超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第三百二十八話 まくら その4

第三百二十八話 まくら その4

『パブリックブレイク現象』とは。

ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。

政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。

 

今回の依頼人、秋田さんの娘は、芸能事務所AFデクレーションの社長・欠本ユートに枕営業を強要され、精神的に不安定になってしまった。

部長が突如始めたジャンケン大会に敗北した俺は女装をしてアイドルに、竹田はスーツを着て俺のマネージャーになり芸能事務所AFデクレーションに潜入することになってしまった。

芸能事務所AFデクレーションの社長・欠本ユートの悪事を世間に知らしめるために、オーディションを勝ち抜いた俺は、 芸能事務所AFデクレーションが用意した新人アイドルたちと、一つ屋根の下で生活することになる。

しかし、そこで待っていたのは、女子特有のハイテンションなトーク地獄と、竹田の嫉妬

だった。

新人アイドル・氏根駄ムァリコ(山神ムサシ)が寮で一緒に生活している新人アイドル達の信用を勝ち得るために始めたマッサージは好評だった。

俺はいつの間にか、新人アイドル達が切磋琢磨するこの寮のマッサージ係になっていた。

今日も寮内のレッスンルームでは、新人アイドルたちが歌や踊りの練習をしている。

もちろん、俺も男であることを隠すために、ヘリウムガスを吸引して、アヒル声の状態で練習に励む。

練習後、『勃起佐賀69』のメンバーの一人、瀬戸内あんちくしょうが俺にマッサージを依頼してきた。

「アンタ、氏根駄ムァリコだよね?」

「お、おう...」

「『おう』、だって、アンタ面白い話し方すんね」

まずい、つい、いつもの調子で答えてしまった...。

「とりあえず、マッサージお願い、いつもみんなにやってあげてんでしょ?」

「う、ウッス!」

俺は瀬戸内あんちくしょうの足裏などのマッサージを始める。

指で生足をもみほぐす度に、瀬戸内あんちくしょうの口から、なまめかしい声が上がる。

無意識のうちに下腹部にテントが設営されることを危惧した俺は、すぐさま自分自身との戦いを始める。

かつて、誰かが言っていた、人生は自分自身との戦いであると。

俺は今、身をもってそれを痛感していた。

いつの間にか、瀬戸内あんちくしょうの背後には、俺のマッサージ目当ての、新人アイドルたちで長蛇の列ができていた。

最後の1人をマッサージし終え、疲れている俺を、新人アイドルの1人である『黒乳首』が励ましてくれる。

「お疲れ様、氏根駄ムァリコちゃん」

「君は確か、黒乳首ちゃん、で、ですわよね...もしかして、マッサージですか?」

黒乳首ちゃんは、ややぽっちゃり系の心優しい、少女である、口癖は『ファイト』である。

「ううん、私は練習後のストレッチの時に、他の人にしてもらったから大丈夫、だから、私が氏根駄ムァリコの足をマッサージしてあげる」

なんてイイ子なんだろう、女装とヘリウムガスの過剰吸引がなければ、おそらく、こんな経験出来なかったはず。

俺は黒乳首ちゃんに足をマッサージしてもらう。

「激しい運動の後のマッサージとストレッチは必要不可欠。氏根駄ムァリコちゃんは、やさしいよね、自分のマッサージより先に、みんなのマッサージを優先するなんて」

「みんなになじむ方法がこれぐらいしか、思いつかないもんで...」

「もしかして、氏根駄ムァリコちゃんって、人見知り?」

「え、ええ...まぁ...」

「はっきり言って、人見知りの人にアイドルは向いてないと思うよ、まぁ、諦めろとは言わないけど...」

そりゃあ、こっちの目的はアイドルデビューじゃなくて、欠本ユートの枕営業の証拠をつかむためだからな...。

「ねぇ、知ってた?」

「なにが?」

「氏根駄ムァリコちゃんがさっきマッサージしてた、『勃起佐賀69』の瀬戸内あんちくしょう、水虫だって...」

「う、うそやろ?」

「ホントホント。もし大浴場で、『勃起佐賀69』の瀬戸内あんちくしょうが踏んだ後のマットは、あんまり踏まないほうがいいかも...」

刑務所かな?

黒乳首ちゃんの足マッサージを堪能していると、レッスンルームの外から女性の悲鳴が聞こえてきた。

「きゃあああああああああああああああああああああああああッ‼」

俺と黒乳首は、レッスンルームの外に出る。

廊下には、先程、話題にあがっていた、『勃起佐賀69』の瀬戸内あんちくしょうが倒れていた。

俺と黒乳首、同様、騒ぎに駆け付けた新人アイドル達から、次々と困惑の声↓が上がる。

「し、死んでる...?」

「ちょっと変なこと言わないでよ!」

「どうして、芸能事務所の寮で死人が出るのよ!」

「つーか、まだ、死んだと決まったわけじゃねぇわよ!誰か救急車呼んで!」

廊下に倒れている『勃起佐賀69』の瀬戸内あんちくしょうの右手近くの地面に、なにかダイイングメッセージ↓のようなものが書いてある。

O A O U

オー、エー、オー、ユー?

いや、ちがう!これは、まさか...!

O=お A=え O=お U=う。

やはり、そういうこと↑だったのか...!

そう、今回の依頼人である秋田さんの話が正しければ、欠本ユートに枕営業を強要され、色々おかしくなってしまった秋田さんの娘も、しきりにこう↓つぶやいていたはずだ。

『おえおうおえおうおえおうおえおうおえおうおえおうおえおう...』

そして、秋田さんの娘がかつて所属していた、アイドルグループの名前は『おえおうさせ隊』。

そして、現在生死不明の『勃起佐賀69』の瀬戸内あんちくしょうが廊下に残した、ダイイングメッセージ↓。

O=お A=え O=お U=う。

おそらく、たぶん、全てが繋がってしまった!

『勃起佐賀69』の瀬戸内あんちくしょうを殺害した犯人はおそらく、現在この寮にいるはずの、芸能事務所AFデクレーションの社長・欠本ユートだ。

そう、欠本ユートを今すぐ何とかしない限り、また次の新人アイドルが犠牲になるかもしれない。

秋田さんの娘さんのような犠牲者を、もう、これ以上出すわけにはいかないのだ。

 

次回予告 まくら その5

 




次回もお楽しみに
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