超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第三十八話 断罪王Σと就活美少女マキネ。職場でえこひいきをするやつは毎朝中身が白飯のみの弁当を作って昼食時に便所で食べろ!

第三十八話 断罪王Σと就活美少女マキネ。職場でえこひいきをするやつは毎朝中身が白飯のみの弁当を作って昼食時に便所で食べろ!

 

 

公園のベンチに座っている僕の目の前で黒いスーツを身にまとった美少女が口喧嘩をしている。

「そういう言い方ないでしょ!私はマキネが落ち込んでたから励ましてあげただけなのに!」

「それが余計なお世話だって言ってんのよ!自分だけ、内定もらったからって!私のこと見下してるんでしょう!」

やはり、かわいい女の子同士はなにをしても絵になるなぁ。

僕は目をつぶってマキネちゃんとマキネちゃんと言い争う美少女に向かって合掌する。

「もう、マキネのことなんて知らない!」

目を開けるとマキネちゃんと言い争いとしていた美少女が泣きながらマキネちゃんから離れていく。

「ねぇ、あなたさっき私に向かって合掌してたでしょ?」

黒髪ショートカットで前髪パッツンでメガネが特徴的なマキネちゃんが僕に話かけてきた。

「うん、してたよ」

「あんたも就活がうまくいってない私のこと馬鹿にしてるんでしょ!」

「バカにしてないよ、就活、素晴らしいじゃないか、就活、ククク...」

「なに笑ってるのよ!やっぱり馬鹿にしてるじゃない!」

「そりゃさ、就活するってことは自分の価値を企業に委ねるってことだろ?マキネちゃんは本当にそれでいいのかい?」

「なにが言いたいのよ!」

「君は仮に企業に内定をもらっても、そのあとの人生は全部を、その企業に人質に取られるようなものだってことさ、君は本当にそれでいいのかい?」

「あなたの言いたいことはわかる、でもたとえ、自分の人生を企業に人質に取られても、働いてお金を稼がないと生きてはいけないのよ!」

「本当にそうかな?」

僕は青い空を見上げる。

「僕たちの先祖はお金なんてなくたって、自分で食べたい物を狩って、生活していたっていうじゃないか、それに比べたら今の人類には真なる意味で生活能力がないとは思わないか?」

「それってつまり、私達の先祖はルールやお金がなくても、狩りや漁をして普通に生きていけてたから、今の人類は昔の人類よりも生きる力がないってことを言いたいんでしょう?でも、ルールのない自由な世界なんて多くの理不尽な死を生むだけよ」

「それでいいんだよ。自然界を生きる虫や動物にしてみたらそれが当たり前なんだから」

「じゃあ、あなた自身がそのルールのない世界で理不尽な死を与えられる側だったとしても、今と同じことがいえるのかしら?」

「言えるね。だってそれは僕に生きる力がないのがいけないんだから」

「口でならなんとでも言えるわ!だったらあなた一人の想像力と発言で今すぐ、このしがらみだらけの世界を暴力だけが全てを決める世界に変えてみなさいよ!」

「いずれ、そうなるさ。僕は実際にもう、何百人も人間を食べて生活しているからね」

「そんなウソに騙されると思ってるの?」

「確かに、この世界は君たちに嘘をついている。その証拠に警察はいまだに僕のことを捕まえずに、この社会に野放しにしているのだから」

「だ、騙されないわよ!」

「別にマキネちゃんに信じてもらおうとか思ってないよ。その時が来れば、この国は本気で僕を全人類のために排除しようとするんだからね。そして、僕が僕以外の全ての暴力に勝利した時、この世界は秩序を失い、生き残った人間たちは自然界の動物や虫と同じく、醜い生き物になるのさ」

「もういい、あんたと話してると頭おかしくなる!」

「逃げるのかい?僕から」

「悪い?」

「君が僕から逃げるということは、いずれ全人類が直面する真実から目を背けることと同じだ」

「あんた仕事は何してるの?」

「してないよ何にも」

「じゃあ、どうやって生きてるの?」

「言っただろ、僕は人間を食べているって、お金がいくらあっても人間の肉は買えないからね」

「死ね!」

マキネちゃんが空になったペットボトルを僕に向かって投げてくる。

僕の頭部にペットボトルが当たる。

嬉しいような悲しいような言葉にできない感情が僕の全身を駆け巡る。

あ~マキネちゃ~ん!

明日もこの公園に来よう。

次の日。

「やぁ、また会ったね」

公園のベンチでマキネちゃんがおにぎりを食べていた。

「話しかけないで」

「また、面接に落ちたのかい?」

「話かけないでって言ってるでしょう!」

マキネちゃんがおにぎりを僕の顔に向かって投げてくる。

おにぎりが僕の顔に当たる。

マキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃんマキネちゃん。

僕はマキネちゃんを食べてしまいたい感情をあえて自分の理性で抑える。

いつでも食べられるマキネちゃんをあえて食べないというストレスが僕の全身に言葉にできない刺激と興奮を与えるのだ。

「ごめん、ちょっとやりすぎたわね」

マキネちゃんは僕に謝るとバックからラップに包まれたおにぎりを取り出した。

「そのおにぎり、お母さんが作ってくれたんでしょ?」

「うん、おいしいけど、就活がんばれって言われてるようで、なんか逆にプレッシャーなのよね」

「そうだね、頑張れって人に言うのは簡単だけど、言われたほうは結構、しんどいんだよね」

「この公園はね、昔、よく親友と遊ぶときに待ち合わせに使ってた場所だったの」

「その親友って、まさか」

「そう、昨日、ここで口喧嘩してた人、アカリって言うの。なんか嫌よね、小さいころは友情だけで成り立ってた信頼関係も、大きくなるにつれて、学歴だ、就活だって、自分を他人と比べるようになって、それがいつの間にか、生きることの全てになって、気がついたら一番大事なものを失っていた」

「それって、アカリちゃんのことかい?」

「うん、面接に受からない私のこと励ましてくれてたのに、私、自分のことが情けなくなっちゃって、それであんなひどいこと言っちゃたのよね」

「仲直りしないのかい?」

「メールしたわ、何度も、でも返事は全く返ってこない、私の就職活動みたい」

「じゃあ、就活がなかったら、マキネちゃんは大切な親友を失うことはなかったのかもね!」

「そうかもね、でも就職しないと、ご飯食べられない、生きていけない、おじさん、私はどうすればいいのかな」

「じゃあ、僕がマキネちゃんをたべてあげようか、そうすればマキネちゃんは楽になれるよ」

「いいかもね、それ」

「シンゴォォォォォォォォーッ!」

僕の衣服は粉々に破れ、筋肉が膨張し、皮膚を鋼鉄の装甲が覆う。

断罪王Σに変神した僕は両手でマキネちゃんの顔を抑える。

そして、口を開いて、食べようとしたときだった。

「マキネ!」

私服姿のアカリちゃんが僕の腰にしがみついてくる

「マキネ!早く逃げて!」

「アカリどうして...!」

「早く逃げて!」

「アカリ!私、アカリにひどいこと言っちゃった!ごめ...」

その先は絶対に言わせない。

僕はアカリちゃんの頭にかぶりつく。

「アカリィィィッ!」

僕はアカリちゃんの全身を口の中に入れて咀嚼する。

「アカリちゃん、何しに来たんだろうね?」

「そんなの決まってるでしょ!私と仲直りしに来たに決まってるでしょ!」

「でも、アカリちゃん、早く逃げてとしか言ってなかったよ、本当に仲直りしに来たのかな?」

「それ、どういうこと?」

「だから、この公園に来たのはマキネちゃんと絶交するためなんじゃないかってことさ」

「ふざけたこと言わないで!だったら、どうして私に逃げろって言ったのよ!」

「でも、アカリちゃん、もう僕が食べちゃったからさ、真実を確かめる方法は一つもないんだよね~残念でした~!」

「私...アカリにちゃんと誤れなかった...」

「そうだよ、よく考えてごらん、マキネちゃんに一方的に酷いこと言われたアカリちゃんの方からマキネちゃんに謝りに来ると思うかい?」

「そ、それは...」

「アカリちゃんがマキネちゃんを僕から助けようとしたのはちゃんと絶交することを口で伝えたかったんだよ」

「わ、私はどうすれば、アカリと仲直りできるの?」

「あ、僕、いいこと思いついちゃった!」

「なに!教えて!」

「こうすれば、マキネちゃんは天国でアカリちゃんに謝れるよ」

公園に肉と骨を噛み砕く咀嚼音が鳴り響く。

「マキネちゃん、天国でアカリちゃんとちゃんと仲直りできたかな~」

マキネちゃんを食べ終えた僕は公園を出た。

 

次回予告 断罪王Σと人助け美少女ナツミ。職場で自分のミスを他人のせいにするやつはボールペンのみで誰かしらが三秒で宇宙に創造した未知の言語の筆記試験を受けろ!

 

 

 

 

 

 

 




次回もお楽しみに

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