超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第三百四十九話 ギンコー その1

第三百四十九話 ギンコー その1

無色主義。

それは何色にも染まらない自由な主義。

そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『カラーレス』。

この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

 

BEI国との戦争に負け、BEI軍に支配された日本、新日本。

敗戦国と化した新日本をBEI軍の支配から解放し、浄化するために結成された組織、カラーレス。

日本に真の自由をもたらす無色主義を掲げるカラーレスは、武力増強のために、都内で同時多発的にコーバンへの攻撃作戦を開始した。

結果は、コーバン攻撃作戦に失敗したカラーレスのメンバー6人のうち、2人が銃殺、残りの4人が逮捕されてしまった。

しかし、この作戦でカラーレスがケーサツから奪うことに成功した銃の数は全部で10丁。

結果的に、カラーレスの武力増強に成功したのだ。

都内の廃屋には、コーバン攻撃作戦に生き残ったカラーレスのメンバー十数人が集合していた。

カラーレスのリーダーである、倉都テツオが、今回の作戦の総括を行う。

「諸君、大変遺憾なことに、今回の作戦で、メンバーの中から4人が逮捕、2人が死亡してしまった、しかし、我々は10丁もの拳銃を手に入れることに成功した!作戦は実質、成功と言っても過言ではない!これで我々カラーレスは、無色主義による日本浄化実現の夢に一歩近づいたのだ!俺はこの作戦に協力してくれた同志たちを『賞賛』する‼」

廃屋内にメンバーたちの拍手と喝さいが沸き起こる。

「そして、我々、カラーレスは今回の作戦で手に入れた銃で、ギンコーへの攻撃を行う‼目的はカラーレスの活動資金補充のためだ‼」

姫先ユイナが倉都テツオに質問する。

「そのギンコーから奪ったお金は具体的にいったい何に使用するのですか?」

「我々が現在所有している武器はケーサツ官から奪った拳銃10丁のみである、昨日の作戦が成功したとはいえ、我々に武力が不足している現状に変わりはない、ゆえに、ギンコーから奪った金は、自作の爆弾の制作費用に使う、わかるか?」

メンバーの1人、末広リョウジが倉都テツオに質問する。

「すいません、僕は昨日、日本浄化のためとはいえ、コーバンでケーサツ官を一人殺してしまいました...ギンコーでも、また人を殺さないといけないんですかね?」

リョウジの言葉を聞いたユイナが、リョウジを指さして、みんなに向かって大声で提案する。

「意義あり!私はリョウジ君に『反省』を求ます‼」

ユイナに続いて、他のメンバーたちからも、リョウジの『反省』を促す意見の声が続出する。

リョウジは泣きながら、自身に『反省』を促すメンバーたちに訴える。

「今更こんなこと言うのが、おかしいのは重々承知だ‼でも、僕たちに殺された人間にだって、家族がいるんだ!殺した人間がまだ1人なら、もしかしたら死刑にならずに済むかもしれない‼僕はこれ以上、罪を重ねたくないんだ‼僕は死にたくないんだ‼」

ユイナが怒りを帯びた声で叫ぶ。

「意義あり!私はリョウジ君に発言に対してさらに『反省』を求めます!リーダーの倉都君には早急に決断を求めます‼」

倉都テツオがリョウジに語りかける。

「なあ、リョウジ、お前が殺した人間はまだ、たったの1人だ、でも、お前が殺したのはケーサツ官だ、ケーサツ官を殺したお前が、死刑にならないわけがない、お前に残された道は、俺たちと共に日本浄化のために戦い続けるか、それとも、ここで『処刑』されるかの二つだけだ、わかるか?」

自分の置かれた現状を理解したリョウジが観念したように、嘆く。

「俺、末広リョウジは、自身が行ったカラーレスの本懐に背く発言に対して『反省』します!」

「『反省』を了承した、しかし、今のリョウジの言葉は我々組織にとって裏切り行為と言っても過言ではない、以降、リョウジの身柄を拘束し、アジトで一か月、監禁する!意義のあるものはいるか?」

カラーレスのメンバーたちから一斉に「異議なし!」の声が上がる。

リョウジは自身に下されたペナルティに対して不満をあらわにする。

「ちょ、ちょっと待ってくれよ!ぼ、僕はちゃんと『反省』したんだぞ‼なんで、こんな廃屋に一か月も監禁されなくちゃいけないんだ‼」

ユイナがまたも声を上げる。

「私は今のリョウジ君の発言に対して、『反省』を求めます‼」

倉都テツオがリョウジに告げる。

「なぁ、リョウジ、本当ならお前は、さっきの不適切な発言のせいで、『処刑』されてもおかしくない立場だったんだぞ!わかるか?」

「い、嫌だ!こんなイカレた組織、もう抜けてやる!なにが『無色主義』だ‼」

廃屋から走って逃げるリョウジ。

俺は上着のポケットから出した拳銃で、リョウジの後頭部を撃ち抜く。

俺の即断に、周りのメンバーたちが戦慄する。

「倉都テツオさん、裏切り者の『処刑』、完了しました!死体は廃屋の床下に遺棄したのちに、証拠隠滅のために火葬することを提案します‼」

「す、すばらしいぞ!エーイチロウ‼エーイチロウは我々組織の情報漏洩を防ぐ為に、愚かな裏切り者であるリョウジを処刑した‼俺はエーイチロウを『賞賛』する‼わかるか?」

倉都テツオの『賞賛』に続いて、カラーレスのメンバーたちが一斉に俺に向かって拍手喝采と共に『賞賛』を行う。

「すごいわ、エーイチロウ君‼」

「エーイチロウ君の勇気ある決断に感謝‼」

「よくやったぞ、エーイチロウ君!」

「これからも頼りにしてるそ、エーイチロウ君‼」

そう、俺はリョウジの弱腰の決断に怒りを覚えていたのだ。

だから、殺した。

もう人間を一人殺したら、その後、何人、殺そうが、殺すまいが、人殺しは人殺しなのだ。

そして、なにより、組織から脱退したリョウジから、俺たちカラーレスの情報が、ケーサツに漏れる可能性がある。

この可能性は絶対に潰さなくてはならない。

もしリョウジが生きていたら、死刑を回避するために、リョウジがケーサツに俺たちの情報を売っていた可能性もある。

俺は、もう二度と、かつて付き合っていたカノジョのような犠牲者を出さないために、この国をカラーレスの仲間たちと共に浄化しなければならない。

そのためだったら、どんな犠牲もいとわない。

これで、俺が殺した人間は二人目。

決意に反して、人を殺した俺の手は、また震えている。

ユイナの両手が俺の震える手を包んでくれる。

「姫先ユイナはエーイチロウ君を『賞賛』します」

銃を持つ俺の手はもう、震えていなかった。

 

次回予告 ギンコー その2

 

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。

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次回もお楽しみに
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