超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第二百六十五話 風見マイカ その1

第二百六十五話 風見マイカ その1

『パブリックブレイク現象』とは。

ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。

政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。

 

俺とヨシノが頑張って人間に戻したレオンがPGS(パブリックガーディアンズ)の霧原カイトに捕まってしまった。

どうやら、パブリックモンスターとして、数々の悪行を重ねてきたレオンには支援者がいたらしい。

そして、レオンはPGSで処刑されてしまうらしい。

まぁ、仕方がない、レオンはパブリックモンスターの力で、自分の両親や、大勢の人間を殺してしまったのだから。

しかし、それなら、俺とヨシノの努力はいったい何だったのだろうか。

俺は学生寮の自室に戻る。

隣の部屋に住んでいる竹田が、なぜか俺の部屋で鍋を食っていた。

「おまえ、どうして、ここにいるんだよ!」

「お前、俺が鍋食ってるの見てわかんねぇのか!眼科行ってこいバカ野郎!」

時計を見る限り、今はまだ、授業中のはずだ。

「お前なァ!」

「ムサシ、お前、腹、減ってるんだろ?お前も食えよ...」

竹田が台所から、まるで自分の所有物のように、俺の分のお椀とハシを持ってくる。

「ほれ、食え」

「言っとくけど、それ、俺の食器とハシだからな!いただきます!うん、おいしい」

竹田が俺のお椀に牛肉を入れてくる。

「ほれ、遠慮せずに、もっと肉、食え、肉を」

「あんがと。でも、なんだよ、いきなり、優しくしやがって...変な奴」

「俺さ、思い出したんだ、アキちゃんがパブリックモンスターになったときに...」

「なにを?」

「パブリックモンスターになった俺を、お前が人間に戻してくれたことだよ...」

「そっか」

「今日の鍋は、そのお礼だよ」

「にしても、この鍋、牛肉とか、カニとか、カキとか、すげぇ豪華だな!お前、結構、金持ってるんだな!」

「バカ野郎!この鍋の食材は全部、俺がスーパーでムァンビキしてきたんだぞォ!」

「バカはお前だ!バカ野郎!」

「パブリックブレイク現象のせいで、労働者が激減しているせいか、どのスーパーも店員の数が、少なくてな、楽勝だったよ」

「まぁ、そうなっちまうよな、『無期限・食糧配給制度』のおかげで、人類が滅びるまでの間は、お金がなくても、食べるご飯に困らないからな、そりゃ、みんな働かなくなるよな...」

「ああ、そのうち、スーパー自体も潰れるかもしれん、お前もムァンビキするなら、今の内だぞ...」

「するか、ボケェ!」

背後から聞き覚えのある声がする。

「相変わらず、君たちは仲がいいわね、そうだ!今年の文化祭で無料配布する同人誌は山神×竹田でいこう!」

「部長!」

俺の後ろにいたのは、俺と竹田が所属している部活動、『アルティメットメディアクリエイター部』の部長、風見マイカだった。

ちなみに、『アルティメットメディアクリエイター部』とは、アルティメットなメディアをクリエイターする部活動である。

わかりやすく言えば、なんでもアリの自由な部活である。

「部長!俺と竹田で、かけ算するの、やめてくれませんか!」

竹田も部長に抗議する。

「そうだァ、ごはん中に、不衛生なことをいうのはやめろォ!」

「つーか、アンタたち随分と、うまそうなもん、食ってるわよねーいいなー!私も混ぜて―!」

部長は俺の自室の台所から、まるで自分の所有物のように、食器とハシを持ってくる。

「いだきまーす!うん、おいしい!」

鍋を完食した後、俺は先輩に訪ねる。

「それで、今日はどんなご用件で?」

「うん、実はさ、町内会から、清掃のボランティアの依頼があってね、それで、アンタたちどうする?」

部長の提案を竹田が嘲笑する。

「ハッ!世界の終末が迫ってるのに、わざわざゴミ拾いするとか、町内会の奴ら、いったい何が楽しくて人生、生きてるんですかねェ!俺は不参加で!」

「じゃあ、ホントに、今年の文化祭で無料配布する同人誌は山神×竹田でいくわよ...!」「竹田ァ!ここは大人しく、部長の言う通りにしたほうがいい!俺と竹田の同人誌が、全校生徒に無料配布されたら、全校生徒がそのあまりの気持ち悪さに絶望して、パブリックモンスターになっちまうかもしれん!」

「......そうだな...‼そんじゃあ、俺と山神も参加で、そんで場所と日時と、あと、おやつはOKですか?」

「部室に、清掃ボランティアについての書類があるから、ちょっとこっち来なさい」

俺と竹田は部長と共に、『アルティメットメディアクリエイター部』の部室に入る。

部室には、副部長の、杉原ヒカリが喪服姿で、机の上に置いてある、遺影を前に号泣していた。

「部長。副部長、家族に不幸でもあったんですか...?」

「いいえ、アレをよく見なさい」

机の上に置いてある遺影にはアニメキャラクターの顔写真が映っていた。

「なんだ、心配して損した...」

「きのう、亡くなったらしいわ...」

部長がハンカチで目を押さえる。

「アンタも同類かよ...」

「山神ィ...俺、コイツら、見てると、なんだか頭、痛くなってくるんだよな...」

「お前にソレ言われたら、おしまいだよ...」

俺もなんだか、頭が痛くなってきた気がする。

 

次回予告 風見マイカ その2




次回もお楽しみに
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