超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第二百一話 原田ユウキ その1

第二百一話 原田ユウキ その1

 

今日もリンクセンター石間に依頼人が来た。

今回の依頼者は原田ユウキ。

ある日突然、断罪王現象によって断罪者(社会不適合者)になってしまったらしい。

断罪者(社会不適合者)になってしまった原田ユウキは、突然服を脱ぎだして会社や、電車の中、人の目が多い場所でブレイクダンスを踊る行為を何度も繰り返してしまい、日常生活に苦労しているらしい。

「それじゃ、とりあえず、君が断罪者かどうか確かめさせてもらうね、この紙に君の思っていることを書いてくれ」

原田ユウキが紙に書いたイラストがコレ↓だ。

『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤

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「重症ですね」

「それで、俺、最近、会社で彼女ができまして...」

「あっそ、それならなおさら正常な状態に戻らないとな」

「そ、そうじゃなくて、その彼女、実はみんなの前で裸でブレイクダンスを踊る俺のことが好きみたいで...」

「あっそ、それじゃあ一生、裸でブレイクダンス踊ってたら?」

「いや~でも、さすがに今のままだと、たぶん社会生活を送る上でめちゃくちゃ困ると思うんですよね~」

「いやまぁそりゃ困るでしょ、困りまくりでしょ」

「でも、彼女はみんなの前で裸で踊る俺のことが好きみたいで...」

「それでよく会社クビにならないね、休職届出したの?」

「いえ、まだなんですけど、こちらで俺が断罪者(社会不適合者)であるという診断書をいただければ、会社はなんとか首にならずに済むんですよね」

「でも、その診断書ってのはさぁ、君が断罪王現象のせいで断罪者(社会不適合者)になっちゃって、しかも完治しましたよっていう文章が記載されてないと、多分、なんの意味もないと思うんだよね」

「ええ、おっしゃる通りなんですけど、僕の彼女はみんなの前で裸で踊る俺のことが好きみたいで...」

「あのさぁ、結局のところ、君は彼女に愛されるために、断罪者(社会不適合者)でいたいの?それとも、会社で働き続けるために、断罪者(社会不適合者)から正常な社会人に戻りたいの?どっちなの?」

「そこなんですよね、俺が断罪者(社会不適合者)から正常な状態に戻ることができれば、今の会社で働き続けることができるんですけど、断罪者(社会不適合者)から正常な状態に戻ってしまえば、おそらく、今付き合っている彼女とは別れることになってしまうんですよね」

「つまり、君は自分の将来のために会社と彼女、どっちを選べばいいのか悩んでいるんだね。なんかめんどくせぇ依頼だなぁ、そもそもさぁ、このリンクセンター石間は断罪者(社会不適合者)から正常な状態に戻りたい人が相談しに来る場所でさぁ、君の恋愛相談を受ける場所じゃないわけ!」

「そりゃあ、わかってるんですけど、早く会社に、俺の奇行が断罪王現象の影響であることと、断罪者(社会不適合者)から正常な状態に戻ったことが記載された証明書を提出しないと、今の会社を解雇されてしまうんですよね、そうなったら俺はどうやってご飯を食べていけばいいのか...」

「じゃあさ、もう、その彼女に一生お金の面倒見てもらってさ、一生みんなの前で裸のままブレイクダンス踊っちゃえば?」

「確かにそれも考えてはみたんですけど...さすがに何度も繰り返してると、いつか実刑をくらって一生を塀の中で暮らすことになるんじゃないかと...」

「フフッ...考えたのかよ...」

「笑ってんじゃねぇぞ!奈良見ィッ!依頼人は一応、本気で悩んでるんだぞ!」

「とりあえず、君は彼女とも別れたくないし、会社もクビになりたくないわけだ。なら明日、その彼女と一緒にここに来なよ」

「なにか、解決策が見つかったんですか?」

「とりあえず、また明日来なさい、今、俺に言えるのはそれだけだ」

期待に満ちたまなざしを俺に向ける原田ユウキはそのままリンクセンター石間を去った。

「あんなこと言っちゃって本当に良かったんですか?」

「ああ、いいんだよ、このリンクセンター石間は断罪者(社会不適合者)を正常な状態に戻す場所だからな」

「それって当たり前の事じゃないですか」

「明日になれば、俺の言っている言葉の意味がわかるさ」

 

次回予告 原田ユウキ その2




次回もお楽しみに

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