど、コイツらは無理っチャブル! いずれも政府に存在を消された大悪党! 大人しく力を貸す保証はないわ。ヴァターシは反対よ」
「……おれ、難しいことは分からねェ。でも、コイツらがいればエースを助けられるかもしれねェ! 力を借りてェ!!!」
「……コイツらが解放されれば、必ず海は荒れる! それでもいいっチャブルの!!! ヴァナタ、兄の為に罪なき一般市民を犠牲にするって言うの!!?」
間違いなくそうなるという確信を持ってイワンコフはルフィに声を荒げる。
革命軍として、民衆の命を脅かす芽は絶対に潰さなければいけない。
絶対に連れて行くべきではないというイワンコフにルフィは目を伏せ、覚悟する。
「……おれが責任を持つ! コイツらに絶対悪さはさせねェ!!!」
ルフィから放たれた無意識の覇王の圧力に、イワンコフは驚愕する。
ビリビリと肌を刺激する圧力にイワンコフだけでなく、クロコダイルやバレット、他の囚人達も反応する。
口角を上げるバレットや舌なめずりをする怪女、カタリーナ・デボン。
「安心したまえ。我々には共通の意思がある。各々、向かう方向は違うようだが、君の兄を助けるという第一の意思は同じ。君の兄を助ける事は約束しよう……!」
「わしからも頼みたい!! エースさんとは……、彼が白ひげ海賊団に入った時からの付き合いじゃ。エースさんを救いたい! 後生の頼みじゃ、連れていってくれ!!!」
「イワちゃん! 戦争が終わった後の事は何とかする! だから、頼むよ!!!」
「ン〜〜! 仕方なっチャブル! ヴァナタはどうせ止まらない! なら、後は進むのみ……!!!」
「イワちゃん、ありがとう!!!」
必ず協力するという貴族然とした老人、パトリック・レッドフィールドと、友を助けたいと言う魚人、ジンベエ。
そんな彼らの声と、ルフィの覚悟のある目を見たイワンコフは仕方なく諦める。
インペルダウン、LEVEL6。
世界を震撼させる凶悪な囚人達がこの日解放された。
兄を救う為、最悪の戦争へ参戦する為、ルフィは特大の爆弾達を抱える事になる。
己よりも遥か格上の彼等の手綱を握れるのかは分からない。
だが、未来の海賊王を支える者はこれから加速度的に増えることになるだろう。
一人の"王"がまたこの世に産声を上げた。
強者の中で磨かれる王はより高みへと上る。
「おめェは出ねェのかよ〜〜! シリュウ看守長!!!」
「……お前らと一緒にすんじゃねェよ。覇王のメシも食ってねェ」
「じゃァ、永遠にここにいろや! 馬鹿が〜〜!!!」
ゲラゲラと笑う囚人達と檻の中、睨みつける看守服の男、シリュウ。
インペルダウンの看守長であるが、素行故に投獄されているこの男は、唯一檻から出なかった。
「──さァて! こうなったら時間がナッサブル……!!! 力技でこの監獄を突破するわよォオ!!! ヒーハー!!!」
「野郎共、行くぞ〜〜!!!」
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「ハハハハ! これで決定していた未来はなくなった。後は、お前ら次第だぜェ! 時代はどう動く……!!!」
モモイロ島、カマバッカ王国の城内。サンジに"覇気"について教えていたダイナーは、突如笑い出した。
海を越えた遠い先の監獄の様子を見ていたダイナーは、愉快、愉快と笑う。
「おい、ダイナー。何いきなり笑ってんだ。気持ち悪りぃな」
「うるせェなァ、サンジ。少しばかり、愉快な事があった」
「そうかよ。んで、この覇気ってのを今から修行するのか?」
ホワイトボードに書かれた覇気のイメージ図と内容。それらを見たサンジはダイナーに質問する。
その質問にダイナーは、サンジにとって予想外かつ最悪の答えを出す。
「──いや、まずはお前の"血統因子"を覚醒させる。自分の血を受け入れろ、サンジ」
頂上戦争にカイドウさんを乱入させる?させない?
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カイドウさん乱入上等!
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カイドウさん悔し涙でやけ酒なり!
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カイドウさん以外にその他大海賊が大集結!