超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第三百九十七話 奪還 その4

第三百九十七話 奪還 その4

 

無色主義。

それは何色にも染まらない自由な主義。

そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。

この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

 

ついにAZUMA山荘に戻り、武器を奪還する作戦の日がやってきた。

俺たちはアズマ山と地続きになっているミムラ山に侵入。

ケーサツとジエータイの監視を潜り抜けるために、ミムラ山の山頂付近を歩いて直接、

アズマ山に侵入する。

山の山頂付近は足場悪く、安全な登山が約束されていない。

しかし、監視の目をくぐってAZUMA山荘に戻るにはこれしかない。

今ごろ、他の潜伏先の同志たちも、それぞれの行動を開始しているに違いない。

早朝、ただいま時刻は午前4時。

空はまだ青く、日は登っていない。

約7時間の睡眠をしっかりとった俺は、子島ルルコと億平テシコの死体を山に埋めに行くついでに採った山菜を天ぷらに調理している。

横から寝起きの尻澤エリコが話しかけてくる。

「ねぇ、その天ぷら、なぁに?」

「山菜だよ」

「わぁ、本当にサバイバルなんだ、それほんとに食べられんの?」

「うん、そうらしい、昔ね、あるメンバーに教えてもらったんだ」

「誰よ、それぇ」

「うるせぇな、とっとと顔洗ってこいよ」

「教えてくれないと、顔洗わないもん!」

「宮沢タクヤ、趣味はゴーカン、裏切り者、もう死んだ、つーか俺が殺した」

「聞いて損したー」

急に真顔になった尻澤が速足で洗面所に向かう。

朝食のメニューは白飯、山菜の天ぷら、山菜の味噌汁。

潜伏先のアパートに住む、全9人が一斉に朝食を始める。

新メンバーの加藤モトヒロが天ぷらを見て驚く。

「うわぁ、天ぷらだぁ、朝から豪華だなぁ!」

すぐに尻澤が補足する。

「全部、山で採ってきた山菜だけどね」

「あっ...」

何かを察したような加藤モトヒロの言葉を聞いて、皆、黙々と朝食をとる。

朝食を終えた俺たちは登山の準備と変装をして、すぐに移動を開始する。

もう、このアパートの戻ってくることもないだろう。

ちなみにアパート内で監禁していたケーサツ官はそのまま放置した。

その理由として、すぐに殺してしまうと死体の腐臭が原因で、ケーサツに早い段階で俺たちが、このアパートを使っていたことがバレてしまうからだ。

仮に死体が餓死してケーサツに、アパートでの潜伏生活について知られてしまっても、知られるのが遅いに越したことはないのだ。

俺たちがこのアパートで生活していたことが早い段階でケーサツに知られてしまえば、それだけ、俺たちの状況を不利にしてしまうかもしれない。

そう、ケーサツの捜査能力を甘く見てはいけない。

捕虜のケーサツ官は、外部から助けが来なければ、口にガムテープを張られ、両手両足を縛られた状態のまま餓死するしかないだろう。

捕虜のケーサツ官から拳銃と予備の弾、ケーサツ証を奪った俺たち9人は、倉都が用意したレンタカーのワゴンに乗って移動を開始する。

ワゴンの中で倉都テツオが作戦内容について、もう一度説明する。

それが終わると、すぐにみんなで理想の日本について熱い議論を繰り広げる。

しかし、その途中、ワゴンの横をパトカーが通り過ぎると、皆一斉に沈黙する。

運転中の日加リュージがバカみたいに笑い始める。

怒る石川ユニ。

「ちょっと日加君、なによ、その態度は!」

「だ、だって、あんだけ勢いよく熱い反社会的な議論を交わしてたのに、パトカーが横通り過ぎた瞬間、急にシーンって静かになったから、ついね」

「日加君だって他人事じゃないのよ‼」

「わかってるって、でもさ、ずっとアパートの中にいたからさ、こうなんか修学旅行みたいでたのしいな」

「アンタ、それ、トタン屋根と木でAZUMA山荘を作るときにも、同じこと言ってたわよ」

車内にみんなの笑い声が上がる。

特に尾行されることもなく、車はスムーズに走り続ける。

移動を開始してから約2時間、途中、『ミムラ山』付近のサービスエリアの駐車場で車が止まる。

車から下りる直前、倉都テツオがみんなに気合を入れる。

「よし、車から下りたら、作戦開始だ、武器の回収が済んだら、またこのワゴンに戻るんだ、全員無事のまま、ここに戻ってくることを俺は願う、わかるか?」

全員が倉都てつおの言葉に、なにかを決意したような表情で相槌をつく。

俺たちは一斉に車を下りる。

俺たち9人はサービスエリア裏の山林地帯に侵入する。

登山用に推奨されていない急な斜面を俺たち9人は進み続ける。

靴底にスパイクがついていない、登山靴でなければ、今ごろ何人か転んでいただろう。

山で転ぶことは、場合によっては死を意味している。

山だけではない、海も川も、人々が娯楽の場所だと思い込んでいる大自然は、時に人に牙を剥き、その命を終わらせる。

まるで、そこが人の踏み入っていい領域ではないと忠告するみたいに。

初めて、アズマ山に登った時はまだ、ユイナがいた。

潔癖主義で女性主義の姫川ユイナ。

あの時の登山ではユイナが革命活動に弱音を吐いたメンバーを粛正した。

今回の新メンバーたちは、子島ルルコの一件で紅軍連合の恐ろしさを知ってしまったせいか、皆、黙々と登山を続けている。

皆、内心弱音の一つも吐きたいけど、子島ルルコのようにリンチに遭って死にたくないのだろう。

山頂付近にたどり着いた俺たちは、そこで休憩をすることになった。

尻澤が俺に恥ずかしそうに聞いてくる。

「ねぇ、トイレとかってどうすればいいの?」

「前に言ったろ、穴掘って、そこでアレして、その上に土をかけるの、死体と一緒だよ。つーかなんで男の俺に聞くの?」

俺はすぐに女性主義者の石川ユニを呼ぶ。

「おーい石川さん、尻沢がウ●コしたいって!」

「ちょっと!大きな声で言わないでよバカ‼」

事情を察した石川ユニが、尻沢の手を引いて、山奥に消えていく。

後に『加藤無双』と呼ばれる大量殺人事件を起こす、加藤モトヒロ。

グァイジをこの日本から一人残らず殲滅するために活動している、上松サトツ。

上記の二人がお互いの顔を見合わせ、うなずく。

俺はすぐにふたりに忠告する。

「おい、お前ら、くれぐれも、のぞきなんかするなよ、ころされるぞー」

「「で、ですよねー」」

見た目は男だが、女性であることを主張する理由地エルがすぐに、のぞきを諦めた二人に苦言を呈す。

「これだから、男は...」

すぐに、加藤モトヒロと上松サトツが理由地エルに反論する。

「お前も男だろ!」

「失礼だな君たちは、僕は男だけど、心は女だ!今のは間違いなく女性差別だ!お前たちは今すぐ『自己反省』しろ‼」

差別という言葉にブリドカットゾーラまさよしが反応する。

「君たち、差別はよくないな、差別をする人間はみんなKAN国人だ、君たちはKAN国人みたいな世界最低民族と同じでいいのかい?よくないよね?」

ブリドカットゾーラまさよしの意味不明な忠告に困惑しつつも、とりあえず、先輩から忠告なので、加藤モトヒロと上松サトツは『自己反省』するしかない。

「「自己反省します...」」

おそらく、加藤モトヒロと上松サトツが自己反省していなければ、ブリドカットゾーラまさよしは二人をKAN国と決めつけて殺していただろう。

本当にイカレている。

俺は胸をなでおろして、水筒に口をつける。

乾いたのどに麦茶が冷たい。

 

次回予告 奪還 その5

 

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。

『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤

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次回もお楽しみに
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