超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第三百六十七話 裏切りと脱走 その1

第三百六十七話 裏切りと脱走 その1

無色主義。

それは何色にも染まらない自由な主義。

そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。

この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

 

俺たちカラーレスとカミカゼの連合軍は、反政府組織の先駆者である紅軍と同盟を結び、『紅軍連合』が誕生した。

紅軍との同盟締結のために、アズマ山を下りた俺と倉都テツオは、この事実を報告するために、アズマ山に戻ることにした。

しかし、AZUMA山荘に戻った俺たちを待っていたのは、監禁中の宮沢タクヤと、カミカゼのリーダーである二浦ルリコが、AZUMA山荘から脱走したという事実だった。

この現実に対して、監禁当初から、宮沢タクヤの『粛正』、つまり殺害を提案していた、姫先ユイナが、倉都テツオを攻める。

「あの時、私の言った通り、宮沢タクヤを殺していれば、こんなことにはならなかったわ‼タクヤとルリコが下山して、私たちの情報をケーサツに売ってしまったら、いったいどうするつもりなの?」

そう、宮沢タクヤと二浦ルリコが下山して、共にケーサツに自首して、俺たちの情報を売れば、彼らは、死刑にならずに済む可能性がある。

しかし、宮沢タクヤは、ケーサツに知られていないだけで、過去に数度のゴーカン殺人の罪を犯している、俺にはタクヤがそのリスクを承知でケーサツに自主するとは思えなかった。

俺は上記↑の事実を皆に告げる。

俺の話から宮沢タクヤの余罪を知った、姫先ユイナは拳銃を持って、平地から、二人が逃げたと思われる森林地帯に向かって走る。

俺はユイナの背中に向かって叫ぶ。

「おい!ユイナ‼1人で行動するのは、危険すぎる!クマに襲われたらどうするんだ‼」しかしユイナは、俺の声を無視して、そのまま山奥へと消えてしまう。

ユイナは過去にBEI軍にその身を汚された経験がある。

おそらく、ユイナはタクヤとルリコを殺害するつもりだ。

俺はヘルメットと防弾チョッキと拳銃とナイフを装備して、倉都テツオに提案する。

「タクヤとルリコを見つけたら、俺はいったいどうするべきなんだろう?」

「タクヤの余罪が皆に知られてしまった以上、もう、これ以上、タクヤをここに置いておくわけにはいかない、かといって、山を下りられても困る、しかたあるまい、タクヤを『処刑』してくれ...わかるか?」

「ルリコはどうするんだよ?」

「ルリコは、カミカゼのリーダーだ、ルリコを殺せば、ここにいるカミカゼのメンバーとの人間関係に支障をきたすことになる、できれば、拘束して、ここに戻ってきてくれ」

「了解した...」

対人戦と対クマ戦を想定したフル装備を身にまとった俺は、裏切り者を追うために山奥に消えたユイナの後を追うために、山林地帯を疾走する。

倉都テツオは、宮沢タクヤの殺害を了承した。

久々の狩りの予感に、俺はBEI軍を襲撃した時に感じた高揚感に身を震わせる。

遠くから、銃声が聞こえてくる。

そして、その銃声にこたえるかのように、また銃声。

間違いない、この先で、ユイナと裏切り者達との銃撃戦が行われているのだ。

俺の予想通り、ユイナと二浦ルリコが、銃撃戦をしていた。

しかし、ユイナの背後を宮沢タクヤが襲う。

背後から宮沢タクヤに押し倒されるユイナ。

興奮した宮沢タクヤが、土の上で暴れるユイナに告げる。

「前からお前のことは狙ってたんだ‼こっちは、テントの中でさんざん、お前にいじめられたからな‼たっぷりお返ししてやるよ‼」

BEI軍兵に集団暴行を受けた際の記憶がユイナの脳裏にフラッシュバックする。

トラウマの回帰に恐怖の声を上げるユイナ。

「いやああああああああああああああああああああああああああああああああッ‼」

怯えるユイナの表情と声に、タクヤの興奮は極限まで高まる。

「た、たまねぇなァッ!その声‼その表情‼これだからゴーカンはやめられねぇんだァッ‼たまってたぶん、全部、お前の中に吐き出してやるぜぇぇぇぇッ‼」

「いやああああああああああああああああああああああああああああああああッ‼」

ユイナの二度目の悲鳴。

もうためらいは、なかった。

俺は、銃口をユイナを襲う宮沢タクヤに向ける。

しかし、右奥から銃声。

銃撃を本能で回避した俺の視線の先には、俺に銃口を向ける二浦ルリコがいた。

俺はルリコに問う。

「宮沢タクヤは、革命活動に参加する以前からゴーカン殺人を繰り返すような男だぞ‼そんな男と逃げたところで、お前もどうせ、ゴーカンされて殺されるだけだ‼お前はそれでもいいのか?」

俺の問いにルリコが答える。

「し、知ってるわよ!そんなこと!でも、私はタクヤのことが好きになっちゃったのよ‼そうなったら、もう、どうしようもないのよ‼こんなことになるなら、アンタ達なんかと同盟なんか結ばなきゃよかった‼私はただ、みんなと一緒にデモ活動できればそれでよかったのよ‼爆弾でBEI軍兵を殺して、山奥で人目を気にしながら生活するなんて、もう嫌なのよ‼」

ルリコの言葉が、思いのほか胸に突き刺さる。

しかし、武力によりBEI軍の支配から日本を解放し、無色主義によって浄化しなければ、この国の医療制度のせいで、手術を受けられずに死んでしまった、俺の愛する人と同じ悲劇がこれからも繰り返されるだろう。

本来、救える命をないがしろにする、いまの医療制度の改革のためには、無色主義による日本の浄化が必要不可欠だ。

俺はその夢の実現のためなら、どんな犠牲もいとわない。

俺はルリコに向かって銃撃を開始。

ルリコもそれに応えるように、銃弾を俺に向かって放つ。

しかし、ルリコが所属していたカミカゼは元々、集団デモを中心に活動していた組織だ。銃の扱いは素人に等しく、回避も簡単である。

それとは逆に俺はもう、銃を持ったこの手で何人もの命を奪っている、その命たちが、無色主義により浄化された日本の礎になることを信じて。

しかし、銃撃戦である、相手の腕が素人だろうと、こちらも命がけである以上、手は抜けない、俺の放った銃弾が、ルリコの頭部を貫く。

ユイナに暴行を加えていた宮沢タクヤの視界に映る、額から血を流す二浦ルリコ。

下に何も履いていない、宮沢タクヤは、ユイナから離れて、俺に銃弾を放ってくる。

宮沢タクヤが俺に向かって叫ぶ。

「なんでだァ‼どうしてだァ‼なんで、なんで、ルリコを殺したんだァァァァァッ‼」

「ルリコは...お前を守る為に戦ったんだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ‼」

俺とタクヤの銃撃戦が始まった。

宮沢タクヤに暴行を加えられたユイナは、土の上で放心状態のまま痙攣していた。

 

次回予告 裏切りと脱走 その2

 

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。

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次回もお楽しみに
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