超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

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第四十一話 断罪王Σ 対 銀装天使アカイアー!職場で大してえらくもねぇのに人に命令ばかりするやつはトイレの際にトイレットペーパーを使わずに素手で色々なんとかしろ!

第四十一話 断罪王Σ 対 銀装天使アカイアー!職場で大してえらくもねぇのに人に命令ばかりするやつはトイレの際にトイレットペーパーを使わずに素手で色々なんとかしろ!

 

最近、各地で人間が怪物になる現象を多発しているらしい。

怪物になった人間は人間を食べる。

人々は人間を食べるその怪物のことをアンノウンと呼んでいる。

国は至高天という組織を作り、至高天はアンノウンに対抗するために銀装天使と呼ばれる巨大人型機動兵器を開発した。

おかげで僕は人目を気にせずに人間を食べることができる。

僕の犯した罪は全部、アンノウンのせいにできるからね。

でも、そんな日も長くは続かなかった。

そう、前から感じていた違和感と危機感を証明する日がついにやってきたんだ。

「私の名は銀装天使アカイアーの操縦者のリナ。宅間セメル!貴様は新種のアンノウンだな!」

僕の目の前に日本刀を持った長い黒髪が特徴的な美少女が現れる。

「変な言いがかりはよしてくれ、アンノウンは確か、人間に姿を変えることはできないはずだ」

「確かにその通りだ。しかし、巨大人型機動兵器・銀装天使の開発に成功したこの国は、もうお前の犯した数々の罪を見て見ぬふりするのをやめたそうだ」

「それは、つまり、僕がアンノウンじゃなくても、暗殺するってことだね」

「そういうことだッ!」

リナちゃんは鞘から抜刀すると高速移動で僕に向かって突撃してくる。

「シンゴォォォォォォォォーッ!」

僕の衣服は粉々に破れ、筋肉が膨張し、皮膚を鋼鉄の装甲が覆う。

断罪王Σに変神した僕はリナちゃんの振り下ろした日本刀を両手で白刃取りして真っ二つに折る。

「くっ、その姿、確かに貴様はアンノウンじゃないようだな!ならこれならどうだ!」

リナちゃんが刀身が折れた日本刀を天にかざす。

「出でよッ!アカイアー!」

上空から一筋の光が地上に放たれ、僕の目の前が真っ白になる。

そして、僕の目の前にリナちゃんが操縦する巨大人型兵器・銀装天使アカイアーが立っている。

アカイアーの右手に握られた巨大な日本刀が僕を襲う。

「いくらなんでもサイズが違い過ぎる」

僕は斬撃を避けると、全身の毛穴から超高熱のビームをアカイアーに向かって放つ。

アカイアーの全身に無数の穴が開く。

しかし、アカイアーは攻撃の手を緩めない。

「それで勝ったつもりか!操縦者である私にダメージを与えなければ、何の意味もないぞ!」

アカイアーの斬撃が僕の右腕を切断した。

「ぐああああああッ!回避できなかった!」

僕は左手を大砲に変化させ、超極太のビームをアカイアーの巨大な日本刀に直撃させる。

「しまった!武器をやられた!」

動揺するリナちゃんの声を聞いた僕は、ビルの裏に姿を隠し、右腕を超速で再生する。

「これで、しばらくは時間を稼げるはずだ」

「やっと会えましたね、アリスの後継者」

僕の目の前に黒の長髪にカチューシャが特徴的なチャイナドレスのような服を着ている見知らぬ美少女が現れる。

「君も至高天に所属する銀装天使の操縦者なのか?それになぜ、君がアリスを知っているんだ?」

「私は至高天の味方ではありません。私の名はメシア。地球の意思の代弁者です」

「いったい何が目的なんだ!」

「あなたに引き継いでもらいたいのです、アリスの仕事を」

「アリスの仕事だと!いったいどういうことなんだ!」

「アリスの仕事は本来、社会付適合者であるあなたに断罪王の力を与え、断罪王の力を手に入れながら地球の意思を裏切った白の断罪王の操縦者ハルカを暗殺することだったのです」

「僕は確かに断罪王の力をアリスからもらった!でもそれと引き換えにアリスは消えてしまった!」

「アリスは地球の意思が実験的に生み出した最初の代弁者です。つまり、私の姉と言った方がわかりやすいでしょうか?」

「アリスがメシアの姉?」

「あくまで例えですよ。アリスは実験的に作られた故に肉体を持たない精神体だった、だからアリスはあなたにしか見えなかった。そして、その後に地球の意思は肉体を持つ黒の断罪王を司る私と裏切り者のハルカに協力する白の断罪王を司るメシア創造した。宇宙の意思は実験的に作られた肉体を持たない地球の意思の代弁者である、アリスの司る断罪王にこう名付けた、断罪王スティグマと」

「断罪王スティグマ...!スティグマって汚名とか、そういう意味の言葉だろ!つまり、生みの親である地球の意思は自分が実験的に作ったアリスを失敗作扱いしたってことなのか!」

「そういうことです、それでも自らの創造主である地球の意思にスティグマ、つまり失敗作の烙印を押されたアリスは創造主である地球の意思に従い、社会付適合者であるあなたにたどり着いた。でも、アリスは本来の目的を忘れ、あなたと絆を深めてしまった」

「うん、それで」

「そしてアリスは本来死んでしまうはずのあなたに断罪王の力を与えた。肉体を持たないアリスにとってそれは自分の魂をほとんど死んでいたあなたに与えることに等しかった」

「だから、アリスは俺に力を与えてすぐに消えてしまったのか」

「その通りです。でも、それは本来、達成されるべきアリスの目的とはすこし、違っていた。あなたの肉体が満身創痍でなく、健康な状態でアリスから断罪王の力の譲渡が行われていれば、あなたは今のように不完全な状態で断罪王の力に覚醒することはなかった」

「じゃあ、今の断罪王Σは完全な状態ではないというのか!」

「その通りですが...断罪王Σ〈シグマ〉?ああ、そういうことですか、うふふふ!」

「なにが面白いんだ!そうか!アリスの言っていた断罪王Σ〈シグマ〉のΣってもしかして、スティグマの略なのか?」

「う~ん、それはアリスに直接聞いてみなければわかりませんが、おそらく、アリスは自分のことを失敗作だと認めたくなかったから、そう名乗っていたのでしょうね。とにかく、私は地球の意思に命じられて、アリスの成し遂げられなかった目的を果たしに来ただけです、これを受け取ってください」

メシアは僕に大きな辞書のようなものを渡してきた。

「その本の名は終末黙示録です。その本が本来、死にかけていたあなたの肉体を再生する代わりに、アリスからあなたに与えられるはずの力だった」

僕は終末黙示録を読んでみた。

僕はこの世界と宇宙の全てを理解した。

全身に今まで感じたことのない大きな力が駆け巡るのを感じる。

メシアが僕に向かって手のひらを突き出す。

「さぁ、唱えなさい!真なる断罪王Σの誕生に必要な言葉を!」

アリスとの思い出が僕の脳内にフラッシュバックする。

僕は泣き叫ぶ。

「シンゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!」

断罪王Σに変神した状態の僕の筋肉が膨張し、皮膚を鋼鉄の装甲が覆い、全身が巨大化する。

銀装天使アカイアーの目の前に巨大人型兵器・真断罪王Σ〈シグマ〉が現れる。

「宅間セメルが巨大化した」

僕の脳内にアリスの目的の全てが流れ込んでくる。

「そうか、アリスは地球の意思を裏切ったお前たち至高天のリーダーであるハルカを殺そうとしていたのか!」

「貴様ごときが教祖様の名を口にするなぁぁぁぁぁッ!」

アカイアーの十本の指先から突き出たビームクローが真断罪王Σを襲う。

「悪いな、僕はもう死ねない!僕はアリスの願いを叶えるんだ!砕けちれぇぇぇッ!」

アカイアーのビームクローを受け止めた真断罪王Σの両手がアカイアーの両手を粉々にする。

武器が無くなり、逃げようとするアカイアーを僕は市街地に押し倒して、アカイアーとその操縦者であるリナを食べた。

「そう、真断罪王Σは食べた人間、つまり操縦者の脳内にある情報をもとに、体内に摂取した銀装天使の力を吸収することができる。それはつまり、銀装天使もまた、地球の意思の生み出したアンノウンの肉体を再利用しているからなのです」

メシアは僕にそう言い残すと、どこかへと消えてしまった。

「僕はアリスのために、地球の意思を裏切って白の断罪王の力を悪用するハルカを殺す。それが、アリスの願いなんだ!」

僕は生まれて初めて自分の生きる目的を見つけた。

市街地の中心で真断罪王Σが歓喜と悲哀に満ちた咆哮をあげた。

 

次回予告 真・断罪王Σ 体 銀装天使ソフィエル!ザフィエル!自分勝手な理由で人のシフトを勝手に変えようとしてくるやつは見ず知らずの人間に耳元でプロポーズされろ!

 

 




次回もお楽しみに

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