超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第三百八十九話 潜入 その1

第三百八十九話 潜入 その1

無色主義。

それは何色にも染まらない自由な主義。

そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。

この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

 

新聞社、『潮日新聞』の社内では不穏な噂が流れていた。

その噂の内容は『潮日新聞』に所属するジャーナリスト、案堂ユーコが行方不明になっていることである。

『潮日新聞』の編集長である鈴木が案堂ユーコから最期に聞いた言葉は、紅軍連合に潜入して密着取材を続行しているという内容だった。

案堂ユーコはいつも、一週間に一度、編集長である鈴木に向けて、紅軍連合の取材の進捗について記されたメールを送っていた。

しかし、もう3週間も案堂ユーコから取材についてのメールが送られてこない。

もちろん電話も繋がらない。

妻子ある鈴木は案堂ユーコと不倫関係にあった。

鈴木にとって、案堂ユーコは欲望のはけ口であり、案堂ユーコにとっての鈴木もそれと同じだった。

体だけの関係と言えど、一応、セッ●スフレンドであり、同じジャーナリストである。

鈴木はケーサツに案堂ユーコの捜索を依頼しようとも、思ったが紅軍連合は現在、指名手配中であり、逃走中のテロリスト集団でもある。

鈴木がケーサツに案堂ユーコの捜索を依頼するということは、取材とはいえ、案堂ユーコが紅軍連合という名の犯罪者集団に属していることを教えるようなものである。

案堂ユーコがもしケーサツに捕まれば、もちろん新聞社のブランドに傷をつけることになってしまう、そうなった際、責任を取らされるのは案堂ユーコの上司である鈴木だ。

愛人一人の捜索をケーサツに頼んだだけで、編集長の立場を失うのは絶対に避けたい。

鈴木自身が直接、紅軍連合に潜入取材をする手もあるが、編集長の立場ではそれもできない。

もし、案堂ユーコのように、自分にもしものことがあれば、妻子はいったいどうやって生きていけばよいのだ?

鈴木はあることに気付く、一週間前、自分と同じく案堂ユーコの身元を案じていた、人物を。

鈴木は誰もいない会議室に、案堂ユーコの後輩である尻澤エリコを呼び出す。

鈴木は、なぜ自分が呼び出されたのか理解できずに戸惑っている尻澤エリコに告げる。

「おい、ケツ‼ケツはさぁ、案堂ユーコのこと、尊敬してたよな?」

ケツという、あだ名で呼ばれた沢尻エリコが鈴木を非難する。

「その呼び方やめてもらえませんか?録音して訴えますよ‼」

「けっ、訴えられるのが怖くてマスコミの仕事なんてできるかよ、そんなことよりさ、お前さ、案堂ユーコのこと心配だろ?」

「そりゃあ、案堂さんは、女性としてはあまり尊敬できませんが、一応、ジャーナリストとしては私の師匠ですから、心配するのは当たり前ですよ」

「その案堂が、最近、紅軍連合の取材に行ってたの、お前知ってた?」

「知ってますよ、もちろん、社内で噂になってましたからね」

「俺の推測が正しければ、案堂ユーコは取材先で何かのトラブルに巻き込まれたんだと思う」

「なら、どうして早くケーサツに捜索を依頼しないんですか‼紅軍連合は仲間でも多数決で死刑にするような過激派テロリストですよ‼」

「ケツ、よく考えてみろ、ケーサツなんかに捜索を依頼したら、案堂ユーコが紅軍連合の取材のためとはいえ、紅軍連合のメンバーであることがケーサツにバレちまう。そしたら、新聞社のブランドにも、紅軍連合への取材を許可した俺にも傷がついちまう。そんで、責任のなすりつけ合いで解雇にされるのはどこのどいつだ?俺だよ‼だからケーサツには捜索依頼ができないの、おわかりか?」

「またケツって言った‼とにかく、そんなの自業自得ですよ‼編集長ならちゃんと社員のために責任を取るべきです‼」

「でもさぁ、もし、もしだよ。もし案堂ユーコが紅軍連合のトラブルに巻き込まれて、まだ生きていると仮定してさ、ケツはさ、師匠である案堂ユーコのこと、見て見ぬふりしたままでいいの?」

「その言葉、編集長にそのまま、お返しします、あとケツって言うのやめてください‼私の苗字は尻澤です‼ボイスレコーダーの電源、今入れましたからね‼マジで訴えるぞこの野郎‼」

「ケツゥゥゥゥッ‼お前、案堂ユーコの口癖、覚えてるか?」

「あんた、さっき人の話聞いてた?」

「案堂ユーコはよく言ってた、自分のことを『真実の探求者』だって、あいつはいつもそう言って、危ない取材ばっかりしてた。そう、真実の探求者を称する案堂ユーコの弟子であるお前が、このまま現実から目をそらして、師匠を見殺しにするのか?」

「つまり、案堂さんを探すために、私に紅軍連合に潜入取材しろってことですか?」

「うん、そういうこと、案堂を救出すると同時に紅軍連合の情報もゲット、つまり一石二鳥だぜ‼」

「つまり、私に案堂さんとスクープのために、死ねということですね?」

「まだ死ぬと決まったわけじゃないだろうが、そもそも案堂ユーコと連絡がとれなくなった理由が、100パーセント紅軍連合のトラブルに巻き込まれたとは限らないんだぜ?それに、仮に安堂と特ダネいっしょに持って帰ってきてくれたら、ケツを副編集長にしてやってもいい‼」

「う~ん、わかりました、やります。さっき言いましたよね、ボイスレコーダーに電源入れたって、もうちゃんと録音しましたからね、あとで、なかったことにしても無駄ですよ‼」

「はいはい、わかってる、わかってるって、そんじゃあ、コレあげる」

鈴木が紙切れを尻澤エリコに渡す。

「これって、地図ですか?」

「ああ、そこに案堂ユーコを紅軍連合に接触させた仲介人がいる」

「さっきの約束、ちゃんと守ってくださいね‼」

こうして、ケツのあだ名を持つ尻澤エリコは、師匠である案堂ユーコの救出と出世のために、紅軍連合に潜入することになった。

すでに、案堂ユーコが紅軍連合のブリドカットゾーラまさよしに殺され、山に埋めれていることも知らずに。

 

次回予告 潜入 その2

 

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。

『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤

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次回もお楽しみに
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