超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第三百九十四話 奪還 その1

第三百九十四話 奪還 その1

無色主義。

それは何色にも染まらない自由な主義。

そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。

この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

 

ジャーナリスト・尻澤エリコは恩師の案堂ユーコの救出と出世のために紅軍連合に潜入する。

しかし、かつての同級生、能沢エーイチロウから、案堂ユーコの死を知らされた尻澤エリコ。

困惑と怒りをあらわにする尻澤エリコに対して、能沢エーイチロウは、この戦争で紅軍連合が勝利した際に、紅軍連合での潜入取材を通して得た情報をもとに、これまで散って逝った同志たちの無念を晴らしてほしいと告げる。

尻澤エリコは多勢に無勢、国軍とBEI軍相手に少数で立ち向かう紅軍連合のやり方で、果たして本当にこの戦争に勝てるのかと、エーイチロウに問う。

エーイチロウが尻澤エリコのその質問に答えることはなかった。

車内が気まずい空気に包まれる中、エーイチロウの運転する車が止まる。

エーイチロウと尻澤エリコは子島ルルコの死体を山中に遺棄するために、車を出る。

エーイチロウが尻澤エリコに告げる。

「どうせ来ているなら、手伝ってもらうぞ」

「い、嫌よ、私、これ以上、罪を重ねたくないわ‼」

「なら、倉都にお前が新聞社のスパイだって報告するぞ、そうなったら、お前も子島ルルコみたいになる」

「わ、わかったわよ、でも、いったい何を手伝えばいいのよ‼」

「子島の死体が入ったスーツケースあるだろ?それ持って、山を登って穴を掘ってくれ、埋めるのは俺がやる」

「そ、そんなのフェアじゃないわ‼」

「あのな、こっちはいつでもお前をスパイにできるんだぜ?」

「わ、私を脅迫する気なのね、見損なったわ‼高校時代のエーイチロウ君はそんな人じゃなかった‼」

「俺も出来ればそんな人にはなりたくなかったさ、でも仕方ないよ、悪いのは世界のほうだ、つーか俺、さっき一人で億平の死体片づけてきたばかりだからさ、もうヘトヘトなんだよ、そーゆうことだから、よろしく」

エーイチロウを先頭に、スーツケースを引きずりながら登山を開始する尻澤エリコ。

エーイチロウが尻澤エリコに問う。

「お前、どこの新聞社で働いてたんだ?」

「潮日新聞よ」

「なら、アズマ山が今、どうなってるのか知ってるか?」

「アズマ山?ああ、アンタたちが潜伏してるって噂の山ね、ケーサツに捕まったアンタ達のお仲間が漏らした情報をもとに、ケ―サツとジエータイがアズマ山の周囲に包囲網を完成させたのは確かよ、でもクマが頻繁に出没するらしいから、登山は難航してるみたい。でもこれは私が紅軍連合に潜入する二日前の情報」

「じゃあ、もうAZUMA山荘は完全に制圧されている可能性が高いのか」

「AZUMA山荘?ああ、アズマ山だからか、そーゆう名前なのね」

「倉都は近いうちに、AZUMA山荘に隠してある武器を取り返しに行くって言ってた」「ご愁傷様、仮に、もうAZUMA山荘がケーサツとジエータイに制圧されているとしたら、もう全部、没収されているかもね」

「いや、それはないよ」

「どういうこと?」

「銃火器はみんなビニール袋に入れて、土の中に埋めたんだ、だから武器の隠し場所はケーサツとジエータイにはわからない」

「甘いわね、ケーサツに捕まったアンタらの仲間が情報を売っている可能性は考えないの?それに金属探知機を使えば、土に埋めた銃火器なんてすぐに見つかるわ」

「だからなんだ、俺はとっととアズマ山に戻りたいんだ、あそこは俺たちの居場所なんだよ、それにあそこには、まだ俺の仲間が一人残ってるんだ」

「アズマ山に昇るなら、アンタたち紅軍連合はクマとケーサツとジエータイを相手に戦わなくちゃいけない、それでも昇るの?」

「多分、武器と仲間の回収を終えたら、倉都は、また別の場所に基地を作るつもりだと思う」

「どうでもいいけど、山の中でトイレとかどうしてんの?」

「普通に土に穴掘って、そこでする、それでその上にまた土をかぶせる」

「ずいぶんと原始的ね」

「でも、それが人間本来の姿なんだよ、国が水洗トイレを一般化して常識の一部として同調圧力を用いて普及させてしまったせいで、俺たち人間は排泄行為をするのにも金銭が必要になってしまった、これを俺は悲しいことだと思う。水洗トイレだけじゃない、人が人らしくある為に必ず金銭が要求される、つまり金銭がない人間は人らしく生きる権利を剥奪され、周囲から人間扱いされない、尻澤は金のない男と付き合えるか?セッ●スできるか?路上生活者と友達になれるか?」

「全部無理ね、生活能力のない人間とはセッ●スもしたくないし、友達にもなりたいくないわ」

「つまり、そういうことなんだよ。人の愛情も友情もお金で成立しているんだ、紙切れとコインで成立している人間関係を自分たちに都合よく味付けをしたものが、愛情と友情なんだよ、金を持っている人にしか保証されない愛情と友情、それを君は、本当に愛情・友情と呼べるのかい?」

「それは、お金を稼ぐ能力のない人間のいいわけよ‼」

「それだと、俺の先程の発言を肯定していることになるけど、それでいいのかい?」

「だってそれが事実じゃない、金のある人間は長生き出来て、金のない人間はすぐに死ぬ

、それがこの世界の真実よ‼」

「本当にそうかな?俺たち紅軍連合はアズマ山で、生活のほとんどを自給自足で生き抜いてきた、もちろん全部が全部自給自足だったわけじゃない、でもお金に固執し過ぎる、つまりお金がないと絶対に生きていけないという発想は、俺は間違っていると思うんだ、山でのサバイバル技術があれば、たとえ、会社をリストラされて一文無しになってしまっても、線路に飛び込まずに済むんだから、そういう意味で、俺はこの戦争に勝ったら義務教育の中にサバイバル技術の授業を取り入れようと思ってる、そうすれば、この社会に適応できず、金銭を稼げずに自殺に追い込まれてしまった人々の命を救うことができる」

「そんなこと、国のセージカどもが許さないわよ、山で自給自足に慣れ、お金を稼ぐ必要のなくなった人間達が、国にゼ―キンを納めるとは思えない、ゼ―キンを納める人間がいなくなれば、セージカのやつらはみんな無収入になるわ」

「その通りだよ、だから俺たち紅軍連合は武力で新日本のセージカどもを皆殺しにするつもりだ、既存の腐ったセージ体制を破壊して、真の国民のためのセージを取り戻すんだ‼」

尻澤エリコが能沢エーイチロウに告げる。

「アンタたちは、狂っているわ」

 

次回予告 奪還 その2

 

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。

『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤

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次回もお楽しみに
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